鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
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午前
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双葉の改心を終えた翌日。
それぞれの授業の準備があり、教師同士が暫く顔を合わせない時も案外存在する。
そもそも部屋からして分かれている、体育教師と普通の教師なら尚更だ。
今のように、わざわざ見つけたら声を掛けないと…朝の時間や職員会議以外での会話は少なかったりする。
英語の蝶野
「少し、お時間を頂戴しても?」
教育棟の2階、廊下にて。
話しかけてきたのは蝶野先生。
今日の化粧は少しノリが良いように感じた。鴨志田のアスリート視力なら、顔の具合も結構わかる。
(こういうのしれっと褒めれるような人がモテるんだろうな…)
鴨志田卓
「ええ。どうしました?」
当然、モテた経験のない憑依転生者は口に出せない。
英語の蝶野
「川上先生の変化、気づいてますよね。」
鴨志田卓
「ええ。生徒と話す量というか…笑顔が増えてるような。」
川上先生は現在、順調に回復している。
まだ改心させてないとはいえ一発ガツンと言ってある為鷹瀬夫妻の追及もなく、家事代行のバイトも辞めて本業の準備や余暇に使える時間も増えていた
英語の蝶野
「あまり、熱意ある姿勢を感じない印象もあったんです。それが今は改善して、模範的な教師に。」
「鴨志田先生、貴方が原因でしょう?」
確信めいた口ぶりで聞いてくる。
明らかに、証拠となる心当たりがある時の話し方。
英語の蝶野
「本人から聞いてます。昼休みに体育教官室に通ってたのは、厄介な保護者から守る為だとか。」
「大層気にかけてられているんですね?」
足を肩幅に開いて、腕を組んだ
追求する態度で問いかけてくる。
(まぁバレるよな。隠すことでも無いし…鴨志田卓の評判が上がるのは歓迎すべき事だ。自分から言いふらすのは逆効果になりかねないし、むしろ聞いてもらえて良かった。)
鴨志田卓
「そうなんです、正直、物凄く心配で。誰かが助けないと、ありゃ命の危機まで行きますよ。放っておけません。」
英語の蝶野
「…Excellent!!」
「過去のアナタがどうであれ、今のアナタがその高潔な精神を持っている事を…私は嬉しく思うわ。」
その回答は、蝶野先生の求めていたものだったらしい。
鴨志田卓
「そういえば、前のリスト助かりました。」
鴨志田卓は蝶野先生より、何人かの名前が載ったリストを受け取っていた
既に学校を去った人間のうち、鴨志田卓の謝罪すべき人がまとめられている物であり
5月後半はバレーボール部への集中指導の傍ら、それらの謝罪へ奔走していた
英語の蝶野
「本人が探していたら…変な勘繰りをされるでしょう?それに、バレーボール部への指導で忙しいでしょうから。」
「鴨志田先生の土下座なんて珍しい物見れましたし…私は気にしてません。」
蝶野先生は愉快そうに笑っていた
英語の蝶野
「このまま、鴨志田先生が再び悪心に染まらないよう祈っています。」
「…当時、ファンだったんですよ?私。」
蝶野先生からの、厚い信頼を感じる…
英語の蝶野
「今度、蛭田たちと食事に行くんです。良ければ一緒に行きません?」
鴨志田卓
「俺で良ければ是非。日程はすり合わせでも?」
英語の蝶野
「勿論。お忙しいですものね。」
鴨志田卓
「ええ、まぁ。」
「ですが…すごく充実してますよ。」
その答えに、蝶野先生は何も言わず…ただ満足気に頷いていた。
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昼休み
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表の顔を全うする為に教師としての仕事を行っていると、新島真が話しかけて来る
(原作で穴が空くほど見てきた人達が、こうやって俺を探して見つけて近寄ってくれるって…なんか良いな。すごく良いな)
(学校での待遇もだいぶ良くなったというか…人の視線も柔らかくなってるような気がする。鴨志田卓への認知は変わっていってるだろうか…)
しみじみ、『この世界に存在する』良さを感じながら
蝶野先生に続いて、新島真にも対応する
新島真
「少し良いかしら?」
鴨志田卓
「ん、どうした?」
新島真
「…その、勉強って何の為にすると思う?」
勉強の意味についての問い。
怪盗になって、とりあえず姉と同じ学部に進んでいい職を持つという漠然とした将来設計に疑問を持つ時期。
高尾栄子と関わりを持っているのも、この問題を考えるきっかけになる
新島真
「何か、目的を決めていたわけでもなく、とりあえず…周囲の期待の為に勉強をしてた気がして。」
幸い原作のコープであるような質問のため、何年も考えた答えが用意できている。
鴨志田卓
「勉強は、とりあえずでやっても問題ない物だぞ?」
「強いて言えば、選択肢を増やす為にやればいい。」
「やりたいことができた時に、知識や知能、学歴が足りないってなったら後悔するからな。効率よく勉強できる時期である学生のうちに、沢山勉強しておいたら得だ」
ペルソナの人間パラメータから学んだ価値観を新島真に伝える。
(新島真の女教皇コープを進めるときも、突然魅力のパラメータをめっちゃ高い値まで上げてこい言われて焦るんだよな。日々の、効率よく人間パラメータが伸ばせるタイミングを逃してると全然足りなくって。)
鴨志田卓
「知能が高まって、思考力やら視野が広がると、やりたいことも見つけやすくなる。将来やりたいことが決まらない時の時間の使い方として、勉強は最適だ。」
「高校生のカリキュラムに時間の無駄な教科は無い。全部、何か得るものはある。」
(鴨志田卓の学生時代は…アスリートらしい、バレーボール漬けの毎日を過ごしていた。目的が決まっていた分勉強は控えめにしてしまっていたけど…優勝して、特に望まないテレビに出た頃の立ち回り、もう少し知識や知能があれば何か変わったんだろうか?)
脳裏に、知恵の不足で生まれたミスの記憶が浮かぶ。
勘違いして、女子アナに手を出したり。
鴨志田卓
「ただ、これからの進路は…選ぶ学部なんかによって、将来どの方向のやりたいことをやりやすくなるかは変わってしまう。」
「そこは気をつけて選ぶんだぞ。警察関係ならとりあえず法律を学べる所にでも行ったら良い」
「もし、何もかも嫌になって世界を旅するようになったとしても…法律系の職なら大抵儲かるし元手になる金をサクッと集められる。何か起業するにしても法律知識は必要だし、幾らでも潰しが利く学部だからな。」
(鴨志田卓の場合は…いや、王様になった自分はなんでも許されてしまうと認知してしまってたんだ。法律知識なんて持ってもより厄介になるだけだからいいか。)
(それに…過ぎた事を後悔してもどうしようもないよな。俺のやるべき事は罪の清算だ。)
ぐるぐると、とりとめもない思考を回しながら…思考の産物を言葉にして、新島真に伝える。
鴨志田卓
「どうだ?しっくりくるか?」
可愛らしい我が校の生徒会長は、おかしそうにくすくすと笑っていた
新島真
「適当な進路相談。ふふ…教師なのに。」
あれだけしっかりと勉強をしているんだ、
進学ゴリゴリの参考書とかで、勉強に関するある種過激な表現を沢山見ていたのだろう
人生を見つめる目線が変わったなら…記憶の中の刃物が自分に向いてしまうこともある。
鴨志田卓
「よっぽど凄い所を狙わないなら、これくらいの心持ちで十分だ。」
「自分にしっくり来る、やりたいことが…そうだな、20代のウチにでも見つかれば良いな。」
新島真
「…うん。」
「この質問…栄子が原因なの。誰か分かる?」
鴨志田卓
「あー…3年の高尾さんって確か、栄子って名前じゃ?」
新島真
「正解。」
生徒の名前当てクイズされたので、よく生徒を見ている人っぽく振る舞っておく
実態はカンニングのようなものだが、言わぬが花。
鴨志田卓
「とりあえず賢くなっておいたら、何かとうまく行きやすくなると伝えてあげてくれ。」
「別に、効率いいのが勉強ってだけで 賢くなれるならゲームでもアルバイトでもなんでも良いからな。」
新島真
「うん。自分でも…答を持たずに勉強してたなと思って、返事に困ってたの。参考にする。」
「…本当に、周囲の期待で勉強をしても、いいの?」
闇雲に、とりあえずで勉強をする事への肯定。
真面目に努力を重ね続け、周り…教師や姉の期待通りに。
原作にて、それが何になるのだと否定してしまった価値観を。
鴨志田卓
「周囲の期待に答えるのは、存分に高みに登れるぞ?援助も山程貰える。」
「ただ、周囲は際限なく登るよう期待して来る。失敗すればその周囲が敵になる。」
新島真
「…そっか、鴨志田先生って…。」
P5Rでも、芳澤さんのカウンセリングでそんな話があった。鴨志田卓含めて、アスリートにはあるあるなのだろう
スポーツ推薦や、プロの戦力外通告といった言葉もある。
(それで…成功
鴨志田卓
「期待は最高の燃料だ。期待を受けて、自分を伸ばして…自分の望む道を見つけて。何処かで、期待から羽ばたけば良い。」
最後に、以前の自信に溢れる笑いと異なる…自嘲気味な浅い笑いを浮かべて。
鴨志田卓
「どうか、俺みたいにはなるなよ。」
そう指導した。
新島真
「…。」
「はい、先生。」
♪♪♪〜
新島真から尊敬の眼差しを感じる…
少しは、教師らしいことはできただろうか?
そんな、良い顔見せようとした新島真から…次の日に。
『助けて』なんてメッセージが来るとは。
この頃は、予想だにしていなかった
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記