鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
※三人称視点
所変わって…メメントスの端。入ってすぐの場所にて…ナビは目の前の存在を見上げていた。
刈り取るもの。
ボロボロのコートに、鎖。顔はまるで、血濡れたてるてる坊主。足がなく、少し浮いていた。
ペルソナ5にて、最も手軽に遭遇することができる絶望。悍ましいまでの、威圧感。
解析能力があるからこそ、ソレの脅威を正しく認識できてしまう。
サーチ。彼の者の、ステータスを理解した。
サーチ。彼の者の、スキルを理解した。
腰が抜ける。
【コンセントレイト】。
彼の者は、あろうことか力を溜め始めた。
声が出ない。ただ、ソレを見上げることしかできない。
…。
刈り取るものが両手に持つ銃が。こちらに向けられた。
その時、空に蒼い花火が咲く。
巻き散らかされる、核熱のエネルギー。
万能属性が、それを適切に引き立てている。
目の前の容易く踏み潰せる蟻ではなく…
頭上の爆発に、刈り取るものの視線が吸い寄せられた。
クイーンが、坂本竜司を打倒した一撃である。
モルガナ
「ナビっっっ!!!」
佐倉双葉
「はうあっ」
そこへ飛び掛かる、モナ。
怪盗服の、首の部分を咥えられ投げ飛ばされたと思えば、モルガナカーに乗せられ…アクセル全開で距離を取る。
モルガナ
「ハァ、ハァ…無事かっ!?」
佐倉双葉
「う、うん…」
今になって、ナビの心臓がバクバクと鼓動を早める。
モルガナ
「メメントスにはアケチが居た!コイツは何だ!?」
佐倉双葉
「わ、わかんない!」
目の前に、モナが居る。モルガナカーに、乗っている。
この車は、このにゃんこは。この世界のナビにとって、恐怖から連れ出してくれる象徴。
佐倉双葉
「下手にトレインしたら、絶対事故る!」
「私達で振り切らないと!」
反逆の意志を、取り戻す。
モルガナカーごと光に包み、ナビのペルソナ、ネクロノミコンが召喚される。
佐倉双葉
「ん〜…ポチッとな!!」
ロケットブースターを点火し、メメントスをかっ飛ばす。
…。
そしてその頃…メメントス内の地下通路。
喜多川祐介とノワールが戦闘を行っている。
双方共に、ペルソナを手にする前は一切の武道の心得を持ち合わせて居なかった。自然に掴み、実戦にて鍛えた武器の使い方。
技量は比較的経歴の長い喜多川に分があるが…力任せに振り回せる斧は、刃を立てる必要のある刀と比べて扱いやすい。
卓越した技術と言うのは、達人の読み合いの様な場面で活きる。
ある程度の守りを無視して突撃する力任せのスタイルには、僅かなフェイントなど無意味だった。
攻撃力は、ほぼ互角。
ペルソナ5無印にて、レベル99時の「力」の値が男女それぞれ1位の者たちによる争いは、メメントス、渋谷の地下通路に破壊の跡を残していく。
※奥村春視点
耕すような斧の振り下ろしを躱された。
相手の横薙ぎを、突き立てた斧で受け止める。
無理な姿勢でのガード、体勢が崩れて尻もちをついてしまう。
それに対して喜多川君は…バックステップを踏みながら【ブフダイン】。
私を狙った冷気は、そのままあちらに飛んでいく。
…。
カムスサノヲに、氷結は無効。
喜多川祐介
「反射…見え透いた誘いだな。」
奥村春
「残念。氷結…少しでも通じてくれたら良かったのに。」
誘いかと警戒してくれているのに甘え…私はゆっくりと立ち上がる。
喜多川祐介
「随分余裕だな?」
奥村春
「どうかしら。そういう誘いかもしれないよ?」
(…さて。)
(どうしよう…すっごく強い…)
相手の手の内は、先生によって教えられた通り。
使えるスキルや耐性などで、戦闘スタイルは分からないと前置かれて説明された情報。
それでは彼のペルソナは『ゴエモン』だと言われていた。すごく上手なイラストで教えてもらった為、あれは違うとわかる。
万が一、もしかしたら可能性があるかもと言われていた…『カムスサノヲ』。
捻じくれた剣に、紋様が現れた青い肌。
神の名を冠するペルソナを背負った…歳下の美男子。
その威容にどうしても怯んでしまう。
この力を得て…まだ、一ヶ月。
あまりにも荷が重い修羅場。
なまはげを怖がる子供のように。
鳥肌が立ち、服の中を…汗の粒が通っていく感覚がある。
…汗が辿り着いた先に。懐に入れていた、ある物があった。
自分の持つ手札を改めて認知する。
(『これ』を使えば…。)
そっと輪郭を撫でて、気分を落ち着かせる。
自分には、ちゃんと戦える手札がある。そう言い聞かせた。
…。
打って変わって、遠距離戦を仕掛ける。
氷結のスキルを反射しても、相手の耐性で無効。なんなら自分を巻き込んでもノーダメージ。
対してこちらは耐性を持っているのみ。自身を巻き込めば消耗するし、何より痛い。
相手は【ハイパーカウンタ】を持っている。手痛い反撃を貰う可能性もある。
SP切れ待ちも狙える遠距離戦なら、こちらに分があると判断しての事。
相手の【ブフダイン】を【マカラカーン】で凌ぎながら、スキルを撃ち合う。
腰撃ちのアサルトライフルを走って躱しながら、グレネードランチャーを発射。
ポンッと気の抜けた音と共に大きな爆発。
緑の光を帯びている喜多川君はソレを見てから回避した。
恐らく、【スクカジャ】を使って身体能力を底上げしている。
相手を大きく動かした隙に、遮蔽に逃げ込む。
ドリンクスタンドの裏に回り、グレネードランチャーを再装填する為に弾薬と…『これ』を取り出した。
接近戦を拒否したということは、近寄れば分がある事の証左になる。
それは、誘いでも何でもない事実で。
射線が切れたうちに肉薄してきた喜多川君。
攻撃は【テトラカーン】で受け止められる。相手が【ハイパーカウンタ】を狙った間に『これ』を…
…彼はいつの間にかこちらに背を向け、少し離れた場所で刀を振り抜いていた。
喜多川祐介
「…刹那、五月雨斬り。」
チン、と刀を納める音。
その後に…とさり、カチャリと。
私の右腕と、その手に持っていた
…。
【刹那五月雨斬り】。
効果は、『中ダメージを2〜3回与える。』
RPGのようなコマンド戦闘であれば、ペルソナが放った刃は纏めて反射ができたであろう。
しかし、喜多川祐介は…カムスサノヲの剣技を手本にし、己が力でその技の行使を可能にしていた。
当然威力は劣るが、言うなれば『素早く複数回切る』だけ。反射は最初の1回にしか適用されない。
攻撃を反射する相手を、どう斬るべきか。
反射の衝撃を1発受け止め、また反射を仕込む前にそのまま斬ればいい。
明智吾郎の相棒としての。
覚悟が籠められた絶技だった。
喜多川祐介
「…俺達は、吾郎から『現実世界での襲撃』を強く警戒するよう言い含められていた。政治家…国家権力に抗うんだ、何をされるか分からないとな。」
「その点において、俺は貴様らを信用した。護身用の道具を持っていてもおかしくない。ソレを伏せ札として、異世界でも使ってくるだろうとな。」
残心。油断ない、精神統一。
背後で聞こえる、ミラディが【テトラカーン】と【マカラカーン】を張り直す音もお構いなしに語る。
その技は、もう破ったと言わんばかりに。
喜多川祐介
「決着だ、奥村春。」
「俺の要求を聞いてもらおう。」
彼は、こちらに振り返る。
彼の集中は途絶えた。
※
だってそうよね。
ノワールは…無表情で、腕を持ち上げてくっつけたから。
大治癒促進パッチの助けで、腕は元通り繋がる。
袖は切れてしまったが、紫色の手袋はそのままだ。
グー、パー。
問題なく、ノワールの手は動いている。
喜多川祐介は、居合の構えを取って警戒を強めた。
ノワールが、
奥村春
「ありがとう、ミラディ。」
「そのまま…
そのままの笑顔で、敵を見据えた。
その顔は、とっても怖く見える。
緊張するけれど…
ーーー
人形召喚 15SP
絆を深めた人間の認知存在を、
人形として杯の中に浮かべることができるようになる。
人形次第で様々な強化を受ける。
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・佐倉双葉
→佐倉双葉のペルソナにロケットブースターが装着される。佐倉双葉が勝手に発動できる。
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パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記