鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
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午後
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※三人称視点
終業式。夏休みへと、学生が解き放たれる日。
午後には当然、ほとんどの生徒が居なくなる。
学校にいるのは部活がある者や、何か用事があるもの。
そして…
佐倉双葉
「うぅ〜…」
校門の前にしゃがみ込む、勇気を出した引きこもり。
単独での電車移動にてMPを削られすぎてしまい、学校の中に入るという大イベントに挑むリソースが足りなくなってしまった佐倉双葉だった。
原作のコープにて、秋葉原で座り込んでしまったときと違い…この場所は、悪い意味で風景に溶け込んでいる。
終業式の日に校門の前にちっちゃくて可愛い女の子が居ても、兄や姉を待つ妹のようにしか見えなかった。
誰の妹だろうと考えるくらいで、時折通る生徒は素通りしていく。
それを、動けなくなっている双葉自身も認知しており…
あわやこのままバレーボール部が終わるまで釘付けかと冷や汗をかいていると。
新島真
「大丈夫?」
突然、新島真が優しく声を掛けてくる。
佐倉双葉
「え、なんで…」
新島真
「双葉が学校に行ってみるとか言ってたが大丈夫か、ってね。」
「マスター、心配性だから。」
スマートフォンを取り出して見せる真。そこには、佐倉惣治郎の連絡先が。
佐倉双葉
「…ありがとう。蓮もせんせーも居るから大丈夫と思って…ついでにちょうちょも居るし…。」
「けど、門でダウン。結界に阻まれて封印されかけてた…」
新島真
「西遊記の孫悟空みたいに?」
佐倉双葉
「例が古典すぎるっぴ…」
見知った顔がおり、少し落ち着いた双葉。
しばらくすると立ち上がって、真と目を合わせる。
新島真
「折角来たなら、中を見てく?」
佐倉双葉
「…そうする。」
新島真
「じゃあ、その上からでもいいから。」
鞄から真が取り出したのは 秀尽高校のジャージ。
佐倉双葉
「おおっ、迷彩服!」
新島真
「ぴったりの変装でしょ?」
「昨日、持って帰るのを忘れちゃってて…ちょうど良かった。」
佐倉双葉
「(美少女生徒会長が着て1日寝かされたジャージ…!?本当にタダで借りていいの!?これなんてラノベ!?)」
テンションが上がり、電車で削られたMPが回復した双葉。これなら試練に挑めると意気込み、ジャージを受け取る。
新島真
「…。」
真は、何かを待つような態度で双葉を見つめている…
佐倉双葉
「…?」
「えっと、更衣室どこ?」
新島真
「上から着るなら、ここでもいいでしょ?ほら、門の裏で。」
佐倉双葉
「な、なんちゅう試練や……!!!」
…。
一悶着あった後。2人は校舎内に。
新島真
「ね?何も目立ってないでしょ?」
佐倉双葉
「懸念そこじゃない…そこじゃないの…」
およそ15cmある身長差と、筋肉量の差によってジャージは一回りオーバーサイズ。*2
萌え袖妹となった双葉は校内を不安げに見回す。
学校への緊張感に対して着てる服の背徳感が
酸とアルカリのように劇物同士で中和してくれ、ダメージが緩和されていた。
佐倉双葉
「…けど、確かにイイな!これなら誰にも目立たず徘徊できるぞ!」
「ほら、あの教師っぽい人も何もおもわずあれちょっとこっちきたなんでなんならはしってるちょちょちょちょっと!!!」
英語の蝶野
「その姿!!佐倉さんね!?Mr.鴨志田and雨宮から聞いているわよ!!」
佐倉双葉
「ひょえええ!!」
…。
鴨志田卓は、佐倉双葉を改心させるために仕事を定時で抜けた際、周囲の教師に引きこもり少女を登校させようとしている話を聞かれていた。
鴨志田好き生徒筆頭として名を馳せている雨宮蓮に蝶野が探りを入れれば…寿司屋帰りの満腹でハイテンションな佐倉双葉の写真を快く蝶野へと見せて居たのである…!
逃げて隠れる暇もなく、フリーズ。
ジャージを着た長髪女子なのもあり、どこぞのアニメのような硬直が生まれる
英語の蝶野
「ここまで迷わなかった?校舎の様子はどう?ジャージすごく似合ってるわよ。今日はどうしたの?」
「って…あら。」
新島真
「すみません、まだ初対面じゃ話し辛いらしくって…」
硬直が溶けた双葉が真の後ろに隠れる。
蝶野先生と共に歩いていたらしき川上先生が、蝶野先生の肩を掴んでぐっと引き戻してくれた。
川上先生
「蝶野先生は刺激が強すぎますから。それに英語は補習組が多いですし…準備に忙しいってさっき言ってませんでした?」
「ここは私が対応しておきますから。」
英語の蝶野
「くっ…仰る通りよ!」
「失礼します、万全になった笑顔を楽しみにしているわね?夏休み明けに期待するのは早いかしら。」
佐倉双葉
「は、早いにも程がある…」
英語の蝶野
「自分のペースでいいの。Mr.雨宮曰く…とっても賢いんでしょう?カリキュラムに問題が無いなら、じっくり良いTimingを探しましょう?」
佐倉双葉
「う、うす…」
…。
小走りで蝶野先生が去り、川上先生が居残る。
佐倉双葉
「怖い…陽が怖い…」
川上先生
「大丈夫、私も体調悪い時に会いたくない先生だから…」
そう言って、改めて双葉へと向き直り挨拶する。
川上先生
「初めまして、心の怪盗さん。」
「私の話は聞いてるかな?」
それに対して逆に顔を背けて、真に耳打ちする双葉。
小声の佐倉双葉
「…ど、どちらさまで…?」
小声の新島真
「川上貞代先生。校長以外にも協力者が居るって言ってたでしょ?」
小声の佐倉双葉
「あ〜…鷹瀬敏夫の。」
双葉の中で顔と名前が結びつく。
鴨志田卓は皆に、川上先生の事を話していた。仕事を抜ける必要がある時など、色々と協力してくれる人として。
鷹瀬夫妻の改心を行った都合上、背景事情もそれなりに耳に入っているため
直接怪盗という立場で関わったことは無くても、お互いに素性をある程度知っている関係だった。
佐倉双葉
「内通者…」
「ちょうちょみたいな言い方でヤだけど、かっこいいな。」
川上先生
「ちょうちょ?」
佐倉双葉
「パピヨンのこと。」
川上先生
「…?」
新島真
「三島君です。バレー部の。」
川上先生
「あー…高校生だもんね。けど確かにワンちゃんっぽいかも…」
由来を誤解されているが、コードネームのロマン等を持たない女の子2人は訂正する必要を感じなかった…
川上先生
「聞いてるみたいだね。私も、所々ぼかされてはいるけど…人の為になる事をしてるのは聞いてる。」
「今日は校内見学?2人でするつもりだったなら…ついてってあげよっか。」
「教師が居たほうが良いだろうし、
新島真
「…大丈夫そう?」
双葉の人見知りを慮る真に対して、
素性をある程度知っているのもあり、頑張れそうな双葉は返事をする。
佐倉双葉
「問題ない!」
「…多分!」
忘れずに、保険をかけてから。
生徒会長と教師に守られ、校内見学が始まるのだった。
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記