第一話 郭嘉、シャーレの先生に任ぜられ 曹操を召喚す。
郭嘉「まったく…まさかかの名のしれた御仁から推薦されるとはね。」
内心高く思われていなければ困るくらいの相手とは言え、いざこう高い評価を受けるとなると嬉しいものだ。
???「あなたならきっと、私の出来なかった『理』を創っていただいた上で護って私の信じた先生の思う『義』も大切にしていただけそうですから…」
突然の出来事に驚き、此処が今まで生きてきた漢室があった時代ではないと言うこと、この世界の技術は漢室のそれからかなり進歩したものなどの説明を受けて今に至る。
私は『生を授かった』のだ、この美しい少女に。
???「恐らくこの姿で会うのは遠い未来になるでしょう。」
???「それと、先生…私達の信じられる大人である貴方ならきっと『正しい選択』をしていただけるでしょうので…」
???「どうか…この世界を…お願いします…」
そこから…私は『シャーレの先生』として第二の生を迎えることとなった。
そして目が覚めるとシャーレの先生としての初日が始まっていた。
『七神リン』という連邦生徒会の首席行政官、要するに荀彧殿のような方から話を受けていたら、『三大校』と称される学園の幹部らしい生徒が集まってきて彼女に文句を言っていた。
私はなんとかそれを諌め、その後に起きた動乱を彼女らの協力を持ってして収めてなんとか事態を収束させた。
この世界の少女は大概美女ばかりだが、それを伝えて遊び呆けている暇は無かった。
強いて挙げるなら『サンクトゥムタワー』を襲撃するという動乱を起こした『ワカモ』という少女に惚れられてしまったくらいかな、個人的には大歓迎さ。
その後、『シッテムの箱』を渡されて『A.R.O.N.A』もとい『アロナ』と出会う。
アロナからキヴォトスの全てを管理する力があるサンクトゥムタワーの権限を持っていると知らされると、私は一つ決心をした。
私は天下は『治めるべき者』が治めなければ必ず腐敗すると解っていた。
そして奇跡的にも『真の我が主』とはすぐに出会えた。
『理』を解り、『義』を理解して捨てないでおきながらも『寛容』にも『非情』にもなれた男、『曹孟徳』
彼に若き日から出逢えたことは僥倖だった。
とはいえ…私の生は短かった…曹孟徳の天下が完全に成る前に没した。
『太平の要』に助けられたことで致命的な失敗こそ回避出来ても、その眼に焼きつけることは出来なかった。
今、私の眼の前には『キヴォトスの全て』と『第二の生の一部を贄にして曹孟徳らを呼び出せる力』がある。
迷いは無かった。
私は『治める為の策を考える』人間であって『治める』人間ではない。
なら、治めてもらおう。我が主『曹孟徳』に。
代償は『生』そして『今まで積み上げた財に該当する青輝石』。
私の短い生が縮むのは不安だが、漢室の臣だった第一の生よりは生を救う技術は進んでいる。
そして今まで積み上げた財などすぐに取り戻せる。
私は『大人のカードを使った』
痛みが過ぎた時、見知った我が主はそこに居た。
「そこに居るのは郭嘉か、お前が私を此処へ呼んだのか?」
「ええ、殿にしか頼めないことだったので。」
〜〜〜〜
曹操「そうか、お前は託されてしまったのだな。」
郭嘉「私も最初は驚きました、相手が相手ですが、何しろ楽しそうだったもので。」
「『漢室』における『太平の要』の役目を託されたようなものですから。」
「『前任者』と『連邦生徒会長』から話された話によれば、連邦生徒会長は経験が足りず失敗し前任者は足掻いたがどうしようも出来なかった。」
「そして今、この世界、キヴォトスに帝である連邦生徒会長は居ない、だが誰かが居なければ全ては滞る。」
郭嘉「私が思うに、解決策は簡単だなと。」
郭嘉「『曹孟徳』を『連邦生徒会長』の『先生』にする。」
郭嘉「連邦生徒会長は己の失策でこのキヴォトスから姿を消しました。」
郭嘉「
曹操「そうか、上に立つ者として私が呼ばれるのなら納得が行くな。」
郭嘉「そして幸い、都合の良いことに覇道を歩まなくても私が権力を譲るだけで良くなってしまいましたから。」
曹操「フッハハハハハ!!良かろう、曹孟徳が歩む道は『理による太平』再びそれを望まれれば叶えるまでよ…!」
郭嘉「ありがとうございます…殿。」
リン「先生…一体ここで何を?」
郭嘉「ああ、色々と申し訳無い。生徒に心配させまいと伝えるのを忘れていたよ。」
リン「それと、その方は?」
曹操「曹孟徳、まだ来たばかりで大まかにしか掴めてはいないが郭嘉に連邦生徒会長の先生とやらで必要だと呼ばれた。」
リン「連邦生徒会長の先生?」
郭嘉「説明は長くなるが、必要な説明なんだ。ゆっくりとお茶でもしながらどうかな?」
〜〜
リン「成程、これは迂闊には知られてはいけませんね…とは言え連邦生徒会長がそこまで苦しんでいたとは…気づけなかった私の不甲斐なさを呪いたいです…」
曹操「統べる者は感情を出さずに動くものよ、故に辛いのだがな。」
郭嘉「故に、『為政者としての師』つまり彼女にも先生が必要だった訳です。しかし、私が為政者をする才は無い。」
郭嘉「だから私の思う最高の主であり、この世界の為政者を導く必要のある人として曹操殿を呼び出した。」
曹操「しかし誉められるのは嬉しいが、策の為とは言え随分と賭けに出たな郭嘉よ。」
郭嘉「激痛に襲われるのは辛かったですが、第一の生のそれで呼べたなら大勝ちです。」
郭嘉「という訳で、リン首席行政官ら筆頭に今は連邦生徒会は曹操殿の下に就いて貰うことになる。」
曹操「キヴォトスの諸々にはまだ慣れて居らぬが、いずれ慣れるだろう。」
郭嘉「他の生徒には秘密で頼むよ、リン行政官。」
リン「なるほど…よろしくお願いします。」
郭嘉「ところで、一つ良いかな?」
曹操「私も郭嘉もリン首席行政官からすれば尠からず古い時代の人間だ、まずはすまほ?について教えてくれ。」
リン「えっ!?…そこからですか…とりあえず現状確認からですね。」
郭嘉「よろしく頼むよ、リン行政官。」
リン「は、はい…」
この日を振り返った七神リンはこう思った。
先生は只者では無いが、それはそれとしてやることが危なかっかしい、と。
作者です。
書いててこの人連邦生徒会長の事知りすぎだろとはなりました
多分話数に対する時間の進み方としてはクッソ遅くなるとは思います。
出来るだけ原作に追いつきたくはないので気長にやるつもりです。