ボイスロイドが実在する世界に来たらヤンデレハーレムだった件について 作:美月海月
ヤンデレとは。
キャラクターの形容語の1つ。「病んでる」(病み)と「デレ」の合成語であり、広義には、他のキャラクターに想いを寄せている(「デレ」)が、その好意が強すぎるあまり、精神的に病んだ状態になることを指す。
(ウィキペディア先生から引用)
まぁ、要は好きな人に対しての愛が重すぎて、その人のためだったらなんでもしちゃう程に病んだ状態のことだな。
もし、美少女が自分に対してヤンデレだったら悪い気はしないだろうし、なんなら嬉しいまであるだろう。
……だが、そう都合よくいかないのがヤンデレなのである。
なんといっても、とにかく地雷が多いのだ。メンヘラよりは多くもないが。あ、ちなみにヤンデレとメンヘラは全くの別モノだから一緒にしないように(過激派)。
それはさておき、琴葉姉妹はヤンデレだったのだ。美少女姉妹から重いほど愛されてるなんて最高じゃんと思うかもしれないが、俺は早速ヤンデレの地雷の1つである「他の女の子の話をする」という失態を犯してしまったのだ。
どこか異常さを感じる琴葉姉妹に対して、俺が何気なく言い放った言葉により、2人がヤンデレであることを確信し、ついでに地雷を踏み窮地へと陥っていた。
そんな俺は今どうなっているかというと――。
「ちゅっ……ん、んむっ……ちゅる……れろっ……」
「ぺろっ、れろっ……はぁ……ん……ちゅっ……」
ベッドに押し倒されて、
茜ちゃんには舌を入れて唾液を流し込むような激しいキスをされ、葵ちゃんには腹や胸元などをマーキングするかのように執拗に舐め回されている。
朝一番のキス責めは姉妹が交互に1人ずつしてきたのに対し、今回は2人から同時に責められて……ぶっちゃけやばい。なにがやばいって、あそこが完全に元気になってしまっているのだ。
今、姉妹は俺とのキスと身体舐めに集中しているから、まだバレてはいないが時間の問題である。もしこれに気づかれたら、
なんとかしなければいけないのに、口を塞がれているからなにもすることができない。2人相手だから身体を無理やり動かして抵抗することも難しい。
「んっ、はぁっ……お、マスター、そんな大きくして……もう準備万端やな♡」
「れろっ、ん、ちゅっ……そんなに気持ちよかったの?♡」
まずい、バレた。
でも、今2人の拘束が緩くなっている。今がこの状況を打破するチャンスだ。
「――ごめん!」
「「え?」」
快楽に溺れていたであろう者から、いきなり謝罪の言葉が飛んできて戸惑う姉妹。
「俺が悪かった! 急に他の子の話をしだして……。でも、まだこの世界に来たばかりで、ちょっと混乱していただけなんだ!」
他の子の話をしたといっても、琴葉姉妹以外にもこの家にはボイスロイドがいるのかどうかを聞いてみただけなのだが……まあそれでも彼女ら的にはアウトなんだろうな。だからそれは素直に謝ることにする。
「だから……この辺で許してくれないか。もちろん俺だって、この先のことに興味はあるけど……でも、それはもっと雰囲気のある時にしたいんだ!」
正直に言おう。
このまま最後まで琴葉姉妹に食われるのはアリだし、興味もある。だが、それはあくまで初めてを体験した後の話だ。
やはり初めてはちゃんとした流れと雰囲気でしたいのだ。ヘタレ童貞の戯言といわれればそれまでではあるのだが……。
「「マスター……」」
どうだ? 俺の魂の説得、このヤンデレ姉妹に響いただろうか?
「……しゃーないなぁ。マスターがそう言うなら、今回のところはここまでにしといたる」
「でもいいのマスター? マスターのマスターはすごい元気いっぱいだよ?」
やった、どうやら許してくれたみたいだ。
獲物を屠るような光のない瞳から、普通の目に戻ったのがなによりの証拠だろう。
とはいえ葵ちゃんが言うように、俺のムスコが不完全燃焼でイライラしているのも事実。
「こ、これは……そのうち治まるから……」
「そうだ! よかったら私のパンツ使う?」
「ぶほぉっ!?」
ムスコが元気になっているのも、茜ちゃんと葵ちゃんから責められていたからなので、なにもしてこなければ時間が経てば鎮まるだろう。
そう思っていたのだが、急に葵ちゃんが衝撃的な発言をしてくるもんだから思わず吹き出してしまった。
「えっと、急になに? どうしてそうなった?」
「ほら、マスター口ではああ言っていたけど、でも不完全燃焼なのは事実じゃん? だから、もし1人でスッキリするんだったらオカズがいるでしょ?」
「えぇ……」
「ほんなら、ウチのパンツも使うか? ブラもいる?」
「あ、茜ちゃんまで……」
つまり、この溜まったものを1人で発散させるためのオトモを提供してくれるとのことだろうが、そんな簡単に自身の身につけている下着を差し出すだろうか。……ヤンデレだったらそれくらいするか。
「い、いや……それは大丈夫」
ぶっちゃけ、この美少女姉妹の下着をオカズに自家発電するのは気持ちよさそうだし、ちょっとやってみたいとも思った。
だが、もしこれらを受け取れば、じゃあ私は今から1人で1発抜いてきますねと言っているようなもので、それはそれで恥ずかしく感じる。まあ、さっき捕食されていたのだからもう気にするような段階ではないのかもしれないけど、それはそれ、これはこれである。
だから1発抜いておきたい気持ちはあるのだが、一旦ぐっと堪えて昂ったモノを鎮めるのに集中する。
「そっかぁ……残念」
「マスターがウチらの使ったら、今度はそれをウチらが使おうと思ったんやけどな」
茜ちゃんたちが
なにか別のことを考えろ、考えろ……。あ、そうだ! 朝飯!
「そろそろ朝ご飯にしないか? 俺もう腹ペコだよ」
「せやったせやった。マスターがおもろいこと言うから、つい忘れてもうたわ」
「まあでも朝からマスター成分を大量摂取できたから満足だよ」
面白いこと……。俺が、この家には他のボイロがいるのかを聞いたことを指しているのだろう。
口にした瞬間にヤンデレ的反応を示したというのに、今となっては面白いこととして済ます、その切り替えの早さに驚いた。
そういや結局、他のボイロがいるのかどうか分からなかったな。これに関しては過ごしていくうちに判明することだろうし、その時を待つしかないか。
てか、待てよ。もし他にもこの家に住むボイロがいた場合、琴葉姉妹がヤンデレだからやばくね? 他の子についての話題をしようとしただけでさっきのような反応だったから、これで実際に現れてくるとなると……。
うん、考えるのやめよ。それにもしかしたらこの家には琴葉姉妹しかおらず、俺含めて3人暮らしかもしれないし。
「マスター、朝ご飯気合と愛情をた~っぷり込めて作ったから楽しみにしててね!」
「お、そうなんだ。それは楽しみだな」
元々腹が減っていたこともあり、必死に朝飯のことを考えていたら一気に空腹感に襲われる。
それに葵ちゃんの手料理が食べられるとは……。楽しみである。
茜ちゃんと葵ちゃんがベッドから下りたので、俺も続いてベッドから下りる。
今度は余計なことを言わないように気をつけながら、ようやくこの部屋を後にするのだった。
書き溜めストックが尽きたので、次話からは完成次第投稿予定です。極力早めに更新できるように頑張りますので、よろしくお願いします。
サブタイトルが今のところ第○話となっていますが、いつかちゃんとしたものに変更したいと思っています。(パッと思いつかなかったので仮で第○話にしています)