鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
「時間かけてごめん、やっぱコレが俺の答えだ。」
「…覆す気は無いのだな。」
「仲良くしたい気持ちは山々なんですけどもね。多分ラヴェンツァさんじゃなくてヤルダバオトさんに呼ばれてたなら、俺はノリノリで味方してたと思うなぁ…。」
「我は貴様の敵対者だ。」
「なぜ、陥れぬ?そう…気を遣う言葉を吐く?」
「知ってるから。お前の顔の鏡は、真意が覗き込めない為のものだとしてもさ。」
「大衆には、改心して欲しかったんだろ?だから、『失望』なんて言っちゃってさ。」
「みんなこぞって考察してた。ただの悪じゃ無いとかなんとか。」
「…まだ、時間はある。」
「その叡智を、大衆の望みの為に搾り取らせて貰う。」
「ただのお喋りじゃん。仰々しく言わず、今くらい仲良く話しましょうよ。」
「怪盗団は、大衆の希望は絶対勝つんだから。」
※三人称視点
…。
突然だが、『根島義邦』という男について、話をしたい。
塔コープを結ぶきっかけになった、チート野郎と呼ばれた男である。
自身の事を無敵と信じており、全ての攻撃をミスにするまさしくチートな特徴を持つ。
原作では塔コープの織田信也少年から【ダウンショット】を学んだジョーカーが華麗に突破するのだが…
残念ながら鴨志田卓率いる怪盗団ではチート野郎の無敵を突破する方法を持ち合わせず、現在は織田信也の母だけを改心させていたのである。
ゲームでチート三昧の男と周囲に迷惑かけまくってるモンスターペアレント母であればどちらが社会的損害が大きいかと言われれば…後者であったから。
憑依転生者はコミュニケーション能力は終わっているもののゲーム技術には覚えがあり、習えばダウンショットも容易く習得できただろう。
後回しにしていた理由は1つ。
憑依転生者が毒舌コミュ障+内面はちゃんとしてる+凄腕ゲーマー という属性に対してものっっっっっっ凄い同族嫌悪やら共感性羞恥してしまっていた為であった。
さて、なぜ今その話をしたか。
◎◎◎
シャドウ根島
「き、効かねぇって!効かねーつってんだから離せよ、ボケ!」
鴨志田卓
「効かないなら良いだろ?非常事態なんだ、協力してくれよ。」
シャドウ根島
「クソっ、おまっ、拒否権用意されてねぇじゃねーかぁぁぁァァァア!!!!」
「そ、そこのお前!!誰か居るんだろ!?助けろ!!助けてぇぇぇ!!!!」
…。
モルガナと雨宮蓮お手製の拘束具でガチガチに固められたシャドウ根島がクラウンによって持ち運ばれており、助けを求める先は…
刈り取るもの
「…。」
無言でクラウンへと色とりどりスキルを乱射する、刈り取るもの。
クラウンは、それを手に持った
コーチの記憶の中で見せてもらったことのある、ペルソナを合体させるときに使うようなあのぐるぐる巻きの状態。
あろうことか、原作のペルソナ作品どころかゲーム自体を殆どプレイしたことのないアスリートの
佐倉双葉
「こんなんチートやチーターや!!」
喜多川祐介
「…チートでもチーターでもあるな。」
奥村春
「ご、ごめんね?」
「お仕置きだと思って、反省してください。」
シャドウ根島
「ざっけんじゃねぇやっていい限度ってもんがあんだろ脳足りんがぁぁぁぁ!!!!」
原作で全能の真球を装備するかの如く、シャドウ根島をパス回しするように受け渡しながら…刈り取るものの攻撃を半分以上潰してDPSをガタ落ちさせることに成功していた。
【極・◯◯見切り】によって弱点属性を回避できるフォックスとスカルを前衛に押し出した戦闘。
改心祭りによって大きく成長していたメンバー達は刈り取るものの攻撃を受けても一撃でやられる事は無いために、戦局はかなり安定する。
事前の作戦会議にて、ヤルダバオトは大衆を操る統制神の為に根島の無敵をどうにかできてしまうのでは?というクロウの進言を受け…ウチの参謀が、刈り取るもの撃破に活用しようと結論づけちゃったのだ。
刈り取るものが攻撃を無効化され、コンセントレイトからのメギドラオンを構える。その威力を
佐倉双葉
「っ!ヤバいの来る!盾!投げて!」
明智吾郎
「了解っ!」
シャドウ根島
「了解じゃねぇよこえぇーんだようぉわぁぁぁぁぁっっ!!!」
放たれる、メメントスの通路内を埋め尽くす程のエネルギーにシャドウ根島が投げつけられると…その力は弾け、シャドウ根島にとってミスとなる。
佐倉双葉
「ア、
ナビの、恐らく何かアニメの光景と重ねた呟きを聴きながら。
大部分が削がれた衝撃波を皆が余裕を持って回避していく。
坂本竜司
「いよぅしっ、トドメ決めんぜ!!」
スカルが飛び出し、ぐるぐる巻きのシャドウ根島の足首あたりを掴む。
横に一回転し遠心力を乗せて、刈り取るものへと叩きつけ…大きく弾き飛ばす。
これまでの戦闘で既にダメージが蓄積していた刈り取るものは、精神暴走の力を傍らの
明智吾郎
「…クヒッ。」
「ミンチは好きかぁッ!?」
【メガトンレイド】。
上から下への一撃。
刈り取るものの頭部をスイカ割りの如く粉々に砕いたミョルニルは、そのまま刃物でないにも関わらず胴体に埋まる。
堅牢な肉体をぐちゃぐちゃに陥没させ、血の雨の中クロウは高笑いを上げる。
そのテンションのまま獰猛な笑みを浮かべて、スカルとハイタッチを交わすのだった。
鴨志田卓
「(…やっぱりそうだ。)」
「(ロイヤルの熱い共闘だライバルだってコーチに言われてたが…チームスポーツにゃ、何より先に
「(いい顔してるよ。)」
メギドラオンの衝撃を正面から受けたクラウンは、
既に完治した無傷の姿でそれを眺めていた。
…。
クロウが一瞬ではあるが精神暴走を使った反動で休んでいるうちに、ナビ達はシャドウ根島をつつく。
佐倉双葉
「三島と比べて根島はダメだな。まともに動く気がない。」
新島冴
「シャドウに従順さを求めるのが間違いじゃない?」
シャドウ根島
「おお、話がわかるなお前!!そのままこれ解けよアマァ!!!」
佐倉双葉
「チート使うのが悪い。完璧な無敵になっちゃったからこうなる。」
喜多川祐介
「確かに、全ての攻撃を無効化するのは圧巻の認知だ。」
「だが突出した才があろうと、その他の力が無ければこうして
シャドウ根島
「チキショォォ!!そうだ!俺は無敵だ!絶対いつか殺してやる!!殺してやるからなぁ!!!」
フォックスの、どこか遠くを見た説教に対して絶叫で答える根島。その声は、己の無敵を
〜
小声のモルガナ
「…まだ使えそうだな。」
小声の坂本竜司
「…俺が言うことじゃねぇけど、馬鹿じゃね?」
小声の鴨志田卓
「馬鹿もハサミも使いようだ。…正直、あまりに倫理に反するんだが我慢してほしい。」
小声の坂本竜司
「手段を選んでる場合じゃねぇんだろ?…食い下がってやんよ。」
小声の奥村春
「引き下がる、じゃない?」
〜
…。
シャドウ根島は、自分がゲームの中ではチートで無敵という認知だけで本当に無敵になる…正直言ってパレス持ち含む全てのシャドウの中で断トツの認知の歪みを持つ。
日本を好き放題舵取りしようとする獅童正義ですら攻撃されれば傷を負うのに、テクニック次第で勝てちゃうような安いチート1つ使ってるだけで無敵になる。
なんなら、現実で
まさしく、このメメントスという仕組みが生み出したバグとも呼べる存在だろう。
倒す度にペルソナの力が強まり、撃破も楽になっていき…小一時間ほど経過。
根島の扱い*1も皆がだいぶ手慣れてきたところだったのだが、
シャドウ根島
「許してください…降参します…」
鴨志田卓
「これに懲りたら、もうチートはするなよ?」
シャドウ根島
「はいぃ…申し訳ありませんでしたぁ…」
という風に心がへし折られて改心して消えていってしまったのでこの狩りは終了となる。
そしてシャドウ根島はひと粒で2度美味しい。なんと、
改心報酬は【物理無効】のスキルカードなのだ。
即座にフォックスが【ライブペイント】、カードを複製してクロウに譲渡しトールとオーディンが物理無効を獲得。
明智吾郎
「これで、今のクラウンには負けなくなりましたね?」
鴨志田卓
「俺も色々得てるんだ、勝たせもしないぞ?」
軽口を叩きに来てくれるクロウを
複数体の刈り取るもの討伐によって、全員のレベルが飛躍的に上昇。改心祭り前の明智吾郎に比肩する実力を得た。
クラウンとしてはコーチが懸念していた刈り取るもの討伐を無事に済ませることができて一安心であり、インフルエンザで絶望していなかったのも寧ろ良い戦闘経験になったと思えるくらいだった。
鴨志田卓
「(この
「(…今の俺にはぴったりの力だ。)」
本人の心中へ帰って行った根島に対し(罪悪感から)黙祷を捧げ、ワープする為に最寄りの待合室へとモルガナカーを走らせた…