ヒーロー名 一方通行 作:禁書4期まだですか
オールマイトに続く"絶対的な象徴"
ヒーロー公安委員会の一部の者達はその出現を望んでいた
だが、一向に現れる気配は無い
それどころか、最悪な魔王として君臨した死柄木弔を討伐した緑谷出久、ヒーロー名『デク』は個性を失い無個性となってしまった為、新たな象徴とはならず歴史の一ページにだけで収まってしまった
彼ら公安の一部が望む結果にはならなかったのだ
だからこそ次の"絶対的な存在を生み出す方法"を考える必要があった
「______最、悪‥‥!!」
彼女が今必死こいて運ぼうとしているもの、それは『ツリーダイアグラムの残骸』
かつて常盤台学園が誇る世界最高のスーパーコンピュータとして使用されていた代物
どれほどのものなのかと言うと
正しいデータさえ入力すれば完全な未来予測(シミュレーション)が可能とする程の性能
彼女はその残材と"あるデータ"と共に運ぶべく、追ってきているヒーロー達から逃れようとしていたのだ
「よりによって、元No.1ヒーローの息子と遭遇するなんて‥‥本当に最悪‥‥!!」
全く慣れない自身を対象とした空間移動に苦戦しつつも、なんとか逃げ切ってみせたようで
一旦脚を止めて休もうとする。
_______その時だった。
道路の向こうから松葉杖の音と共に誰かが近付いてくる
この道にはもう既に一般人は居ない
故にその人物しか目に入らない
その近付いてくる"誰か"を彼女は知っている
「っつーかよォ‥‥ちっとばっかし無理して出てきたって言うのによォ‥‥‥
なンだァ?このバカみたいな三下はァ‥‥?」
「‥‥‥ま、さか‥‥‥『一方通行』‥‥??
超電磁砲ですら敵わないと言われてる常盤台学園最強の"Level5"‥‥!?」
常盤台学園には個性を持つ者達に階級を設けていた
無個性には最低値のLevel0
最高の値であるLevel5はかつて平和の象徴と謳われていた『オールマイト』やかつてのNo.2ヒーロー『エンデヴァー』にも匹敵すると判断された者達に暫定される値だ
「む、‥‥‥無理よ‥‥‥‥あんなのに、‥‥‥あんなのにまともに相手できるわけ‥‥‥‥‥‥」
目前に広がる明らかな戦力差に絶望する彼女であったが、"あることを思い出す"
それは一方通行の評価を一時期著しく落としたであろう出来事
最強と名乗るにはあってはならない記録だ
「ふ‥フフ‥‥!!し、知ってるわ!!」
「あァ?」
「貴方は8月21日に"無個性に敗北してる‥!!"つまり貴方の個性はたかが無個性でも攻略出来うる個性‥‥!!更に言えば貴方8月31日に力を失ってるはず‥!!
そう‥‥今の貴方に"あの演算能力はもうない!"
かつての『個性はどこにもないのよっ!!』」
彼女の知ってることは全て事実であり、確実な記録に基づいたもの
確かに彼女の言ってることは的を得ているのかもしれない
今の彼は"最強"と名乗るには少し不相応かもしれない。
"平和の象徴"に並びうると言うには過大評価なのかもしれない
________しかしだ。
「哀れだなァ‥‥‥本気で言ってンだとしたら抱きしめたくなっちまうくらい哀れだ‥‥‥」
白髪の彼は心の底から思ってることを呟く
まるで、その回答は『どう考えても不正解に決まってるだろ』と言わんばかりに
「確かに、俺はあの日『アイツに負けた。』その後も脳にダメージを受けたのも確かだ。
今じゃ演算も外部に任してる。
_________だがなァ‥‥」
その一言を皮切りに白髪の纏うプレッシャーが一気に増す
その表情が哀れみから"怒り"へと徐々に変化していく
「オレが弱くなったところで、別にオマエが強くなったワケじゃあねェだろうがよォ‥‥‥‥
あァッ!!??」
怒号と共に一方通行は地面を踏み抜く、
すると踏み抜いた地面から先の足場が一気に崩壊していく
彼女は攻撃を避けるべく自身の"個性"を使用して空中へと空間移動を測るが
バリンッ!!!
地面だけでなく、数あるビルの窓が大きな音を立てながら一斉に割れる
恐らく一方通行の能力で逃げ場を無くすべく使用したのだろう
「めちゃ‥‥‥くちゃ‥‥!!」
力が今も尚健在な事に絶望しながら彼女は彼の圧倒的な力に心底震えていた
だが、その絶望は更に増すことになる
アヒャヒャヒャッ!!!
「__________!??」
今度は背中に竜巻を発生させ、空中移動を可能にした一方通行が一気に距離を詰めてくる
あまりの速さに驚愕しながら、咄嗟に手元に持っている『ツリーダイアグラムの残骸』の入っているキャリーケースを盾にするが
そのキャリーケースもろとも、一方通行の放った拳によって粉々に粉砕してしまう
「悪ィが!!こっから先は一方通行だ!!」
「大人しく尻尾巻きつらいてェッ!無様に元の居場所へ引き返しやがれェッ!!!」
悪魔のような形相で一方通行は再び彼女の顔面に自身の拳を叩き込む
その威力は絶大であり、確実に顔面のどこかの骨が折れたかような鈍い音を発しながら彼女は向かい側にあるビルの壁にまで吹き飛ばされ、ボンネット上で力無く気を失った
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥まァ‥‥確かに、このザマじゃ次の象徴には程遠いかもしれねェが‥‥‥」
「‥‥あの"ガキ"の前じゃ、最強のヒーローであり続けるって決めてんだよ‥‥‥‥クソッタレが‥‥‥」
これは、緑谷出久達の描いた物語の後、あったかもしれない物語であり‥‥‥‥
白髪の彼が最高のヒーローになるまでの物語だ。
続くとしても長くないです