緑谷ルーム。
「オタク!」
「あ、うん」
「Oh! オールマイト、私も好キデェス!」
「憧れるよな、男なら!」
「好きなもんが伝わる部屋だな」
青山ルーム。
「目が痛い!」
「メルシィ☆」
「It's sparkling!」
「あの鎧かっけぇな!」
「輝いてんなあ」
峰田、常闇、口田、障子、瀬呂は風呂なのでそれ以外の部屋に案内する。
上鳴ルーム。
「ごっちゃっとして落ち着きがない!」
「はああ!?」
「趣味沢山アルいいと思いマスよ」
「スポーツすんだな。男だもんな!」
「手当たり次第って感じだな」
飯田ルーム。
「眼鏡の数以外真面目で面白くない!」
「なぜ皆眼鏡に言及する!?」
「タァクサンありマス!」
「眼鏡屋みてえ」
「まあ壊れるかもって考えたら……」
口田は風呂。
「因みにこの部屋はシアタールーム。教師に頼めば過去の先輩方の合同試合とかの映像も観れるぞ」
「へ〜。チームアップの勉強に役立ちそうだな。うち等も空き部屋に作るかな、そういう部屋」
寮長同士空き部屋の有効活用について話す。
「このプロジェクターは?」
「学校で廃棄予定の貰って直した。発目から要らねえ素材貰って画質を少し上げてみた」
「機械いじり出来んの。意外」
続いて4階。
この階の風呂組は障子だが爆豪も部屋を見せる気はない。
切島ルーム。
「……………」
「デジャヴ」
「おお、俺の部屋そっくりだな!」
「うん。鉄哲の部屋だ」
「だけどねえ! 見てこれ、カーテン布製だよー? 鉄哲の部屋のカーテンは金属製の重いやつ! 日常生活でも鍛えられるように努力してるんだよねえ! それに比べてA組は部屋を寛ぐ場所としか思ってないんだろうなあ!! そんなんじゃ足をすくわれるよ!」
「部屋は寛ぐ場所だろ。あたしもそうだよ」
「ワタシもデース!」
今日も物間は物間である。
「毎日こうなのか?」
「ん〜。まあ、A組に対抗しようって言ってるかなあ。向上心の維持にはつながるんだけどなあ」
少々行き過ぎるらしい。まあさらに向こうを目指すのは悪い事ではないのだが。
「此奴やたらと口が上手い所あるからさあ、適度に止めないとB組とA組、足並み揃えられなくなったりしそうなのがな」
「対抗戦もあるし悪いことじゃねえけど、行き過ぎるのは良くねえな」
学生時代の確執が残り卒業後もヒーロー同士、足の引っ張り合いになんてなれば、それこそ合理的じゃあない。
「A組ばっか目立つのが許せないってことなんだけど」
「愛されてんな」
「
続いて5階。
轟ルーム。
「あれぇ!? なんか部屋が違うなあ! なんでかなああ!? 特別扱い!? ああそうか、君No.2ヒーローの息子だもんねえ!」
「? いや、頑張って作った」
「材料は貰えたしな。申請すれば部屋の多少の改造はしていいらしいぞ」
飯田も壁に棚作ってたし。
「これが日本カオーク! アニメで見ましタ!」
「自分で作り直したのか、男だな!」
「なんか、色々すげえよ」
砂藤ルーム。
「さっきの部屋に比べると面白みがないねえ!?」
「甘い匂イ? スイーツですカ!?」
「もっと男らしい部屋想像してたぜ」
「これって、ケーキの型?」
稲妻ルーム。
「機械いじりねえ! それってヒーロー活動に関係あるのかなあ!?」
「あるだろ」
「あると思いマス」
「あるんじゃね」
「あるっしょ」
「……………うん。あるね」
物間も認めた。
続いて女子棟だが、「無理やり粗をさがしてなんか言ってきそうでヤダ」と満場一致で女子が物間を拒否。鉄哲は「じょじょ女子の部屋入っていいわけねえだろ!」と辞退。ポニーと拳藤の2人が向かった。
「お茶の一つも出ないのかなあA組は! 遊びに来た学友をもてなしもしないのかい!?」
「ほらよ」
カムイは紅茶を置いた。なおティーカップと茶葉は八百万が持ってきた高級品。ついでに訓練の後皆がつかれてるだろうからとカムイと砂藤で作ったミニケーキも置いてやる。
「…………ちゃんとしたおもてなししないでくれる」
「どっちだよ」
鉄哲はウメェ! と食っていく。しばらくすると女子達も戻ってきた。
「いいお部屋デシた!」
「今度はウチ等の部屋においでよ。男子も峰田以外は来ていいから」
「峰田ァ」
女子達にも紅茶とケーキを渡しておく。
「カムイさん、紅茶を煎れるのも得意なんですのね」
「? 紅茶煎れるのに得意下手あるのか?」
ザ・才能マン。
その後A組B組和気藹々と話す様子に物間が帰ろうとするが、散々言われて面白くない上鳴が勝負を提案。
じゃあ何で勝負するかとなり、轟が海賊危機一髪的な樽を持ってきた。あれ、この前発目がベイビー見つけてくれたお礼にとくれたやつではなかったか?
先攻はB組。
「じゃ、僕から行くよ。B組勝利の一刺し目だ!」
ビリビリビリ! 物間に電流が流れた。声にならない悲鳴を上げ机に突っ伏す物間。
「物間ー!? しっかりしろ物間ー!」
「や、やってくれるね。不意打ちの電流なんて………」
「それ樽からだぞ。発目の作った妙な発明の一つだ」
「発目君の!?」
「嫌な予感しかしない!」
緑谷と飯田が叫ぶ。発目明、サポート科の異端児。
最近パワーローダーに寮暮らしになったからと研究室に籠もる発目の送り迎えを頼まれるカムイだったりする。
「確かほかにゴムパッチン、しっぺ、ガムテープすね毛剥がし、悪臭、くすぐり、わさび、背中に氷、デコピン、金ダライ、熱湯、パイ投げ………」
取り敢えず剣を刺す穴一つ一つに罰ゲームが用意されている。市販のものより大きいとは言えバスケットボールサイズのこれに。無駄に高度な無駄な技術。コンデニウムも使わずに。
「ま、次はA組だな」
カムイが刺した瞬間海賊が飛ぶ。物間が一瞬で笑顔になる。
「おや──」
『おめでとうございます!』
しかしパン、と紙吹雪が舞い発目の声が響いた。
「発目さん、海賊飛ばした人が勝ちってルールにしたんだ。そう言えばこのゲーム、発売当初は海賊を助けるゲームだったはず」
「い、いやいやいや! でもさぁ、それってローカルルールだよねえ!? 僕達はやっぱり海賊を飛ばしたら負けって思って刺してたわけで僕は飛ぶな飛ぶなって思いながら刺したわけでねえ!?」
「往生際悪いな此奴」
結局拳藤が気絶させて帰った。
「それでは皆! そろそろ寝よう。明日からまた学業だ!」
夏休みは後10日。されどヒーローを目指す者に怠惰に過ごす時間はそう用意されてない。非合理的だから。
一日使った特訓だ。
「…………ここ数日とあまり変わらなくね?」
「「「確かに」」」
「まずは仮免取得に向けての特訓だ」
ヒーロー免許は人命に関わる責任重大な資格。当然その試験も厳しく、仮免と言えどもその合格率は例年5割を切る。
「そこで今日から君等には一人、最低でも2つ」
相澤が合図すると3人の教師が入ってきた。
「必殺技を作ってもらう!」
入ってきたのはセメントス、ミッドナイト、エクトプラズムの3名。
「「学校ぽくてそれでいて!!」」
「「ヒーローっぽいの来たぁ!!」」