鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

174 / 213
第168話 7/8(金) あたしさくらんぼ(大嘘)

 

〜〜

放課後

〜〜

 

昨日に引き続いて心の怪盗団は集合することになっている。

 

教師として働く鴨志田卓が合流するまでの待ち時間、

奥村春はモルガナを捕獲しルブランにまで輸送していた。

植物の世話については取り急ぎ必要な物を三島由輝と雨宮蓮に依頼しているため、放課後は真っ直ぐ学校から出た形となる。

坂本竜司の接触を躱すための策だった。

 

現在店内にいるのは学校に行ってない佐倉双葉と店主の佐倉惣治郎、持ち込んだモルガナのみ。

 

モルガナは奥村春が持ってきた、さくらんぼのような実を食べている

 

モルガナ

「んにゃ、結構イケるな!ハルが育てたのか?」

 

奥村春

「ちがうよ、これは取り寄せたの。」

 

モルガナ

「多分これは高級品だな。そんな味がするぜ。」

 

佐倉惣治郎

「…。」

 

惣治郎は、モルガナが食べている実を訝しげに見つめていた

 

佐倉双葉

「にしても、驚き桃の木だ。にゃんこなのににゃんこじゃないとは。」

 

モルガナ

「その節は悪かった。マスターにも、フタバにも気苦労をかけてさ…」

 

佐倉双葉

「無問題、せんせーとのきっかけになったのでヨシ!」

 

 

佐倉惣治郎

「…なぁ。そいつ、コーヒーチェリーじゃ…」

 

奥村春

「…。」

 

奥村春は無言で、惣治郎にだけわかる一瞬 口元に指を当てた。内緒、と。

 

奥村春

「そうだ、モナちゃんって…おトイレはお家でしているの?」

 

モルガナ

「ワガハイは猫じゃないからな、人間のトイレを使ってるぜ。」

 

奥村春

「少しの間だけペットシーツにできない?」

 

モルガナ

「…できねーよ!?ワガハイを辱める気か!?」

 

奥村春

「そっか…」

「…今夜、私の家に泊まっていかない?」

 

モルガナ

「へ、急に」

 

佐倉双葉

「コラ〜!モルガナは私のにゃんこだ!」

 

双葉は奥村春とモルガナの間に割り込み、モルガナを回収しようとする

 

モルガナ

「誰の飼い猫でもねぇよ!猫でもねぇし!」

 

奥村春

「私は狙われてるんでしょ?モナちゃんが守ってくれたら心強いと思わない?」

 

佐倉双葉

「それはそれ!これはこれ!」

 

上半身を持って持ち上げる双葉に対して、後ろ足2本の肉球を握る奥村春

モルガナが引き伸ばされていく

 

モルガナ

「おぎゃーっ!」

 

奥村春

「あ、消化が悪くなっちゃう!」

 

 

 

佐倉惣治郎

「…賑やかなことは、良いことだな、うん。」

 

奥村春の陰謀が理解できた上で、気にしないことにした惣治郎は

微笑ましく、元気になった愛娘を眺めることにした…

 

 

*1

 

 

 

…。

 

 

 

鴨志田卓の勤務が終わりそうなことを知らせるメッセージがあったので、奥村春は佐倉双葉を連れてオクムラフーズ本社へ向かおうとする。

 

佐倉双葉

「だ、だだ大丈夫!任せろ!」

 

モルガナ

「何をだよ…」

 

佐倉惣治郎

「送迎があるなら、電車は慣れてないんじゃないのか?」

 

奥村春

「大丈夫です、多分。」

「今日も間違えて反対方向に行ったんですけど…すぐ戻って来れましたから。」

 

佐倉惣治郎

「…。」

「もう常連も帰った。送ってやるよ。」

 

佐倉双葉

「マジ!?そうじろう万歳!」

 

奥村春

「良いんですか?」

 

佐倉惣治郎

「ああ。…双葉がこんなに喜ぶんだ、何も損はねぇ。」

「ゆっくり、慣れていきゃあ良いさ。」

 

惣治郎は、自ら双葉の回復を助けた経験も相まって…ベタベタに甘く接していた。

 

双葉を送迎して失うのは、幾ばくかのガソリンと時間のみ。早めの閉店で減る売上も、この客入りじゃ殆ど無い。

 

そんなちっぽけな対価で、双葉がこんなにも喜んでくれる。

自立には少し悪影響かもしれないが…まだ高校生一年生なんだ、何も急ぐ必要はない。

 

その慈母心のような優しさで今日も、佐倉双葉を包み込んでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※雨宮蓮視点 

 

雨宮蓮は、三島由輝と2人で屋上の菜園に居た。

七夕も過ぎて、暑くなり始めた気温に汗をかきながら…奥村春が手入れしている植物たちの面倒を見ている。

 

三島由輝

「大体こんなもんじゃない?初めてにしちゃ、うまくやったろ。」

 

雨宮蓮

完璧だな

まだまだだ

 

完璧だな←

まだまだだ

 

三島由輝

「雨宮の器用さのおかげさ。俺、殆ど水やりだけだし。」

「あげすぎても腐るとか、野菜って繊細なんだな…」

 

 

三島はジョウロに残った水を捨てて、棚に仕舞う。

 

三島由輝

「うし、先生はそろそろ帰るらしいし…行ってくる。」

 

 

雨宮蓮

頑張れよ

付いて行きたい

 

頑張れよ←

付いて行きたい

 

 

三島由輝

「おう!」

「なんてったって、『特別』になったんだからな!いや〜、正義の味方はいっそがし〜な〜!!」

 

雨宮蓮

…。

 

命の危険があるらしい、認知訶学の施術。

三島を羨ましく思ったわけでは無いが…普通の方法では助け難い人を助けられるというのは興味深い。

三島を羨ましく思ったわけでは無いが…出来るのならば、自分も直接参加してみたいものだ。

 

時間を見るついでに、スマートフォンを開いて見ても…彼らが誰かから受け取るのだというイセカイナビは無い。

 

…異世界の中へ自ら入る資格が無かったとしてもできることはある。今もそうだ。

 

三島由輝が屋上をいそいそ降りて数分後、屋上の扉が開く。

 

坂本竜司

「…あれ?なんでお前が。」

 

心の怪盗団をサポートしてやる為に、今日は最近明るさを取り戻してくれた友人に目一杯ダル絡みをして過ごすことに決めた…

 

雨宮蓮

ようこそ

会いたかった

 

ようこそ←

会いたかった←

 

坂本竜司

「ちょ、な、うおわっ!」

 

雨宮蓮

今日は荻窪だ

月島に行こう

 

今日は荻窪だ

月島に行こう←

 

坂本竜司

「悪ぃ、俺ここにいつも居る女子に用があって、奥村春って知らねぇかっておい聞けって!なぁ!ちょ、うぉいっ!」

 

笑顔で坂本竜司を引っ掴み、月島に突撃した…

不摂生を繰り返していた陸上部員と現役バリバリ鍛えているバレーボール部員。後者がフィジカルで勝つのは不思議なことではない。

 

 

 

 

 

…今日も、雨宮蓮は幸福である。

 

 

 

*1
コピ・ルアク:ジャコウネコのうんちから作るコーヒー。コーヒーチェリーを食べさせて作る。

コーヒーチェリー:まだ果肉が付いてるコーヒー豆はコーヒーチェリーと呼ばれる。輸入が困難なため国内生産品を取り寄せるくらいしか入手方法がない 

パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください

  • 原作と同じ本名表記
  • わかりやすいコードネーム表記
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。