鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~   作:DreamFrog

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第92話 5/5(木) なだれこめ!ディスティニーランド

〜〜

昼

〜〜

 

GW開催の、朝から続く大会の決勝戦。

ただ応援に来ただけという感じのやる気ない生徒もいる中

まるで背水の陣を敷くかのような鬼気迫るやる気を見せるチームがあった。

 

我ら秀尽高校バレーボール部である

バレーボールはコートに6人、交代要員に6人の計12人が出場するのだが、秀尽高校はそれ以外の部員も全員が参加し、出場しない者も全力で応援している

 

応援のバレーボール部員

「勝てー!!」

「いいぞォっ!!行けェっ!!!」

「がーんばれぇー!!!!」

 

雨宮蓮も応援席に居る。他の部員に混じって特徴的な低音イケボで声張って応援してくれているのが聞こえる。

ペルソナ召喚してるんか?って声量で部員の名前を呼んでいた

 

 

ディスティニーランドという大きな雑念が入ることにより、他の雑念が一切なく全員が一丸となっている。恐怖で縛られていた頃とはワケが違う結束。

ただし、緊張が消えるほど『勝つ』ことを考え続けているのは同じだった。

*1

 

 

観戦しているコーチ陣は

当時、全国大会を優勝した世代を思い出していた…

 

他校コーチ

「相当、仕上げてきたな…秀尽め。」

「どれほど縛り上げた?クズが…」

 

 

 

(はぁ、都立洸星高校が本格的にバレーボールやってくれてたら、練習試合とかかこつけてユースケに会いに行けたのに。申請して断られた時は本当にショックだった…)

 

(それにしても、他校のコーチからの目線が痛い。やっぱ業界人は皆知ってんだろうなぁ…)

(まぁいい、今は試合に勝てば良いんだ。全国大会にも出場して…鴨志田卓の体罰指導を、俺自身で否定しないと。)

 

 

三島由輝

「……ふぅ。」

「やるぞぉ………」

 

 

応援のバレーボール部員

「気張れよ三島ぁー!」

「やってやれー!!!」

 

三島由輝も交代要員の中におり

張り切りすぎた同じポジション3年生のクールダウンを待つためとはいえ、決勝戦のスタメンから参加していた

 

鴨志田卓の記憶に居た1年生の頃と根本から変わった、火が点くほど熱い目で

相手のサーブを見つめている

 

 

 

 

…。

 

 

 

時間は飛び、マッチポイント。

 

三島のトスが、セッターの後ろ、相手ブロックの居ないガラ空きの選手前に上がる

鋭いCクイックが相手コートに突き刺さり…

 

試合終了の笛が鳴った。

 

*2

 

 

 

結果は優勝。インターハイ予選より規模が小さいとは言え…強豪も居る大会を圧勝した彼らの顔は

優勝した『今』ではなく、『未来』を考えている目をしていた。

欠片も空気を弛緩させること無く、表彰式をテキパキとこなし、即座に服を着替え解散する。

他校の友人が声をかけて食事に誘っても、用事があるからと断り小走りで帰る様子に。

 

 

他校の者たちは、実態を知るコーチは勿論のこと…何も知らぬ生徒を含めて震え上がっていた。

一体、あの暴君にどこまで仕込まれているのか。

きっとすぐ帰るのも…これから反省会と言う名の『熱い指導』が、鴨志田よりあるに違いない。

 

 

他校選手

「なぁ…俺、秀尽受けなくて良かったわ。本気になっても…あそこまで根を詰めれるかわかんねーもん。」

他校マネージャー

「私も、そう思う…」

 

 

 

周囲の、秀尽高校を

鴨志田卓を恐れる認知が大幅に増す結果となった…

 

 

 

 

 

 

 

〜〜

夕

〜〜

 

ディスティニーランド、入場ゲート近く…

 

集まっている若者の集団の前に、2人の大人が立っている

 

 

川上先生

「最後、三島由輝くん。」

 

三島由輝

「はいっ!」

 

川上先生

「はい、全員居るわね…」

 

バインダーにぽりぽりとチェックを付けていく川上。

非公式な集まりということで私服を着ているのだが、何故かかなり気合が入っている。

※川上先生の私服は各自しっくり来る解釈でご想像ください

 

 

川上先生

「皆、他の行事でもこれくらい完璧に集まってくれたらラクなのに…」

「鴨志田さん、オーケーです。」

 

鴨志田卓へ向き直り、報告する川上先生

 

鴨志田卓

「よし!ルールのおさらいだ。」

「俺達は夜20:30にはゲート近くにいるから、声をかけてから帰ること。写真は撮ってもSNSに上げない、広めない!いいな?」

 

バレーボール部員たち

「押忍っ!」

 

鴨志田卓

「よし解散っ!!突撃ぃっ!!」

 

バレーボール部員たち

「「「いやっふー!!」」」

 

 

少しでもバレないように、先生とは発言せず

集合から解散までを爆速で行う

 

バレたら今の特別待遇が終わることを理解している部員たちは、全力で協力してくれた。

 

部員以外にも、『偶然居合わせた他人』も居る。

 

 

高巻杏

「ほら、行こっ!」

 

鈴井志帆

「うん!」

 

(2人とも笑顔のこの光景…いやぁ最高かよもー。幸せ。)

 

 

雨宮蓮

初めての、ディスティニーランドだ。

誰と、一緒に回ろうか…

 

 

(おい10股マジシャンがアップ始めてるぞ!!逃げろ女子生徒!!!!!!!!)

 

ホテルバイキングから物理的に距離の離れたディスティニーランドに居れば、雨宮蓮が獅童正義に会うこともないだろう。

フラグを折れた事を確信し、うれしく感じる。

 

続々と、流れ込んでいく生徒たちを

しばらく、川上先生と一緒に眺めた。

 

 

 

川上先生

「こんなに、統率が取れるものなんですね。」

 

鴨志田卓

「そりゃ、無料ディスティニーですから。」

 

(高巻さんは鈴井経由で、謝罪にと渡したら受け取って貰えたが…坂本には断られちゃったのが悲しいな。あの雨宮からの誘いでも断るんじゃあ打つ手が無い…うまく、現金以外でも補填を与えてやりたいんだが…)

 

 

川上先生はバインダーや筆記道具を鞄に仕舞い込む

 

川上先生

「私たちも入りましょっか。」

「その…」

 

 

 

 

 

川上貞代

「見回りがてら、少し歩きません?」

 

引率を手伝う、という名目で参加を申し出ていた筈の川上貞代は

生徒を送り出してすぐ、鴨志田卓との2人行動を提案していた…

 

鴨志田卓

「良いですね。俺が一人で回ってても不審者扱いされそうで不安だったんです。モルガナも密輸してますし。」

「是非、俺と一緒に回ってください。」

 

(ディスティニーランド、結局中に何があるのか知らないんだよな。ずっと来てみたかったんだよ、元いた世界にあるネズミいる方とどの辺り違うんだろ…チケット購入時もなるべくネタバレ踏まないようにしてきたからな…楽しむぞ〜〜!!)

 

川上貞代

「…。」

 

鴨志田卓に憑依転生した者は一切、攻めるとかアタックするとかを川上貞代に対して考えていなかった。

武見妙に脳を焼かれているのももちろんだが、人と恋愛的に良い感じになった試しがなく…その分の性欲を二次元上の存在ですべて埋めてしまっていた為だろうか

 

好きな存在に対して、現状を楽しむ、誘いに乗る心を持つだけで こちらから踏み込むという考えが無いのである

これまでの嬉しいイベントも、喜んで味わうのみであった

ゲームを遊ぶにしても、こちらからガンガン踏み込む必要がある牧場〇語あたりのゲームをやっていれば良かったのに…

 

 

しかしまぁ、世界は不思議なもので。

こちらに性欲や、がっついている感を見せない方が…女性には好意的に映りやすい傾向にあるらしい。

 

 

川上貞代

「行きましょっか。」

 

眩しい笑顔で、川上貞代は応じるのだった。

 

 

 

 

 

*1:
ディスティニーランドの約束は80話にて言及あり

*2:
マッチポイント:あと1点取ったら勝つ場面

Cクイック:セッターの背後に低めのトスしてスパイクする時の、技名みたいなもの

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