かくして、ディミトリ達は皇帝エーデルガルトを打ち倒したのだが。
エーデルガルトとグレンの最期の問答がこれであった。
「最後にひとつだけ聞かせて。貴方にとって紋章とは何だった?」
「……何だろう?」
***
よくここまで来た。思い返せば懐かしいことがいっぱいある。
俺が父上についてうっかり「あの人ルナティックだと弱いんだよ! やったことないけど!」と叫んでしまったこととか。「あーえっと、弱いのは条件付きっていうか、今のは忘れて!」今思えば笑い話だけどさ。アイギスの盾はフェリクスが「俺が運ぶ。触るな」ってめっちゃ怒ってたんだけど俺を心配してたのかな。
イングリットが攫われそうになったとか。救出が終わってルーン貰ってから、あれ外伝だったんじゃないか? と気づいた。気づくの遅れたのは縁談が来たって話じゃなかったからなんだけど、理由は……えっ俺?
ドゥドゥー外伝は原作の印象が「友軍が倒すと殺しちゃうから先に倒して撤退させてあげようっていう発想が面白い」だったな、とか。
トラウマのこと「HDMI」なんて言っちゃったこととか。(何故か先生には通じた)
ベルナデッタに「引きこもり仲間ですね!」と言われたこととか。好きな本の話とかしたなあ。
家を継ぐのはフェリクスだろって前提で話してたら(原作でそうだったから以上の理由はない)俺が紋章ないからわきまえて身を引いたって話になったとか。ディミトリは「お前が継ぐのも選択肢のひとつだ」とか言ってきたから「なんで?」って聞いたけど。
その辺りが要因で俺のこと紋章の被害者だと思われてたのは驚いた。今の待遇が不満なら帝国に引き抜こうとしてただって? そういうの特になかったんだけどな。
そもそもフェリクスの方が領主に向いてると思うよ? 現実的な考え方ができるし。もし誰かが間違ったことしようとしたら、俺は「なんかそれ違くね?」しか言えないもん。説明になってないって怒られる。
昔はギュスタヴ殿に「娘に会いに行けばいいのに。……まだ会えるんだから」と思ってたけど、俺が四年間引きこもって、ああ、こうなるのか、動けないんだと納得しちゃったとか。
カトリーヌさんに家に戻れるなら戻りたいかって聞いたら、今の生活が合ってるって言われたとか。
それでも、こうして笑って思い返せるのは、生き延びられたからだ。
俺は俺を救って、皆は自分自身を救った。
結構好きなんだ。父上がジェラルト殿と飲み交わしている光景とか。フェリクスやイングリットが肉を前に目を輝かせているところとか。シルヴァンが兄貴って呼んで手を振ってくれるとか。ディミトリが味の感想を丁寧に語ってくれるとか。
俺なんかがという気持ちはまだあるけど、幸せを受け入れてしまいそう。
まあでも。今のディミトリや先生がいれば、この国はきっといい方に向かうだろうなという確信がある。
ペアエンド
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フェリクス
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イングリット
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シルヴァン
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ディミトリ
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ベレト