鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
※鴨志田卓視点
『改心祭り』の始まりから、9日経った。
冴さんの指揮のもと、やってきた行いを確認し…ガチ犯罪者は逮捕したり、そのままいけそうな人は説得して働き続けて貰うなどして徹底的に浄化を進めていた。
口惜しいが、表立って改心を行うことになった結果…性的暴行やら窃盗犯やら、逮捕しないといけない罪を持つものも出てきている。
逮捕された者も、刑務所の雰囲気を良くしたり、刑務作業の取り組みが良かったりする程度のメリットはある。出所までのタイムロスこそあるものの全くもって無駄ではないと自分に言い聞かせていた。
(認知訶学の研究が進んで、改心後の再犯率とかデータが出てきたら…法制度や大衆からの印象が良くなったりして、刑務所に居る改心できそうな犯罪者達を軒並み善人にできたらいいよな。)
(改心の前にシャドウと話す時間があるし、冤罪で歪んでない人を改心しちゃうって懸念もない。このメンバーでやってるうちは裏切りやら腐敗は気にしないで良いし…)
(ヤルダバオトを撃破したら、ロイヤルじゃないP5の世界では認知に物理的に干渉する手段が消えてたんだ。P5Sでもっかい始まったし、また機会は得られる可能性は十分あるけど…空白期間ができる可能性がほぼ確。レベル上げにも繋がるし、ここが改心の正念場だよな。)
(改心や廃人化の力で外交までやっちゃう獅童の考えてた『富国』政策までは行かなくとも、少しでも悪意によるリソースの食い潰しがプラス側に回ってくれたらいいんだけども…)
…。
そうして俺達は、日々のノルマに忙殺されていた。空いた時間があればメメントスに潜り、全速力でターゲット達を討ち滅ぼしていく。
根深そうな奴は最初のうちに改心させておいたおかげで、戦闘部分は何も困難ではない。
一番の問題が移動となっており…駅伝や競輪、ロードレーサー達もドン引きする程の移動距離を見せていた。
仕事に復帰してる俺とバリバリ働く冴さん、メディアに露出してド派手に大立ち回りかましてイメージアップに努めてくれてる明智を除いた…他メンバーは特に熱心に改心へ取り組んでくれている。
人が少ないときは班をクイーン班とクロウ班の2枠にする、
くたびれてしまったモナを班の皆で揉む、
クイーンの内股とお尻が
涙ぐましい努力をしながら激務と戦ってくれていた。
〜〜
午後
〜〜
そして、ここはルブラン。
早めの閉店になった店内にて、報告会のような感覚で皆で集合している。
今日も、朝からメメントスを走り回っており…早めにきり上げたところ。
三島由輝
「死ぬぅ…」
佐倉双葉
「死ぬぅ…」
モルガナ
「死ぬぅ…」
くたばってテーブルに顔を突っ伏せる2人。
双葉は顔の下にヘソ天のモルガナを敷き、スーハーと猫吸いに努めている。
奥村春
「…。頑張りすぎちゃったかな…」
「昨日、お手洗いに行ったらお水が赤かったの…」
喜多川祐介
「そうか…俺と血尿仲間だな。」
奥村春
「ハッキリ言わないで…」
坂本竜司
「もう走りたくねぇ…いや、走りてぇけど、走りたくねぇ…」
「吾郎もヤベーことになってっし…」
明智吾郎
「何言ってるんだ、平気に…決まってるだろ?」
「僕、改心、大好き…だい、す…き…ハハ…」
体調を崩す2人に、アイデンティティにヒビが入る坂本竜司、まるで激辛メニューを頬張ったように様子のおかしい明智吾郎。
新島真
「お姉ちゃんって、本当に凄いんだなぁ…」
新島冴
「皆、本当にお疲れ様。お陰でウチの検挙数が過去最高の一年になりそう!功績は、全部私!!!」
新島真
「元気…すぎない?」
新島冴
「フフ、上手く取り繕ってるだけよ。真はまだ覚えなくても良いわ。」
アイスコーヒーを一口飲み、テーブルに戻す。
達成感に満ち溢れた表情とは裏腹に、コーヒーの水面をよく見ると小刻みに震えている手によってぐわんぐわんと波打っている。
それを心配する新島真は普段と違ってズボンの類を履かない生足ロングスカート姿。
度重なるバイクの運転で擦り、どれだけ治しても違和感を感じてしまう内股に塗りたくられた傷薬が…身動きする度ににちゃにちゃと音を立てていた。
…見ての通り全員、ヘトヘトを超覚醒してベトベトになるまで働いてくれている…!!!!
コーヒーを飲みながら、皆が落ち着いてくるのを少し待ってから話し始める。
…。
鴨志田卓
「皆、本当によくやってくれてる。働いているのもあって、平日にフルタイムで参加できないのが口惜しい…」
新島冴
「私も、もう少し異世界側に貢献できれば良いんだけど。」
明智吾郎
「…いやいや、貴方達2人、結構な頻度で徹夜して夜通しやってますよね?」
「幾らあの薬で回復できるからって、精神の疲労とかあるだろうに…」
鴨志田卓
「体力には自信があるからな。」
新島冴
「
明智吾郎
「
新島冴
「大丈夫、走る先生のペルソナの上で寝てるから。」
明智吾郎
「…。」
「馬鹿かよ…」
そう、これまでの『治癒促進があれば疲労が取れるので容易に徹夜できる』というメリットを活かし、成人組は徹夜メメントスを繰り返し行っていた。
アスモデウスの背中のマントは、アスモデウスの大きさに合わせて相応の厚みとサイズを持つ。
コレをアスモデウスが被る王冠の中に詰め込めば、簡易的なベッドのように扱えた。
それを担いでエッホエッホと運んでいると、走っているためアホほど揺れているにも関わらず冴さんは普通にガッツリ仮眠を取り始めるのである…!!
バリッバリのキャリアウーマンである冴さんの寝顔は大層可愛らしかった事をここに記しておく。
…この状況で寝れるんだっていう恐怖もちょっとあった。ちょっとだけ。
ああ、俺は普通に完徹していた。体力には自信があるからな。
原作での流れでは…獅童に予告状出してから改心完了まで時間をかけたせいで取り巻きたちが集結してしまい、改心についても全力でもみ消しに掛かられてしまった為に大衆の意識を変えねばならず、メメントスを攻めに行くしか無くなった。
つまり今だと、もし大衆をコントロールされて怪盗団が受け入れられ無かったとしても…要人、警察組織やらテレビ局やらを俺たちが初動で抑えまくっている故に逮捕される心配も無いのである。
なんならヤクザまで金城潤矢や津田利光達の尽力によって網羅している為、裏社会から消される心配も薄いのだ。
そのため、メメントス最深部を攻めるタイミングは相手がよほどの事をしてこない限り幾らでも遅延できる算段。
俺の最終目標が『メメントスを攻略してヤルダバオトを殴る』事とバレないよう、メメントスの奥に行きたがってるモルガナを忙しいから待っててねとなだめつつ過ごせば時間が稼げる。
(あの偽イゴールがほんっっっとなんにも話しかけてこないのが不気味で仕方ないんだよな。もうちょいちゃんと協力者ヅラしたらどうでっか?って話よ。)
(虎の子の明智吾郎もこうして我が傘下でぬくぬく過ごしてるんだし『お前の更生を阻む者はもういないはず。』な〜んて声掛けしてくれませんかね。)
(何か思惑があるのは確実。ただ、事態が遅延するのはレベル上げの観点からこちらにとってメリットしかない。なるべく長く、このお互いに『何か思惑を持って時間を使ってる』って雰囲気の状態を伸ばしたいよな。…最悪、意味深な発言でも漏らすか?)
…警戒してやきもきするのは俺だけでよく、皆には来る大戦の為にゆっくり休息を取って欲しかった。
ペルソナにおいて一番大事なのは心の強さだ。しっかり青春して絆を健全に育むのが、一番勝利に近づく。多分。
鴨志田卓
「皆、本当にご苦労だった。改心の件数自体はもう暫く多いが…緊急性のあるものは大体済んだ。頻度は落としていく。」
三島由輝
「やったぁ…。」
佐倉双葉
「遊びた〜い…」
モルガナ
「ニャ〜ン…」
奥村春
「バカンスにあまり興味は無かったけど、不思議…今は行きたくて堪らないの…」
鴨志田卓
「はは、それなら夏休み明けに良いイベントがある。」
三島由輝
「…そっか、修学旅行!」
そう、現地解散せずにルブランに集まった一番の目的は。
近くに迫る、修学旅行についての話をする為だ。
お待たせしました、お久しぶりの日常パート開始となります
区切りの都合で時々短いお話もございます、ご容赦くださいませ