鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

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第160話 7/5(火) ハルナミダ-②

 

 

少し前に抜け出していた三島と、生徒会の仕事を早急に終わらせた真が学校から離れた所で待ってくれている。車で拾おうとすると、ちょうどそこにもう1台の車が。

 

佐倉双葉

「き、来たぞ!」

 

中から佐倉双葉が飛び出し、運転席の窓が開いて

 

佐倉惣治郎

「間に合ったか!?」

 

三島由輝

「えぇ、マスターを運転手に!?」

 

佐倉双葉

「最速の移動手段だ!」

 

佐倉惣治郎

「緊急だ、って聞いてな。店は閉めてきた。」

 

新島真

「すみません…双葉の力が、どうしても必要だったんです。」

 

佐倉惣治郎

「気にすんな。」

 

惣治郎は、運転席から双葉を見て優しく笑い

 

佐倉惣治郎

「頑張って来いよ。」

 

佐倉双葉

「…おう!」

「行ってきます!」

 

鴨志田卓

「本当に助かります!埋め合わせは必ず!」

 

 

窓からひらひらと手を振る惣治郎から見送りを受け、

怪盗団メンバーを乗せ、スピード違反でしょっぴかれるギリギリの速度でぶっ飛ばした…

 

あれから、奥村春は鞄に入ったモルガナに気づかず帰っているようで。双葉が順次状況を教えてくれる。

位置情報で向かうのは、オクムラフーズ本社が近いとのこと。

 

しばらく…車を運転しながら会話をした。

 

佐倉双葉

「運転手?みたいな男が話しかけてる!モルガナは息を潜めたまま!」

 

鴨志田卓

「内容は?」

 

佐倉双葉

「マイクちっちゃくて細かくはわからんけど…世間話?羨ましいとか言ってる。若めの男!」

 

新島真

「鴨志田先生、心当たりは?」

 

鴨志田卓

「…それはなんか、婚約者みたいな偉そうな感じか?」

 

佐倉双葉

「違う、敬語!」

 

鴨志田卓

「う〜ん…わからん…」

 

佐倉双葉

「あっ、そこ右に迂回!渋滞してる!」

 

鴨志田卓

「ん」

 

(原作に出ていた存在じゃないのか…けど原作でもSPみたいな人沢山いたからネームドじゃない使用人めっちゃいそうなんだよな…)

(まず間違いなく、奥村春の周囲の環境に…なにかバタフライエフェクトは入ってる。まだ花火大会イベントさえもまだなのに。)

 

鴨志田卓

「こういった事が起こるのは予想していたが…タイミングが早すぎるんだよな。」

 

三島由輝

「事前情報のズレ…あの、明智の仕業ってことか。」

 

新島真

「この前メッセージで共有した話ね?2つの高校からそれぞれ1人を引き入れた…っていう。」

 

三島由輝

「なんか…すごい強いんだろ?衝突もあり得たりしちゃう?」

 

鴨志田卓

「しちゃうかもな。…今の戦力だと、まともにカチ合うと全滅しかねない。」

 

こちらのレベルは…原作でステータスが公開されているモルガナと新島真のスキルから察するに40Lv行かないくらい。

潜入回数は少ないものの、殲滅力や、三島由輝の経験値アップ効果のある人形で フタバパレスのクリア推奨レベルくらいには上げることができている。

 

…それに対して明智吾郎戦がある獅童正義のパレスは…推奨レベルが65。

明智吾郎が原作と違う不確定要素を持つ分、70あっても不安なくらいだろう。

2年前から明智吾郎は活動をしている。原作より数ヶ月早いからといって、相手の戦力が弱まっているとは考えにくい。

 

インフルエンザ刈り取るものができれば、レベルや戦力の面はすっきり解決するのだが…盤石な戦力を求めるあまり、早期進行によって相手も予定を繰り上げてきているのかもしれない。

 

新島真

「…もしもの場合は?」

 

鴨志田卓

「一時しのぎになるが、切ると今後がかなり不安になるカードなら持ってる。皆の命は守れるからな。」

 

新島真

「鴨志田先生も含んでるのよね?」

 

鴨志田卓

「当然。真の心配してるような事は起きないさ。」

 

(何かあれば…明智吾郎の素性全部を大声暴露大会して、ヤルダバオトの事も全部言ってヤルダバオトと全面戦争おっ始めるしか無いな。 人の掌のうえで踊らされるの嫌いな子だし離反して欲しいんだけど…)

(う〜ん、勧誘するのはこっちが一度ボコボコに殴り勝ってからじゃないと絶対成功しないと思うんだよな…最悪憑依転生バレてもいいから上位存在ぶろう。本物イゴール自称したろ。うん。)

(この鴨志田卓の喉で可能かはわからんが…あの話し方の真似なら特訓したことがある。大丈夫。)

 

尚、人生で初めて誘われた合コンにて披露したら二度と呼ばれなかった呪いの武器である。

 

 

 

 

20代の場合R18指定されてしまっていただろうゆるっっっっゆるのタンクトップを着て8割くらい肌を露出させたお婆さんが車道を歩いているのを躱しながら、そんな事を考える。

三島が二度見していた

 

佐倉双葉

「えぇ!?」

 

三島由輝

「やっぱ見間違いじゃないよな?あのお婆さん…」

 

佐倉双葉

「違うわバカちょうちょ!」

 

そこに、佐倉双葉の驚きの声。

緊迫感のある声色で報告してくれる

 

佐倉双葉

「モルガナが喋った!サカモトが居て、パレスに入るって!」

 

鴨志田卓

「やっぱりそうか…急ぐぞ!」

 

うん、と高校生達が頷くのを耳で聞きながら、車をぶっ飛ばす。

目指すは先は…オクムラパレス。

 

 

 

 

 

…。

 

 

 

 

 

※奥村春視点 時間が少し戻る

 

 

 

 

 

気分が重い。家に、帰りたくない。

…帰った所で、別に、家族が待つわけでもない。

 

いつにも増して、肩に重く食い込むように感じるカバンを持ち…迎えの車に乗り込む。

 

襟足の長い運転手

「どぞ。」

 

奥村春

「…いつもの人じゃ」

 

襟足の長い運転手

「すんません、父が家で寝込んでまして。俺は代わりに来てます。一筆書いてもらってますよ、ほら」

 

そう言われることを見越していたかのように、胸ポケットから紙を取りだす。

 

奥村春

「なら、いいです。」

 

特に運転手の筆跡なんて知らないし、興味もなかった。

そのまま乗り込み、窓からぼんやり外を見て…昨日の出来事を振り返る…。

 

襟足の長い運転手

「てか、歩いてる学生が話してましたよ?」

 

考えに耽ろうとするのを無自覚に妨害するように、運転手が話しかけて来る

 

襟足の長い運転手

「婚約者いるって学校でも噂になるくらいなのに…一切俺に喋らないとか、父ちゃんってマジのプロなんだなって思いましたわ。俺もかーちゃんも全員お喋りなのに、仕事話なんも言わねーんすよ。」

 

奥村春

「…。」

 

襟足の長い運転手

「でもそっか〜…親が社長ってなると、結婚相手までレール敷かれるんすね。」

「なんか、夏休みにはもう同棲なんでしょ?いいっスね、楽しい新生活じゃないすか。」

 

こなれた運転の手つき、止まらない軽口。

腕のある運転手である事は確かなんだろう。普段は、タクシーの運転手でもやっているのかもしれない。

 

襟足の長い運転手

「羨ましいっすわ。何でも決めて貰えて…何も考えなくていいんしょ?正解が分かった上で進めるなんて楽チンじゃないっすか。」

 

奥村春

「…何も、考えなくても…。」

 

襟足の長い運転手

「良いことっしょ。それで、それなりの良い場所に連れて行って貰えるなら。お金持ちって良いもんすね。」

 

奥村春

「…。」

 

襟足の長い運転手

「親が的確に決めてくれなかったら、ほんと苦労するっすよ?」

「ウチのかーちゃんなんて知識無いのに口出すだけ口出して、結局俺が調べて気合いでやる事になんすよ。ちょうど奥村さんくれーの高校受験の時の話なんすけど…」

 

ぺらぺらと口を回す。

 

 

…。

このドライバーは、明智が見つけた模範的と言うべき『愚かな大衆』だった。

知能のある無しではない。むしろ、要人の運転手として父の代打を任されるほどに人柄や評判は良い。

いわば、思想の話である。

 

歩いている学生が話していた…というのも、鴨志田卓ら怪盗団が察知していなかったことからも分かるように仕込み。

 

 

更に深く気分は沈み…

素養ある春の心には、反逆の意志がぐつぐつと煮え立っていた。

 

 

 

 

パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください

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