誤字報告ありがとうございます。
「〜♪」
眩い太陽が浮かぶ青空の下、その日の早朝ハツネは鼻歌を歌いながら校舎を目指し歩いていた。
今日は普段よりも早く目覚めてしまったのもあり、折角だからこの時間に歩いてみようと決めた彼女は、他の子があまりいない広場の道を進んでいく。
早起きは3文の徳とも聞くし、何か良いことがあるかもしれない...そんなことを考えながら歩を進めること暫く
「あれ?」
ハツネは少し離れた所にある花壇の傍に何かが落ちているのを見つけた。
近づいてよく見てみるとそこにあったのは何かのキャラクターのストラップ、しかも肝心のそのキャラクターの顔は何とも言い表せない表情を浮かべている。
「これ....鳥?だよね、ちょっと変わった顔....でもよく見ると可愛いかも」
笑ってるのか、怒ってるのか、泣いてるのか...いまいち判断できない目や口元を見ていると、何処となく愛着が湧いてくる。
「んー、そういえばこの顔のキャラクター前にどこかで見た様な...」
過去の記憶をなんとか思い返そうとその場で唸っていたハツネだったが、そんな彼女の耳元に誰かがこちらに駆け寄ってくる足音が聞こえてきた。
「う〜!どこに落としてしまったんでしょう...」
その音につられて顔を上げるとそこにはベージュ色の髪の毛で、白いリュックを背負っている女の子がいた。
彼女は困った様な顔をしながらベンチの裏や木の根本など色んな場所を覗き込んでいる、何か探し物でもしているのだろうか?
(あの子のリュック、このストラップのキャラクターと同じ....?もしかしてこれを探してるのかな?)
「あのー、すみません」
「え、あ、ご、ごめんなさい!うるさかったですか!?」
「あ、いえそうではなくて、随分慌ててるみたいだったので気になっちゃって...何かあったんですか?」
「...実は大事なものを落としてしまったみたいで...うぅ、最近やっと手に入ったものだったのでつい眺めながら登校してたんですが...それが失敗でした」
しょんぼりと肩を落とす少女に、ハツネは先程拾ったストラップを見せながら声をかける。
「えっと、さっきこれを拾ったんですけどもしかして探してたものじゃないかなと」
「え....っ!?こ、これです!見つけてくれてたんですね!ありがとうございます!!!」
少女はハツネの手のひらからストラップを受け取ると、満面の笑みを浮かべてお礼を言った。
(すっごく大切なものだったんだ...よくわからないけど、見つかって良かった)
あまりの喜び様に若干困惑するハツネだったが、少女が喜んでくれたので良かったと気持ちを切り替え安堵する。
「それにしても凄く可愛いキャラクターですね、何ていう子なんですか?」
同じような顔がついているリュックを使ってるあたり、とてもお気に入りのキャラクターなのだろう。
ハツネは好奇心から彼女にそう尋ねてみると少女はキラキラと目を輝かせ、ハツネを見上げながら一気に語り始めた。
「ペロロ様の魅力がわかるんですか!?」
「ぺ、ペロロ様?えっと、まあ可愛い子だなって思ったので...わわっ!?」
「そうなんです!とってもキュートなんです!今回のストラップは限定版で、普段のペロロ様と違ってとさかの配色が色違いになってるんですよ!やっぱりいつものペロロ様も良いですけど、こういうイメチェンした姿も可愛いですよね!他にもチャーミングな所があって...」
(ぜ、全然頭に入ってこないけどこのキャラクターが好きなんだなっていうのは物凄く伝わってくる...)
そんな事を思いながら所々頷きつつ彼女の話を聞いていたハツネ、やがて魅力を語り終え満足したのかまた笑顔になった少女は時計を見て慌ててストラップをリュックに仕舞い込むと頭を下げて再度お礼を告げた。
「本当にありがとうございました!また今度会えたらいっぱいお話しましょうね!」
「は、はい、また...」
そう言って走り去る少女を見送りながらハツネはふぅと息をつき、たった今の会話で出てきた言葉を検索していく。
「モモフレンズ...あ、本当に色々出てくる...」
そこにはあの鳥のキャラクターの他に、やけに胴体の長い猫のようなキャラクターやアルパカのようなキャラクターなど彼女の説明にあったものがそのまま映っていた。
「他の子も可愛いなぁ、今度詳しく調べてみよっと」
そうしてハツネはモモフレンズの公式ページを保存すると、そのまま改めて校舎へと向かって歩きだしたのだった。