軍ヲタ高校生、異世界にて何を為す   作:カジエモン

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毎度カジエモンですわ。
今回ははいふりの小説をここに投下いたしますわ。
また、pixivに同作品を投稿しておりますので、そちらもよろしくお願いします。
「なぜはいふりか?」ですって?そんなの書きたくなったからに決まっているでしょう!


異世界転移でピンチ
軍ヲタ艦隊司令、異世界にて着任


?「ふふ……………やったぞ、遂に完成だ!」

 

とある艦艇のプラモデルを手に歓喜の声を上げる少年がいた。彼は五十川陽人(いそかわ はると)。軍ヲタの艦艇が大好きなごく普通?な男子高校生だ。

 

陽人「いやぁ、長かった。しかし、やっと理想の艦隊がここに完成したんだ」

 

彼はただ艦艇のプラモデルを作るのが飽きた為に、改造した架空艦で艦隊を作り始め、約2ヶ月で完成させた。

 

陽人「にしても、はるな型はかっこいい。まだこの時代の艦には主砲が2つあるのはおかしいことじゃなかったんよな」

 

彼が最後に建造したのは、架空艦の『改はるな型護衛艦』二番艦の『ひえい』だった。既に一番艦のはるなはジオラマに他の艦たちと共に飾ってある。

改はるな型の設定は、モスボール保管されていたはるな型護衛艦及びしらね型護衛艦にイージス・システムを搭載し、再就役させたというものである。主砲を二基とも54口径5インチ単装速射砲(Mk42)から62口径5インチ砲(Mk45)に換装、艦橋前のアスロック8連装発射機のあった場所と艦後部の格納庫上部にMk41VLSを32セルずつ新規搭載、高性能20ミリ機関砲(CIWS)については元の位置から変わっていない。他にも3連装魚雷発射管、シースパロー発射筒、副武装にブローニングM2重機関銃が備えられている。

ヘリコプター運用能力は以前と変わらず、3機の運用が可能である。

ちなみにVLS搭載に伴い、船体は延長され、マストも一部形状を変更している。

 

陽人「名付けるなら、第5護衛隊群かな………………そろそろ寝ないと」

 

そう言って彼は作品をドックに収め、布団に潜り込む。これが現世とのお別れになる事なんてつゆ知らず、彼は意識を手放した。

 

 

 

 

 

陽人「んぅ………ん?ここは?」

 

目が覚めると自分の部屋ではないことに気づいた彼は辺りを見回した。

 

陽人「船室か?」

 

彼がいたのは一等船室のような個室であった。

 

彼が考えを巡らせていると、コンコンとドアがノックされる。

 

陽人「はーい」

 

彼がドアを開けると海上自衛隊の作業服を着た少女が立っていた。

 

?「お目覚めでしたか、群司令」

 

陽人「あぁ………君は?」

 

谷垣「?私は貴方の直属の部下にして、第5護衛隊群の首席幕僚を務めています谷垣知佳(たにがき ちか)一等海佐ですよ。どうされたんですか、群司令?」

 

陽人「第5護衛隊群………俺が群司令?」

 

第5護衛隊群___彼が自分の作品たちに名付けた架空の艦隊名である。

目の前の少女はなんと言った?自分の想像上の理想の艦隊の名前を言った。

 

陽人「今、第5護衛隊群の首席幕僚って言った? 」

 

谷垣「?えぇ、そう言いました。というより寝ぼけていらっしゃるんですか?この群の司令は貴方ですよ。五十川海将補」

 

訳も分からず陽人は混乱していた。

 

陽人(おいおい、ちょっと待って。訳が分からんて。寝て起きたら船の中。かと思えば自衛隊の作業服着た女の子が来て、ありもしない俺の作った護衛隊群の名前を言うし、俺が海将補!?)

 

陽人「えーっと、一つ質問良いかな?」

 

恐る恐る聞くとすぐに返事が返ってきた。

 

谷垣「はい、なんでもどうぞ。私の答えられる範囲であれば」

 

陽人「この艦の名前は?」

 

谷垣「改はるな型護衛艦、一番艦はるなです。もう、まだ寝ぼけてるんですか?貴方の座乗艦ではないですか」

 

陽人は唖然とした。なんと自分の乗っていた船もとい艦が自分の作った架空艦だったからだ。

彼が困惑の渦中にいる中、また谷垣が話しかけてきた。

 

谷垣「?まぁ、いいや。ご報告がありますので、準備が出来次第艦橋にお越しください」

 

彼女はそう言うと、その場を後にした。

 

陽人「あ!ちょっと、待………行っちゃった」

 

戸惑いながらも、第三種夏服(半袖)に着替え、諸々の準備を済ませて、艦橋に急いだ。

 

 

 

 

 

自分が作った艦だからなのか、迷うこともなく、無事に艦橋までたどり着いた。

 

船員「お疲れ様です。群司令」

 

ちょうど通りかかった乗組員が敬礼をしてきた。ちゃんとできているかは分からないが、斜め45度の答礼を返す。

ここまで来る途中にも他の乗組員とすれ違っていた陽人は一つ疑問があった。

 

陽人「なんで、大人が一人もいないんだ?」

 

そう、彼がすれ違う船員は全員同世代と思われる者ばかりで、大人は見ていない。しかし、先程の自室の件もあり、後で資料室にでも行くことにして艦橋へ入った。

 

「群司令、入られます!」

 

陽人が入った瞬間、艦橋にいた全員が振り向き、敬礼をした。それにすかさず陽人も答礼をする。

 

谷垣「お待ちしていました。司令」

 

陽人「あぁ、すまん」

 

現状把握の為にとりあえず状況確認をする事にした。

 

陽人「現状を報告してくれ」

 

谷垣「はっ!我々はRIMPAC(環太平洋合同演習)の為にハワイに向かっていました。しかし、八丈島近海にて台風に巻き込まれ、味方部隊を見失いました。それだけに限らず、横須賀の司令部とも通信が途絶。部隊内に混乱が広がっています」

 

陽人(おいおい、結構まずいやん。台風に巻き込まれて、通信不良どころか、レーダーすらまともに動かんとかどうなってんだ?)

 

陽人「各部の異常は?」

 

谷垣「いえ、見受けられませんでした。機器自体は正常に作動しています」

 

陽人「わかった。短波受信機を試してみてくれ。国際緊急周波数でもいい。とにかく、どこかに繋げてくれ」

 

谷垣「了解です。航路についてはいかが致しましょう?」

 

陽人(そうだった。どうする?元々演習に行く予定だったらしいから、下手に動く訳には………)

 

陽人が導き出した答えは___

 

陽人「一旦、一夜だけ様子見で停泊しよう。異常時だからこそ、下手に動いて隊員を危険に晒したくない」

 

谷垣「わかりました。その旨、全艦に通達します」

 

陽人「あぁ、頼んだ」

 

 

 

 

 

その日の夜、はるなの資料室にて

 

陽人は疑問に思った事を全般に調べていた。

 

陽人「嘘だろ………俺の知ってる歴史じゃねぇ」

 

彼が呼んでいた資料は歴史と自衛隊に関するものであった。

彼の言っている通り、歴史が全くの別物であった。20世紀までの歴史は彼が習ったままであまり変わりなかった。しかし、21世紀については話が別だった。2014年に尖閣諸島沖で日本と中国が軍事衝突を起こし、後に尖閣事変と呼ばれ、それがそのまま戦争に発展した。6年にも及ぶ戦果は日本の防衛に関する意識、法律を変えさせた。

 

陽人「これによって、幼年学校に近しい物ができた上に、14歳から自衛隊に入隊可能に………………あっ、でも流石に徴兵みたいなことはしていないみたいだ」

 

徴兵はしない。それもその筈、そんな事をすれば日本国憲法が破綻している事になり、国として正常に動作していない事になるからだ。

 

陽人「なるほどね~、そりゃ大人のいない艦隊ができてもおかしくないや」

 

陽人は納得し、他の資料にも目を通す。自らが指揮する第5護衛隊群は自分が思い描いた設定がまるまる反映されていた。その他にも郡の名簿に目を通し、全員とまではいかないが、主要な隊員の名前はあらかた覚えた。

 

 

 

 

 

翌朝

 

陽人は艦橋に立ち、指揮を執っていた。

 

陽人「通信長、全艦に回線繋げ」

 

通信長「了解」

 

陽人「全艦に通達!私は司令の五十川陽人だ。 現在、我々は通信不良により、司令部及び味方部隊との通信の一切が途絶している。異常時につき、横須賀に帰投する。全艦回頭!艦隊進路横須賀!」

 

航海長「了解!進路横須賀!」

 

陽人の指示により、艦隊全ての艦が同時に転舵する。

 

陽人「対空、対水上、対潜警戒を厳となせ!」

 

哨戒長「TAO、了解しました」

 

全艦に対する指示が終わって間もなく、陽人は新しい司令を出そうとしていた。

 

陽人「副司令」

 

谷垣「なんでしょうか?」

 

陽人「立入検査隊に待機命令を出してくれ。できれば、警務隊も頼む」

 

谷垣の顔が強張る。

 

谷垣「司令、それはつまり………」

 

陽人「分かってる。そんな事態はできる限り避けたい。だが、念の為だ」

 

谷垣「………承知しました」

 

陽人「すまないが、よろしく頼む」

 

 

 

 

 

進路を横須賀に変更して早2時間。浦賀水道の数十km手前まで来ていた。

 

陽人「そろそろ陸が見えてくるが、何か映るか?」

 

航海士「いえ、特には何も。強いて言うなら巨大なフロート?のような物が浮かんでいるようです。そして、おかしな事に、一部陸地が沈んでいるようです」

 

陽人(陸が沈んでいて、フロートが浮かんでいる………………なんだろう、凄く嫌な予感がする。だって、そんなのまるで)

 

彼が考えているその時であった。

 

通信長「国際周波数にて通信を傍受!近辺の船舶からのようです」

 

航海長「レーダーも水上目標を探知しています」

 

陽人「ウィング!何か見えるか?」

 

見張員「こちらウィング、艦影を5隻視認。艦種は………インディペンデンス級!」

 

それを聞いた陽人は絶句した。

 

陽人「嘘…だろ?」

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