鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
目の前の女子生徒に見せられた、スマホの画面には。
5月4日に金城潤矢へ予告しに行った時の、欲望を煽るようなファッションで
三島由輝と道を歩く写真。
新島真
「…。」
(…まだ大丈夫、異世界じゃなかったし、相手が先生でもない。落ち着いて話せば大丈夫、大丈夫。)
女子生徒
「生徒会長さんってちゃんとオトコ狙う服持ってるんだってびっくりしてさ!やるじゃん、このこの〜!」
BBQの空気も相まってか、テンション高く接してくる女子生徒
赤いジャージを着た背中に冷や汗が流れる感覚をはっきり知覚しながら
うまくこの場を乗り切るために思考を回す
女子生徒
「確かこの人、バレー部の人でしょ?この後何したの?ABCDEFG?」
(多くない?)
新島真
「ち、違うの。彼氏でも、何でも無くって。」
女子生徒
「そっかぁ。『まだ』違うんだ?」
新島真
「っ…」
(誤解してるけど裏は無さそうだし、誤解を解かなかったら事実は隠蔽できそう。)
(三島くん、そういう誤解の相手にするなら芋っぽくて嫌だけど…仕方ないか。鴨志田先生と誤解されるより双方にデメリットは少ないし…)
女子生徒
「けどこの服、ちょっとパパ活っぽいから辞めときなよ?新宿には多いって客から聞いたことあるし。」
かなり芯を食った発言をする女子生徒
新島真
「…客?アルバイトでもしているの?」
女子生徒
「そ。放課後サロンって言うんだけど…会長サンも来てみる?お喋りするだけでお金貰えて楽チンだよ〜」
新島真
「お話するだけ?変な事とかされないの?」
女子生徒
「無い無い。オッサンが見てくるくらい。」
「けどあーいうのが路上のオンナノコ買うんだろーね。会長サンも気をつけなよ?」
新島真
「え、ええ…。」
相手側の話に切り込んで、話題の矛先を逸らそうとする新島真
無事に、追及は止む
女子生徒
「会長サンの見る目、360度変わっちゃってさ〜。恋バナ聞かせてよ!てか連絡先交換しよ!ね!」
「代わりに、カワイイ服とか教えたげるから!」
新島真
「わ、わかった。」
グイグイ来る、今まで関わった経験の無いタイプの女子生徒にタジタジになりながら連絡先を交換した
新島真
「高尾、栄子…」
高尾栄子
「栄子でいーよ。アタシもマコトでいいよね?」
新島真
「あ、うん…」
高尾栄子
「アタシ、マコトの事誤解してたわ。血の通ってないロボっていうの?そういう色恋に興味が無いどころかずっと嫌ったまま大人になりそうっていう感じしてたもん。」
んげ〜、と舌を出して苦そうな顔を浮かべる
そのまま、過去の新島真へのレッテルを吐き捨てたかのように
以後、晴れやかなニヤケ顔で話す
高尾栄子
「近寄りにくいっていうか、近寄ったらすぐに説教されそうっていうの?ザ・優等生って感じ。人って見た目じゃわかんないね。」
「それじゃ私、アンとチョコフォンデュしてくるから!じゃね!」
高尾栄子はそのまま走り去っていく
新島真
「あ、嵐…」
その後、高尾栄子が連投してきたブチまる君スタンプに反応した事でブチまる君ファン同士であることが判明したり 関わりが深まっていくのはまた別のお話。
絆深まるBBQ、新たな交友を得る者が居る。
また、別の場所では…
…。
※坂本竜司視点
先程から、時間が少し過ぎ。
BBQ場の、炭や薪が置いてある場所は、BBQが終盤に差し掛かった今ほとんど人が居ない。
そんな、喧騒から離れた場所に坂本竜司は居た。不機嫌そうに花壇に座り込み、その目は
坂本竜司
「…。」
英語の蝶野が作ったプルドポークを少しでも守るために戦う鴨志田卓を 忌々しそうに見つめていた。
生徒をさばいている隙に、酔った公民の牛丸が勝手にひとつかみ奪って行こうとするのを生物の蛭田が羽交い締めにして止めている…
馬鹿馬鹿しい。
そんな坂本竜司の元に、ある一団がやってくる
坂本竜司
「中岡…」
「んだよ」
中岡と武石を筆頭にした、秀尽高校の元陸上部達だ。
中岡
「よう。BBQは良いのか?」
坂本竜司
「どうでもいいだろ、俺のことなんざ。」
中岡
「いいや、あるね。」
坂本竜司
「…。」
坂本竜司は、あれからやさぐれていた。
鴨志田卓が、徐々に学校に認められていく
あの犯罪行為が明るみに出た上で、補填だのと言って、謝罪と金をふんだんに使って。
あんなクズが。
心を入れ替えたと謝り、金を払っても、罪は消えない。なのになぜ、あんな顔で過ごしてる?
犯罪者が、あんな幸せそうにしていいわけない。
そんな考えがこびりつき、古アパートのトイレのように…ギトギトとした不快感を感じる。
振り払うように、ゲームセンターで自堕落に時間を過ごし
大きく質が良くなった母の献立を食べる毎日。
…最近は、うまく喉を通らない。
胃の調子が悪いと食事を断った翌日…母は晩飯に鰻茶漬けを用意してくれた。
以前は…よく炊いた饂飩を出してくれていたのに。
中岡
「色々言っても、今のお前にゃ逆効果になりそうだ。要件を言うぞ。」
「陸上部に戻ってこい、坂本。」
坂本竜司
「…は?」
武石
「知らないか。元部員達を集めてるんだよ。前の監督も、そのまま来てくれる。」
「以前のようには走れないかもしれないが…一緒に、どうだ?」
坂本竜司
「…。」
「恨んでないのかよ、俺の事。」
中岡
「当然恨んでた。何人のインターハイが飛んだと思ってる?」
坂本竜司
「だったら、なんで…」
中岡
「恨んでた、って言ったろ?今はもう違う。」
「皆お前と同じくらい鴨志田にキレてたんだ。その鴨志田の頭がおかしくなって、もう安全になった。謝罪して、部も元に戻すって言ってる。」
武石
「これまでの分だっつって、殴らせてくれたんだ。あの鴨志田がだぜ?」
鴨志田卓は陸上部の方々への謝罪の際に、
元陸上部のわだかまりの大きなポイントとして、自分たちは鴨志田を殴れず鬱憤が溜まっていた点があった事を踏まえて
一回ボコボコに殴られていた
坂本竜司のコープストーリーから着想を得ている
多分3,4本くらいアバラやら鼻やら折れたが、ベルベットルームに入りその日に完治している。
双子が心配して救急箱を探しに行ってくれるも、見つけて帰ってきた頃には全回復していた時のバケモノを見る目が
鴨志田卓の心に傷を付けていた…
閑話休題。そんなこんなで、竜司へのわだかまりを1つ解消し
竜司を陸上部のメンバーとしてまた受け入れやすい下地を作っていたのである。
中岡
「鴨志田を許すように…俺は、お前を許したい。高校生の全部をそうやってグレてるつもりか?」
坂本竜司
「…。」
しかし。
坂本竜司
「俺が、あの鴨志田と同じ…?」
坂本竜司の頭に渦巻く負の感情は根強かった。
罪は消えない。鴨志田卓は許されない。
のに、鴨志田卓は受け入れられようとしている。
それと同じように、俺の事も許されようとしている?
バカなりの思考回路で、
今生きてる奴の中で一番嫌いな男と、自分が。
陸上部から、『過去に過ちを犯したもの』として同じ区分に見られていることを理解してしまった。
あくまで同じ区分であれど、程度の深さは違う。
現に、鴨志田へは謝罪を受け入れるのみで、坂本へはまた共に走ろうと誘っている。
しかし、自身と鴨志田が同じ区分と認知した坂本竜司の心に
坂本自身が、鴨志田へ刺していた感情の刃が向いてしまう…
坂本竜司
「…クソッ!」
そのまま、衝動的に坂本竜司は走り出す。
脚の痛みも、殆ど走らず不摂生に過ごした期間も災いし、何度も足をもつれさせながら。
この場から兎に角逃げ出した。
中岡
「…。」
武石
「なぁ中岡、やっぱアイツ声掛け無くてもいいんじゃ…」
中岡
「…そうだな。今度登校した時、入部届と軽いメモだけ靴箱に入れとこう。あとは坂本次第だ。」
「俺達は、鴨志田の被害者同士だ。仲間なんだ。いがみ合いは…もう、辞めたいだろ?」
荷物を回収する素振りも見せず、BBQ場の外へと向かっていく坂本を見ながら。
中岡はそんな事を話していた。
戦車のタロットカードは、未だ逆位置を示している。
数日後、無断欠席を学校から母へ電話され
渋々秀尽へと登校した坂本竜司の耳には、ピアス穴が複数…乱暴に開けられていた。
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記