正実モブの奮闘記録。   作:Mrふんどし

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再会のモモフレ友

「ではごきげんよう」

 

「〇〇さん、少しお話ししたいことが」

 

「そういえば知ってます?以前建てられたあそこのカフェ、この前....」

 

午後のBD学習を終えて自由となった放課後、トリニティに通う生徒達が各々の会話を繰り広げる中で、1人の少女がニコニコとしながら広場を歩いていた。

 

「〜♪」

 

名は阿慈谷ヒフミ、トリニティの2年生である彼女は今どこか機嫌良さげに鼻歌を歌っている。

彼女がこうも浮かれているのには理由がある、それはこれから郊外のとある場所にて行われると予告されていたイベントが関係していた。

 

『モモフレンズ感謝祭』

 

それは不定期に開催されているモモフレンズファンの為のイベントだった。

 

ヒフミと同じモモフレンズファンが集まり、そこで交流をしたりペロロやピンキーパカなどの着ぐるみまで登場する大掛かりなもの。

当然モモフレンズのファンである彼女がこのイベントに参加しないはずもなく、数日前から楽しみに待っていた彼女は今日は朝からソワソワと落ち着かないほどだった。

 

「早く行かないと始まっちゃいます...あっ」

 

そうして早足で校門までのを歩いていた彼女だったが、ふと前方に見覚えのある人物を見つけ思わず足を止める。

そこにいたのは黒い制服に身を包む数名の正義実現委員会の少女達、その中に以前落とし物を拾ってくれた背の高い彼女がいたのだ。

 

「あっ」

 

それからすぐに少女の方もヒフミに気がついたのか、そばにいた数名に何かを話すとヒフミの元まで嬉しそうに駆け寄ってきた。

 

「この間の人ですよね?また会えて嬉しいです!」

 

「私の方も、あの時はありがとうございました。お仕事中でしたか?」

 

「いえ!今日の訓練は終わったので大丈夫です」

 

互いに挨拶を交わしていると、不意に少女が何かを思い出した様なら表情を浮かべ口を開く。

 

「そういえば、お名前って聞いてもいいですか?私は松果ハツネです!」

 

「確かに名前言ってませんでしたね、私は阿慈谷ヒフミって言います。ハツネちゃんは新入生ですよね?」

 

「はい...あ、てことは先輩だったんですね!す、すみません、もしこの前失礼をしていたら...」

 

ハツネは慌てた様子で頭を下げてくる。

その姿が何とも微笑ましかったヒフミは頬を緩ませていた。

 

「へぇ、あれから調べてくれたんですか?」

 

「はい、寮に帰ってからヒフミ先輩が話してくれたことを少々.....凄くグッズとかも多くて目が回っちゃいました」

 

それからハツネはヒフミに色々と話をしていた。

大元のモモフレンズのこと、ぬいぐるみやノートなどのグッズのこと、更に彼女が気になった子についてなど....

どうやら彼女のお気に入りはウェーブキャットらしく、それを聞いたヒフミは目を輝かせハツネの手を取ると一気に詰め寄った。

 

「ウェーブキャットさんもいいですよね!あの愛くるしい表情に長い胴体、どうやって立って歩いているのかわからない癖になる二足歩行姿...」

 

「は、はい、そういうところが何だかいいなって」

 

ハツネは少し困惑しながら、ヒフミの話に頷いている。

 

「あっ、なら丁度良かったです!」

 

そう言うとヒフミは唐突にリュックを下ろし、ゴソゴソと中を探っていく。

それからすぐに何かを掴むとそれをハツネの眼前に掲げた。

 

「ふふ、これです!」

 

「これ...ウェーブキャットちゃんのストラップ、ですか?」

 

「はい!実はこの間拾ってくれたペロロ様のストラップ、それとは別に他の子のストラップも集めてたんですけど、いくつか余ったのがあったんです....これをハツネちゃんにプレゼントしちゃいます!」

 

「え、ほ、本当にいいんですか?」

 

「勿論です、モモフレンズ好きは皆お友達ですから!」

 

ヒフミがそう言うと、ハツネは受け取ったストラップを見て嬉しそうに笑顔を浮かべた。

 

「ありがとうございますヒフミ先輩、大切にしますね!」

 

ハツネの言葉に満足気に頷いたヒフミ、だがそこで自分が先程まで何をしようとしていたのかを思い出し、慌ててリュックを背負い直した。

 

「すみませんハツネちゃん!私ちょっとこれから行かなきゃいけない所があるので失礼しますね!」

 

「え、は、はい!」

 

突然慌て出した先輩の姿に不思議そうにしているハツネに見送られながら、ヒフミはペコリと頭を下げ校門へと走って行った。

 

「ハツネちゃん、さっきの人は?」

 

「知り合いの先輩?」

 

「え、あ、うん!そんなところ」

 

やがてそんなヒフミと別れたハツネは、先程から待たせていた正実の友人達の元に戻りそのまま寮の方へと歩いて行ったのだった。

 

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