今回は、短めの内容かもしれません。
それではどうぞ!
「………」
「にこ…」
「にこっち…」
「な、なによ2人とも…だ、大丈夫よこのくらいの長文………えっと、ここの訳は………にっこにっこn」
「希、頼んだ」
「任せといて~。いくで~秘技……わしわしMAX!!」
「ちょっと、そ、それだけは……いやぁーーー!!!」
そして例のごとく、にこが希に胸を揉まれている。あっ、にこの限界がきたようだ…。
時間は数分前にさかのぼる。
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「それじゃあ、来週からテストだから勉強を怠らないようにな~。渡美、号令」
「起立……礼」
サヨウナラー
さてと、勉強するためにさっさと帰りますかな。
鞄を持ち教室を出ようとすると、猛スピードで希の手を引っ張りながらこちらに駆けてくるにこの姿があった。
「裕貴、絵里行くわよ!」
「はあ?どこに?」
「部室に決まってるでしょ!部室!」
「そういえば、今日から使えたんだっけ?」
「だーかーらー早く行くわよ!ほら、絵里も~」
「ごめんなさい、私今日は寄る場所があるから先に帰るわね…」
「わかったわ、それじゃあ行くわよ!」
そして、俺の手をつかむにこ。まあ、付き合ってやるとしますか。
「ここが部室よ!」
その部屋は二階にあり、まあまあな広さと太陽の日差しも差し込むという素晴らしい場所であった。
「こんな所を使わせてくれるなんて……理事長も人がいいな……」
「本当に……そ、そうやね……」
にこに振り回されるのに慣れていない希は、呼吸を整えるのに時間が必要だった。
「それじゃあさっそく、張り切っていくわよー!!」
「……なにをだ?」
「そんなの、もちろん部活に決まってるでしょ!ここはアイドル研究部の部室なのよ」
うん、そのくらいこっちもわかっている。でも、張り切ってやることが何か間違っているのは確かなことだ。
「にこ、もう一度よく考えてみろ。俺たちには、やらなければいけない他のことがあるはずだ。こっちのクラスは、帰り際に先生が言ってたぞ。さぁ、ここまで言えばわかるはずだ、今俺たちがやるべきことは?」
「な、なに言ってるのかしら?希もほら、やるわよ!」
こいつは……。まあ、中学の時もこんな調子だったよな…。
「にこっち、うちも勉強せなアカンと思うんよ…」
あ、ついに言った。
「………そ」
「そ?」
「そんなの私が一番わかっているわよ!!」
やっぱり、予想通りだったか。
「まあ、後一週間あるんだからまだ大丈夫だろ。ほら、3人でやろうぜ。とりあえず、にこの苦手な科目から始めるか……確か英語であってるか?」
「あってるわよ……」
「英語ならうちに任しとき!ほなやるで~」
「とりあえず、教科書のこの問題からだな。各自15分を目安に解いてみよう。それじゃ、スタート!」
そして、各自英文をにらめること15分後。お互いの答案を見せ合ってみたが、にこの答案は真っ白な白紙状態であった。
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「にこ、英語の授業中いったい何をしてたんだ?」
「それは……その…」
「うちからは何か書いとるように見えたんやけどな~」
「それは、英語についてのものか?」
「それは………にこ♪」
「希、さっきの三倍で頼む」
「なによ!だいたいここは日本なんだから、英語なんて必要ないでしょ!!」
うっわ、とうとう中学生みたいな言い訳言い出したぞ。そんなのっていいわけ?
ごほん、失礼しました。
「結局あれはなに書いてたん?」
「…歌詞よ…」
「「歌詞?」」
「この先、ライブとかをするためには私たちの歌が必要でしょ。作曲はさすがに無理だからせめて歌詞だけでもって…」
「にこ……」
「にこっち……」
「あんたたち、わかってくれるの?」
ああ、俺はもちろんにこのことはわかってるさ、でもな
「そのやる気を、勉強に回せなかったのか?」
「せやな~~」
「あ、あんたたち、容赦ないわね…」
まあ、これもにこのためを思っているからこそだからな。
「とりあえず、せめて赤点は回避できるように頑張るぞ。これから毎日な」
「うぅ…わかったわよ…」
「それじゃあ、渡美&東條先生の特別解説授業スタート!いえーい!」
「ゆ、裕貴君……」
「………忘れてくれ」
「と、まあ、こんなもんか」
「そーやね、にこっち今日はお疲れ様」
「や、やっと終わったのね…。気がついたら数学とかまで勉強し始めていたことは考えないことにするわ…」
「でも、にこは数学はできるほうなんだよな…」
後は予想通りだったけど、希も勉強の方は特に心配ないようだ。
「ほなそろそろ帰ろか~」
「そーだな、希明日も頼むぞ」
「えー、明日もやるのー?」
「誰のためだと思ってるんだ?それに、今日帰ってからもやるからな~」
「……」
「ま、まあ裕貴君もほどほどにな~~」
この俺が手伝ってやってんだ。赤点なんて絶対に許さないからな。
勉強会の後、希と別れにこと帰路につく。エレベーターで上がり部屋に向かうと、にこの部屋の前によく見知った人の姿がそこにあった。俺たちが近づくと、向こうもそれに気づく。
「ママ~ただいま~」
「ただいま、にこのお母さん」
「お帰りなさい、にこ、裕貴君。もう、裕貴君もママって呼んでもいいのよ~。私もその方が嬉しいですもの」
いや、この年でさすがにママ呼びは抵抗あるだろと横にいるにこを見ながら口には出さずに思っていた。
「今日は早かったんだね」
「ええ、仕事がサクサク進んじゃってね~。2人は、放課後デートの後かしら?」
「「違う!!」」
にこと、ぴったりタイミングがあったがそんなことは気にしない。この人はいつもそうだ。
「も~う、早くくっついちゃえばいいのに……」
「裕貴と付き合うわけないでしょ!」
グサリ
そう断言されればさすがに、心に刺さる。まじかよ…俺ってそんなにダメ男なのか…。
ぐでーんとうなだれる俺を見て、にこのお母さんが微笑ましそうにしている。
「あ、そう言えば今日しばらくにこを部屋に連れて行きますね」
「ちょっと!本当にやるの?」
「もちろんだろ、あんな中途半端に終わらせてどうするんだよ。にこだって、まだ満足にできていないってわかっているだろ」
「それは……そうだけども…」
「あの……2人とも……」
ここで、にこのお母さんが少し控え目に話に割り込んでくる。
「そのね……2人がそういうのに興味ある年齢だってことはもちろん私にもわかるから……あんまり羽目を外さないようにね。一応隣は私たちの部屋だけだけれども、上の階にはもしかしたら聞こえるかもしれないし……。それにしても、付き合いなさいとは言ったけどもそんなに進んでいるとは思わなかったわ…」
「……………」
「……………へ?」
にこのお母さんの話を聞いて黙り込む2人。にこの方は完全に思考停止状態だ。
「それじゃあ2人とも、ごゆっくり~」
そう言って、にこのお母さんは部屋へと入って行ってしまった。
にこがフリーズ状態から戻ったのはしばらくしてのことだった。
「……」
「……」
今は俺の部屋に、にこといるんだが……空気が……。
にこのお母さんに言われた言葉が、2人とも変に意識しているからだろう。
スラスラという紙にペンを走らせる音しか聞こえないこの空間。さすがに耐えられなくなった俺は、にこに声をかけることにした。
「なあ、にこ」
「な、なによ?」
「さっきのことだけどさ」
「さっ、さっき……あれよね」
「俺……にこと……」
そして、立ち上がり向かいに座るにこの元へと歩き出す。
にこは慌てて、どうしたらよいのかわからなくなっている。
そして、にこの目の前に行き……
「引っかかるわけないでしょ」
という言葉と共に、にこの指からデコピンが放たれる。もちろん、痛くはない。
「ありゃ、ダメだったか」
「あんたの考えてることなんてお見通しよ。何年一緒にいると思ってるのよ」
「さすがにこだな」
そして、2人して笑い出す。にことの、このなんともない一緒に過ごす時間はやっぱり心地がいい。
「裕貴」
「なんだよ」
「ふふ、なんでもない」
「なんでもないなら、勉強再開するぞ」
「…ったく…あんたは本当に……ふふふ」
「なんだよお前も…」
結局また2人して笑い出す。
この時間が何時までも続けばいい。
そう思っていた俺は、まだまだ子供だったのかもしれないな。
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テストが終わって数日後。全ての教科が返ってきて、職員室前に上位成績者の名前が張り出されている頃だろう。
俺は絢瀬と共に、職員室前に向かうことにし教室をでるとちょうどにこたちとも合流することになった。
職員室前は人だかりができていた。上位成績者だけの発表のはずなのに、どうしてこんなにも大勢が押し寄せているのだろうか…。
まあ、そういう俺たちも見に来ているけどな。
成績表が見える範囲にたどり着き、4人一斉に成績表を見る。
俺たちが目にしたのは
2位 絢瀬絵里
3位 渡美裕貴
17位 東條希
ちなみに、英語がヤバいと言っていたにこは赤点が35未満であったに対して38点であった。
今回はここまでです。
最近とあるゲームにはまってしまったので…^_^;
なるべく早く更新するように心がけます。
それでは、次回もよろしくお願いします。
追伸、次はCharlotteの方を更新予定です。