鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

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第165話 7/5(火) 奥村春と魔法のキス

 

※鴨志田卓視点

 

 

オクムラパレスの入り口。つまりは…オクムラフーズ本社前に到着する。

すぐには降りず、周囲を警戒すると…若者の一団が道を歩くのが見える。

横一列で、明智吾郎を挟んで3人組。

 

 

坂本竜司

「マジ悪ぃ…」

 

明智吾郎

「まぁ、イレギュラー対応は経験が出るからね…仕方ないよ。次は、必ず決めてくれよ?」

 

落ち込み気味の坂本を慰めている明智。

それを横から見て、喜多川が笑う

 

喜多川祐介

「フッ、吾郎は甘いな。」

 

明智吾郎

「…」

「愛想を尽かされなく無かったら、キビキビ働くんだ。いいね?」

 

坂本竜司

「あいあいキャプテン!」

 

バツが悪そうにしてから、厳しい表情に変わった明智の話に、坂本が冗談交じりの敬礼をしていた。

 

 

 

後部座席から前に身を乗り出して覗く新島真が、真っ先に発言する

 

新島真

「…あれ、明智くんよね?」

「近くにいるのは、他の素養があるって人じゃない?」

 

佐倉双葉

「おう、蓮の写真とソックリだ。間違いない!」

 

共に後部座席に居る双葉がそれに同意する。

手に持つスマホには、全く同じ3人組の映った写真。

 

 

鴨志田卓

「こうして、一方的に遭遇できたのは本当にデカい。」

「モルガナには悪いが…距離が離れるまで、少し待つぞ。双葉が来てくれたお陰で捜索の効率は間違いなく上がる。十分取り返せる筈だ。」

 

三島由輝

「オーケー。」

 

佐倉双葉

「任して!」

 

もどかしいが、2分ほどかけて3人組をやり過ごす。

 

(…それにしても。明智吾郎ってあんなに明るいか?)

(いや、猫かぶりの時は明るくて当然なんだが、それにしては口が悪かったような…仲間を集めた影響?)

(そもそも仲間を集めている事自体訳がわからん…一体何が…)

 

疑問を持ちながらも、タイミングを見計らってオクムラパレスへ侵入。

 

(モルガナは単独で潜入した時、本社の窓ガラスを割っていた…関係者以外は入れないって扉を抜ける為の潜入方法だろう。)

(ただ、入れないだけでナビのスキャンは届くはず。まずは調査からだ…)

 

 

◎◎◎

 

 

 

イセカイナビを使い、オクムラパレス入口へと到着。

 

三島由輝

「すっげー!宇宙船だ!」

 

新島真

「反応は?」

 

佐倉双葉

「……ある!私達みたいな反応が2人!」

「…え、ふたり!?近くにシャドウの反応もある!」

 

鴨志田卓

「覚醒したハルかもしれない、加勢しに行けるか!?」

 

佐倉双葉

「任せて!まずはアレに乗るぞ!」

 

モナ不在のため、走って向かう一行。

エレベーターから出た後は己の足でのダッシュとなるが、ナビは己のペルソナ、ネクロノミコンに乗るため行軍速度は落ちない。

オクムラパレスの風景と抜群に似合っていた。

 

佐倉双葉

「よっし繋がった!聞こえる!?私!」

「うん、いける!引きつけてきていーぞ!」

 

 

ナビが突然どこかに向かって叫ぶ。

 

佐倉双葉

「モナと繋がった!こっちまで来れるって!」

 

新島真

「さっすがモナ!」

 

佐倉双葉

「けっこー数連れてる!パピヨンとクラウンは準備な!」

 

ナビの的確な指示が飛ぶ。

恐らくモナの方へ話しかけているのだろう声を聞きながら少し走り、

 

佐倉双葉

「ストップ!!」

「そこの扉!開いた瞬間に撃ち込んで!青い方!」

 

 

鴨志田卓・三島由輝

「応っ!!」

 

佐倉双葉

「モナは扉開いたらすぐ右な!」

 

 

 

5秒ほどして扉が開き、中からモルガナカーが飛び出してくる。

 

仕上がった、素晴らしいタイミングのトス。

雷鳴のような音を立てて、金メダル級のスパイクがシャドウの群れに着弾。

万能属性の暴力が、複数種類のシャドウが混じった集団を蹂躙する。引き撃ちで幾らかHPは減っていたのだろう。シャドウは等しくチリに消えた。

 

(あっぶなアラハバキ混ざってるじゃん!!皆に耐性教えてて良かった…!!)

 

佐倉双葉

「ふふん、ガイド終了だ。」

 

鴨志田卓

「最高のナビゲートだったぞ、ナビ。」

 

佐倉双葉

「もっと褒めても良いんだぞ〜?」

 

三島由輝

「いやー、最適なサポートがあるとリーダーが光るってもんだよね!俺も含めてさ!」

 

佐倉双葉

「はいはいすごいすごい。」

 

三島由輝

「酷いっ」

 

 

 

ナビらを労ってから、モルガナカーに意識を向ける。

中から、奥村春が出てきた。

 

奥村春

「すごい、一撃で…」

「きゃ!?」

 

…。

マスコットになったモナを見た時を10とすれば、

この時、クラウンの服装を見た奥村春は25くらい驚いていた。

猫がマスコットになるよりも、見知った教師がピッチピチのヒーロースーツを着ている方が…理解できてしまう分衝撃が強かった…

 

 

 

鴨志田卓

「…マジか」

 

つい、口から驚きが漏れる。

その姿が、既に怪盗服となっていたから。

 

 

奥村春

「か、鴨志田先生…?どうして、そんな変な格好に…えっと…そうだ。」

 

奥村春

「美少女怪盗と申します!」

 

きゅぴ〜ん

 

新島真

「…。」

 

奥村春

「…。」

 

混乱している春。

ポーズを決めたまま、数秒の静寂が流れた。

 

鴨志田卓

「助けに来た。体は大丈夫か?」

 

奥村春

「…。」

「…正直、モナちゃんに乗っていたら眠くなってきちゃって…」

 

鴨志田卓

「オーケー、一度外に出て話そう。」

「引き上げるぞ。」

 

皆と頷き合って、春を連れて脱出する。

鴨志田卓の顔面が丸出しなため一瞬で誰か分かったお陰で、スムーズに事を運ぶことができた。 

 

 

 

◎◎◎

 

 

 

鴨志田卓の車に乗り込む頃には、すっかり春はおねむに。

三島を助手席に後部座席に女性陣を並べた陣形。人見知りの双葉の要望で、真ん中に新島真が居る。

 

助手席と運転席の間に設置されたベッドにモルガナがおり、ちょうど前後3,3で男女が並んでいた。

 

鴨志田卓

「一度、出直すか。詳しい話はゆっくり休んでからにしよう。」

 

新島真

「その方が良いわね。かなり、消耗してるみたいだし。」

「昼休みなら、時間も作りやすそうだから。」

 

奥村春

「…みんな、秀尽生だったんだね。」

 

モルガナ

「そうだぞ、ワガハイの頼もしい仲間たちだ。」

 

佐倉双葉

「私は…うん、もうすぐ秀尽生だ。その認識でヨシ。」

 

双葉が一人でもにょもにょ喋る中、奥村春はモルガナをぼんやりと見つめる

 

奥村春

「モナちゃんが、外でも話してる…」

 

三島由輝

「異世界で喋るのを見たら聞こえるようになるんだ。暗号みたいで楽しいだろ?」

 

助手席から、好きなものを語る口調で三島が説明する。

 

奥村春

「モナちゃん、とっても賢い猫ちゃんだったんだね。」

 

モルガナ

「猫じゃねぇ。」

 

奥村春

「…違うの?」

 

三島由輝

「認知の歪みを受けて、記憶も姿も失ったとか。」

 

新島真

「…人間だったのに、この姿に変わっちゃったんだって。」

「仕草といい猫にしか見えないけど、手先が器用だったり、猫では食べれない物を食べれたり…違う所は多いのよ?」

 

わかりにくい三島に代わって、新島真が噛み砕いて話してくれる。

 

佐倉双葉

「えぇ!?にゃんこ玉ねぎ食べれるの!?」

 

新島真

「…話してなかったっけ。後でね?」

 

 

奥村春

「おとぎ話の、カエルにされた王子様みたいな?」

 

三島由輝

「あー、近いかも。」

 

奥村春

「そっか…」

 

三島由輝

「まぁ、記憶が曖昧なモルガナ自身がそう推測してるってだけだから、賢い猫か猫になった人かの断定がまだできないんだけど…って」

 

三島が聞いていない情報をつらつら語り始める、嫌われるタイプのオタク仕草を行っているのを尻目に

奥村春は身を乗り出し、モルガナを両手で掴んで持ち上げる。

そのまま、脇に手を入れ胴体を持ち、膝の上にもってくる。

 

大怪我の後に強引に体を治した反動か、覚醒の疲労と相まって…その目はとろけて半分ほど閉じている。

視線は、モルガナと合わせていた

 

モルガナ

「どうした?猫吸いか?」

 

奥村春

「…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま、モルガナにキスをした。

 

 

 

三島由輝

「ええええええっっ!?」

 

衝撃の光景と三島の声に驚いて、新島真に身を寄せる双葉。

 

 

奥村春

「…残念、私じゃ元に戻せないみたい。」

 

そのまま、モルガナを抱き締めて眠ってしまう奥村春。

 

佐倉双葉

「うぅ〜〜、私のにゃんこ…」

 

新島真

「双葉のじゃないでしょ?」

 

 

鴨志田卓

「そ、その…なんだ。」

「良かったな!」

 

 

猫吸いと思っていたら口吸いをされ、あまりの驚きにモルガナは

まるでフレーメン現象を起こした猫のように、口を開けて固まっていた。

 

 

  

 

 

 

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