鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
ニュースキャスター
『続いてのニュースです。』
『獅童正義元大臣の証言により、廃人化、並びに精神暴走事件の実行犯が、明智吾郎と判明しました。』
大衆
『サイアク!なんであんなクズ応援してたんだろ…』
『全部嘘だったってこと?サイテー…』
『失望したわ〜…』
ニュースキャスター
『明智吾郎は容疑を否認しており、現在逃亡中です。』
大衆?
『お前が殺したんだ!』
『人殺し!』
『どれだけ人を不幸にすれば気が済むんだ!』
ニュースキャスター
『明智吾郎は、国民の生活を脅かす、大衆の敵です。』
『繰り返します。大衆の、敵です。』
『お前が居なかったら廃人化事件なんて起きなかった!』
『お前が全ての元凶だ!』
『お前のせいで、俺達は死んだ!』
ニュースキャスター
『明智吾郎は、生まれるべきではなかった存在です。』
被害者
『お前も死ね!!』
『お前も死ね!!』
『お前も死ね!!』
〜〜
朝
〜〜
明智吾郎
「…。」
悪夢を見た。
あの日から、ずっと見ている。
現代の医学の事だ、きっとコレを抑える薬もあるだろう。
鴨志田先生から聞いた話に…佐倉双葉が似たような幻聴に悩まされていた事も聞いている。
きっと、相談すれば力になってくれる。
だが、これと向き合うのも…俺に必要な『罰』なんだろうと思っている。
失われた命分の補填なんて、到底できない。
だから、せめてこれを…俺の『一面』として、受け入れる。
許してくれ。お前達に、直接罪を償えない事を。
許してくれ。代わりに、別の功徳で補おうと足掻く事を。
まだ、地獄には行けない。
まだ、やらねばならない事が山ほどある。
まだ…やってみたい事が、山ほどある。
…今日の予定も、その両方が含まれている。
シャワーを浴びて、服装を完璧に整えて。
ゼリー飲料で適当に栄養を補給し外に出た。
〜〜
午前
〜〜
とある刑務所。
ここで、面会の予定を取ってあった。
改心祭りが一段落したら、冴さんに謝罪する次にやりたかったこと。
獅童正義
「ああ、吾郎…わざわざ、時間を取らせてすまない…」
明智吾郎
「…。」
改心させた後…既に現地に居た鴨志田先生の協力者が獅童正義を拘束の上犯罪者を絞り出させ、リストを作成。
そのまま刑務所に放り込んだ為にこれまで会う機会が無かった。
彼はパレス内でのことを認知できていないだろうから…あの日、計画を渡されて以来の久しぶりの会話となる。
獅童正義
「改心させて貰ってから…吾郎に、ずっと謝りたかったんだ。」
「私を、恨んでいたのだろう?復讐のために、近づいてきていたのだろう?」
「それを体の良い駒のように扱ってしまった。利用してしまった。本当に…すまない…」
そのサングラスを外した姿で、
涙に濡れながら謝罪する獅童。
明智吾郎
「…。」
「僕の事は、息子だとは感づいてました?」
異世界で聞いたことの裏を取るため…彼に、そう聞いてみる。
獅童正義
「その通りだ。面影を…感じていた。褒めれば喜ぶ所から、愛に飢えているのだろうと思った。」
「…悪事に加担などさせず、私は吾郎を抱きしめるべきだったんだろう。良く会いに来てくれた、すまなかったと。」
獅童の手が、面会室のアクリル板に触れる。
空いている小さい穴に、強く爪を立てるように力を込めて。
獅童正義
「…私は、罪を重ねすぎた。こんな形での謝罪となってしまい、本当にすまないぃ……」
透明だが、確かにある壁。
越えることのできない壁越しに…そう謝った。
明智吾郎
「…。」
「心を入れ替えてくれたようで良かったです。」
自分でも驚くくらい、感情の乗っていない声が出た。
明智吾郎
「
「最後の義理だ。貴方の罪の清算に協力しますよ。」
獅童正義
「あぁ…すまない…ありがとう…本当に、ありがとう…」
泣きじゃくり、謝罪と礼を繰り返す獅童を視界から外して、刑務官に話しかける。
明智吾郎
「では、面会は終了で。」
刑務官
「まだ時間はありますが。」
明智吾郎
「大丈夫です、話したいことは話せたので。」
面会室を後にする俺の視界には、
もう、
〜〜
昼
〜〜
面会室を出る。そこに待っていたのは…
喜多川祐介
「済んだか。」
坂本竜司
「…どうだったよ?」
俺の、親友が2人。
自然に、顔がほころぶ。
明智吾郎
「実際に、望んでた物を受け取ってみて…ため息が出たよ。あんな物の為に…何年も執着してきたのかってね。」
「…まぁ、経験しないと前に進めないことだったろうなと思ってる。今年の、皆との出会い…特に、君達2人のお陰だよ。ありがとう。」
2人には、本当に感謝している。だから、この『一面』を使ってツラの良い礼をしてやった。
喜多川祐介
「随分明るいな。本心か?」
明智吾郎
「ハハ、これも俺の『一面』だよ。」
教師からの受け売りを使うのは癪だが…
この言葉は、とてもしっくり来てしまうものだった。
アレだけ全身で俺の心を受け止めてくれた先生なんだ。
これくらい影響されても、誰も何も言いやしないだろう。
坂本竜司
「うし、まだ昼だし…これから何するよ?」
明智吾郎
「勉強会でもしよう。受験もそろそろ近いからね。」
坂本竜司
「えぇ〜…」
喜多川祐介
「俺達が居ても集中を欠くだろう?」
坂本竜司
「あ、そうだ!俺今勉強道具持ってねぇから勉強できねぇ!イヤ〜勉強シタカッタンダケドナァ〜…」
明智吾郎
「逃げるな、これは決定事項だ。」
「…。」
「いい加減、家に1人で勉強するのは寂しいんだ。賑やかなほうが楽しいだろ?」
ちょうど騒いでる
喜多川祐介
「…そうか。なら、喜んで。」
勉強は楽しくない、なんて愚痴る竜司の背中を笑顔でガンガン押しながら。
親友2人をウチに招待してやった…
…。
喜多川祐介
「ちょうど良かったな。待ち合わせの間に菓子を買ってある。」
明智吾郎
「…!?」
「お前…初めて上がる人の家で信玄餅を食う気か…!?」
喜多川祐介
「? 土産物に皆喜ぶものと聞いたが。」
明智吾郎
「ああそうだね、俺もダニも大喜びだよ。」
喜多川祐介
「可哀想に。竜司をダニ呼ばわりしてやるな。」
明智吾郎
「…。」
…。
その後。
責任を取って、
掃除はカーペットに全部ぶち撒けた