鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
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夜
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渋谷、ミリタリーショップ『アンタッチャブル』。
ドアをゆっくりと開き入店する筋肉ムキムキのアスリート教師が居る。
店内を気分良さげに見渡して、最後に店主と目を合わせ
ずずいとカウンターに近づいた。
岩井宗久
「…いらっしゃい。」
鴨志田卓
「お久しぶりです。…そろそろ大丈夫でした?」
(時間を作れて良かった。返さないでいいとわかってるとはいえ…お許しを貰っておかないと借りパクしてるみたいで不安だしな。)
岩井宗久
「ああ。その分は助かったよ。アレはお前の物にしていい。」
鴨志田卓
「おっ!太っ腹ですね?」
岩井宗久
「俺はお前に何も渡してない、出処は言わない。良いな?」
鴨志田卓
「もちろん。」
「…そちらの関連で、ちょっとお話がありまして。」
鴨志田卓は、以前の武見妙との大失敗秘密ぶちまけボンバーを反省し 計画を丁寧に練ってきていた。
(名付けて、『明言しないけど実は俺、津田利光と関わりがあって助けてやりたいんだよね〜★』大作戦だ。やるぞ…)
憑依転生者に、ネーミングセンスは無い。
カウンターに座る岩井と、対面に立つ鴨志田卓。
鴨志田卓
「その…岩井さんの力になりたい事があるんです。手伝って貰う代わりといっちゃあなんですが。」
岩井宗久
「…普通逆だろ?手伝ってほしい事の為に力になれよ。」
「なんだ、俺の腕に惚れでもしたか?」
モデルガンにハマっても違和感の無い成人男性の為 ガキだからと思考を止めずに聞いてくる
目は笑っておらず、裏の可能性を残しているような表情
鴨志田卓
「そんな所です。カッコ良すぎて毎日友人らと舐め回してます。」
岩井宗久
「…比喩だよな?」
(まぁ確かに鴨志田卓はペロペロしそうだけども、そこの段階で疑われると困るというか)
鴨志田卓
「もちろん。」
「問題は…その、岩井さんについて助けてやりたいことやそれの解決策を知っている理由が言いにくいせいで、交渉の持ちかけ方次第でものっすごい怪しまれそうなんです。」
岩井宗久
「…ほぉ。」
「なんだ、お前スジモンか?」
前のめりになり、こちらを見上げてくる岩井
手がカウンターの中に入って見えなくなった
鴨志田卓
「そう、そっち方面の敵っぽい雰囲気が出まくるんですよ。」
「極まった道の者じゃあないんですが、事情通と言いますか。」
「どうしよ、何やったらコレ言っても味方って信じてくれますかね…」
岩井宗久
「なんで俺がその相談に乗らなくちゃならねぇ?」
「ほら、こう…常連になるでもしてから話せば良かっただろ。もう無駄だが。」
「その言い方からして…急ぎなんだろ?聞いてやるから。」
優しく聞いてくれる岩井宗久。面倒見の良いタイプ
鴨志田卓
「助かります…ええと、簡潔に纏めますと」
「利光さん、香港マフィアと銃大量密輸の取引したら失敗して。金だけパクられたのを岩井さんの改造モデルガンで誤魔化そうとしてるんですよ。
それを羽柴組にでも言えば薫くんをダシに使った脅しや嫌がらせも止められると思うんで…良かったら、口封じされないようカタギの俺が同行しようかと思ったんです。」
岩井宗久のコープ内容を全部言う鴨志田卓
津田利光という、岩井が極道だった頃の兄貴分だった人物を名前呼びすることで なんらかの繋がりを匂わせる作戦である
岩井宗久
「……。」
「……????」
当然、宇宙猫になる岩井。
岩井宗久
「…まぁ、待て。まず…いや…そうだな。」
「ここまで来たら、一度聞き切りたい。求める見返りにも何か含みがあったろ。言え。」
鴨志田卓
「最近、金城潤矢って犯罪者が捕まったでしょ?アレ影武者で、本物抱えてるんですが」
「居なくなった跡地に厄介な別勢力がのさばると困るので、信用できる裏社会の人を探していたんです。事情通どころか牛耳った事のある本人を用意できるんで多分上手くいくかなと」
「…これで全部ですね。」
岩井宗久
「オーケー、オーケー。」
「1つずつ整理していく。俺の質問にだけ答えろ」
情報処理に暴れる脳細胞の揺れ。それに耐えるように眉間に指を当てる岩井宗久
岩井宗久
「……どこで知ったかは、話せる情報か。」
鴨志田卓
「なるべく、開示は避けたい部分ですね」
岩井宗久
「わかった、それだけでいい。」
(やっぱ極道経験あると踏み込んだらヤバそうな地点には入ってこないな。武見さんは医療のスペシャリストで知能が高くて美人なだけで尋問は素人だったし。)
岩井宗久
「何処まで知っているか知りたい…そうだな、薫の出生は?」
鴨志田卓
「羽柴組に売る…って持ちかけを断ったら置いて行かれた子供ですよね。岩井さんと母との家族関係を味あわせたくないから、足洗って頑張ってるの…すごく立派だと思います。」
(そう思うと、岩井さんっていい人だよな。自分の母がクズだったのを踏まえて、自分の子として育ててる薫には真っ当に育ってほしいって思えるの。パレスの主になった金城との、性根の違いなのかもな。)
(まぁそんな岩井さんも居場所無かったせいで極道にまでなってたんだ。金城もこれからうまく行きゃあいいよ…)
鴨志田卓は原作で本人の口から聞いた情報をサラッと言うが
岩井宗久視点、話した事のある奴は限られるため物凄く候補が絞られた
岩井宗久
「…お見通しってワケか。」
「ここでお前を、俺が消すリスクは考慮しているか?」
鴨志田卓
「してません。岩井さん、そんな事しないですから。」
「ヤモリのタトゥー、似合ってますよ。」
薫に対する優しさ、火傷とお揃いにするために入れたタトゥーに言及する
鴨志田卓は、指で自身の首をトントンしてみせた
(こういう、言葉少なく 裏に意味があるような会話ってかっこいいよな。一回やってみたかったんだよ…)
観光客のような適当な動機での発言だったが、鴨志田卓の筋肉と笑顔で言うと…順当に凄みが出る
岩井宗久
「…。」
「はぁ。ワケがわからねぇが…俺の事を完璧に調べて、その結果俺に恩を売りてぇのはわかった。」
「津田の弱み、欲しかった所だ。裏は取れてあるのか?」
鴨志田は、大げさに肩をすくめてみせる
鴨志田卓
「申し訳無いんですが、何も。」
「ただ、逆に…嗅ぎ回った事は一切、利光さんにゃバレて無いことを保証しますよ。」
(原作知識があるからって理由なんだけど、なんかこういう風に表現するとプロ情報屋っぽい雰囲気出るよな。かっこいいぞ、ただもんじゃない雰囲気出てるぞ鴨志田卓)
岩井宗久
「そりゃそうか。俺が、何もお前に気づかなかったんだもんな」
運は鴨志田卓に味方しており、岩井宗久は己の極道知識から勝手に納得してくれた
岩井宗久
「情報提供、感謝する。物的証拠は俺で取ろう…立ち会いはいつ頃が良いんだ?」
鴨志田卓
「まだ暫く延ばしてください。」
「アイツ、古いタイプのヤクザでしょう?大学出の若造に馬鹿にされてんすよ。だからって、仁義を捨ててなりふり構わなくなってて。足洗った弟分を利用してでも、今の立場にしがみつきたがってる。」
「昔の頃とはまるで違うと思った方が良い。」
岩井宗久
「…なるほどな。」
「任侠の鑑みてぇなヤツが、そこまで…」
「少し、事態を甘く見てた節がある。改めよう」
鴨志田卓
「ええ。」
「どうにか、昔を思い出させてやりたいんです。夏までには手筈が整う予定なので。」
「整い次第、やり方は共有します。」
岩井宗久
「わかった。」
「最後に、だが」
鴨志田卓
「?」
岩井宗久
「まだ、お前の名前を聞いてない。フェアじゃないだろ?」
鴨志田卓
「…おっと、失礼しました。」
「鴨志田卓と申します。」
(セクハラ怪盗と申します!)
岩井宗久
「鴨志田…何処で聞いたか…」
鴨志田卓
「はは、少しだけ世に出てた頃もありますから…その時かも知れませんね。」
「今はただの体育教師です。そこの、秀尽っていう」
岩井宗久
「そうか。」
「んで、裏の顔は?」
少し笑って、冗談めかして聞いてくる
鴨志田卓
「正義の味方…ですかね。」
岩井宗久
「ハッ、正義の味方がヤクザに関わりに行くのか?」
鴨志田卓
「少なくとも岩井さんや、昔を思い出してくれた利光さんは善人だ。断言できる」
「善き人か悪しき人かに、所属は関係ないですからね。」
岩井宗久
「…お前の得体のしれなさはわかった。」
「情報の裏を取ったら連絡する。番号寄越せ」
鴨志田卓
「口頭でも?」
黙って顎で肯定する岩井
カウンター下に隠していた手が出てきて、
ペンが握られていた
少しは信用をしてくれただろうか
電話番号を教えて、そのまま退店した…
スマホを触る岩井宗久
岩井宗久
「鴨志田卓…そうだ、金メダリストの。」
「今は体育教師ねぇ…」
岩井宗久
「あの事情通…津田の手合いか何かか。」
「まだちゃんと、見てくれる奴ぁ居たんだな…」
少し、安心したように
誰もいない店内で岩井宗久は呟いていた。
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記