鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

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第261話 9/8(木) 絆固める修学旅行:到着編

 

 

〜〜

午前

〜〜

 

 

入国審査官

「How long will you stay?」

 

坂本竜司

「ステイ…これか! 5Days!」

 

入国審査官

「Tour?」

 

坂本竜司

「School trip!ear!」

 

入国審査官

「ear?」

 

*1

 

 

ハワイの空港にて。

明智の用意した対策メモ(カンニングペーパー)を使ってどうにか入国審査を突破する坂本を筆頭に…秀尽生が次々と到着していく。

 

 

 

 

 

※鴨志田卓視点

 

 

鴨志田卓

「よーし、各自しおり通りのバスに乗っていってくれ。ガイドさん居るから、次の集合はホテルだぞ!」

 

 

どうにか俺も入国審査を終えて、入国の列から出てくる生徒達に呼びかけていく。

 

 

三島由輝

「…引率としてだいぶ初めに列並んでたよな?何で今出てきたの?」

 

鴨志田卓

「…。」

「薬物検査を…されておりました…」

 

三島由輝

「ぶっ!!ww」

 

 

『英語話せたらなんかちやほやされそう』って不純なモチベーションで結構英語力のある憑依転生者と、オリンピックなんかで海外経験もあり入国審査慣れしている鴨志田卓。

何ら問題なく通過できるだろうと判断したのだが…

 

列に並んでる間、(憑依転生者は)初めて生で見る本場の麻薬探知犬が可愛くてガン見していると

麻薬探知犬が恐らく俺についたニャンコ(モルガナ)の臭いに反応して一瞬止まってしまい

 

座り込みはされなかったものの、怪しいもの持ってるから警戒してるんじゃないのか?悪人顔だし学生に紛れてるし狙ってるだろ!と人間側に疑われて別室送りにされていたのだった…

 

英語力はちゃんと機能し、誤解を解いて帰ることができたものの…ホテルに向かうバスのうち最後の便に乗る面子たちくらいのタイミングまで拘束されてしまったのだった。

 

(マジで終わったかと思った…ありがとう英語力。英語でキャンパスに居る金髪の女の子に話しかけて「は?キモ、死ねよ」って言われても勉強辞めなくてマジで良かった……!!)

 

 

三島由輝

「ふ、ふふっ……あはははっ!!!」

「他誰か目撃者居た?共有してもいい?」

 

鴨志田卓

「春と真くらいだな。2人は心配そうに見てくれたよ。」

「鈴井とかに話してやってくれ。多分三島くらい笑うだろうから…」

 

三島由輝

「オーケー。あ、けどホテルで集合した時に先生から言うのはどう?絶対盛り上がるだろうし。」

 

 

心底おかしそうに笑い飛ばしてくれた後に、悪そうなニヤケ顔で三島はそう言う。

 

 

鴨志田卓

「はは、やってやるか。」

 

 

 

…。

 

 

〜〜

昼間

〜〜

 

 

ホテルに到着し、集まっている秀尽生の前で話をする。

 

鴨志田卓

「そして、荷物を置いたら後は自由時間だ。学校を背負ってきていることを忘れずに、特に予約したアクティビティをすっぽかさないよう気をつけて欲しい。」

「修学旅行で来た"秀尽学園高校"って団体、マナーのできた良い人達だったな…と関係者が感じるような振る舞いを頼む。」

 

 

一通りの注意事項の案内を済ませた後に、オチとして。

 

 

鴨志田卓

「それと…引率だっていうのにホテルの到着が遅れてすまなかったな。」

「空港に麻薬探知犬が居ただろ?先生、アイツに反応されて薬物検査受けてさ…とんだ災難だ。」

 

 

どっ!

 

 

秀尽生たち

「やばっ!ウケる!」

 

秀尽生たち

「鴨志田先生イカついもんな〜。」

 

秀尽生たち

「世界レベルのヤバさってこと?あ、てか元金メダルだし世界レベルじゃん!」

 

 

あはは、と。

生徒達の大多数が笑ってくれた。

関わり深いバレーボール部以外にも、俺とあまり関わりがない生徒でさえ大笑いしてくれている。

 

みんなの前に立って、笑顔と笑い声に包まれる…心地よさ。

こんな光景が見れるのなら…薬物検査を受けてしまったのは、差し引き得をしたと言えるかもしれない。

 

(こういう、嫌な思い出になりかねないことを笑い飛ばしてくれる人間が居ると…こんなに楽しいんだな。)

 

嫌な目にあって仕入れたエピソードを、高い値段で皆が買ってくれたような感覚。

武見さんに幼少期の頃の話を聞いてもらった時のような、毒が抜ける感覚につよい幸福を感じながら…

 

修学旅行の一日目が、いよいよ始まっていく。

 

 

 

 

 

…。

 

 

 

〜〜

午後

〜〜

 

※三人称視点

 

 

原作にて、修学旅行で何もイベントは用意されていなかった。

生徒を無理やり引率に動員し、やる気のない教師達で行われた為にロクに手配などされていなかったのである。

 

だが今は違う!(ギュッ)

 

校長と企画し、春先からハワイのツアー会社とコンタクトを取り、大量の資金をぶち込み。

修学旅行期間である4泊5日の間にあるアクティビティを生徒達が何個でも無料で予約可能にしたのである…!!!!

 

 

生徒達のボルテージもかなり高まっており、特にこのアクティビティはホテルに荷物を置いてすぐ向かわないと間に合わないスケジュール。

 

修学旅行にかける情熱が溢れる者達が、ワイキキビーチへと集まっていた。

 

 

 

 

そう、皆さんおなじみ雨宮蓮である。

 

 

 

 

坂本竜司

「なんで俺まで…」

 

三島由輝

「いーじゃん。明智と集まるまでの繋ぎだよ、繋ぎ。」

 

坂本竜司

「繋ぎにやるやつじゃねーよ!」

 

 

彼らが乗り込んでいるのは、バンパーチューブ。

坂本、三島、雨宮の三人はドーナツ型の大きなゴムボートにしがみついている。

 

海だからこそできる、命綱や固定具一切無しの腕力勝負。現地のおじさんがブルブルとエンジンを噴かせ、緊張感が高まってゆく。

 

 

雨宮蓮

怖くなってきた

勝負だぞ

アロハ〜!

 

怖くなってきた

勝負だぞ

アロハ〜!←

 

 

坂本竜司

「絶対使い方違うだろ!俺でもわかるわ!」

 

三島由輝

「明らかに『陽』な集まりで絶叫系マリンスポーツ…イイね!」

 

坂本竜司

「いや何も良くねぇぇああぁああああっっ!!!!!」

 

 

1時間半ほどの小規模なアクティビティ。いたずら好きのおじさんの笑顔と共に、日本のバナナボートが生ぬるく感じるような絶叫をしたのだった…

 

 

 

 

…。

 

 

 

 

〜〜

夕方

〜〜

 

 

ワイキキにある、シーサイドコマーシャルセンターという商業ビル。

その一階にあるポキ屋には、多くの秀尽生が居た。

 

ポキ。海鮮を小さく切って醤油等で味付けするその料理は、日本人の舌にもよく合う。

異国情緒もありながらどこか日本的な食べやすい味を、外したくない最初の夕食に持ってくる者が多数居たのだった。

 

一番人気はハワイアンスタイルポキ。

シンプルな味付けのマグロのポキは、

マグロや海藻、ナッツやネギの類まで地元の食材を使っており、店主のこだわりを感じさせる。

 

 

高巻杏

「ん!美味しい〜!」

 

鈴井志帆

「ね。東京で食べるのと全然違う…」

 

三島由輝

「全部オアフ島の食材で作ってるから、鮮度が良いらしいよ。」

「特にマグロなんか1回も冷凍してないんだってさ。」

 

鈴井志帆

「へ〜、納得。」

 

三島由輝

「フッ…下調べはするタイプだからね。」※ドヤ顔

 

鈴井志帆

「最後のが無かったらカッコよかったよ。」

 

三島由輝

「酷い」

 

 

確実に美味しい、ハズレないディナー。

値段も比較的お求めやすいベストチョイスに友人を誘ったのは…

 

 

 

 

そう、皆さんおなじみ雨宮蓮である。

 

 

 

 

高巻杏

「竜司の部屋、わかった?」

 

雨宮蓮

わかってる

なんとか聞けた

勿論だ

 

わかってる

なんとか聞けた

勿論だ←

 

 

三島由輝

「俺と雨宮、同じ部屋でさ。すぐに坂本を呼びに行ったから自然に部屋分かったんだよね。」

 

 

坂本が元気になった為に高巻杏が企画した、夜のお菓子パーティ。

当初は高巻の友人で固める手はずだったが、成り行きで三島にも計画が伝わってしまっていた。

 

 

雨宮蓮

三島も乗り気になっている。

同行させてもいいか聞いてみよう…

 

 

ポキを片手に、対面に座る高巻へと雨宮は話した。

 

 

高巻杏

「ん〜…ok!三島くんにも聞きたい話あるし!」

「この周辺、ショッピング仕放題でね?志帆と色々見てたの!たっくさん買ったから安心して!」

 

三島由輝

「話って?良かったら今聞くけど。」

 

高巻杏

「内緒!恋バナって夜にするのが楽しいから。」

 

三島由輝

「恋バナ…?」

 

高巻杏

「てか、男バレって夏休みのインターハイどうだったの?志帆に聞いたけど、三島くんも出場したんでしょ?」

 

三島由輝

「…おおっ!聞いてくれるの!?」

「いや〜、俺も有名になっちゃったな〜…。先生が、俺の空気に溶け込める才能を生かした作戦を作ってくれたんだけどさ、もう黒子〇バスケみたいな感じだよね。あ、黒子の〇スケわかる?」

 

 

 

三島は怪訝そうにしながらも、高巻の最高級のトス(自慢チャンス)を受け取ってしまい語るモードに入る。

 

バレーボール顧問の鴨志田卓と因縁がある坂本の前ではできない気になる話題を今のうちに消化する高巻は、

2人の男子バレーボール部からの話を楽しそうに聞いていた。

 

 

周囲から少し浮いているような容姿も、このハワイでは何ら違和感のないものであり。

P5Rのようなねじ曲げられた現実ではなく、最初から失わないまま隣に一番の親友を据えた高巻杏は…恐ろしい勢いでそのコミュニケーション能力を伸ばしていた。

 

 

そう、それこそ…かの雨宮蓮と肩を並べる程に。

反逆の意志を燃やせば世界を救えるような若者達が、その才能を日々を楽しむ事に注ぎ込む光景。

 

これを、人は平和と呼ぶのだろう。

 

 

 

 

*1

正:yeah(yesのカジュアルな言い方)

誤:ear(耳)

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