鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

78 / 213
鴨志田卓しか登場しないため、「」と『』にて表記
また、視認性の都合上セリフとしてのかっことじを行っておりますが
自分の内側に宿る精神との会話であるため発声は行っておらず
イゴール(ヤルバダオト)にも聞こえていないとします


第76話 4/30(土) 鴨志田卓と話そう

 

 

「思えば、順調に事が運んでるよな。」

 

『あれだけ荒のある進行でよく保つな。』

あきれた声で返事が返ってくる

 

「俺も思う。みんなが優秀で優しいおかげだ」

「特に、雨宮蓮。」

 

鴨志田卓は目を閉じ、しみじみとした表情で言う

『ああ。俺は知らない人物だが…お前の記憶から、かなり優秀な人物と知ってる。ただ、あの記憶はプレイヤーの意思で動く存在としての雨宮蓮だ。単体だとあの挙動をするのは発見だな』

 

それに応える鴨志田卓

 

「一つの可能性を見てる気分だよ。面倒ごとに巻き込まれないでさ。平和で過ごしたら雨宮蓮はどうなったのか、みたいな」

 

目の前で狂うシャドウ高梨を まるで焚火のように眺めながら

焚火に薪をくべるように【プリンパ】を掛けながら

しみじみと呟く

 

『…。』

『己の才能は…己の為に使って当然だと思ってしまっていた。自分は他者とは違う、だからこそ王になるのだと。』

『人が、己の行動によって幸せになっている事に対して…喜びの感情が、己の内側で沸いたのは…久しぶりだ。ここまで、味のするものだっただろうか。』

『主将として…感じた事はあった気がする。教師として、この感情を感じていたかは…既に、塗りつぶされてわからん。』

 

「鴨志田…」

 

『なぁ、■■■■。』

『俺は、原作で起こった改心で…歪みを切除するべきだったんだろうな』

 

「…。」

 

『俺に今あるこの感情は、今までの俺に由来する部分からは、絶対に出なかった。』

『取り除かなければ、それは変わらないだろう。』

『逃げるように摂取した、濃い味の快楽に舌が麻痺してしまっている。』

 

「…。」

「黙って聞いてりゃ、どんな弱音だよ。マ

ジで鴨志田卓?偽物じゃねーの?」

 

鴨志田卓の、声色が変わる。

憑依転生する前の、素の感情。

ペルソナと出会って大分柔らかくなったものの、ぼっち・ざ・FPSばかりして学生時代を過ごした暴言厨成人男性の口調。

 

『どちらかというとお前の方が偽物だろ』

 

「いやまーそれは言い返しようがないんだけども」

「あんな?鴨志田卓は、すっげー人間なの。金メダリストだぜ?すげーじゃんか。そのあと歪むなんて、若くして栄光を手に入れた奴にゃよくあることなの。」

「映画とかで大ヒットして大もうけした子役が、親が金の取り分で喧嘩したり周りに金をせびりくる奴らが群がったりしてロクな成長ができなかったって話知ってる?俺の映画らへんの記憶にあるから今度見とけ。」

※家に一人で留守番をする海外映画などが典型例

 

『エロくない映像作品はなぁ』

 

「AV中毒者がよ」

「改心すると、一発で治る。善人になる。これは間違いないし、素敵なことだよ。ある種洗脳じみたことだけどさ。いいじゃん?刑務所に入れても更生するつもり0で囚人の間で喧嘩したりして過ごすような歪んだ悪党どもを一発で叩き直せるんだし。社会にとってめちゃくちゃ得する装置だよ」

「親や社会が原因とか、そもそも罪悪感感じる気がさらさら無いとか、トラウマとか。そんなので出来上がった、悪いと思うことなく平気で悪行をしまくる社会の失敗作を修理してやれる。」

 

「けどお前さ?俺の記憶見て、自身を顧みて。自分の状態の悪さを自覚したんだろ?」

 

『…!』

 

ノールックでシャドウ高梨に【プリンパ】を掛けながら、驚いたようなそぶりを見せる

 

「あんな、周囲からの聞く耳を持たず王として君臨してたやつがさ。俺と一緒になって…未来を知ったからって、俺の行いを見て、人から感謝されたからって」

「自分の歪みを省みることができるなんて、すっげーことなんだよ。わかれ?」

 

それを聞く鴨志田卓は、考え込むように

手に持つ杯に雨宮蓮の人形を浮かべ、揺らしていた

彼が、心の中に異物を投入されてから救った生徒 トロフィーの一つだった

 

「だから、鴨志田卓は時間をかけて、苦しんで変わっていけばいい。変わりようがない手遅れの存在じゃなくなったんだよ。変われる存在になったんなら、改心に頼らずじわじわ頑張ってけ。」

「お前の犯した罪は、俺が全部補填しといてやるから。その筋肉を信じろ。」

 

 

『お前…』

『それが、不可解だ。お前の記憶には、なぜか』

『俺のことも、まるで救いたいヒロインのように考える認知が存在している。訳が分からない。』

『奥村邦和はわかる。怪盗団メンバーの父なら助けたいだろう。なぜ俺も、お前の目には…悪役ではなく、救済の対象と映っている?』

 

鴨志田卓は、ピッチピチのヒーロースーツを着た足を組み替えながら、恥じらうように答える

 

「…俺の心を見ればいいじゃないか。カギが掛かってるわけでもないのに」

 

『お前から聞きたい。』

『ズカズカと強硬策をとると…俺の気分はいいが、相手の気分が悪くなると知っている。 お前とは、関係性を悪くせずに居たい。』

 

「そうかよ。それが言えるのなら、もう俺いらねーんじゃね?」

「…。」

「なら、も少し秘密で。気が向いたら言うからさ」

 

『必ず聞かせろよ』

 

「…おう」

 

 

…。

憑依転生者は、自身の【一年後】について、考えていた

この、鴨志田転生の旅路を終えた原作の1年の終わり、ヤルバダオトを撃破した先。

自身は、本当にこの世界にとどまるのか、と。

 

モルガナがふっと消えたように、俺も消えるんじゃないのか?

モルガナがふらっと戻ってきたように、俺も居残れるんじゃないか?

 

いろんな可能性を、頭の中で回し、たまに無性に不安になる。

 

鴨志田卓について、鴨志田卓に憑依する前に考えていたことがある。

改心したのなら、刑務所になんか入れずに直接社会奉仕させたらいいのに可哀想だ、こんな社会的立場崩壊公開処刑なんてやる意味ないのに。もったいない。

そう思う人物の1人目。改心する前の悪さとの対比が激しい分、とても鮮烈に映った。

ここまで綺麗になったのにやることが、綺麗になる前にやったことの尻ぬぐい?どうにかならないのか。そういった気持ちから、憑依転生者の矢印は鴨志田卓に向いていった。

 

 

もし、自分が居なくなって 鴨志田卓一人だけが 鴨志田卓の肉体に宿る状態に戻ることになった時には。

 

彼に最良の環境を与えて去りたいと

憑依転生者はそう思っている。

 

 

 

…。

 

 

 

 

この後の会話は深夜テンションになり、原作主人公が10股をしていたことに関連した性欲系の醜い言い争いの為割愛する。

 

 

部分的に抜粋すると、

 

『だーかーら!別にバレなきゃ複数人といちゃいちゃしたっていいだろ!?』

 

「よかねぇ!1つ1つ丁寧に愛でないとダメに決まってんだろ!!」

 

『1つ1つってなんだよボケコラ!最終的に複数名いちゃついてんだろ!ゲームでしか恋愛した事のねぇ童貞が!』

 

「はぁぁ!?俺が憑依しなかったら手籠めにしたい女が反抗する腹いせにその親友とヤる奴に言われたかねーわ!!」

 

『女の子同士で仲良くならせて3Pとか4Pとか狙えよ!夢を追いかけろ!』

 

「コーチっぽく言うな!なんてもん追いかけさせようとしてんだよ!!」

「てか今は聖地巡礼楽しんでるだけで誰にも恋愛的にアタックしてないから良いだろ!?」

 

『オラァ喰らえ!【シロウト発掘!~変態絶倫プロデューサーの実践的集団面接5連発~】!!!』※強制記憶共有

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁああっっ!!!!!」

 

といった、30近い成人男性どもの醜い争いである

 

 

パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください

  • 原作と同じ本名表記
  • わかりやすいコードネーム表記
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。