MTG版TCGホビーアニメ(システムに欠陥あり) 作:名無しのプレインズウォーカー
やったことなくて読んでくださった方は是非MTGをやりましょう。アリーナならスマホで出来ます。
ベテランの方はプレミがあっても生暖かい目で見逃してくだせえ。今回実際には触ったことも、見たこともないデッキを使ってます。
「しっかし強いよねー。12年前、君が初めてここに来た時から思ってたけどさ」
「人生2週目なだけですよぅ。『コーリ鋼の短刀』*1キャスト。キャスト時『
「んー、通るよ。本気で信じちゃいそうだからやめてよねー」
「『チャネラー』の『諜報』は……ソーサリーですし落とします。信じようが信じまいが、笑い話で終われるんで。この返しが楽なんです」
「あれ? これ『昂揚』達成? あの時は『エターナル』の世界大会での公式トーナメントがなかったからね。『デュアルランド』が1,000円~2,000円で流通してたギリギリの時期だった。あん時はアタシも、ただの手伝いだったけどさ。まさか4才の女の子が、買い求めに来るとは思わなかったなー」
「『デュアラン』くらい再録していいと思うんですけどね。『ショックランド』の方が高かった時代をギリ見てる身としては。えーと。土地、アーティファクト、ソーサリー、クリーチャーなんでそうですね。『チャネラー』が『昂揚』達成。飛行を得て3/3に。コンバット、3点」
「受けるよ、残り17。『
「それはもう。無駄ツモが致命傷な『クロパ』には革命でしたよ。いまじゃこれでも普通なあたり、インフレヤバいですけど。ターンお渡しします」
「じゃあ、エンド前にフェッチ起動で『
「……通ります」
「じゃあ『アトラクサ』*6墓地に。ターン貰ってメインまで。フェッチ置いて即起動、『Underground Sea』。黒1マナから『
「スタックで『フェアリーの忌み者』*8。手札から捨てて対象は『アトラクサ』と『納墓』」
「うげッ! 相変わらず変で、ぶっ刺さるの使うねー。……それ起動能力でしょ?」
「そうですね」
「うわぁ……、解決していいよ。『再活性』は空振りになるね。ターンエンド」
「ではいただいて、青1マナから『
「どうぞ」
「3枚見て、入れ替えて1ドロー。『ガラクタ』*10キャスト。『
「いやぁ、インチキだよね。どうぞ」
「それ『ディミーアリアニメイト』使ってる人に言われたくないですよぅ。『果敢』持ちトークンが生成されて『短刀』装備、『速攻』と『トランプル』付与。そのままコンバット。5点」
「通るよ。残りライフ11。このまま行くと次のターンで負けかー」
「先攻取って『短刀』通ったテンポデッキなんて、こんなもんです。『ガラクタ』使います。トップ見せてください」
「いや~ん、えっちぃ。多分、生涯で男に下着見られたことより多いよ。『納墓』『再活性』でキープしたけど甘えだったか」
「ありがとうございます。後攻ですからねぇ。それでも勝てるデッキなんで、なんとも言えませんが、ターンどうぞ。下着ってか店長って多分未○ですよね」
「……なんで知ってんの?」
「自分と似た臭いを感じたので」
「……それ自分で言う? ターン貰ってドロー、『島』置いて3マナ、『バロウゴイフ』*11。通る?」
「……シンプルに強いなぁ。通ります。こんな身体じゃ誰とも結婚出来ませんって。白黒は『オルゾフ』かパンダで十分です。やっぱり今の『黒』、強いですよね。一時期『シミック』と『イゼット』カラーが暴れてましたし、今も十分強いですけど」
「いや、ぶっちゃけアタシはアリだと思ってるけど。これで地上は止まるね。ターンエンド。まさか『デスタク』に黒がガッツリ入る時代が来るとはねー」
「本当ですかぁ? ワタシも店長なら貰ってもらうのもアリかなって。だが女だ。ドローしてメイン、フェッチをアクティベート、持ってくるのは……、ここまで来ると赤3マナ目が優先かな。『
「持ってるなー。じゃあ『
「さっき『思案』で見てるんで。じゃあこっちも寝てる『Volcanic Island 』*14戻して『
「本気で言ってくれてる~? じゃあ通るよ」
「やったー。うれしい。なら諸々解決しまして……、感謝の『稲妻』*16顔で。諸々誘発しますが、盤面の見えてる打点は10ですね」
「はーい。アラサー○女は見事にキュン死ですよー。……ふぅ」
なんだが今日はお客さんが来ない。何時もなら子供たちの高い声が店中に響いている時間だ。
「暇だー。なんか今日あった?」
「いえ。一時期フード被った集団の噂は効いてましたけど、最近は聞きませんし。店長が出張れば、とっとと収まったのでは?」
『ディミーアリアニメイト』なら大抵のプレイヤーは圧倒できるはずだ。辻で行われるゲームはメイン一本が多い割に、割りと墓地対がガバいんだよね。『ドレッジ』や『リアニメイト』がちゃんと組めるレベルで、パーツ揃えられる人が少ないのが原因だろうけど。
「イヤよ。未婚の女に何させる気?」
「だってプロやっててもおかしくないじゃないですか。店長」
「ブーメランって知ってる? アタシの場合、自分じゃなくてデッキが強いだけだからねー。現にマッチ戦だとアンタに負け越してるのが証明」
『ディミーアリアニメイト』が強いからってサイドデッキが『バロウゴイフ』だけは雑過ぎる。せめて『
「それは店長がサイドボードめんどくさがってるからでしょう。アーティファクトや墓地対策位、入れてもいいと思いますよ?」
「こんなデッキ使ってるのも原因なんだろうけど、どこまで相手のデッキを受ければ良いのか分かんないのよ。だったら変えない方が強いじゃない」
それも一理ある。デッキの強さは現状『レガシー』トップだろう。『悲嘆』と『蛙』、『トロール』*20が禁止されてなお、これである。もう『リアニメイト』自体が良くないのかもしれないが、これを規制したところで『ナドゥ』*21が一人勝ちするだけなので、消しはしないと思われる。この世界でちゃんと『ナドゥ』が組める人が何人いるかは置いといて。
「現状の『リアニメイト』ならそうでしょうね。『納墓』か『アトラクサ』取られたら分かりませんが。禁止されるなら『アトラクサ』な気もします。べつに『リアニメイト』っていうデッキを無くしたいわけじゃありませんでしょうから」
「『アトラクサ』禁止なら素直に『グリセルブランド』*22かな。でもライフ周りが厳しいからちょっとなぁ」
「いっそ別軸の攻めと対策カード込みで、白タッチして『石鍛冶』積みます? あるいは『ウルザの物語』とか」
「『石鍛冶』*23は強さより、脆さとスピードが気になるかな。『ウルザの物語』は強いけど、微妙に合わない気がするし、それこそ禁止がチラつくなぁ。……案外『ディミーア』の強さって『オーク』が原因な気がするんだよね。『イゼット』が今押さえつけられてる要因って多分それじゃない? 今まで『渦まく知識』がノーリスク過ぎたと言えば、それまでなんだけど」
「『赤』に『オーク』*24はいませんからね。せめて『
そうやって喪女2人で中身のない話をしていると、来店を告げるベルが鳴った。
「おっと。いらっしゃいませー」
見ると紳士服の男性がいた。白髪こそ生えているが、背筋は伸びており、中年太りもしていない。若者とは言わないが、年齢の予想はしにくい。若い頃は何人もの女性を泣かせて来たのだろう。今でも耳元で甘い言葉を囁いたなら、結構な女性がコロリといくに違いない。
「表の札は開店とあったのだが、もしや準備中かな?」
「すいません。お客様が1人だったのでちょっと。もちろんやってますよ」
慌ててカードをまとめて、エプロンに縫い付けたデッキケースに突っ込む店長。もうちょい丁寧扱ってあげた方が良いと思う。値段どうこうもそうだが、どんなカードであれ落としたり、無くしたりするとちょっと落ち込みますから。実際『Underground Sea』を取り損なってる。
「店長、取り損ねてますよ」
「ごめんごめん。やっぱアタシは大人しく店番してた方がいいね」
あっはっはっと、豪快に笑うがこっちは心臓に悪い。『エターナル』向けのカードが高騰する前にメイン遊んでいた人だからか、この辺が色々な意味でナチュラル過ぎて。
「ごゆっくりどうぞ」
「あぁ、いや。自分はこの辺りの人間じゃなくてね。今日は出張が早めに終わったから、興味本位で入ってみただけなんだ。ただの冷やかしさ」
「そうですか。ということはMTGは初めてでいらっしゃいます?」
「実は比較的初期にやっていてね。恥ずかしながら現役だった頃の『スタンダード』のデッキは、今でもお守り代わりに持ち歩いているんだ。」
「それは素晴らしい。生憎個人経営なもので、何から何まで揃えているとは言えませんが、是非覗いていってください」
何やら店長と談笑している。横から聞くに、かなり初期のプレイヤーのようだ。出てくるカード名が知らないものばかりである。……なんだかオールドエキスパンションの名前が出てきた気がする。この世界で私が最初に触れたMTGの『スタンダード』は大体『イニストラード』ブロックだった。前世はもっと後だし、最初期の頃の出来事は聞いたことはあっても、実際に体験したわけじゃないんだよね。
私が始めた頃は、『モダン』が一般に認識され始まって流行りだったから、むしろ古いカードが一時的に値下がった頃だった。この世界では、ブロック構築による『ツーサイクル』が一般的だから、『レガシー』と言われてもピンと来てなかった人が多かったらしい。みんなカジュアルに『レガシー』でやってたからね。何時ものアレだろと、大会の運営側も盛り上がりに欠けるとして長年採用してなかった。国際大会での正式な採用は『モダン』の方が早い。
『モダン』が発表されて『エターナル』の概念が広まり、国際大会で正式に採用されたのをきっかけに、ちゃんと認識された感じかな。良くも悪くも変なデッキが成立するのは、見ていて面白い。だからその後の値上がりが酷かった。この辺りはスポンサーの意向が絡まったんだろうなと思う。そもそもろくにデータベースがないこの世界で、『ローテーション』を越えた最適な構築を思いつくのは難易度が高すぎる。『タルモゴイフ』だって未だに高止まりが続いている。分かりやすい『グッドスタッフ』要員は、前世以上に需要と供給が釣り合っていない。
「――ちゃん。聞こえてる?」
「……あぁ、すいません。店長。ボーっとしてました。何かご用で?」
「この紳士のお相手してくれない? 『2サイクル』*26で」
見れば紳士が柔和そうな笑みを浮かべて、軽く頭を下げてきた。釣られてこちらも頭を下げる。なんだか強制的にサラリーマン時代が思い起こされた。
「カードを見ていたら年甲斐もなく童心がうずいてしまってね。お嬢さんが良いのなら一戦お願いしたいのだが……」
「大丈夫ですよ。最新ではないですし、当時の『スタンダード』で禁止になったカードが入ってますけど、それで良ければ」
「とんでもない。若い子に相手をしてもらえるだけでも、ありがたい限りさ」
お互いに席に着きシャッフルを行う。シャッフルも手慣れてるし、横入れシャッフルも凄く滑らかだ。あと手札を裏側で広げる手付きも綺麗。結構な熟練者だ。
「マリガンは現在のもので良いですか? いわゆるロンドンマリガンで」
「それでお願いしよう。流石にノーランドかオールランドだけのマリガンは大味過ぎるからね」
「分かりました。先攻はお譲りします」
「遠慮なくいただこう。チェックは……これはマリガンした方が良さそうだね」
「ワタシはキープで」
元々そんなにマリガンできるデッキではないが、見た感じテンポは良さそうだ。
「もう一回7枚引き直して……、今度は回りそうだ。1枚デッキボトムに戻そう。では、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
綺麗な礼だなー。自分が頭を下げてもイマイチぴょこぴょこしてる感じがして、ちょっとコンプレックスなんだよ。全体的に仕草が軽いというか。
「ではドロースキップでメインフェイズ。『冠雪の沼』だ。『氷雪』*27土地については知っているかな?」
「一応は。『モダン』や『レガシー』でも流行った時期があったので」
「じゃあ説明は不要かな。ちょっと雪が降ってるだけの『沼』さ。では黒マナを出して、『暗黒の儀式』*28。通るかい?」
「いきなりフルスロットルですね……妨害はありません」
本当に初期の『スタンダード』のデッキなんだ。それにしてもいきなり黒3マナ。古いデッキとはいえ、なんらかの墓地送りカードからのリアニメイトは無いと信じたいけど。
「今は『マナバーン』*29が無くなったらしいが、素直にいこう。マナプールにある黒3マナ全てを使う。黒のトリプルシンボル」
「トリプルシンボル……? えっ、噓」
それって、まさかあの伝説の!?
「どうやら思い浮かんだものがあるみたいだね。熱心な若者に会えて嬉しいよ。じゃあ、答え合わせといこうか」
『ネクロポーテンス/Necropotence』*30
「『ネクロディスク』……!」
「どうやら正解のようだね。一応、効果を簡単に説明させてもらうよ。ライフを1点払ってデッキトップを追放。自分のエンドフェイズに追放したカードを手札に加える。そして『ネクロポーテンス』が場にある限り、私は通常ドロー出来ない。このターンは4回起動しようか。残りライフ16。エンドフェイズまで移行、追放したカードを手札に加える。君のターンだ」
「MTGやってる人間で『ネクロの夏』を知らない人は、そう多くありませんよ……! ターンいただいてドロー」
前世でも今世でも発生した『ネクロの夏』。そして、結果は同じだったそうだ。
更に今の自分のデッキは、偶然にしてもちょっと出来過ぎなアーキタイプだった。
「『冠雪の平地』を置きます。これは『カルドハイム』に訪れた時のものです。白1マナで『有望な信徒』*31をキャストしてターンエンドまで」
「おや……。面白い偶然もあるものだね。もしかして『白ウィニー』かな。流石に『12Knights』*32では無いようだが」
「3マナクリーチャーが入っているデッキを、ウィニーと言うかはちょっと怪しいですが。『ハルマゲドン』*33も入ってませんし。数年前の『スタンダード』で『白単』は国内の選手権で優勝しています。それより1つ前の型ではありますが、『ネクロディスク』に相対するには、相応しいデッキだと思っています」
「それは楽しみだ。ではターンを貰おう。『ネクロ』の効果でドローはない。メインに『冠雪の沼』を置く。さて……。この時代の『黒』は『暗黒の儀式』や『ネクロポーテンス』ばかりが目に付くかもしない。だが『精神錯乱』こそ使えなかったが、こっちはまだ現役でね。黒ダブルシンボル」
"Tourach's power was such that his followers deified him after his death."
「トーラ……? ってまさか『ヒム』ですか!?」
「はっはっはっ。何せ精神を侵す歌だからね。唱えるときはこうやってバージョンのクイズをした時もあったよ。ちなみに私は『フォールン・エンパイア』登場の4つのバージョン全てを入れている。では改めて」
『トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach』*34
「嘘でしょ……」
げぇっ! それもまだ現役だったのか!?
「さぁランダムに手札を2枚捨ててもらおうかな。公平を期すために6面ダイスで決めよう。被ったら振り直しだ」
「分かりました……」
どうか土地全落ちだけはありませんように……!
念入りにシャッフルした手札をテーブルに置き、右から番号を振る。ダイスの目は
「2と……6だね」
「……『冠雪の平地』と『エーデリン』*35が墓地へ」
土地全落ちは回避出来た。ただ、唯一といっていいアドバンテージを取れるカード、『エーデリン』が落ちてしまったのが痛い。
「『ネクロ』を3回起動。ライフは13点。エンドフェイズに3枚手札に加え、クリンナップで『沼』を捨てようか。君のターン」
「アンタップ、アップキープ、ドロー。メインフェイズに入ります」
このターン土地を置いて、クリーチャーを出すと残りの手札は4枚。後攻だというのに、ボードアドバンテージとハンドアドバンテージ両方で負けている。だが勝機が無いわけではない。
『ネクロディスク』はライフをドローに変換する以上、殴ればそれだけカードを引けなくなる。通常ドローが出来ない以上、一度機能不全に陥ると復帰がほぼ不可能という弱点がある。
当時の『12Knights』が『ネクロディスク』相手に勝ち進んだのは、プロテクション(白)だけでなく、デッキ相性もある。
「『平地』を置いて『光輝王の野心家』*36をキャスト、コンバットフェイズに行きたいのですが?」
「いいよ」
通った。なら『野心家』の能力をどう割り振るか。無難に『野心家』にと思ったが、次ターンに簡単に除去されそうだし、ここは『信徒』にして2点クロックを残しにいこう。
「「コンバットフェイズ開始時、『野心家』の効果が誘発、『信徒』に+1/+1カウンターを置きます」
「むっ? すまないが『光輝王の野心家』のテキストを確認させてもらえるかい?」
「はい。どうぞ」
しげしげと見るおじ様。自分の周りの男子も、これくらい落ち着いてくれたら少しは話せるのだけれど。
「うーむ。見たところ永続か。一応『有望な信徒』の方もいいかい?」
「どうぞ」
「1マナクリーチャーも随分と強くなったなぁ……。『サバンナライオン』*37が使われていた頃とは何もかもも変わってしまったね。対応させてもらおう。オルタナティブコストとして手札の『ストロームガルドの騎士』を追放しライフを1点ペイ」
『Contagion』*38
「-2/-1カウンター2つを1体か2体のクリーチャーを対象に置く。対象は『野心家』と『信徒』に1つずつ。『野心家』には。無花果の如く土に返ってもらおう。どんなものであれ、大望を抱いたものが道半ばで病に倒れるのはよくあることだろう?」
「まさかそんなのが入ってるなんて……。どんな『スタンダード』ですかそれぇ!?」
ピッチスペル!? 『スタンダード』同士で使われるイメージは全くなかった。でも『ネクロディスク』が活躍したころって一体どのブロックなんだっけ? 昔のパックは全く分からないけど、名前の長い土地がでた『レジェンド』、『Force of will』が登場した『アライアンス』くらいしか知らない。あとは『アラビアンナイト』とか。……ん? 『アライアンス』?
「そうです。氷雪土地と言えば『アイスエイジブロック』ですぅ……! たしか通称で『ALICEブロック』と呼ばれたことがあったはず。そして『ALICE』の『ALI』はたしか」
「そう。『アライアンス』から取られている。あの『Fow』を代表とした、マジックの歴史で史上始めてピッチスペルの概念が生まれたエキスパンション。これは『黒』に与えられたピッチスペル。今ではめっきり見なくなったが、当時としては貴重な2:2交換が可能なピッチスペルだったのさ」
そう考えるとかなり昔のはずだ。多分『ウルザブロック』より前の話だよね? 抑止力となるはずの『Will』が落ちた後に、『MoMa』が出てきたという記事を見たことがある。最早正しい意味で1世代前のマジックだ。
いや。『Will』が現役の『スタンダード』とか絶対まともじゃないって。
「そういえば『野心家』の効果巻き戻します? 唱えた時、説明していませんでしたので」
「いや。確認しなかった自分の責任さ。このまま進めよう。『信徒』はどうする?」
「では殴らずにエンドまで。ターンお譲りします。……これ永続ですか、しかもマイナス修正だから破壊不能にも効きますよね*39」
「破壊不能をどうにかするのは、黒と白の特権だからね。ではアンタップ、アップキープ、ドロースキップでメインフェイズだ。まずは『Strip Mine』*40を出そう」
……なんでそれも現役なの?
「……ホント黎明期のマジックってかんじですね……」
「正直○ソゲーと言われても仕方がないと思うよ。ただ凶悪な打ち消しや全体除去を抱えたコントロールが、1強じゃなかった理由の一つではあるからね」
「今のマジックは基本的にグーで殴り合うゲームで、それの速度と強度でバランスを取ろうとしてますが、当時はグーチョキパーの分布でバランスを取ろうとしていたと言いますか。確かに相性は存在するんですが、アグロにしろコントロールにしろ、ゲームレンジが真ん中に寄ってるイメージがあるんですよね」
「面白い意見だね。あの時は既に現役とは言い難かったが、『ウルザブロック』で『緑』の『たい肥』*41を張られた時は2度と『黒』を握れないと思ったよ。とりあえず『Strip Mine』で君の『平地』を割ろう」
「破壊されます。露骨なメタカード*42を減らしてカードパワーでバランスを取ったおかげで、どうしようもないマッチアップは減りましたが、変なデッキ*43もあんまり見なくなりましたね」
「なに。どう移り変わろうと楽しめれば良いのさ。所詮はゲームさ。『ストロームガルドの騎士』*44を2マナでキャスト。何もなければ『ネクロ』を……4回起動。残りライフ8、そのままエンドフェイズに入って、手札に4枚加える。ターンを渡そう」
「そうですね。ワタシ自身、結構楽しめてます。ターンいただきます。アンタップアップキープ、ドロー。メインフェイズに入って『平地』を置きます」
『ストロームガルドの騎士』か……、たしかプロテクション(白)と先制攻撃、そしてパンプアップ効果があったはず。厄介だが、こっちにクロックがあるうちは殴りにくいはず。幸い2マナは出る。
「2マナで『スレイベンの守護者、サリア*45』をキャスト。効果は先制攻撃と、クリーチャー以外の呪文のキャストに+1マナを要求します。この効果はお互いにかかります」
「所謂『ヘイトベアー』*46というやつだね? 通るよ」
「ターンエンドです」
「私のターンだね。早速メインフェイズに入ろう。……思ったより厄介だね、それは。『沼』をおいて、もう一度『Contagion』。ピッチコストで唱えるが、『サリア』で1マナ要求だね。対象は『サリア』と『信徒』。プレイミスが響くな。1マナクリーチャーがまだ場に残るとは」
「そっちのプロテクション(白)もあって、実質何もしない置物ですけどね。『サリア』が状況起因処理で墓地へ」
タフネス1がここでも足を引っ張るかー。とは言え、ここは使わせたと考えるべきかな。
「2マナで『
「厳しいですね。ダイスどうぞ」
落ちたのは『スカイクレイブの亡霊』と『堕ちたる者の案内者』。『亡霊』はともかく、この場面でクロックが出なくなるのはマズい。
「メイン1で随分動いてしまったが『騎士』で攻撃しよう。何もなければ2点」
「ボディ。残り18です」
「『ネクロ』を……4回起動。残りライフは3。『稲妻』1枚で負けるラインだ。このヒヤヒヤする感覚、久しぶりだ。黒を使っている感じがする。ターンを返そう」
「ではドローしてメイン入ります。たしか『魂の撃ち込み*47』も『アイスエイジ』ブロック……、ってあれ? その割りには『コールドスナップ』は『モダンリーガル』だったような?」
それこそ『ネクロポーテンス』の調整カード、『ネクロドミナンス』*48を採用した『モダン』の『黒単ネクロ』で使われたはずだ。『ミラディンブロック』の時期を考えれば本来使えないはず……?
「『コールドスナップ』は少々特殊でね。私の時代は『ホームランド』が入っていたんだ。『ALICE』 ブロックの『L』は『ホームランド』から取られている。あまり強いセットではなかったがね。このデッキは当時のままだから、『コールドスナップ』のカードは入ってないよ。私としてもあれが『アイスエイジブロック』かと言われれば、素直に頷き難いね」
「なるほど、なら『インスタント』でのドレインはあまり警戒しなくていいかな……。でも『堕落』*49に注意か」
たしか5か6マナのドレイン呪文だったはず。いっそ動けるようになるまで何も出さないという手も考えたが、そうも言ってられなさそうだ。あと『惑乱の死霊』で殴られたら、手札が削られてしまう。
と言っても、今使えるカードがそもそも無いんだけどね。2マナのランダム2枚ハンデスはヤバすぎる
「……ターンエンドで」
「ではもらおうか。ドローを飛ばしてメインフェイズ、『沼』を置いてコンバット。『騎士』で攻撃」
「スルーしますがパンプアップは?」
「無しでいい」
「では残りライフ16」
「メイン2に入って4マナでこれを唱えようか」
『ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk』*50
「出ましたね。代名詞その2」
「そろそろ『ネクロ』の破壊も考えなくてはいけないからね。このターンは起動無しでターンエンド」
タイムラグがあるとはいえ、何で無色のアーティファクトがアーティファクトとエンチャントとクリーチャーを全破壊できるんですかね? カラーパイはどうなってるんだカラーパイは!
「ターン貰います」
これどうしよう。下手にクロック出すと吹き飛ばされるだけ。ただどっちにしろ『円盤』は踏まなきゃ勝てない。そして一番まずいのは、手札にあるだろうドレイン呪文からもう一度リソース確保して、手札がパンパンの状態で『円盤』を起動されることなんだよ。でも万が一ドレイン呪文が無ければ、黙ってた方が時間を稼げる。
……ドロー見てから決めよう。
「ドロー……、あぁ。となると」
これで手札に腐ってたこの子が出せる。なら、攻めよう。
使われるより、使わせた方が相手にとって嫌なはずだ。
「メインフェイズに入ります。『平地』を置いて3マナ」
まさか、こんなところで変な噛み合い方をするとは。
『傑士の神、レーデイン/Reidane God of the Worthy』*51
「3マナ飛行警戒2/3のクリーチャーです」
「それだけでもこっちの『惑乱の死霊』が止まるね……。他にも効果があるんだろう?」
「はい。まず氷雪土地は全てタップインになります」
「随分とピンポイントな所を攻めてきたね。これは『サリア』を残したら危なかった」
「更に4マナ以上の非クリーチャー呪文に追加で2マナを要求します」
「……正面にぶつかったら勝てないか。それ単体でも『生命吸収』で除去するには7マナ要求。『サリア』がいたら8マナか」
苦笑いしながら『レーデイン』を見る紳士。間違いなくクリーチャーは今の方が強い。いくら『ネクロ』でアドバンテージを取っても、フィニッシュ手段がどうしても悠長だ。
「ターンお返しします」
「アンタップ、アップキープ。……お望み通り『円盤』を起動しよう。現状だと土地以外のすべてのカードが墓地へ行くね?」
「はい。『レーデイン』と『信徒』どちらも破壊されます」
「では、こちらは『騎士』と『円盤』、『ネクロ』が破壊される。これにより通常ドローが解禁される。ドローからメインフェイズ。『沼』を置いて3マナ、『惑乱の死霊』*52だ。何もないならターンエンド」
「これで持久戦はほぼ不可能ですか……、では起こしてドロー」
引いたのは……急場は凌げそうだ。
「メインフェイズに『スカイクレイブの亡霊*53』をキャスト。ETB能力で『惑乱の死霊』を追放します。『亡霊』がフィールドを離れると、追放したカードのマナコスト分のスタッツを持つ、イリュージョンクリーチャートークンをお返しします。今回だと3/3ですね」
「本体は追放されたままか。ちょっと白らしからぬ……、いや昔からそんなものか。分かった。『死霊』は追放される」
「終わりです」
「ではアンタップしてドロー。メインフェイズにまず『沼』を置く、4マナ、X=2で『
「破壊されます。3/3のイリュージョントークンがそちらに出ますね」
「ちょっぴり元気をもらってライフは5点だ。トークンもありがとう。単純なスタッツは、このデッキで2番目に強いね。では『沼』2つから黒ダブル『Order of the Ebon Hand』*55。ターンエンド」
「いただいて、ドローからメインフェイズまで」
押され気味だが、まだ負けが決まったわけではない。デッキもまだ戦えると言ってくれている。
「白3マナから『レーデイン』をキャスト。ターンエンド」
「2枚目か。中々押し切れないな……! では私のターン、ドロー、……これが来るか。まずはコンバット。『トークン』と『Order』でアタックだ。ブロック指定まで」
「妨害ありません。パンプアップは?」
「黒4マナで+2修正。パワーを4に、計7点だ」
「ボディ。残りライフ9」
「ターンエンド」
「アンタップ、アップキープ、ドロー!」
よし! 何とかワンチャンスが出来た。黒2マナが立ってるのは不気味だが、突っ込むしかない。
「2マナで『光輝王の野心家』! 何もなければコンバットまで」
「……少し考えさせてくれ」
「どうぞ」
しばらく手札を眺めた後、まとめながらテーブルに裏側で置いた。対戦相手の手がリズムを刻み始める。トン、トンと、うるさくはないが、指先が一定のリズムでテーブルを叩く。
そして幾ばくかの間、振り子のように響いていた音が止まる。まとめていた手札を再び広げなおした。見えているのか、見えていないのか分からないが、盤面を凝視していた眼が動く。
「アタック指定までどうぞ」
「では『野心家』の効果で+1/+1カウンターを『レーデイン』に。コンバット、『レーデイン』で攻撃」
「テイク。残り2点」
「ターンエンドで」
「ではエンドフェイズに黒1マナ」
『Demonic Consultation』*56
「それ、は」
マジック史上最強の疑似サーチにして、その特殊性故に数々の悲喜劇、『ネクロの夏』の結末にもなったスペル。文字通り『悪魔との相談』のカード。
「通るかい?」
「……はい。ですがその前に、カード名の宣言をどうぞ」
「おっとそうだった。『ネクロの夏』を知っているのなら、説明は不要だろうが、きちんと処理しよう。まず宣言するカードは『Lake of the Dead』*57」
「……あー」
店長が黒単色の『リアニメイト』使ってた時にサイドから出てきた土地だ。確か効果は……これ、足りるのか。
「まずは悪魔を呼び出すために記憶を捧げよう。ライブラリーからトップ6枚を追放。悪魔に相談しておいてなんだが、祈ろうか」
パチリパチリとトップが捲られていく。1枚目『沼』。2枚目『惑乱の死霊』。3枚目『Lake of the Dead』。
「おや、マズいね。悪魔に願う前に願いそのものを忘れてしまうとは」
「そんな安い望みじゃないのでしょう?」
「そうだね。とにかく対価は支払わなくては」
4枚目『沼』。5枚目『ネビニラルの円盤』。6枚目は――。
「『ミシュラの工廠』か。では続いて効果の処理に入ろうか。宣言したカードが出るまでデッキトップを捲る」
「どうぞ」
一応1枚採用の可能性はあるし、目当てのものがデッキボトムだったり、実は『レーデイン』除去だけの可能性もあるから、諦めるにはまだ早い。
「やはりマジックは面白いね」
「……そうですね。なんやかんや楽しんではいます」
「いい年だと言うのに、どうにも子供っぽさが抜けないのは、我ながら困ったものだが」
「それを言うならワタシもあと4年もすれば20ですからねぇ。それにおじ様のような方が、子ども心を忘れてないというのは、それはそれで魅力的だと思いますよぅ?」
「ははっ。年上を乗せるのが上手いね。ありがとう。素直に受け取らせてもらうよ」
「おっと捲れたね」と、目当てのカードを手札に加えた。
こういう社会的な地位がありそうな人が、ちゃんとはしゃげるってスゴイことだと思う。なんというか。職場でも若い人の話に耳を傾けてくれそうな気がする。
「捲れたカードは表向きで追放される。確認するかい?」
「拝見させてもらいますね。……あれ? 『堕落』は無いんですね」
「あれは『ウルザブロック』のカードだからね。このデッキは『アイスエイジブロック』までのものだから入って無いんだ」
「なるほど。ありがとうございます。改めてターンエンドです」
「ではターンを貰おう。アンタップ、アップキープ、ドローからメインフェイズ。早速戦闘だ。『Order』で攻撃」
「ノーレスポンス。残り7点」
「ではメイン2。まずは『沼』から1マナ出す。その後『Lake of the Dead』を置く、187能力……ではなく置換効果でタップした『沼』を埋葬。更に残り5つの『沼』から5マナ出そう。続いて『Lake of the Dead』2番目能力で『沼』を生贄にしつつタップして4マナを生成。これでマナプールに計10マナ」
「……『レーデイン』がいるからまだ1点足りませんね」
「計算が早いね。だから『暗黒の儀式』だ。1マナを払い3マナを生み出す。通るのなら、これで計12マナ。
「……通ります」
ここまでくると、もう『グリセルブランド』どころか『荒廃鋼の巨人像』*58が素出し可能なマナ量である。
「最後だ。『生命吸収』。Xは7で対象はキミだ。『レーデイン』のコスト増加分を含めて、計11マナ。『治癒の軟膏』*59はあるかい?」
「……必要だったのは神でも野心でもなく『平等』だったかもしれませんね」
「ありがとう。お陰様で楽しかったよ」
「こちらこそ。まさか『ネクロディスク』とやれるとは思いませんでした」
禁止されている『フォーマット』が多いため、値段はまだ落ち着いている方だが、それでも持っている人は少ない。ましてや『ネクロディスク』が組めるほどとなると、当時現役だったプレーヤーくらいだろう。
「いやー良いもん見せてもらいました。こうしてみると、1枚のカードパワーの差が顕著ですね。特にクリーチャーのインフレ」
今まで黙っていた店長が口を開いた。そういえばこのゲームの間も、お客さんが一人も来なかった。ここまで来ないのも珍しい。
「昔のカードはパワーがあるというより、無茶苦茶ですね。ゲームにおけるバグみたいなカードが多いです」
「『ネクロ』や『デモコン』、『暗黒の儀式』に『トーラックへの賛歌』。この辺りは今でも上位互換は存在しないからね。逆にクリーチャーに代表される中継役やフィニッシュ手段は今の方が強烈かな? 流石に『Time vault』や『チャネル』あたりは公式戦ではもう、使えなくなってたからね」
「それ無くてもまだまだバグは残ってるんですが……。TCGにおけるデバック作業の期間だったと言えるかもしれません」
「そういえば、お2人が一番遊んでいる『フォーマット』はどれだい?」
「私達は……」
思ったより話が弾んで話し込んでしまったが、程なくして紳士が年季の入った腕時計を確認した。
「……名残惜しいがそろそろ時間だ。最後に……そうだな。『青霊波』、『水流波』を買い足しておこうかな。店長、お願いできるだろうか?」
「かしこまりました。しばらくお待ちください」
店長がバックヤードに引っ込む。一昔前はストレージにあったし、値段はそこまで高くないが、需要が高まったせいでストレージに置きにくくなったものだ。万が一が起きた際、客を疑うのも面倒だし、数枚の見本を置いて店の裏で管理しているストレージ売りレベルのカードはそれなりにある。
「こんなんだから息子2人にも教えたんだが、なんというか。やたら真面目に取り組んでしまってね。親としてはどうかと思うんだが」
「息子さんがいらっしゃるんですか。おじ様のお子さんならきっと素敵な方なんでしょうね」
顔は良いし、年上なのにこっちの話を聞こうとしてくれるし、こう言っちゃなんだが、ホストってこんな感じなのかなと思った。話し上手で聞き上手。店長なんてすっかりメロメロである。
……なぜか人の話を全く聞かないカルト信者と酔っ払いを思い出した。アイツらの親の顔が見てみたい。酔っ払いとカルトの親って考えると、ヤ○中か解脱でもしてるのかな?
「そうかい。我が息子ながら顔も頭も悪くないが、如何せん少々堅物な所があってね。そろそろ結婚してもおかしくない年頃なのだが、彼女がいるという話は聞いたこともない」
「じゃあ、ワタシが嫁入りしますか?」
「本当かね?」
……あれ。雰囲気が変わったぞ。物腰柔らかな紳士的笑みを浮かべていた顔が、いきなり抜け目のない策謀家に見えるようになった。
「いやいやいや。言葉の綾ですよぅ。自分が見合うとは思ってませんし。第一ワタシは高校生ですから。店長をお誘いした方がいいですよ?」
「店長にも一声かけたいと思うが、……うん。出来るのなら、是非君にも会って欲しい」
ヤバい。目が本気だ。
「そもそも、こんなチンチクリンが息子さんの趣味に合うとは思えません! 恥を晒すだけなのでちょっとご遠慮したいなって」
「いや。そこは問題ない。今は多様性の時代だ。それに自分をそう卑下するものではないよ。確かに礼儀作法で憶えることは多いし、時折男性のような仕草をすることもあるが、中身は立派な淑女だ。他者への慈しみの精神が見える」
消しきれなかった男っぽい仕草を見抜いておいて、なんで結論が淑女なんですかねぇ!?
中身はオッサンだよ! 見抜けよ! キーカード知らないなら『真髄の針』じゃなくて『魔術遠眼鏡』を使ってよ! いや使って失敗してるのか!
「あれ? どうされました?」
店長が来た。これで何とかなるか?
「いや。良い店だと思ってね。機会があれば息子達と来るよ」
「あら~。その時は是非お越しください」
「あぁ。また来るよ。ではお会計だね」
助かった。次からはちょっと警戒しながらお店に入ろう。おじ様本人は良い方だと思うが、結婚関係を振るのは勘弁してほしい。おじ様は会計を済ませると、お礼を言いつつ店のドアに向かう。
「今日は楽しかった。ありがとう。それと」
ワタシの横を通り過ぎるとき、囁くように呟く。
「これからも息子たちのことを、どうかよろしく頼むよ」
……んぅ!?
青赤テンポデッキの中核を担うパワーカード。スタンダード産ながら、『パイオニア』どころか『モダン』、『レガシー』でも活躍中。実際スタンダードでは強すぎて禁止された。少なくともトランプルは余計だったろう。
長らく『レガシー』における代表的なクリーチャーだったが、今では激減。よく「『デルバー』から『デルバー』が抜けると禁止カードが出る」と言われたが、他にヤバいデッキが多い現環境ではどうか。
間違いなく壊れの一角だが、実際使うとライフロスが存外足を引っ張る。が、『アトラクサ』が何故か絆魂を引っ提げていたためデメリットがほぼ皆無に。あっという間に『レガシー』におけるトップメタとなった。ちなみに『リアニメイト』デッキにおける蘇生呪文は通称釣り竿と呼ばれる
追放出来る数は少ないが、確実性と奇襲性の高い墓地対策カードとして活躍。ただ、『短刀』の入ってるテンポデッキなら、2点ペイで唱えられる『外科的摘出』の方が本来は噛み合いが良いか。
往年の強クリーチャー、『タルモゴイフ』の亜種。黒になって1マナ増えただけで、とんでもないオリカに。でも公式。『エターナル』で3マナがいかに重いかがよく分かる。
ちなみにMTGではカード1枚の価値は大体2点以上、3点未満という考え方が一般的。
何言ってんだコイツとなるかもしれないが、使ってみると案外適正。フェアデッキに刺さるのが墓地対策効果位で、踏み倒し系デッキにはもの凄い負荷になる。コイツで大型『エルドラージ』や『アトラクサ』をパクると凄く気持ちよくなれる。ちなみに『致命的な一押し』や『剣を鍬に』をこれに使用した場合は、それらのカードは墓地にいくが、『稲妻』や『ショック』など、ダメージによって除去された場合はそれらのカードは追放される。
もう少し話すと当時としてはデメリットの無い1マナ2点打点という破格のクリーチャーだった。今ではダメージが入ると宝物を生み出して、デッキトップをパクる猿がいたり、1/1とは言えエンドフェイズに増えるオセロットがいる。打点だけ見れば飛び始める『デルバー』もいるし。ただ、そいつらが出るまでの年数を考えれば妥当だし、間違いなくデザインの根本にはこのカードの存在がある。
お付き合いいただきありがとうございました。
TCGネタ多いのにMTGだけなかったので書いてみましたが、ホント想像以上でした。実際は架空デュ◯ルモノでしたけど。
実際にプレイしてくれる方が増えてくれると嬉しいです。
なんか思い付いたら書くかもしれません。その時は覗いてやってください。