鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
四軒茶屋にある、ルブラン。
閉店表記になっている店には、奥村春と三島由輝…それに佐倉家親子が集まっている。
双葉がカタカタと不安そうな表情で調べ物をしている中、何か行き先に心当たりは無いかと地図アプリとにらめっこする2人。
三島由輝
「蓮は?」
佐倉惣治郎
「神田あたりに行くんだと。夕食は不要だと言っていたから…もう暫く帰らない筈だ。」
奥村春
「巻き込んじゃうもんね、よかった…」
移動中のモルガナ達含めて、進展がない暫くの時間は、
新島真
「お待たせ!!」
新島冴
「失礼します。」
佐倉惣治郎
「…いらっしゃい。また会ったな。」
新島冴
「ええ。」
佐倉惣治郎
「それと、伝えちまって悪かった。隠してるなんて知らなくてよ…」
新島真
「明かしてなかった私の落ち度ですから。それに、悪くないタイミングでした。」
佐倉惣治郎
「すまねぇな。埋め合わせに、この場所は好きに使ってくれ。」
「家族の体調を理由にして、最近は店を閉めてばかりだったんだ。一日増えた所で怪しまれやしねぇよ。」
新島冴
「お気遣い、痛み入ります。」
店主である惣治郎との会話を終えて、怪盗団メンバーを見渡す新島冴。
奥村春
「あの人が、現実のお姉さん…」
佐倉双葉
「スーツかっけ〜…」
新島冴
「さて。皆聞いてくれる?」
手をパンと叩いて、雰囲気の切り替えを促す。
新島冴
「私は新島冴。真の姉よ。聞いているかもしれないけど…検事をやってる。」
「早速だけど、状況確認。」
「双葉ちゃん、集合完了までに新たな情報は?」
新島冴は、バイクの運転中にメンバーについての概要をざっくりと聞いていた。猫がいるというのはわけがわからないので理解を後回しにしているけども…
メンバーで一番情報や調べる手段を持っているのが双葉だと知っている。
佐倉双葉
「は、はい!新しく喋ったことがあって、解析中だ!です!」
新島冴
「ありがとう。さっきの資料と音声、もう一度聞きたい。それと、モルガナさんのマイクから拾ってる音声、スピーカーにして全員が聞けるようにしてくれる?」
佐倉双葉
「お、おす!」
新島冴
「他の皆は私に異世界の事を教えて欲しいの。」
「部外者がしゃしゃり出て悪いけど…今回の案件は誘拐。指揮は私が適任だから。」
「私はまだ…廃人化事件の関係で、貴方達を完全には信用していない。けど、真の姉としては…信用したいの。貴方達も、信用してくれないかしら。」
三島由輝
「もちろん!新島さん…真のお姉さんなら心強いよ!」
交渉の為の演技も含まれているのだろうが、様子を伺う様に問いかける新島冴。
それに三島はノータイムで賛同した。
奥村春
「私達、現実ならただの高校生だもんね…」
「ありがとうね、マコちゃん。 お姉さんも、よろしくお願いします。」
この場にいる…心の怪盗団のメンバーは。
父親に、教師に、姉と。
全員それぞれ今は、頼りになる大人の協力者を持っている者たち。
メンバーの家族だというのもあり、専門的知識のある大人を抵抗なく受け入れていた。
惣治郎が、用意していたコーヒーを振る舞う。
暑さもあってかアイスでの提供。体の熱を冷まし、苦みとカフェインが頭をスッキリさせてくれる。
三島由輝
「えっと…どこまで聞いてます?」
新島冴
「認知訶学の悪用が精神暴走や廃人化。首謀者が獅童正義。決まった手順を踏めば『改心』が起きて、それを利用して計画を進めるのが貴方達怪盗団。」
三島由輝
「…えっと、他に説明することある?」
奥村春
「…具体的な『改心』の方法はご存知ですか?」
三島由輝
「あ、確かに」
新島冴
「まだだけど、真の状況を見れば…体を動かしたり、バイクの危険運転を習得できてしまうような行為よね。」
「心の怪盗団という組織名と、認知訶学が読んで字のごとく認知の学問なら…」
「何か物理的手段で、相手の心を盗み取る行為なんじゃないのかしら?強盗と怪盗の差で…廃人化と改心が表裏一体なのも説明がつく。」
「でもそれだと、洗濯されている真の服に目立った汚れや痛みが付いて無いのがおかしい。社会人の組織じゃなく、女子供がメンバーに加われるのもね。」
「それに、これまでの廃人化や精神暴走では…明らかに誰とも接触をしていない人間が被害を受ける事も多かったの。あと…あの美味しいドリアンのような世の中に流通していない珍妙な物品が手に入るんでしょう?」
「何か、一般人には認知できない空間から、人の精神に干渉できるんじゃないかなって。突拍子もない話で、妄想の域を出ないんだけどね。」
これまで追いかけた廃人化事件の情報を下地にして、
運転中に考えていた推論を怪盗団に披露すれば。
三島由輝
「…えっと、他に説明することある?」
奥村春
「み、味方で良かったぁ…」
佐倉双葉
「ほんまそれな…」
ドン引きされてしまった…
心の怪盗団は情報を漏らさないようにする意識を今後より一層強めながらも
新島冴へとパレスやらペルソナの話を説明していく。
新島冴の尋問術によって、真が話さないようにしていた
・回復できるだけで普通に大怪我すること
・三島が腕バッキバキに折れたこと
等も聞き出されてしまう。
新島冴
「軍人…せめて大人で工面することはできないの?」
「リーダーの鴨志田さんも大人なんでしょう?」
三島由輝
「ペルソナの素養がある人って、殆どが高校生らしいです。あくまで先生が言ってるだけですけど。」
新島冴
「…。」
鴨志田卓を疑う雰囲気を察知した三島は慌てて、
三島由輝
「あ、けど!悪用してるっていうペルソナ使いたちも高校生ですよ!真さんと同い年の高3!」
新島冴
「そう。心の『抗う』力…多感でストレスの多い、かつ発展途上の精神に宿りやすいとでも言うつもりなら…その力を与えている存在はとんだ悪趣味ね。」
疑心の矛先はペルソナのシステム側へ向いた。
佐倉惣治郎
「確かに、こんな暗殺者じみた事を高校生にさせるなんてな。ましてや、あれだけテレビにも出てるような子をだぞ?獅童の野郎は腐っちまってる。」
惣治郎が同意する。
この場に憑依転生者がいれば、
『わかる!P3とか特にヤバイ!過酷な運命すぎる!25歳くらいでどうにかならない?ああけど死ぬのはいつでも嫌か!主人公を70歳くらいの老兵にしようぜ!』
とか考えたことだろう。
そして惣治郎の言葉の気になる点を、新島冴は聞き逃さなかった。
新島冴
「暗殺者が高校生…もしかして、『明智吾郎』?」
三島由輝
「? うん。聞いてました?」
新島真
「ちょっと!」
新島冴
「なんてこと…」
ちょっとした確認のように聞くことで、
高校生ながら、捜査に関わる人間。『上』からも信用を得ている理由はただ有能だからでは説明がつかないと新島冴は考えていた。
それに、何故だろうか。直感にしては妙に確信めいた気持ちで…心に明智吾郎という言葉が浮かんできたのである。
奥村春
「もしかして、パレスで話してたから…。」
「その、獅童正義は首謀者で…実行犯が、明智吾郎なんです。お父様も、危うく廃人にされる所でした。」
三島由輝
「けど、先生曰く『良いようにこき使われてる可哀想な奴』らしい。一番悪いのは獅童だ。」
新島冴
「…。」
内心、彼のことを疑っていたのだろうかと。己の勘に驚きながら。それが真実だということを知る。
新島冴
「(何も、怪しい所は無かった筈なのに…)」
新島真
「調べるときは、感づかれない様にしてね?」
新島冴
「もちろん。そんなヘマしないから、安心して。」
これまでにない概念の説明に、困惑する脳みそを努めて抑えながら。
佐倉双葉
「ん、できた!」
異世界についての知識共有は、双葉が解析を完了するまで続いた。
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記