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曹操殿、リン首席行政官、一つ折りいって相談があるのだけど良いでしょうか
曹操「構わぬが」
リン「何でしょうか…」
シャーレの先生の候補者は私以外にも居るのだろうか?少なくとも、数ある人間から選ばれたのだから他にも候補者となる人物が居ないと道理が通らない筈。
リン「私には連邦生徒会長からそう言ったご相談はされていないですが、曹操様の所持しているデータにはあるはずです。でもなぜ急に…」
リン行政官、結論から言おう、シャーレの先生と言う職は一人だけでこなせる職務では明らかに無い。
単純な話、数千もあるとされる学園の生徒を導くに足る人員が足りていないと言うことさ。
よく考えてみて欲しい。シャーレの先生は人として多くの生徒を助けなければならないことには変わりないが、一人間が行える人助けの域はゆうに超えている。
だから多少の賭けになることは変わりないが人員補強が必要であるというごく普通の策さ。
曹操「うむ…だがわざわざ一人にしか託さないということは相応の理がある筈だ。」
恐らく、『複数の先生』を起因とした『生徒間』の争いを防ぐ為に思われるでしょう。
ですが、仮に『複数の先生』が考えの違いから啀み合っていたとしても『キヴォトスの全ての生徒の救済』が重要視される状況においては『先生の理念によって生徒を争わせる』と言うことは愚行でしか無い。
無論、全ての候補者がこれを理解しているとは確実には言えないでしょう。
だが現実、「一人の先生」が仮に超人の如き強さを持っていたとして『このキヴォトスの全ての生徒』を救うに値する行為が行えるとは到底ならない職務の量なのは、見ていても分かる筈でしょう。
大きな賭けにはなるでしょうが、ね。
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その後覆面水着団によってカイザー傘下の銀行は破壊された。『ファウスト』ことトリニティの生徒である阿慈谷ヒフミを主として結成された覆面水着団の活躍は裏社会に轟いたとは多くの生徒が預かり知るところだろう。
また曹操から連絡された山海経玄武商会の会長朱城ルミの依頼も滞り無くRABBIT小隊と郭嘉によって解決された。
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やあ、便利屋諸君。こんな所で遭うとはね。
アロナ「わっ!?よりにもよって身体一つで店を庇うなんて無茶はしないでくださいよ!」
アロナ、時にはこう言う無茶は必要なのさ。このお店はアビドスの皆に相応かつ適切に愛されている店だからね。
ハルカ「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない」
ハルカ…だったかな。些か厳しい言葉を言うが、君は陸八間アルを盲信し過ぎるが余りに主にすら損になる行動をしがちな側面が強すぎる。だからそろそろ落ち着いてくれないかいくらなんでもバリアの限かっ…
セリカ「あっ!?胡散臭い方のシャーレの先生と便利屋!!」
ああ、皆すまないね。とりあえずここから離…
アヤネ「何やってるんですか…!!大怪我ですよ…」
ゲフッ…柴関ラーメンは…ゴホッ…このアビドスにおいて愛されるだけのラーメン屋と言えるからね…かの...悪名名高い美食研究会に……グッ……爆破されて居ない時点…で…多少身体を張ってでも守る価値はあると思ったのだけど…
ああ…便利屋の皆もそう焦らないでいい…間接的に生徒の為になる行動を取っただけさ…
…やれやれ…また無名殿に目付役をしてもら…
シロコ「先生…………。」
(此処まで心配させてしまうとは…)
かくして、私は意識を手放した
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数日後、アビドスがゲヘナ学園の『便利屋68』によって襲撃され、追随するようにゲヘナの治安維持組織『風紀委員会』、郭嘉がキヴォトスに来てすぐ出会った火宮チナツも所属した彼女らの襲来もあったが、
ヘルメット団達がかの張遼の如く恐れられていた風紀委員長、空崎ヒナに怯え便利屋68は撤退を余儀なくされる事になる。空崎ヒナによりゲヘナ風紀委員会とアビドスの誤解も解け、同時にヘルメット団も鎮圧された。
アビドスの騒乱は一旦の収束を見せることになったと言えるだろう。
また、クライアントの依頼内容を今一度確認する為便利屋68は依頼者の元へと向かう。
その後、シャーレの先生達は一度報告の為シャーレへ戻る帰路につくことになった。
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やあ、◯◯先生。職務でもこなしながら互いの小話をしようじゃないか。
シャーレの先生「あ〜、なんですか。後仮にも結構な怪我負ってたんですよね?」
気分の乗らない手つきで職務を進める彼に話しかける
怪我は意外と早く治ったものさ、何か察したのかハルカ殿を他の面々が止めてくれていたからね。それはそうと貴殿も知るところだろうが、このキヴォトスには『来訪者』が居るだろう?私も貴方もその一人である事には変わりないように。
シャーレの先生「確かに」
だが、本来のキヴォトス以上の来訪者がこのキヴォトスに到来している。その意味が貴殿にも分かる筈だ。
シャーレの先生「?…それって」
無名殿がとある生徒に救いを与えた後頃から、変化が他の学園にも起こっているとの事だ。
三大校を筆頭に、各学園の勢力がここ3年の間で変化しているのだよ。
アビドスで出会ったトリニティの阿慈谷ヒフミ。仮にも一般生徒でしかない彼女が仮にも膨大な生徒を束ねる三大校の主に助けを求める、普通に考えたら他校の生徒を助けて欲しいという要望は万に一つ通らない要望だ。
だが彼女によればトリニティの主の一人、桐藤ナギサは秘密裏にアビドスに戦力を送ることにしたとの事だ。
調べたが、トリニティは長い間各派閥による対立が深まっていたがそれが急激に解消されつつあるとのことだ。
そうなればアビドスの廃校間際の状況に手を出せる『余裕』もあるだろうが、何かおかしいと思わないかい?
シャーレの先生「対立してたのに…?」
恐らくそれだろうね、派閥争いをしていた組織を纏めるには余りにも早すぎる。
助力を頂けるのはありがたいが、怪しい点も多い。早めに調査すべきだろうね。
そして無名殿が助けた生徒、彼女の正体は『梔子ユメ』文献上では二年前に既に死亡しているアビドスの生徒だ。
シャーレの先生「!?」
連邦生徒会の資料室の資料を一通り調べて貰ったが、彼女が梔子ユメであることは間違いない。
そして、彼女は『アビドス最後の生徒会長』だ。
シャーレの先生「衝撃の事実が多すぎて飲み込めてないところが多いんですけど!?」
そうだろうね、そして彼女はその事を覚えていない。無名殿に助けられた後、意識を取り戻した時には既に忘れてしまっていたようだ。
シャーレの先生「だったらじゃあ…」
ああ、現対策委員会と彼女を引き合わせる必要がある。ホシノは何かしら知っている筈だろうね、よって私と貴殿と無名殿と共にアビドスへ向かう予定になる。
シャーレの先生「あれ…?アヤネからだ。」
「ホシノ先輩が退学届を出しました、私達後輩は何も聞かされてないです。私達はホシノ先輩を止めに行きます、先生方もすぐに来てください。」
シャーレの先生「そんな…」
後輩にも相談無しとは道理が通らないね、一刻も早く向かおうか。
シャーレの先生「A.R.O.N.A…ルート案内お願い!」
先の件は無名殿達にも後に来るように私から伝えておくよ。アビドス自治区が危険な土地であることも含めてね。
シャーレの先生「郭嘉先生。ホシノについて、私からも一つだけ言いたいことがある。」
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ホシノ「うへ~せっかくの高校生活が全部砂色なんて、ちょっとやるせないと思わない?」
"ホシノはこの学校が好きなんだね"
ホシノ「今の話の流れでで本当にそう思う?うへ、やっぱ先生は変な人だね。」
ホシノ「…砂漠化が進む前、アビドスはかなり大きくて力のある学校だったって言われてるんだけど…そんな記憶も実感もおじさんには無いんだよね〜。」
ホシノ「最初から全部滅茶苦茶で、ちゃんとしたものなんて一つも無い学校だった。」
ホシノ「入学した時の本館は砂の中だし、当時の先輩だってもうみんな居なくなった。」
ホシノ「今居るここは、砂漠化が進んでいないところに何回も引っ越した後の、ただの別館。」
ホシノ「…ま、でもここに来てシロコちゃんやノノミちゃん、アヤネちゃんにセリカちゃんと会えたから…」
ホシノ「うへ…やっぱ好きかもしれないな…。」
"…。"
ホシノ「…先生、正直に話すよ。」
ホシノ「私は、二年前から変なやつらから提案を受けてた。」
"提案?"
ホシノ「カイザーコーポレーション…。」
ホシノ「そーいえば、ついこの間もあったかな〜…。」
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黒服「お待ちしておりましたよ、小鳥遊ホシノさん。」
ホシノ「今度は何の用なのさ。」
黒服「クックッ…アビドス最高の神秘をお持ちのホシノさんに今一度ご提案をしようかと思いまして。」
ホシノ「…ふざけるな!!」
黒服「貴女に、決して拒めない提案を一つ。興味深い提案だと思いますよ。」
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ホシノ「そりゃあ、誰が見たって破格の条件だよ。でも当時は私が居なくなったらアビドスが崩壊すると思ってたから、ずっと断ってた。」
ホシノ「あいつら、PMCで使える人材を集めてるみたい。」
ホシノ「私も、あいつらの正体は知らない。なんとなく黒服って呼んでる。」
ホシノ「なんとなくぞっとするやつで…広いキヴォトスでも見たことないやつだったし。」
ホシノ「何なんだろうね。あのカイザーの理事ですら、黒服のことは恐れてるみたいだけど…。」
"じゃあ、この退部届は?"
ホシノ「うへ…まあ1ミリも悩んでなかったって言ったら嘘だし。ちょっとした気の迷いって言うか…」
ホシノ「捨てちゃおっか」
ホシノ「さーて、この話はおしまい。さよなら…先生。」
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シャーレの先生「ホシノは私にだけ、アビドスの借金返済と引き換えにアビドスを退学して黒服に身を売り渡す取引を持ちかけられてる事を話した。」
それは初耳だ…しかしホシノは何故貴殿にだけ…?
シャーレの先生「『黒服』と似た何かを感じてたんじゃないかな。ホシノ…後はセリカも、郭嘉先生には相当嫌な目を向けてたし。」
成程。胡散臭いと言われるような性分とは自覚していたのだけれども、此処まで露骨に嫌われるのは初めてだ。
とは言え、困っている生徒を助けに行く道を提示するのが、『シャーレの先生』だろう?
(あの様な美しい少女が、母校の借金を理由に彼女が望まぬのに身を売り渡すのはこの世の損失だろう。)
今一度、アビドスへ向かおうか。まだ打てる策はあるかもしれない。
シャーレの先生「それと、一つだけ良いですか?」
なにかな?
シャーレの先生「多分、ホシノは言う程嫌ってる訳じゃ無いと思う。ホシノの過去を知ってるわけじゃ無いけど、何処か大人を警戒してる節があるから」
成程…盲点だったよ。私から見たら相当嫌われてるようにも見えなくはなかったが、これは多分認識の違いというやつだろう。
恐らく、覆面水着団の指揮に動かなかったのが主な要因かな。シャーレの先生として明確に優先順位を決めてしまう行為は余り褒められたものではなかったと非常に反省しているよ。
私から見れば貴方が来るとわかっているが、彼女達の立場からしてみればそうでは無いからね。
シャーレの先生「確かにそうですね…まだアビドスまでは時間がかかるかな。」
それはそれとして忘れてはいけない
普通にアビドス編1、2章で便利屋がやった柴関ラーメン爆破自体は普通に道理も何も通ってないことを
なので落とし前をここからつけなければならないと