鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

85 / 213
第83話 5/4(水) 別視点:予告成功。

 

時間は、新島真が金城の居るクラブへ到着した頃まで遡る。

 

 

※新島真視点

 

クラブの椅子を1脚用意され、金城と新島真が対面していた

 

金城潤矢

「手荷物、預かってやれ。」

 

鼻ピアスの男

「ウス」

 

膝の上に抱えていたカバンを回収される

中に入った時には 既に三島側から電話は切ってあった

 

金城潤矢

「んで、どこで俺の話を聞いた?」

 

新島真に、睨みを利かせる

 

金城潤矢

「困るんだよなぁ…俺の名前、ベラベラ言いふらす奴はさ。懲らしめないといけない。」

「お前とは初めましてだ。俺、抱いた女覚えてるんだよ。」

 

横に侍らせている女の肩に手を回しながら、目線は新島真から離さない

 

金城潤矢

「金でなびいて、心は笑ってない。あの顔をさ。」

 

新島真

「…友達から、お金が、沢山貰えるって。」

 

たどたどしく、緊張している声。できる背伸びを精一杯した格好と表情。

完璧な、パパ活初心者の偽装になっていた

 

金城潤矢

「ウソだな。」

 

しかし、彼はそう即答する

 

金城潤矢

「俺を捕まえに来たんだろ。立派だねぇ、無意味と知らずに。」

 

新島真

「…。」

(…変装は、うまく行ってる筈。なにか、うまく言い訳を差し込んで)

 

黙る新島真を見て

金城潤矢は、にっこりと笑う

 

金城潤矢

「あーあーあー。ダメだよ、そんなリアクションしちゃ。」

「本当に、潜り込んだネズミとバレちゃうだろ?」

 

新島真

「!」

 

金城潤矢

「…はい、ビンゴ。」

 

(…やられた!)

証拠も何も無い状態から ハッタリで見破られてしまう

 

 

金城潤矢

「周囲見てこい、誰かつけてんだろ。」

 

しばらく、無言で金城が新島真のカバンを漁る時間が過ぎ

数発殴られた跡のある三島が、ガラの悪い男達に連れられてやってきた。

口元と彼好みの白いファッションにつく鮮やかな赤色を見るに、鼻血も出たのだろう

地面にべちゃりと放り投げられる

 

(言葉一つで、ここまで見抜いて…)

(…。)

(大丈夫、まだ、手札は残ってる。)

 

新島真は、隠し持ったイセカイナビを起動中のスマホに意識を向け、冷静を保つ

アプリを起動しっぱなしのスマホが持つ熱が、心に思考する余裕を残してくれていた

 

虎視眈々と、最も、手札の効果が高くなるタイミングを探す

 

 

…。

 

 

 

金城潤矢

「身分証は全て無し、スマホの連絡先は0…なかなか徹底してんね。」

 

鞄の中はひっくり返され、中を改められているが

事前準備は万全、辿れるような連絡先は無い

 

原作では初手から携帯電話学生証制服と全情報丸見え学生大量乗り込みにより、相手の戦力がほとんど見えた上で喧嘩を売られていたため強気に出ていたが

 

確証を得ていない金城は、まだ『探り』を続けている。

 

 

金城潤矢

「…けどさぁ、変装もせずにここまで来ちゃって。ここクラブだよ?写真撮られるだけで駄目だってわからない?近くの学校に幾らでも聞けるよね?」

 

先ほどと同じ手。わかっている上で弄ぶように、余裕綽々と言葉を紡ぐ

 

金城潤矢

「秀尽高校。」

 

新島真

「…。」

 

(羅列するだけ。絶対に繋がりは悟られてない)

 

金城潤矢

「洸星高校。」

 

(ほら、やっぱり通り過ぎた。)

 

しばらく、周辺の高校の名前を列挙するも、新島真の反応はなし

 

金城潤矢

「…。」

 

つまらなそうに、荷物漁りに戻る金城

 

三島由輝は、おびえた様子で周囲をキョロキョロしている

目線をしっかりと合わせてあげて、新島真は頷いてみせる

 

三島は少し落ち着いた様子で、俯いて上目遣いをするような形で金城を見始めた

 

 

 

(どういう形式で逃げるにしても、リスクが伴う賭けになる…)

(お姉ちゃん。私今…大人の戦いしてるよ。)

 

金城潤矢

「…?」

 

鞄の中にあった、一つのメモ帳を金城は拾い上げる

 

何枚かめくり、新島が仕込んだページを金城が見た

 

金城潤矢

「…オイ、テメェ」

 

その瞬間、バッと立ち上がる

 

新島真

「ここに『宣言』するっ!」

「金城潤矢!貴方のその歪んだ心を…綺麗さっぱり取り除いてあげる!」

 

キッと睨みつけ、そのまま

金城の返事を待たずに、三島の手を掴んで走り出す

 

事前に、予告した後は全力で距離を取ると話していたので

足をもつれさせることなくついてきてくれる

その足取りは、悪党成人男性に数発殴られた後とは思えない

 

新島真

「距離を離す!」

 

三島由輝

「ああ!」

 

三島の、高校でセクハラ体罰教師にしごかれた結果格段に伸びた耐久力と精神力は、新島真にとって嬉しい誤算だった。

 

 

鼻ピアスの男

「待てゴラァ!」

 

 

一人、男が走り出し

周囲の奴らも追従しようとしたところを、金城が止める

その顔には安堵が浮かび…すぐ、嘲笑に変わった

 

金城潤矢

「落ち着け。」

「どうせ向こうは行き止まりで、奥にはトイレがあるだけだ。トイレにゃ窓もあるが飛び降りるにもここは高層階、下にクッションになるゴミもない。」

「それを無謀なバカが理解した所で、ゆっくり肩を叩いてやれ。」

 

目が笑っていない男

「…了解しました。」

 

手下で出口を固め、人が居ない唯一の逃げ道に見える場所は行き止まりになるよう仕組んでいた金城。

 

金城潤矢

「『散らさ』なかったら、『味見』もしていいぞ。」

 

目が笑っていない男

「…ええ。」

 

手下たちを向かわせた後。

 

金城潤矢

「さて、詰めが甘くて助かったが…」

 

息を一つ吐き。思考を切り替えるために、女の肩を抱いていた手で目を揉む。

女がつけていた、値段だけ高いキツイ臭いの香水と、自身の顔の脂が混ざった不快な香りは、戻りたくない過去の記憶を曖昧にさせてくれる。

 

机にあるワインを、湿らす程度に飲んだ後。改めて、手元のメモ帳を開き

 

鼻ピアスの男

「カネシロさんっ!ガキが消えました!」

 

どたどたと駆けてくる足音で、再度思考が中断される

 

金城潤矢

「…は?」

 

目が笑ってない男

「トイレの窓が開いていて…!」

 

その焦った顔からして、真実。

嘘だったのなら、

 

金城潤矢

「バカ!ここ何階だと思ってやがる!?」

「…チッ!周囲のチャリとクルマを中心に抑えろ!片方でも足やられたら、どこか隠れるか足用意してるかだ!あぶり出せ!」

 

鼻ピアスの男

「ウスッ!」

 

 

 

人を改めて向かわせた後。

金城潤矢は、今度こそメモ帳を見る

 

『私は全てを知っている。貴方が獅童正義と繋がっていることも。この渋谷を銀行と思い、好き放題稼いでいることも。貴方はもう、逃げられない。』

 

原作を知るものならば 形式や内容は違えどこう呼ぶだろう

『予告状』だ、と。

 

金城潤矢

「(どこから漏れた?どうやって逃げた?何をしでかす気だ?…俺は、あんなガキの掌の上に居るのか?)」

 

背景が黒に

金城潤矢の肌が紫に染まる

 

金城潤矢

「笑わせんじゃねぇ…バカガキ共が!」

 

ストレスで異音を鳴らす脳みそを、先ほどのメスを『懲らしめる』妄想で補いながら

相手の行動を予測し、思考を巡らせるのだった

パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください

  • 原作と同じ本名表記
  • わかりやすいコードネーム表記
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。