鴨志田転生~ペルソナ5一番の嫌われ役に憑依転生してしまったが、原作知識の力で雨宮蓮に代わって怪盗になり破滅フラグをへし折ってみせる!~ 作:DreamFrog
一人称な地の文と三人称な地の文が行ったり来たりする表現がこの話は特に多くあります、ご注意ください
川上先生とディスティニーランドを歩いている
柄になく、ついついキョロキョロしてしまう
普段から鴨志田卓は家にあった服をアスモデウスに勧められるがまま着ているのだが
鴨志田卓、案外服装のセンスは悪く無いようで
それなりに様になり、川上貞代と並んでもディスティニーランドに溶け込めているらしい
断言していないのは、憑依転生者に服飾センスが皆無な為。
ゲーム内キャラもびっくりの所持服量であり、
職場でもスーツ、部屋着もジャージしか着ていなかった為、自分に似合う服の選び方を一切知らない…
鴨志田卓
「俺、見苦しくありませんかね?横に居ちゃっても。」
川上貞代
「大丈夫ですよ。私こそ…」
なぜか言葉が濁り、後に続かない川上先生
鴨志田卓
「?」
(いい感じの私服着てくださってるけど、やっぱ生徒に見られたら恥ずかったのかな。)
川上貞代
「いえ、何でも無いです。」
「あ、夕ご飯まだですよね!何か食べません?」
鴨志田卓
「確かに。途中の牛丼屋で早食いする剛の者は居ましたが…基本的に皆空腹ですからね。生徒の見守りにもなるか」
飲食店はGW最終日なのもありイカれた客足なので、遊園地の各所にある屋台のようなあの売店から食べ物を買うことにする
※フードスタンドやワゴンと呼ばれる
川上先生は、何故か棒つきアイスだけ買っていた
(まさか、貯蓄できてなくて金欠なのでは…!?)
川上先生が座れそうなとこを探してくれているうちに、自分のものを購入する
でかい骨付き肉、所謂チキンレッグだった
(転生前のネズミいる方だと、チキンとターキーが各所でバリエーションあったけどこっちもそうなのかな?やっぱ遊園地に来たらこれだよな〜)
ネズミいる方とかいう、衛生面が悪そうに聞こえるド失礼な言い方でデ◯◯ニーの事を考えながら
上機嫌で、手を降ってくれている川上先生に近寄る
川上貞代
「すみません、ちょっと狭いですけど。」
並んで座るベンチを指定してくれる
川上先生が探してくれたのだから、ここが一番座りやすい場所なのだろう
鴨志田卓
「俺がムキムキマッチョなせいで申し訳無いです…」
川上貞代
「ふふ、何も謝罪になってませんから。」
最近異世界で戦うために全力で筋トレしてHPを上げまくっているのもあるのか、申し訳無いことに太ももが当たってしまっていた
チキンレッグを頬張ると、スモーキーな風味が広がる
鴨志田卓
「こういうどデカい遊園地のフード、侮れませんよね。」
川上貞代
「わかります。手を抜いて無いっていうか…地方の遊園地だと、一番美味しいのが自販機のアイスクリームだったりしますし。」
(やっぱ秀尽以外でもで先生やってたんだし ハズレの遊園地フードには覚えがあるんだろうな。重みのある言葉だ…)
先ほど齧った一口目を咀嚼するので喋れない期間、ちらちらと川上先生からの視線を感じる
(やっぱ足りないのかな。いや、空いてきてから本命の店でガッツリ食う魂胆の可能性も考えられる。『コレ』を出すのは早いか…?)
川上貞代
「その…一口…」
「ああいやちょごめんなさい、駄目ですよねいきなりそんないやいきなりじゃなくても駄目なんですけどあはは…」
鴨志田卓が発言に対して視線を向けると、川上貞代は狼狽えて発言を撤回していた
鴨志田卓はそれを、食べているのを見て自分も欲しくなったと認知してしまっている…
鴨志田卓
「大丈夫です、川上先生。」
川上貞代
「へ?」
鴨志田卓
「こんなこともあろうかと、もう一個買っておいたんですよ!」
川上貞代
「あ、ああ…ソウデスヨネ…」
鴨志田卓
「流石の計画性でしょう?はっはっは。」
川上貞代がどんな表情の推移をしたかは
皆様の想像に委ねよう…
ニコニコと笑い、鴨志田卓はリュックに手を突っ込んだ。
(いやー、やっぱ財力は良いな。スマートに2個目を出せるなんて良い大人の対応って感じだ。ゲームでしかコミュニケーションを取ってなくてもこれくらい気遣いできるんだぞ〜?)
鴨志田卓
「じゃじゃん。」
モルガナ
「うわぁ!」
川上貞代
「えぇ!?」
…。
スモーキーなチキンレッグにモルガナが食い付いている…
(リュックからモルガナ付きのチキンレッグが出てきてしまった。ぶらぶらとキーホルダーみたいに揺れてるけど…どうしようねコレ)
鴨志田卓
「おま、いつから居た?」
モルガナ
「さっき列に並んでる時だ。チキン、ワガハイのじゃないの?」
モルガナとは現地で合流予定だった
どっかの隙間から忍び込んで貰うために最寄り駅に着いた瞬間からモルガナを放流していたが、いつリュックに入ったか全く気づけなかったのは流石の隠密行動力だろう
川上貞代
「わ、モルガナくん…」
「校内でももっぱらの噂ですよね。可愛いって」
鴨志田卓
「学校の空気清浄に一役買ってくれてるんです。仕事人ですよ」
「ただどうしましょう、もう一つ買うとしても…」
売店の方を見てみると
20分は掛かりそうな人の並びがあってしまう
鴨志田卓
「う〜ん…俺かモルガナの食べさししか無いんですが、それで良ければ。」
川上貞代
「!!!」
「じゃ、じゃあ…鴨志田先生の方で。」
鴨志田卓
「やっぱり、流石に外歩いてる動物が食ったのは怖いですよね。」
川上貞代
「……そうですそうです、人に寄生虫は居ませんもんね、あはは」
川上先生に、自分が齧った部分をお手拭き越しに掴んでちぎったチキンレッグを渡した。
残るモルガナが食ったチキンレッグだが、齧った部分をちぎってモルガナに与えてから残りを食べることにする
(アイスとチキンの二刀流なら女性サイズの胃なら空腹を紛らわせることはできるだろう。ハードワークで体力あるとは言えどもあまり量は食べてないだろうし)
遊園地にでも来ないと食べない、アイスと肉の食べ合わせを楽しんでいるのか嬉しそうな表情の川上先生を見つつ、チキンレッグを食べ進める
…。
川上先生のチキンレッグも食べ進み、片手での保持が簡単そうになってきた頃。
川上貞代
「そうだ、お伝えしたい事があったんです。」
鴨志田卓
「ん、どんな種類のハムスターですか?」
川上貞代
「お迎えしてません。」
「…。」
「私、あのバイト辞めたんです。」
鴨志田卓
「!!」
(なんですって!?すぐに辞職まで行くとははっやい! まぁ大金渡して支払い必要額も下げたら副業は不要か…)
鴨志田卓
「良いじゃないですか!中々忙しかったでしょう?」
川上貞代
「そうなんです…単純に、体が保たなくって。」
鴨志田卓
「お疲れ様でした。教師の仕事も忙しいものですけど、うまく休憩や余暇が回るといいですね。」
川上貞代
「はい。」
チキンレッグの包み紙に、一度アイスを置き
こちらにきちんと目を合わせて、嬉しそうに話してくれる。
川上先生
「その…これで、今度こそ、生徒達とちゃんと向き合える教師になれる気がするんです。」
「教師として、もう鷹瀬君みたいな子を出さない、出させないように。前に進める。」
「全部…鴨志田先生のお陰です、ありがとうございました。」
川上先生からの厚い信頼を感じる…
一番、言いたかったことを言えたような爽やかな笑み。
それを見て、鴨志田卓は心から幸福に思った。
鴨志田卓
「はは、その笑顔が見れるなら…一肌脱いだ甲斐がありました。」
川上貞代
「っ」
♪♪♪〜
この鴨志田卓とかいうクソボケは、限定スチルを見るために手間のかかる選択肢を選んだのが報われた気分だ〜みたいな感覚で川上貞代に対して発言をしたが
そう考えているとは夢にも思われないのが現実である
人生が詰み兼ねない状況を改善したことに大きな恩を感じており、その恩に対して返ってきたものが『笑顔を見れて良かった』なら、自身の恩と釣り合うほど、鴨志田卓は自身の笑顔に価値を感じていると…無意識的に認知してもおかしくない。
川上貞代
「私も、助けて頂けたのが鴨志田先生で良かったです。」
原作お馴染みの、目線を逸らして頬を染める表情で、川上貞代の『伝えたかったこと』の話は終わる。
鴨志田卓
「そうでしょうそうでしょう。心機一転、頼りがいのある漢を目指していますからね。」
川上貞代
「最近も、また何かしていらっしゃるんですか?」
鴨志田卓
「ええ。ここだけの話、渋谷の犯罪組織を壊滅させてました。」
川上貞代
「え」
川上先生と、仲良く会話した…
『ピロンッ』
メッセージの音が鳴る
鴨志田卓
「失礼、生徒かも」
メッセージを見ると、それは新島真から。
鴨志田卓
「…良かった。」
川上貞代
「何かあったんです?」
鴨志田卓
「…その、1人、姉を呼びたいって行ってた子が居たんです。ただお姉さんの仕事が空くかわからなかったので…」
川上貞代
「それは良かった。」
「…じゃあ、そろそろ移りますか。」
鴨志田卓
「ええ。パレードとかやってませんかね?」
席を立ち、ディスティニーランドを散策していく
楽しい時間はあっという間に過ぎていった…
次回、そんな新島真視点からです
パレス内でのお名前表記をコードネームにするかどうかを迷っております。演出的に好みな/見やすい方を教えてください
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原作と同じ本名表記
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わかりやすいコードネーム表記