鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
※■■■■視点
大衆の期待。
それは強大で、寄り集まって世界を統制する神を生み出すほど。
それがペルソナの姿になったのがサタナエルだ。
ワイルドの様な複数のペルソナを宿す素養が無いのなら、一度その力を振るうことさえ困難だろうと解釈している。
サタナエルを鴨志田が獲得してしまえば…もしかすると、どこかの世界の主人公のようにHPを100%消費して死んでしまうのではないか。
ある時を境にずっと考えていた悩みだった。
こんだけ人生変えておいて、最後の最後で鴨志田卓が自己犠牲で消滅!なんてバッドエンドにも程がある。
どうにか作戦を考えていた所に…武見さんが俺の存在を認知したからとか言ってヤルダバオトが俺に尋ねてきた。
ちょっと早すぎるけども渡りに船ではある。
ヤルダバオトの熱烈な要求が嬉しくて無条件にokしようかとめちゃくちゃ悩んじゃったが、無事に取引を結ぶことができた。
ある、一つの考え。
心当たりは、自分が憑依転生した鴨志田卓がペルソナに覚醒できた事。
まだ色欲に塗れた状態からでもアスモデウスは俺の期待に応えてくれた。
ならば、俺が
俺の
予想通り、大衆はその大多数が愚かで。
予想通り、目論見は成功した。
鴨志田卓に全てを注ぎ込み、存在を作り変えようとしていた
…。
原作にて。
双子の看守が
アルカナとは、旅路である。
愚者が、数字の順に遍歴をたどり、途中で死すら乗り越えて、最後には世界を手に入れる。
そういう命の物語なのだ、と。
俺は、世界を経験していない。
この旅路を知っていたと言えども、実際に経験していなかったのだから。
その点で言えば…既にバレーボールで偉業を成し遂げた彼にこそ、このアルカナを持つのに相応しい肩書を持っていると言えると思う。
世界は、他者から与えられるものじゃないと思うんだ。
世界は、自分で勝ち取るものだと思うんだ。
だから、
…。
※鴨志田卓視点
怪盗団の皆と、ヤルダバオトであろう煤けた彫刻が見る中。
俺は…コーチの話を聞く。
『周囲から、与えられて。』
『与えられて…与えられ続けて。』
『高く高く、彼は羽ばたいた。』
『しかし、空高く飛んだ結果…太陽の熱に溶かされ、彼は墜ちてしまったんだ。』
周囲に、陽炎が揺らぐ。
何処からか、雨が振り注ぐ。
蝋の雨だ。低温で蕩ける紅い蝋が、血のように俺の肌に触れ、焼きつける。
雫は全てハートの形を取っていた。
灼けるような
『次は、もっと。』
『もっと沢山、期待しよう。』
『太陽になんて負けないくらい…世界中の皆の、熱狂の翼を
周囲の音が聞こえなくなるほど、大量に紅い蝋が振り注ぐ。
インプレッションが身体を縛り付ける。
顔に張り付いた蝋で、前が見えない。
繭のように、蝋は塊になった。
「…。」
果たして、
俺はそうは思っていない。
…。
史実にて。
2000年代が始まって暫く…日本のバレーボールは長い不遇の時代が続いていた。
1996年に出場権を逃して以来、2016年までの間でオリンピックに出場できたのは2008年の北京オリンピック1回のみ。それも全敗で最下位となる始末。
しかし、ペルソナの世界では。
鴨志田卓が主将となり率いた日本は金メダルを獲得している。
鴨志田卓の現在の出で立ちから察せられる年齢からして、明らかにこの暗黒期に。
極稀に生まれる、想像もしないような偉業を成すアスリート。
女子レスリングの絶対王者、史上初の八冠全冠制覇を成し遂げた最強の棋士。二刀流の日本最強野球選手。
彼らに比肩する程の偉業を成したのが鴨志田卓だろう。
世界から道化と笑われる小国の王が、国民の諦念を全て裏切って。最後には国民の期待を全て背負って飛んだ。
高く、高く。
…無事に、元の場所には帰れない程に。
だから知っている。
世界を獲る難しさを。
世界を獲るには協力者が不可欠な事を。
世界を獲った後の協力者達の行動も。
だからこそ知っている。
『その後』を守ろうとする友は、どれだけ得難い存在なのかを。
『だから…』
『もう一度飛んでくれよ、鴨志田卓。』
『蝋を溶かそうとする熱からは…俺が守ってやる。』
…。
逆境に反逆し世界を獲った。
今の日本は弱いなんていう、世界すべての認知を覆したアスリート。
彼は、紛れも無くトリックスター
鴨志田卓
「任せろ。」
この蝋は罰では無い。
俺を、高く高く飛ばさんとする…期待の翼だ。
応えられないから身を焦がすんだ。
アスリートなら…これくらい、乗りこなさねばならない。
背中に、紅い翼が生える。
蝋でできた、俺への期待。
今度は…溶かしてなるものか。
名前を呼ぼう。
俺の心を埋め尽くさないように、外側に纏う形で寄り添った優しいコーチの。
新たな、お前のくれた
『飛ぼう、鴨志田。』
『力を貸してほしい。俺
顔に張り付いた
鴨志田卓
「イカロス!!!」
鍛え上げられた肉体に、輝く装身具を纏う。
俺の正装。栄光の…世界を獲ったユニフォーム。
背中には…赤い蝋の滴る翼がはためいた。
『俺が、連れて行くんだ。』
『鴨志田卓を、あの空に。』
鴨志田卓
「バカ言うな。」
「
鴨志田卓
「お前の力は、俺の力だ。」
「俺の力は全て…お前の力なんだ。」
「飛ぼう、イカロス。」
…。
大衆
「ゴーゴーレッツゴー、カーモシダ!」
「ゴーゴーレッツゴー、カーモシダ!」
大衆の意思が、空にまるで太陽のように浮かぶ。
イカロスを産んで、まだまだ残った大衆達の期待。
それは蝋によって外殻を固められていた。
蝋はまだ溶けず…巨大なボールのようで。
ヤルダバオト
「っ!」
「何故だっ!何故、己が野望も怠惰する大衆が、何故斯様に
鴨志田卓
「何度も
…。
鴨志田卓は、コーチがその身に宿る前から王だった。
自身の支配可能な影響範囲を理解し。
城を建て、愚かな大衆を支配する王だった。
『パピヨン。セッターとして、トスを上げて欲しい。』
『この期待を神にお返しして…【世界】を獲ろう。』
三島由輝
「…オーケー。責任重大って感じが最高だね。」
パピヨンが消え、そのボールの真下に
三島由輝
「イカロスって、太陽が熱くて海に落ちた奴だろ?」
「なら簡単だ、
…。
ボールに、三島由輝の想いが込められる。
キチョウが羽ばたき、蒼い万能属性の力が包み込む。
神話にてイカロスの蝋の翼を溶かした、驕りを罰する太陽ではなく。
宵闇への不安を優しく解くように月が昇った。
【月光のトス】。
2人の助けによって、空に昇る大衆達の期待は己が身を溶かさない。
鴨志田卓
「とうっ!」
蝋の翼をはためかせ、空に向かって跳び上がる。
…。
オリンピックに挑む戦士たちは、現代ではただ『バレーボール日本代表』と呼ばれている。
しかし2009年頃から2024年まで、彼らの肩書には名前があった。
『龍神NIPPON』。
それは史実では一般公募…つまり大衆の総意にて決められた名前。
この世界では、彼に脳を焼かれた大衆らが期待を込めて呼んだ名前だったのでは無いだろうか?
水底に堕ちた
大衆の期待は王の
【"世界"一のスパイク】
ヤルダバオトの頭を貫いた。
ーーー
イカロス (道化師)
無効:火炎
耐性:他すべて
弱点:なし
習得スキル
【"世界"一のスパイク】
ギリシャ神話にて、父ダイダロスによって作られた蝋の翼で空を飛んだ男。
翼によって神々の領域へと至ったかのように錯覚したイカロスは高度を上げ続け、
太陽の熱に蝋を溶かして海に落ち溺死した。
神話には、調子に乗って限界を超えた先で破滅する愚者の象徴として描かれる。
近代では、彼を好意的に解釈・引用する文献も存在する。
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※蛇足 詳細設定
意図的にダウングレードされた大衆の意思のペルソナ。
モチーフ
『SNS』『SMプレイ』『カモシダパレス』『イカロスの墜落』
イメージ
『自責』『アスリートの期待』『全盛期』
外見モチーフ補足
・憑依転生者は自己が無い、胸を張って誇れるものや主体性がない、自分だけでは立てない
→自分自身の貌が無い、翼(=誇れるもの)のみな外見
・SMプレイの蝋燭、カモシダパレスの色味
→赤い蝋
SM用の蝋燭は通常の蝋燭よりも融点が低く、火傷しないで済む。
・怪盗服はその者の反逆の意思の現れ
→龍神の衣
既存のオリンピック時のコスチュームなのは、
空想ではなく現実として『最強』を既に経験しているから。
自身の栄光に対する認知の歪みが解けており、衣装としてシャドウ形態と共通する部分が無くなる。
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