系統樹に触れた物書きの話   作:ヘッドカノン

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40件お気に入りですって
本当にありがとうございます

↓以下いらない文章を反転文字で↓
その割にしおりが少ないのが怖いんです
日に隔時2話投稿なのに分かんなくなんないんすか




10:はんざい

 

 何もかもをぶち壊して、そいつは現れた。

 

「感動的なシーンのとこ悪いんだけどさm(_ _)m」

 

 継ぎ接ぎの肌。血色の悪い顔。

 ジップアップパーカーを前開きにして、ホットパンツとチューブトップ以外を着ていない、履物すらない推定女性。

 

「これさ、ヒゲ……あー(;^ω^) マルクスの足だよね(~_~)」

 

 ツインテールの似合わぬ下品な女が、下卑た笑みを浮かべて、下を、車両を指差す。

 

「早くアイツ出して٩(๑`^´๑)۶ でないと──」

 

 その指が、手が、腕が、ぼごぼごと粘つく音を立てて膨らんでいき──

 

「──乗客全員ぶっ殺しちゃうぞ(゚Д゚#)」

 

 ──紫色の爆炎を上げた。

 

「きゃぁっ!?」

「な──しまっ!?」

 

 その場から吹き飛ばされ、気づけば空中。

 眼下の砂の海へと、叩きつけられる寸前だった。

 

「はっ!」

 

 咄嗟にグラインダーへ変わると、柄を掴みながら翻し、シアさんは華麗に着地する。

 しかし、車両は既に遠くへと走り去っていた。

 

「な……」

『……嘘だろ』

 

 その天井から膨れ上がる、強大な肉塊を載せたまま。

 肉と肉の隙間から、暗紫色の光が漏れ出ている事も知らぬまま。

 

 ──どぉん。

 

 肉塊が爆ぜ、車両は先ほどと同様の、しかし規模は段違いの、紫の爆炎に飲まれた。

 

「っ! 皆様は!?」

『解りません……ですが──』

「──ハイハイ生きてますよーっと!」

「ギリッギリだったけどね!」

 

 聞き馴染んだ声。

 ミスティさんを抱えたシエンさんだった。

 

『灰流さんは?』

「ボクらの盾になってくれましたが……察して下さい」

 

 ミスティさんを地面へと下ろしながら、シエンさんが苦々しく呟く。

 なるほど、最期までタンクの役目を全うしたらしい。

 

 遠くの車両だったものを見れば、毒々しい紫色の煙が立ち込め、火の手も上がっている。

 ……ふと、その煙を裂きながら、何かが飛び出すのが見えた。

 先程と同じ、しかし小さい爆炎を、定期的に発生させながら。

 

「……あれ、飛んでる、の?」

「自分を吹き飛ばしてるんでしょうね、全くデタラメな……!」

『シエンさん、ご存知で?』

「はい、アレは──」

 

 爆炎と爆音は、どんどんとこちらへ近づいてくる。

 

「──国際指名手配中の、<超級>です!」

「そのとおおおりぃっ!٩(๑òωó๑)۶」

 

 砂煙を上げ着地するそれ。

 晴れた後に現れたのは、先程の女だった。

 ……あれだけの自爆をしておいて、傷1つ見受けられない。

 

「ひいふうみい……あれ、さっきのヤローは?(・_・;) まあいいや(^^)」

 

 槍を構えるシエンさんと、杖を向けるミスティさん。

 それに合わせ、シアさんも僕を構える。

 

「……あれー?( ゚д゚ ) 闘る気?(-_-;) マジで?Σ(´∀`;)」

 

 きょとんとしたその指名手配犯は、頬を掻き何かを考え始める。

 

「闘る意味あんま無いんだけど……(;´Д`) まあいっか(^○^)──」

 

 姿が掻き消える。

 

「──マルクスの代わりにジェノサイディング(*´ω`*)」

「……あ、あ゛……っ!?」

 

 隣からの苦悶の声。

 無数に伸びた骨に、無残にも突き刺される体。

 そのまま引き裂くように骨が広がり、ぶちぶちという千切れる音とともに、ミスティさんは光の塵となった。

 

「おててよしよし(*´∀`)」

 

 手慰みになるってかこの女……!

 

「逃げて!! 殿はボクが!!」

 

 続け様に投げ放たれた3本の槍。それらは深々と突き刺さり、女を怯ませる。

 

「でも──」

『──行きましょう、シアさん。街へ戻れば“冥王”がいる』

「……っ!」

 

 まだ街からはそれほど離れていない筈だ。

 加勢してくれるかどうかはさて置いて、この場からの離脱を優先するべきだろう。

 何より、取引金を持っているのは僕なのだ。

 彼の覚悟を、無駄にしてはならない。

 

『ご武運をっ!』

「頑張ってくださいっ!」

 

 ◆

 

 ■

 

 

 ずるり、と突き刺さった槍が抜け落ちる。

 いや、抜け落ちたのではない。崩れて黒い砂となったのだ。

 

(やっぱり無傷か、どんな再生力だよ……!)

 

 その痕には何も残されていない。

 何と相対していて、どんな攻撃を使ってきて……それがどれほどどうしようもないか、C&(シエン)は理解していた。

 

「んーあれか」

 

(口調が変わ──っ!?)

 

「馬鹿にされてんだな、これ」

 

 先程とは比べ物にならない殺気。

 手を抜いていたのか、或いは気を抜いていたのか。

 

(どちらにせよ、これはキツイ……!)

 

 頬が引き攣るのを感じる。

 いや、引き攣っているのではない。笑っているのだ。

 

「やっぱ馬鹿にしてる。嗤ってやがる」

「バカになんて出来るわけ無いでしょう……!」

「じゃあ何?」

 

 逆境。

 身がひりつき、骨が焦げ、心が砕けそうな、アウェー。

 感じなくなって恋しく、取り戻して久しい感覚。

 腕を亡くし、再び得るまで、喪われていた高揚。

 直近では<UBM>と相対して以来の──喜び。

 

「武者震いに……決まってるでしょうに!!」

「……ああ、骨がある子だったのか、ごめんねm(_ _)m」

「謝罪は受け取りません!」

「じゃあ──」

 

 女の両腕が肥大化し、獣のそれに近づく。

 

「──力付くで差し上げまーす(⌒▽⌒)」

「上っ、等っ!」

 

 




かっこ悪い感じだったので
活躍要るかなって
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