鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
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夕方
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新宿の繁華街の、薄暗い路地裏にて。
1人、血を流し倒れる者が居た。
意識はなく、前歯と鼻が折れている。
肩の骨は脱臼しており、奇妙な向きに。
確実に、今後に障害が残るだろう。
このまま放置すれば、運に恵まれなければ死んでしまうかもしれない人間。
それを行った、被害者を見下ろす犯人は…
※新島真視点
新島真
「ど、どうしよう…」
男に絡まれた、新島真だった。
新島真
「やり過ぎちゃった…」
キャッチを名乗る者の誘いは、明確に嘘が混ざっていた。
明らかに、頭の悪い女性を引っ掛ける為の言葉。
高尾栄子が以前話していた、放課後サロンでバイトをしているという話。どのように働いているか、いかがわしい店でないかを調べる為に来たはいいものの…
ここ最近の、危険極まりない出来事を重ねた弊害だろうか。
怖いもの見たさで、路地裏に腕を引き込まれた後、どうなるのかついて行ってみちゃったのである。
結果…彼はキャッチ等ではなく。ただただ女の子と性的行為がしたい者であり。
よっぽど稼げる、5万あると言い
路地裏の先のホテルを目指し始めた。
断った結果、男は激昂。
男女双方の同意の無い性的行為(オブラート表現)を始めようとした為、冷静に『抵抗』したのだった。
鼻血をダバダバ流して昏倒する男。
肩が外れれば激痛を伴う。なのに動いていないのは…完全に意識が無い証拠。
新島真
「…明らかに、過剰防衛よね?」
新島真は、品行方正かつ警察の娘であるため当然現実では荒事の経験が無い。
更に、パレスでは殺さない手加減が必要無い為
シャドウにやったように、その肩を捻り砕いて
痛みで崩れ落ちる勢いに自身の体重を追加し、全力で地面に顔面を叩きつけてしまった
新島真
「警察…素直に、話さないと。」
震える手で、スマホを取り出す
咄嗟のことで、録音もしていなかった。
…脳裏に、姉が過ぎる。
金城潤矢という大金星を上げて、波に乗っている姉。
この話を聞いたら、どう思うかな?
思えば、この前のパレス攻略でも…私は上手く動けて居たのかな。モルガナが大怪我をしない立ち回りがあったんじゃないだろうか。
私は大きな怪我無く立ち回った。立ち回れてしまった。その分、周囲に負担を過剰に掛けたのでは?
この後の出来事についての不安、焦りから
余計な考えが頭を満たす。
冷静に動いて、人の体を壊した後に
汗をかいて、震えて、瞬きが増えている。
いつの間にか…指は。
メッセージアプリを開いていた。
…。
金城
「何作ってんの?」
鴨志田卓
「カスドース。」
金城
「んだそれ」
鴨志田卓
「カステラをシロップで煮て砂糖をまぶすお菓子だ」
金城
「俺の顔を戻して逮捕させる気か?」
モルガナ
「ワガハイがオマエの分も食ってやるから安心していいぞ!」
金城
「デブ猫がよ」
鴨志田卓
「ん?」
「…。」
モルガナ
「どうした、スマホ見て。夜食のカロリー計算に怖気づいたか?」
鴨志田卓
「悪い、ちょっと行ってくる。」
ーーー
鴨志田卓とのメッセージ
鴨志田卓
『相手は生きてる?』
新島真
『うん』
鴨志田卓
『なら大丈夫だ』
『俺が今から、偶然近くを通りかかる』
『声を聞いて、性犯罪者に絡まれた生徒を俺が暴力的に助けた。それを真実にするぞ』
新島真
(2分ほどの入力中表記)
『わかった』
ーーー
…。
〜〜
夜
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警察官
「協力ありがとうございました。いやぁ、災難でしたね。」
鴨志田卓
「事を荒立ててしまって申し訳なかったです…」
警察官
「いえいえ、生徒さんに大事が無くて良かったです。では。」
鴨志田卓
「お疲れ様です。この子は俺が責任持って送り届けますので。」
先生が、全て…済ませてくれた。
怖がっているからと、自然に矢面に立ってくれて。
促されるまま鴨志田先生の車に乗り込み、私の家に向かう
俯いて、考え込む
新島真
「…私、嘘をついて…」
鴨志田卓
「気にするなとは言わない。俺が言えた事じゃないが…あの反撃は過剰だったかもな。」
「相手から悪い事を仕掛けてきて、それに対する反抗をしてるだけなのに怒られるのって困るよな。警察官とかにも多いだろ、犯人射殺したら批判されるとか言う話。」
新島真
「…。」
鴨志田先生は、私の犯した罪を叱らない。
鴨志田卓
「みんな、真実を都合の良いように書き換えるのが大好きだ。その中で自分だけ誠実を貫くのは素晴らしいことだが…不利になる要素も多い。」
鴨志田先生の目線は運転の為、外を向いている。
こちらを向かず話した声が、車の中で響いて…私にまで届く。
鴨志田卓
「自分の立場をうまく使って、相手を陥れる。正直言って、悪人のやる事だよな。」
「こんな方法に、真を付き合わせて悪かった。」
「俺の時と違って…乱暴されそうになったのは事実なんだ。挑発した訳じゃない。多少やり過ぎたとしても悪いのは相手の男だよ。」
ここが、亡き父と先生の決定的な違いだ。
改心前は、歪んだ悪人であったからなのだろうか
今でも、メリットしか無いのなら…抵抗無く悪事をやってのける。
善人を助ける為に悪人へ悪事を働くことは。
…本当に、悪行と呼ぶの?
価値観が違う。だけれども、その価値観による行動で、私は今助けられた。
新島真
「…大丈夫。」
「今…目立つと危ないのはわかってる。ありがとう。」
ちょうど、フタバパレスで思い出した事。
カネシロパレスの一件で…先生は、金城達をパレスの中に引きずり込んで殺すつもりで居た。
お父さんなら絶対に選択肢にも浮かべなかっただろう。曲がったことが大嫌いなあの人の事だ、単身突入して…私を助ける為に降伏でもするかもしれない。
新島真
「…ごめんなさい。」
鴨志田卓
「謝らないでいい。先生、正当防衛に見せかけるノウハウは持ってるからな。」
冗談めかしてそう言う先生。
鴨志田卓
「少なくとも、社会から性犯罪者が一人減ったのは事実なんだ。犠牲になる被害者が生まれるより、今ここで加害者が大怪我した方が、社会の差し引きは得だろ。」
「性加害、壊れた心って治らないからなぁ…。」
何処か遠い目をして、私の悪事を、肯定してくれる。
父とは違うのに、何故か。
見返りも無しに、私に居心地の良い愛情を与えてくるのは…記憶にある父と共通している。
新島真
「…。」
「親戚に、こんな人が居てくれたら…お姉ちゃんも楽だったのかな。」
♪♪♪〜
歓楽街、ギラギラ眩しい夜の光を車窓から眺めつつ
なんとなく、小声で呟いた。
新島真は、自分の生き方を。
また違った形で掴みつつある。
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記