鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
※佐倉双葉視点
大量の人物を改心させる、『改心祭り』。
日々大量にターゲットへメールやらSMSやらで『予告状』を送る日々。
相手のメアドとか特定して送り付けるのは案外骨が折れるものの、私に適任の変えの効かない仕事というのはやり甲斐があった。
その中に…実は、私欲を混ぜていた。
カナちゃん。私の…友達。
大好きなカナちゃんからひどいことを言われるのが怖くて、誤解を解かずに距離を置いてしまった友達。
毎月ずっと、仲良くできているとお母さんに嘘をついていた友達。
ごめんねって…謝りたかった。
カナちゃんは転校先の関西にまだいるけど、中卒で働いていて…内容も怪しい。いかがわしい。
親がギャンブルで作った借金の為に、そんなことするなんて。
親は、子供を可愛がるものなのに。
間違ってると思ったから、改心させた。
皆も良いって言ってくれたから。
…周囲のストレス源がなくなれば、対話は有利に運ぶ。仲直りの難易度が下がる他に…自分がカナちゃんを助けたという認知があれば過去の後ろめたさに対抗することができる。
戦略的優位性は盛り沢山だ。決して衝動的な行動ではない。ここ重要。
お陰で…無事に対話成功。
メールして、電話して、沢山話した。
仲直りして、高校に行こうって話もした。
お互いにあった、誤解も解けた。
〜〜
夜
〜〜
佐倉双葉
「…だからね、約束ノート…本当に達成できた。」
「その…報告。」
ここは神田。
…お母さんの墓前。
お母さんと作った約束ノート。
毎月の目標を書いて、スタンプなんかを押して貰う…昔やっていたもの。
嘘をついてた『友達と仲良くする』がやっと達成できたから…会いに来た。
佐倉双葉
「…私、えらい?」
写真があるわけでもない、ただの石。
中に、お母さんを火葬した結果できた灰が納められてるだけの施設。
語りかけても、何も本人には伝わらないと思っても…言葉をかけてしまうものだった。
いつものようにしゃがみこみ、これまで直視出来ていなかった…遺灰がある方を見やる。
背後から、手が伸びてきた。
佐倉惣治郎
「偉いよ。本当に、立派な娘だ。」
佐倉双葉
「わ」
優しく、惣治郎に頭を撫でられる。
柔らかくない、皺のある手。
けれど、同じくらい温かい手。
生きている、手。
佐倉双葉
「…うん、ありがと…お父さん。」
佐倉惣治郎
「え」
手が固まる。
手が離れたのに合わせて、振り返る。
佐倉双葉
「家裁が来た日、もう一回言ってって話してた。だからサービス。」
佐倉惣治郎
「…頼む、もう一度だけ…!」
佐倉双葉
「何度でも良いぞ、お父さん?」
佐倉惣治郎
「…双葉……っ!」
そうじろうに、抱きしめられる。
締め返してやった。
佐倉双葉
「パパの方がいい?春みたいに、お父様?」
佐倉惣治郎
「お父さんでいい、いや、お父さんが…良い…」
感極まった声。いわゆる男泣きと推測される。
そうじろうが眼鏡を外して、暫く視界を手で塞いだ後。
裸眼のお父さんと目が合った。
笑いかけてやった。
…。
お父さんが泣き止むのを待ってやる。
こういった時、待つのが漢だと漫画に書いてあったから。
そして、今日のこういう場所のうちに…本題を切り出す。
佐倉双葉
「…。」
「学校…早かったら三学期に、遅くても、来年は行く。」
「行きたいとかじゃない。行く。」
佐倉惣治郎
「!!」
佐倉双葉
「今、怪盗団の事ですっごい忙しくて…それを理由にするみたいでヤだけど…学校には、万全の状態で挑みたい。」
「ダメ?」
佐倉惣治郎
「いい、いいに決まってる…」
「やりたい事をやれば良いんだ。今は、怪盗がやりたい事なんだろ?」
佐倉双葉
「うん。ハゲに復讐は完了して、邪魔者が消えたから…世直し仕放題のボーナスステージだ。稼ぐだけスコア稼いで、日本をあのハゲ政治家がドン引きするくらい良い国にするぞ!」
「…お母さんの研究は、凄いものだって証明するの。」
佐倉惣治郎
「そうだな、きっと、若葉も喜ぶだろうさ…」
しみじみと、優しい視線を墓石に送るお父さん。
やはり、あのハゲが悪用し散らかしているのを聞いてずっと気を揉んでいたのだろう。
私が思うに、現状を喜んでる人ランキングの上位に食い込める筈だ。
そして…
佐倉双葉
「ついでにちょっとお金貰う。認知の異世界すごい。」
佐倉惣治郎
「…そうだな。あん時ゃ腰を抜かす所だったよ…」
そう、改心祭りはやたらと儲かるのだ。
メメントスに転がっているガラクタも鴨志田先生がパイプを繋いだミリタリーショップの人に渡せば買い取ってくれる。
あと雨宮にあげたらモルガナと一緒に色々面白いおもちゃ作ってた。なんであの材料から周囲のシャドウ眠らせる神アイテム作れる?
モルガナだけの秘術と思ってたが違うらしい。
そんなこんなで私も分け前としてヤバい額のお金を貰っており…
鞄からティッシュ箱サイズの札束を取り出してお父さんに見せたらすっごい仰天してて楽しかった覚えがある。
まず盗品を疑われてちょっと悲しかったが、仕方ない金額だと思う。
皆は理性的で、退廃的な使い方して心が歪まない良い使い道に使おうと話していた。
真は普通に学費(言い出しっぺ)、
春は経営の練習(コーヒー屋さん作りたいんだって)、
喜多川は画材を買い漁り(私の次にお金の使い道多いヤツだ)、
坂本はラーメンを無限に食べようとして明智に捕まり、
ちょうちょは新宿で豪遊しようとして友達の記者に捕まったらしい。2人とも10万円ちょっと残した以外は学費に使わせられることになってた。(R.I.P)
明智や冴さんは普段から収入があるから一先ず貯金。仕事が多くて収入はあるけど時間がないなんて羨ましい事言ってる。私も言いたい。
なので私も、いわゆる学費と養育費…生活費?に注ぎ込む予定。
…あとちょっと経費として秋葉原でパーツ買い漁る。必要経費だから。経費。
…。
翌日、お父さんと共に秋葉原へ行き、欲望のままパーツを買い漁ろうとした。
佐倉惣治郎
「そのサイズで20万!?だ、騙されてるんじゃねぇよな…?」
佐倉双葉
「経費!経費で落ちる!」
私のパソコンの性能は部屋においてある物もノートパソコンも含めメガ進化、大幅パワーアップしたことをここに記しておく。
改心対象の個人情報特定プログラムも28.39%早く起動できるようになってホクホクだ。
…諭吉が3桁飛んだけど。
余ったパーツで作ったお下がりのパソコンはちょうちょにプレゼントしてやった。
泣いて喜んでノリノリでネットサーフィンしている。
大人のお姉さんとか学校の先輩とか、歳上モノが好みらしい。怪盗活動にガッツリ影響されてやんの。
なぜ知ってるって?
…