このお話は短めのイプシロンの過去とある少女との関係についてのお話になります
それではどうぞ!
間話一 PSと少女
間話一 イプシロンとヴィーシャ
私はイプシロン
かつてキリコと対立し幾多の戦いの末その命を落とした
だが私は今新たな世界で生きている
もはやPSとしての体はなく普通の体である
生まれも普通の中流家庭だ
父は少しばかり大きなコ一ヒ一農場を持っていてウド印コ一ヒ一としてゴートと言う商人と取引があるらしい
ゴート聞いたことのある名前だ
惑星サンサでキリコを匿っていた奴らの親玉か
父にも母にも大事に育てられ弟ともよく遊んでいた
ヂヂリウムを浴びずとも何処へでも行くことが出来るのだ
しかし運命という物があるのならあの男と再び出会ったのも必然と言えよう
キリコ
この男と街中で出掛けたとき出会い視線を交わした私の中に眠る戦いの意思は再び呼び起こされた
「俺は軍に志願する」
そう言ったキリコに対して心に火がついた私は軍に入隊すると家族に伝えた
戦場に行かないでくれと言う家族を置き去りにして私は軍に志願した
家族には帝国に住む家族を守りたいと話して何とか説得したものの心が痛んだ 愛する家族に嘘を言わなければならないことに
軍に入隊するまでの間ひたすら勉学と自らの体を鍛え抜いた
PSでないこの体だか成長期と言うこともあり中々の仕上がりになった
そうして軍に入隊した俺に接触を図る情報将校がいた
「イプシロン二等兵 君に話がある」
そう言って連れてこられたのが
試験的に作られた部隊
何の因果かPS部隊だ
キリコ そしてフィアナがいた
フィアナ…
同じPSとしてだけではなく一人の男として惚れた女性
だが前世ではキリコに殺され彼女と添い遂げることは出来なかったが新たな生を受け人並みの心を持った今の私に彼女のキリコを愛する気持ちを踏みにじることは出来ない
そうして奴と時に笑い時に争いながら敵対心は対抗心に変わっていった
キリコ 奴は私の好敵手だ
奴を追い越し今度こそ私の方が優れた人間であると証明したくなったのだ
奴と戯れていると彼女も笑ってくれる
前世では戦うことしかできなかった私は今幸せに満ちあふれているのだった
だがそれはそれとて
二人がイチャコラブラブしているのは私にとって悩みの種であった
「フィアナ…」
「キリコ…」
「フィアナ!」
「キリコ!」
こんな調子では私の心は徐々に病んでしまう
だからあるときからそんな二人を放っておいて自分だけの時間を作りに馬を借り近くの森へ散歩に出かけるのが日課になっていったのだ
そうしてある少女と出会った
~
「あらヴィーシャがいないわ!」
そうエーリャは驚く
幼年学校の同期である彼女とヴィーシャは友人であった
そんな彼女はヴィーシャを探して森を歩き回る
だが見つからない
すぐさま彼女は寮母にこの事を伝えにむかった
一方その頃ヴィーシャは…
エーリャとはぐれ森を彷徨っていた
そして
「あわわわわ…」
狼の群れに囲まれていた
ガルルルル
「うぅ…」
じりじりと詰め寄ってくる狼に尻餅をつき樹木に体を預け涙を浮かべて泣き叫びそうなのをこらえていた
そして狼が襲いかかろうとしたその時
ダカダ!ダカタッ!ガタタ!
馬の走る音が鳴り響き
ヴィーシャと狼の間に割って入る
「はっ!」
馬を後ろ足で立たせて馬を鳴かせる
ヒヒィィイン!!
軍用馬であるシルバは狼如きに恐れはしない
幾多の戦場で砲声や怪我人のうめき声を聞いているからだ
イプシロンは馬から飛び降り前世でのバラリアムの練習をするため持ってきていた練習用の槍を振り回し狼の群れを威嚇する
ヒュン!ヒュン!バシッ!
獲物を前にして逃げるのは悔やまれたが殺されては叶わんと狼の群れは颯爽と逃げ出した
そして
狼の群れが完全にいなくなったとき
彼女に向き直り手を差し伸べた
「怪我はないか」
「は……はい!大丈夫です!助けて頂いてありがとうございます!」
あまりのことに呆然としつつもそう答える
「あらかた迷子になったのであろう 私が馬で運んでやる」
「いえ…そう言うわけには…」
そういって断ろうとした少女の言葉を聞きもせずすぐさま抱きかかえ乗りやすいように膝を曲げたシルバにまたがる
(お…お姫様抱っこ)
そう恥ずかしがる少女を気にもしないで問い掛けたのだった
「貴方は山の麓の幼年学校の者か」
そう問い掛けたイプシロンの方を見て異性である好青年の整った顔を間近に感じながらヴィーシャは応える
「はい 友達と山に出かけたら迷子になってしまいました」
「そうか ならば麓まで送り届けよう」
そうして器用に体を馬の背に乗らせゆっくりと歩を進ませる
異性の体に包まれてヴィーシャが緊張するのも当然のことだ
~一方その頃幼年学校の女子寮では
森でいなくなったというヴィーシャを探しに行くために皆が集まっていた
そうしていざ出発しようとしていたその時
森の中から顔立ちの整った銀髪の好青年がヴィーシャを馬に乗せてやってきたではないか
「森の中で迷子になっていたので私が連れて参った 怪我もない」
女子寮の寮母と寮生達は唖然として二人と一頭を見つめる
一番最初にハッとして寮母が礼を述べる
「あ ありがとうございます 今から皆で探しに行くところだったのです」
「そうか…では私は用があるので彼女を引き取って頂きたい」
そして先に降りヴィーシャをお姫様抱っこして皆の前に下ろす
一行は無事だった事に安堵するもイケメンに助けられしかもお姫様抱っこまでされていることにこう思った
((((そこ変われ!)))))
と
幼年学校とは軍に入る者に中等教育を受けさせる学校である
しかも女子寮ともなれば出会いはないのでこの反応もしょうがないものであった
ヴィーシャは皆の前でお姫様抱っこされたことに真っ赤になってゆで上がったタコのようになっていたが助けてくれた青年の名を知らぬ事に気づき名を問う
「私はヴィーシャ あの 貴方のお名前をお聞かせ下さい」
((((よく言った!!))))
名前を知りたいのはヴィーシャだけではない
少女を見つめ青年は名を名乗る
「……イプシロンだ また会うこともあろう」
そう行って森の方へと踵を返して馬を小走りに走らせていき姿は見えなくなった
「白馬の王子様って居るんだなぁ…」
完全に青年に惚れてしまったヴィーシャはエーリャを始め寮生に質問攻めにされたのだった
そうして彼の青年は何処ぞの王子であるとかいや森の精霊様だ等と勝手な憶測が広まっていったのである
そんなことを知る由もないイプシロンは訓練に遅れたことを教官であるボイル少佐に叱られたのだった…
おしまい
と言うことでイプシロン過去回でした
短いと言いつつ筆が進み2558文字と言う長さに…
なんでや…
どうしてこうなった!
次回は予告の通りです
要望あれば他キャラの過去回書きますので
いつの時間帯に投稿して欲しい?
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