鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
※三人称視点
メメントスにて同時多発的に始まった対人戦。
まずは、セントラル街。
クイーンとパピヨンに、坂本竜司が相対している。
先手は坂本。利き手に持つ棍棒のフルスイングを躱すパピヨン。
坂本はそのまま片手で顔を押さえ、【メガトンレイド】。
今度は背後に守る者が居ないため、俺は横に飛び込んで回避。
坂本竜司
「避けんなよ!!」
新島真
「2対1って分かってる?」
カバーアクション。音も無く背後に回っていたクイーン。
鴨志田卓が、フタバパレスにて晒していた弱点をクイーンは知っていた。
膂力の上昇に対する、人間としての重量の限界。
新島真
「でぇぇりゃぁああ!!」
腰を抱え込み…渾身の、ジャーマンスープレックス!!
セントラル街のレンガでできた床が砕ける。
即座に立ち上がり、後退しながらリボルバーを発砲。腹に2発、肩に1発着弾。
対する坂本は【マハジオンガ】。威力こそ比較的軽微な雷撃が相手全体を襲う。
破れかぶれの一撃、【防御の心得】にて耐久に秀でたクイーンには有効打にならない。
だが、それは威力だけの話。
新島真
「っ!」
実はクイーンはペルソナ無印にて…ワースト2位の運を持つ。
喜多川祐介の次に運のパラメータが低いのである。
感電。
キャプテンキッドの持つ【感電率アップ】も追い風となり、クイーンの動きが止まった。
坂本竜司
「おらよっ!!」
隙を埋めるべく横から打ち込まれるパピヨンのバレーボールを…立ち上がった坂本はまるで野球のように棍棒を構えて。
かっ飛ばされたバレーボールが、クイーンの腹に直撃した。
Technicalにより、その威力は増大する。
吹き飛び、空中で立て直して地面を滑るも…堪らず膝をつく。
苦悶に顔が歪み、喉から異音、えずき。
丸いボールの面の衝撃が、消化器官にエラーを起こさせた。
HPは半損している。
もう一度、飛んでくるバレーボール。
坂本竜司
「馬鹿の一つ覚えかよ!」
三島由輝
「お前がな!」
坂本が、次に打ち出された球に赤い軌跡がついているのに気づいたのは
もう一度、棍棒をバレーボールに叩きつけてからで。
イゴールの名を騙ったヤルバダオトにより齎された…燃え上がる情熱の一球が。
衝撃により爆炎を解き放つ!
炎が収まり、光沢ある怪盗服を焼き焦がした坂本が出てくる。
所々に火がついているも、その目に闘志は一切消えて居ない。
坂本竜司
「げほ、ごほっ!…クソ、テメェ___」
新島真
「ヨハンナ!」
間髪入れず、【核熱ブースタ】が乗った、【フレイダイン】。
核熱の大ダメージが…お返しとばかりにTechnicalを起こす。
坂本は白目を剥いて膝をつき、倒れた。
三島由輝
「無事!?」
新島真
「なんとか。うぷっ…おえっ!」
クイーンは吐き気により飲み薬が使えない。
仮面を使い【ディアラマ】によって、傷を治す。
それをパピヨンは心配そうに見ていたが、もっと注視すべき者がいると本人に指摘され、視線を坂本竜司へと戻した。
三島由輝
「目を覚まさせてやる、って…何だ?急に襲いかかるって…」
新島真
「計画性が無さすぎる…単純な、感情による独断?」
「けど、それなら…直接先生を狙う筈…」
「双葉から…届いたメッセージを覚えてる?」
三島由輝
「ああ、奥村さんの位置情報が消えたってやつ?」
新島真
「そ。もしかすると…春も私達みたいにメメントスに居るのかもしれない。」
「拘束して、春を探しましょう。彼、人質に使えるかも。」
三島由輝
「わかった。」
強く罵声を浴びせてきたからだろう。双方、罪人のような扱いをする事に躊躇いが無い。
アイテムを使って体制を立て直した2人は、倒れ伏す坂本に接近する。
…。
精神暴走は、時間差で遅発できる可能性が高い。
そうでなければ、精神暴走を起こすときに必ず離席する必要があり…それに新島冴を初めとした組織らが気づかない訳がないから。
そして事実として、改心はすぐに効果を発揮した素振りを見せるのに対し、原作にて奥村邦和の廃人化は時間差が生じていた。
つまり。明智吾郎は何か、精神への影響を遅発させるノウハウを有しているのではないだろうか。
そして、明智吾郎の性格を鑑みれば。『安全装置』として…仕掛けを施していてもおかしくはない。
今はもう、使うつもりが無くなった手札だとしても。
『ちっぽけな存在でも、心の枷が外れると桁違いの力を得ることがある。』
原作で、暴走するシャドウへ明智吾郎が言い放った台詞だ。
坂本竜司の、身体が跳ねる。
焼け焦げた身体。焼けて穴が空いた服。
その隙間から、赤黒いオーラが滲み出す。
坂本竜司
「ふっ、ははっ、あっははははははははははハハハハハハハハ ハ ハ ハ ハ ! ! ! !」
赤黒く染まった雷が、周囲に迸る。
力の奔流が止まらない。
新島真
「…何!?」
三島由輝
「お、俺に聞かれても!」
坂本竜司
「あア、力がアフレてクる!!」
「いージャん!コレなら!鴨志田ヲ殺せル!!」
「俺のホウが鴨志田ヨり強イんダ!モう怖クねぇ!!」
「クヒ、フ、ハハ ハ ハ ハ ハハ !!!!!!」
完全に暴走した、キャプテンキッド。
船が打ち上がり…ペルソナと二人でこちらを見下ろす坂本竜司。
新島真
「…」
「鴨志田卓への
三島由輝
「…俺もそう思う。」
「やれる?」
新島真
「お姉ちゃんの受け売り。できる・できないじゃない。」
「勝つよ、パピヨン!」
三島由輝
「…応!」
「任せてくれ、クイーン!」
雷を巻き散らかしながら空を漕ぐ船。
船の砲門は、怪盗団の2人へと向いている。
ヨハンナに跨るクイーン。合わせて、後ろに乗るパピヨン。
かの船はセントラル街を越えて、渋谷を飛び回ろうとする。
入り組んだこの街では、到底追いつける筈がない。
だがそれは、空に対して陸で勝負した場合の話。
…。
新島真は、原作でもそうであったように…認知訶学をよく学んでいる。
力の応用について、盛んに実験を行っていた。
明智吾郎戦で見せたペルソナとの同時行動もその一つ。そして…
モルガナが、国民的なアニメ映画によって根付いた『猫はバスに変身する』という認知を使って車と化したように。
アニメや映画、ゲーム等…数々のSF作品によって大衆に刷り込まれた認知を使えば。
新島真
「駆けろ、ヨハンナ!」
バイクは、空を飛べる。
日本どころか、世界で誰でも知ってる常識だ。
核熱の光を軌跡に残し、ぐんぐんと高度を上げ…キャプテンキッドの背中を追う。
船とバイク、異例の空中戦が始まった。
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
-
原作と同じ本名表記
-
わかりやすいコードネーム表記