鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

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第199話 7/26(火)  セイギ→ギセイ

 

 

 

〜〜

〜〜

 

 

 

明智吾郎

「明智です。」

 

獅童正義

「入れ。」

 

 

夜景が見える、豪華な部屋。

獅童正義の居るそこに、俺は足を運んでいた。

 

窓からは東京の夜景が見える。同じ高さのビルが立ち並ぶうちの一部屋。

…最上階でなくこんな中途半端な階に居るのも、こいつの器が知れると言うものだ。

 

祐介達とのそれに比べればゴミみたいな世間話を2,3交わしたあと、本題に。

 

明智吾郎

「それで、話というのは?」

 

獅童正義

「この件は、面と向かって話す必要があると判断した。お前のシゴトの話だ。」

 

獅童は机の書類に指を置き、トントンと叩いている。

それで威圧できているつもりなのだろうか。

 

 

獅童正義

「お前の言う、部外者の排除…やけに進捗が遅いが、どうなっている?」

 

明智吾郎

「そう慌てないで下さい。」

「進捗は順調です、分かりやすく示せない段階なのはすみません。」

 

どうせ、異世界の事を目で見れる訳じゃないんだ。

お前が理解できないだけで計画は進んでいるんだと返す。

計画内容は公開できる範囲で教えてやったが、どうせ適当にしか見ていないのだろう。

 

 

獅童正義

「ガキの遊びじゃないんだ、成果を出さないと困る。」

「だから、手助けをしてやろう。この鴨志田卓というのがリーダーだったな?」

 

手元の書類を裏返し、こちらに見せてくる。

それは、何枚かの紙がクリップで留められたもの。

 

 

明智吾郎

「…!」

 

書類に目を通すと…ある『計画』が載っていた。

ご丁寧に、鴨志田卓に()()した後の罪を擦り付ける道筋まで描かれている。

俺が提出した予定をより非道に、より確実になるよう手を加えられた計画。

異世界についてを軽んじている節があり、穴があるように見えるが、何よりもこれは…

 

 

獅童正義

「ここまで分かっているなら、公権力でさっさと叩き潰せばいいだろう。滞った始末者リストを終わらせる為には、速さが肝心だ。」

 

明智吾郎

「ですが、これでは足が」

 

獅童正義

「構わんさ。特捜部長を押さえて居るんだ、どうとでもなる。」

「…既に手配は終えてある、お前は残党狩りをすれば良い。」

 

言葉を遮られる。

仲間に絆されて…いつしか、消えていた選択肢が

獅童正義によって再度、目の前に突き出される。

 

 

明智吾郎

「…ええ。」

 

 

 

この男を絶望させる。

その為に、こんな事に手を染めてまで、計画を進めてきた。

今更後戻りなんて、そんなもの…

 

 

(…手を染める?後戻り?)

 

 

己の認知が…変わってしまっている事に、また気付く。

 

 

(なんで、俺は…)

 

 

生返事を返した俺に獅童は、下品に椅子を揺れ動かしながら。

 

獅童正義

「お前は、計画に不可欠な存在だ。お前の活躍には期待している。」

「だが、成果を出さない者に情けは掛けられない。さっさと済ませろ。」

 

 

 

…期待している。

その言葉が、耳に残る。

 

(奴等が暴れているおかげで、獅童の勢力は弱体化している。残る手札への依存度も上がっていくだろう。)

(今のまま放置しておけば、奴等は成功させてしまうかもしれない。そうすれば、獅童の仲間だとか忌々しい括り方で俺は処分される。)

(この方法なら、奴等を獅童にまっすぐ突っ込ませて共倒れを狙えるうえに…獅童からの信用も増す事になる。メリットばかりの提案だ…)

 

 

そう、理由を揃えて。違和感に目を瞑って。

そういった利益がある為に自分はこの選択を選んだと…自身の認知をまた歪めて。

 

 

明智吾郎

「…勿論です、お任せください。」

 

その書類を、受け取ってしまった。

 

 

 

獅童正義

「此処で、良い報せを待っている。失敗は許されないが…お前がしくじるとは思っていない。」

 

明智吾郎

「…はい。」

「失礼します。」

 

軽く礼をして、部屋から退出した。

 

 

 

 

…。

扉が閉まり、静寂が流れる。

開く窓が無く閉め切ったビル特有の空調音。

 

獅童正義

「フン…扱いやすいガキだ。」

 

一人残った部屋で、獅童正義は。

言葉1つで動くガキを鼻で笑っていた。

 

腐っても、国会議員。

人を侮る事こそあれど…人心掌握1つ出来ないようでは、この立場は務まらない。

 

獅童は嘘をついていたが、中には真実も混ぜていた。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()

それは真実である。

 

まるで、ビリヤードでもしているかのように。

白玉自身も穴に落ちてしまうような軌道で、獅童は玉を撞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地上へ出るために、エレベーターを降りていく。

 

9…8…7…

 

オレンジに光る表示灯が、一つ一つ数字を減らしていく。

 

6…5…4…

 

それは、ある時を境に積み上がり始めた()()が、減っていくようで。

 

3…2…

 

明智吾郎

「ごめん」

 

そんな言葉が口から零れた。

 

明智吾郎

「きっと、これが(真実)なんだ。」

 

…1。

 

きっと俺は、地獄に堕ちるんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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