Re:ゼロから始めるワールドトリガー   作:はみゃ

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前、もうこっちには投稿しないみたいな話した気がしますが、忘れました
pixivで投稿してる分をこっちにも載せときます

誤字脱字あったらご指摘お願いします!


運命の悪戯

朝起きる時、寝起きはいい方だと自負している

アラームをかけていてもそれより前に起きる、なんて社会人あるあるは自分からすれば日常だ

なぜ目覚めがいいかと言えば、デブになりたくない一心で筋トレしているのと、夜も世の一般的な高校生に比べれば十分健康的な就寝時間に寝付けてるからだろう

朝の目覚めが悪い時といえば、風邪気味だったり気を病みすぎて気分が悪かったりした時だ

少し前は朝方に体がだるい事も多かったが、最近ではむしろ気分の悪さですっきり起きれる

マイナス×マイナスはプラスになるからか、なんて思いながら毎朝朝ごはんを食べるのはここ最近の日常の1つだ

 

だから、気分が悪くて朝が起きれない今日はむしろ、マイナス×プラスでマイナスになった体調改善の兆しだと思っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー・・・い、ーーーーーおーー・・・

 

 

 

なんだか頭が痛い

ぼわぼわとしていて、ズンズンという表現が合う痛みだ

…いや、頭だけじゃなく体も痛い

全身を打ったようにズンズンズキズキ痛んでいる

 

 

 

ーおい、ー・・・だいーーか?

 

 

 

なにか聞こえる気がする

誰かいるのだろうか

そういえば、起きるのが遅いときは父ちゃんが部屋にタックルかましに来てたな

もしかしたら今日起きれなかったせいで、久しぶりに寝技をかけられているのかもしれない

早く起きて、待たせてるお母さんのところに行かないと・・・

 

 

そこまで思考を回して、怠惰で平和な日常を貪り生活をしていたナツキ・スバル、ーーー否、菜月昴は、弾けるかのように勢いよく飛び起きた

 

 

 

 

そして、目の前の誰かへ勢いよく衝突した

 

 

 

 

「いっっっっった!!!!!」

「うわ!!!!!!!」

 

 

ほぼ同時に上がった声と衝突音はやけに静かなこの場ではよく響き渡った

 

結構な勢いでぶつかったのでまあまあ、いやかなり痛い

少し目が滲むのを感じながらも目の前のぶつかった誰か見れば、そこには優等生で良い奴そう、という感想が浮かび上がるような額に手を添えるメガネをかけた青年が座り込んでいた

 

あれ?父ちゃんは?と一緒思考がよぎったが、ここが自分の部屋でないことは目の前の青年と雰囲気ですぐさま理解する

つまり、先程の声はどうやらこの少年のものようで、心配して声をかけてくれていたのだろう

 

「ご、ごめん!マジですみません!勢い余ってつい…」

 

「…いや、僕がもう少し離れていればよかっただけだ。

すまない」

 

丁寧な謝罪を口にした青年を少し観察すれば、恐らくは同級生ぐらいの歳であることがわかる、それにしても大人びた印象ではあるが

そのまま顔を見ると、見た感じで怪我はなさそうだった

ぶつけたであろうおでこを注視していたが、ふと彼のメガネを見ればアンダーリムであることがわかる

オーバーリムはよく見るが、アンダーは初めて見るなと少し感動を覚えた

 

 

いや、それよりも

 

 

「謝るのはこっちだろ!

さっき起こしてくれてたんだろ?マジでごめん!大丈夫か?」

 

「大丈夫か聞きたいのは僕の方だ

オールバックなら君の方が痛いだろ

…正直、寝てるのを見つけた時死体か幽霊だと思ったぞ」

 

「死体!?物騒だな!?それと幽霊だったら倒れないだろ!

いや、驚かすタイプかもしれないけど!」

 

どうやら何故か俺はここで寝ていたらしいが、それを見て初めに出てくる感想が死体や幽霊とは、このメガネくんの思考回路は少しばかり物騒だと感じる

真面目そうな見た目とは裏腹に変な奴なのか?と考えるが、メガネくんは話を続ける

 

「どうしてこんなところで寝てたんだ?ここ立入禁止区域だぞ」

 

「え、ならなんでお前もいんの」

 

「………」

 

「…まあ、ここは目をつぶってやるとしますか」

 

黙りこくってゆっくりと立ち上がる彼を見るに何か事情があるとは思うが、このメガネくんは変な奴という第一印象になりそうだと思う

肝心の自分の記憶を辿るが、ウンウンうなっても倒れた原因は何故か思い出せない

そもそもの話、倒れる前って何をしていたのか……

 

「ーーー、そうだ、俺コンビニに夜食を買いに家を出たんだったな」

 

外に出る時、ケータイと財布は必須だ

ならば、ケータイと財布、そして買ったはずの夜食が自分の周りにあるはずだ

そう思って立ち上がり、探そうとして目線を落とすと…

 

 

「うわ!?何だこの服!!!」

 

落とした先には見覚えのない己の姿が映し出されいた

己の愛くるしいジャージ姿は何処へ、

服はぼろぼろの探索服みたいになっていた

 

「…最初からその服だったぞ?まさか、誰かに着替えさせられたのか?」

 

「…俺、こんな服持ってねぇからな…てかそもそも何処で売ってんだこんな服」

 

こんなサバンナを歩くような服、ジャージが戦闘服な俺が着るわけないだろ!と言いたいが、嫌な予感を辿り、自然とたどり着いた可能性は笑えるものでは無い

 

「え?俺誰かに拉致でもされてた?」

 

「…ここで寝ていた理由は分からない以上、それが一番有力かもしれないな

ここの景色に見覚えはあるか?」

 

そう問われ周囲を軽く見渡す

そしてやけに人気のない住宅街だと感想を述べようとした時、ありえない物が見えた

 

「なんじゃありゃ!?」

 

大声を出したのは許して欲しい、なんせ東京ドーム○個分みたいな大きさ、しかも立体的にデカイ近未来的な研究施設がそびえ立っていたのでは驚いて声も出てしまうだろう

 

菜月昴はそこまで世間知らずではない

金閣寺や伏見稲荷、ディズニーランドに眼鏡橋、富岡製糸場など教科書で勉強するような有名な建造物や、一般に観光名所と言われるような場所、日本の中でも凄い建物などは一通り把握している自信がある

 

しかしなんだこの建物は

極秘みたいな雰囲気を出している割に地下にある訳でもなく施設丸ごと地上に露出している

メタリックな台形気味の四角い建物で、城のように角は柱状に見える凹凸がなされ、屋上の方は監視塔のような何かがあるのが見える

そして、なにか大きなロゴが見えるが、角度的に何と書いてあるかは分からない

こんな丸見えで大きな建物、普通にテレビとかでも紹介されるはずだし自分が知らないわけが無い

この場所自体が極秘という可能性もあるが、辺りは住宅ばかりでどうにも隠蔽されている雰囲気ではない

どういうことだ?と混乱している自分を、メガネくんは少し驚いた顔で見てきた

 

「む?あれはボーダー本部だが………。…まさか、お前はボーダーを知らないのか?」

 

「ぼ、ボーダー…?」

 

ついオウム返ししてしまうが、聞き馴染みのない言葉を常識かのように言われて、なんだか殴られた気分の脳は現状が上手く理解出来ずに深呼吸を求めた

 

俺はただコンビニで買い物しただけなのに…!

 

「……本当に知らないのか。

そうだな、ネイバーは分かるか?」

 

「…残念ながら、全くもって1ミリも聞いた事ねえな」

 

そう言えば、メガネくんは驚きに少し呆れを含んだような表情になる

 

「やめて!こんな常識すらしらねぇのかみたいな目で見ないで!俺のハートにクリティカルダメージ入る!」

 

「僕もボーダーにそこまで詳しい訳では無いが、知らない人には初めて会ったからな、すまない。

そうだな、ボーダーはネイバーというゲートから出てくる危険な生き物からこの街を守る機関のことだ

何故ゲートからこっちに来るのかはわからないが」

 

あまりにもド真面目に返されるので、調子が狂ってしまう感じがあるが、まあ大丈夫だろう

それ以上に、なんだかここの常識がSFチックでほんとに常識か?と疑いたくなってしまう

夢ではないかと頬をつねってみるが、案の定痛い

 

ゲートはかろうじて分かるがネイバーってなんだ?英語にそんな単語があった気がするけど、ボーダーはそのまま境界線みたいな意味か?などと冷静に考えようとするが、しかしそんな理性とは裏腹に心臓は期待するかの如くドキドキと心拍数を上げていく

 

知らない服を着ていて、変なとこで倒れてて、しかもゲートから変な生き物が出てくるような事が常識と言われる

ここまで状況が揃えば、やはり期待してしまうだろう

今の状況、言うならば

 

「もしかしてこれって、異世界召喚ってやつ!?」

 

その言葉と同時にけたたましいサイレンが鳴り響いた

 

 

 

《ゲート発生、ゲート発生》

《座標誘導誤差0.17》

 

 

 

辺り一帯に響き渡るアナウンスと同時に、重々しい落下音、否、着地音が轟音として響く

 

そして、目の前に突如として現れた巨大な何かを、恐怖に拘束され動かせない瞳がゆっくりと映し出す

口の中から除く赤い1つ目に、まるで甲殻類かのような表層、長く太い首や胴体、そしてそのまま地に着いた4本の足

その姿は、宇宙からやってきたかのようなSF感満載の大型の化け物であった

 

「…っ、!」

 

恐怖は過ぎれば声を出すことすら許さない

いつの間にか尻もちをついていた俺とメガネくんだが、立ってても座っていてもこの威圧感の前には些事だと感じてしまう

 

そして、降り立った化け物はゆっくりとこちらに視線を向ける

上から値踏みされるような、見定められるような目で見つめられた後、まるで鳴き声のような異音と共に視界は暗闇に包まれた

 

唐突な浮遊感と圧迫感、化け物にくわえられ持ち上げられていると理解したのは足が化け物の口内へと入り切った瞬間だった

 

恐怖で動けなかった体を無理やりにでもばたつかせ、口の中にあった目の何かにでも手をかけれたのか、落下はせずに済んだ

 

そして、恐らく同時に飲み込まれたであろうメガネくんの存在を思い出す

 

「おい!メガネ!メガネくん!どこだ!返事しろ!」

 

もしかしたら既に巨体の長い首の底に落ちてしまったのかもしれない、その後に迎える結末なんて考えれば、いや考えなくても分かる

全身から冷や汗や脂汗が吹き出し、まずい、どうしようという不安に思考が埋め尽くされ、それに焦り、更に不安が募っていくという思考の無限ループに陥るのを直に感じてしまう

そんなこと考えてる暇なんてないのに、助けないと、

 

「メガネくん!メガネ!どこだよ!おい!メガネくん!めが」

 

 

必死に叫ぶ中、視界が一瞬、本当に一瞬だけ白く蛍光色の黄緑のような色に包まれた気がしたような

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…頭が痛い、全身が痛い、

何があったのか、俺はどうなった?メガネくんは?

 

 

 

 

 

俺は何してる?頬から感じる感触はまるでアスファルトの地面みたいな…

地面…地面?

 

 

「っ!?」

 

 

 

そうして、飛び起きた俺は、目の前にいたメガネくんと勢い余って衝突した

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