鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

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第66話 4/23(土) COOP:節制③

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朝礼にて、校長先生がスピーチを行っている。

 

その表情はほとんどの生徒には分からないだろうが、以前の張り付けたお世辞の笑顔か腹黒いニヤケ顔ではなく

晴れ晴れとした心からの笑顔だった

 

 

校長

「……そして、世間のモラルというのは日々低下しています。」

「全員が、誰かがやってくれるだろうと考えてばかりで自身の保身を考え続けたら…社会の発展は歪な物になります。」

「全員が、我先にと行動して、人を助け、世の中を良くし、資源を循環させれば…社会は正しく発展していきます。」

 

校長が、演台から参考書を持ち上げる

※演台→体育館にある、校長とかが演説する台

 

 

校長

「我先に、ということで。私も皆さんの環境の為に行動したんです。」

 

「これまでも赤本を貸し出す制度はありましたが」

「幾らかポケットマネーで赤本を買い足して、図書室に置いておきました。他の、普段の授業に役立つ参考書も購入しておきましたので…是非今後の勉強に役立ててください。」 

 

「各備品の改善予算、特に今夏の空調費についても見直しを行っています。今年は楽しみにしていてください。」

 

 

 

(確かに、これなら大きな人格変化には見えないか。急に身銭切り初めてびっくりするなぁ程度で済むんじゃないか?)

(やっぱり、ごめんなさいして刑務所行くよりこの方が被害者本人は得するよな。過去の被害者の方にも補填の手配はしやすいし)

 

(…俺も、うまくやらなきゃあな。)

 

校長先生の話で、やる気が漲った…

 

♪♪〜

 

 

 

 

 

 

 

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昼休み

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実は鴨志田卓、

この前の水曜日から今まで 昼メシを川上先生と食っている

 

鷹瀬さんが襲来するなら一番可能性のある昼休みに、川上先生が単独で襲撃されないようにするためだ

※一章エピローグ参照

 

川上先生はカップ麺や学食の余ってるパンばかり、

鴨志田卓は転生者知識を活かした飯を持ってきていた

 

毎回体育教官室に来てもらっておりご足労をかけているが

食堂で堂々と一緒に食べて気まずいのを防ぐ為&人目が無い分鷹瀬夫妻をそのまま迎え撃てる為に考えられた作戦である

 

(生徒指導室を好き勝手使ってたら…進路指導で教員たちが常駐しだすんだもんな。まぁ、校長先生が張り切って色々手を回した結果だからしゃーない。)

 

(これからは、原作通りこっちで過ごすのがメインになりそうっすかね…っと)

 

鴨志田卓時代の記憶が戻ったこともあり、体育教官室の物の配置なども覚えている

避妊具とかも仕込んであったので、念入りにハサミで刻んで隣町のゴミ捨て場に捨てておいてある。 ダメゼッタイ。

 

 

体育教官室のパイプ椅子を引っ張り出して、茶色い机の部分に弁当を置き 川上先生と並ぶ

 

 

川上先生

「いいんですか?別に今からでもパン買ってきますけど…」

 

鴨志田卓

「いいんですいいんです。こんな成人男性のやばい自炊でも良いって言ってくれるんでしたらね。あと、一人前も二人前も変わらないですし」

 

川上先生

「昨日はもんじゃ焼きを水筒に入れてましたけど…今日は何なんです?」

 

川上先生が少しわくわくした視線を向ける

どちらかと言えば美味しい料理への視線より、お笑いライブ前の視線が近い

 

鴨志田卓はカバンから、水筒とレジ袋、紙皿を出す

 

鴨志田卓

「今日はこの何処のスーパーにでもあるゆでうどん麺」

 

紙皿の上にうどん麺が置かれる

横には割り箸

 

川上先生

「まだ普通の金欠大学生って感じですね」

 

水筒の蓋を開けて

 

鴨志田卓

「に、ほうれんソウルのジェノベーゼ風ソースを掛けた奴です」

 

川上先生

「ああ一気にイタリアの匂いが…く、ふふっ…」

 

緑色の液体をぶち撒ける

 

鴨志田卓

「彩りに、コンビニで買ったプチトマト添えときましょうね」

 

(スーパーでほうれんソウルとかヒランヤキャベツが売ってたからウキウキで買ってメメントスで食べたんだけど…結局回復しなかったんだよな。悲しい)

 

(ルブランのカレーとかで、心を込めて作られたカレーなら異世界でも効果を発揮する…みたいに言ってたしなんか条件があるんだろうな。ゲームと現実の解釈や設定がいまいちわからん…)

 

(家でもんじゃ焼き初見のモルガナが「あれ

、ワガハイここにゲロ吐いたっけ?悪い」って言い出した時腹ちぎれるくらい笑ったから良いけどさ。)

(ほうれんソウルもこれで使い切ったし、明日からはなんか適当な飯に戻ろう。半熟オムライスの卵とか水筒に入れてこようかな)

 

鴨志田卓

「折角、人に食わせるんですからね。なんかオシャレな食事にしようと思って」

 

川上先生

「お弁当に手作りのジェノベーゼソースは出てこないと思うんです、私。」

 

 

ひとしきり笑ってくれた後食べ始める

もったりとした緑色のソースに染められた、日本人が食うパスタではあまり見ない色彩の一品を

割り箸で掴んで一口

 

川上先生

「ん、なんかお洒落な馴染みの無い味なのに懐かしいというか…」

 

鴨志田卓

「給食のソフト麺みたいな感じです」

 

川上先生

「あー、それだ!」

「昔はなんだか好みじゃ無かったんですけど、今食べてみると思い出もあって結構イケますね」

 

洗い物を省く為に皿や箸を捨てられるものにしているため、悪く言えばみすぼらしく見える食事だが良く言えば文化祭の喫茶店の雰囲気になり

川上先生の機嫌は良さげであることに、鴨志田卓は安堵していた

 

(主に盛んに練習してたのが大学生だから引き出しが未成年喜ぶ系すぎるんだよな…楽しんでくれてるみたいで良かった。)

 

 

鴨志田卓

「ソフト麺、たまに食べたくなるんですよ」

 

川上先生

「あれ、美味しいですよね…麺料理、って区分に入らない気もするんですけど」

 

ソフト麺2袋分をモリモリ食べていく

 

(ほうれんソウルの栄養もたっぷりだからな、マジで食生活とかも気を遣って健康になってくれ川上先生)

 

 

川上先生

「鴨志田先生が料理得意だったの、本当に意外でした。」

 

(そら俺が混ざるまでは皆無だったもんな。意外どころか突然変異って感じだし)

 

鴨志田卓

「はは、得意というより好きなだけです。」

「自分の料理で人を笑顔にさせたいってよく言うじゃないですか。」

 

川上先生

「確かに、ドヤ顔で職場にジェノベーゼソース持ってきたら誰でも吹き出しちゃいますって。」

 

♪〜

 

はははは、と2人で笑った

 

 

(自分の飯を人に食わせて笑ってもらう……あぁ、今日も夢が叶った。本当に、最高の世界だよな…)

 

憑依転生者は、自炊を好んで行っていた

友人や恋人に振る舞ったりして 驚かれたりモテたくて鍛えていたのだが、ついぞその腕は発揮される事はなかった

 

憑依転生者には、リア友が居なかった

 

(コミュニケーションも下手で、「俺、本場の作り方でカルボナーラ作れるけど、ウチ来ない?」とか「俺、スパイスからカレー作れるんだけど、自分に合う最強のカレーを考えてみない?」とかを初手で言ってたもんなぁ…でも自炊力を自然にアピールできるチャンス自体無かったし…)

 

 

…。

 

 

 

ガンガンガンガン!!!

 

???

「おい!ここに居るんだろ!?あぁ!?」

 

和気あいあいとした昼食時間は、体育教官室を乱暴に叩く…いや強さと音の位置からして乱暴に蹴ってるだろこれ。

体育教官室を蹴る音で終わる。

 

(体育教官室、つまり生意気な生徒に対する決戦兵器になるような存在が居る傾向にある場所にその対応できるの、馬鹿かライオンハートのどちらかだけだろ!すげぇなお前!)

 

 

鴨志田卓

「ん、この声がそうですか?」

 

川上先生

「…はい。」

 

途端に川上先生の顔に陰りが見える

 

鴨志田卓

「よし、川上先生は俺が促した時以外は基本喋らないように。咄嗟の言葉で言質取られたりするのを防ぎます」

 

川上先生

「わかりました。」

 

 

口のジェノベーゼソースを拭いて、なるべく怖い顔をしながら

川上先生を虐める元凶、鷹瀬夫妻と対面するため

体育教官室の扉をゆっくりと開いた…

 

 

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