所在地
Y県南東部
人口
約 128,000人
Y県内では中規模の都市。近隣の大都市へのベッドタウンとしての性格が強い。
北部:近年再開発が進む新興住宅地と大型ショッピングモールがある明るいエリア。
南部:古い商店街、雑居ビル、倉庫街が広がる下町エリア。夜になると少し薄暗く、治安の悪い噂も立つ。
白鷺川が市内を南北に流れており、川沿いに公園や遊歩道が多い。
市の花
白鷺百合
白く上品なユリで、初夏に河川敷や公園で見頃を迎える。市のシンボルとしてロゴや観光PRに多用されている。
主な名産品
白鷺米(ブランド米)
白鷺茶(緑茶)
しらさぎ最中・白鷺饅頭(和菓子)
鷺川うなぎ
白鷺焼(白を基調とした陶器)
白鷺高等学校は市内でも進学校として知られる。
近年、同規模の他都市と比べて行方不明者の数が全国平均の約3倍と異常に多い
白鷺高等学校、午後の授業中。
窓から差し込む柔らかな春の陽光が、教室を淡く照らしている。
月山慧は机に頬杖をつき、ノートに視線を落としていたが、実際にはほとんど文字を追えていなかった。
まぶたが重い。
戦いの疲労が、まだ体に深く染みついている。
「慧…また寝てる…」
隣の席から茜が小さなため息をついた。
ここ数日、慧の様子がおかしい。
朝のホームルームでは椅子に座ったままうとうとし、休み時間には屋上や廊下の隅で居眠りをしている。
最近は忙しくなり、放課後になるとすぐにpauseの手伝いに入るが、作業の途中で何度も肩を落としてぼーっとしている。
茜は幼馴染として、それを見逃せなかった。
(絶対に何か隠してる……)
授業が終わると、茜はすぐに慧の席に近づいた。
「慧、今日も屋上で寝てたでしょ?」
「え…?あ、うん…ちょっと疲れてて…」
慧は慌てて目をこすり、曖昧に笑う。
その笑顔が、いつもの慧らしくないことに茜は気づいていた。
「最近、夜更かししすぎじゃない? 顔色も悪いよ。サボってるわけでもないのに、どうしたの?」
「ほ、ほんとに大丈夫だって…ただ、宿題が溜まってて…」
「ふーん……」
茜は目を細め、慧のポケットにちらりと視線を落とした。
そこに、いつも持ち歩いているボロボロのデッキケースの角が見え隠れしている。
(あのケース……最近、ますます大事そうに持ってるよね……)
同じ頃、プリマビスタの船長室。
木製の机に広げられた地図帳を前に、船長が静かに紅茶を飲んでいた。
その向かい側に、ラムザが立っている。
彼の表情は硬く、いつもの穏やかさが影を潜めていた。
「船長……ケイの様子が、明らかに限界です」
ラムザは抑えた声で切り出した。
「連日の戦いで、彼の体はボロボロです。元々、戦うために生きてきた人間ではありません。僕やジタンが体を借りているとはいえ……これ以上、慧を巻き込むべきではないと思います」
船長はカップを静かに置き、黄色い瞳をラムザに向けた。
「彼が疲れていることは、私も承知しています。しかし、慧君はプレインズウォーカーです。灯が覚醒した以上、彼はもう『普通の高校生』ではいられません」
「それでも!」
ラムザの声が少し大きくなった。
「ケイはまだ17歳です。学校に行き、姉さんとカフェを手伝い、幼馴染と他愛もない会話を楽しむ…それが彼の日常です。僕たちが戦うべき相手を、彼の体を借りて戦わせ続けるのは…あまりにも酷です」
船長は静かに息を吐いた。
「ラムザ君。あなたは慧君を、守りたいと思っているのですね」
「……そうです」
「ならば、なおさらです。ファイレクシアはすでに白鷺市を狙っています。慧君の灯が覚醒した今、彼を戦いから遠ざけたとしても、敵は彼を放っておきません。むしろ、守るために戦うしか道はないのです」
ラムザは拳を強く握った。
「それなら…僕たちがもっと負担を負うべきです。ジタンやスタイナー、オーラン…皆で協力すれば、慧の出番を減らせるはずです」
船長はゆっくりと首を横に振った。
「残念ながら、それはできません。プレインズウォーカーの灯を持つ者でなければ、あなたたちはこの世界で戦うことすらできないのですよ」
ラムザは唇を噛んだ。
「……つまり、彼を戦わせ続けるしかない、と?」
「少なくとも、今はそうです。ですが、私は無為に彼を酷使するつもりはありません。負担を軽減する策を講じます。それまでは…どうか、彼を支えてあげてください」
ラムザはしばらく無言で船長を見つめていたが、やがて深く息を吐いた。
「……わかりました」
ラムザは一礼し、船長室を後にした。
(灯の宿命からは誰も逃れられない。逃れようとすればするほど、飲み込まれるものですから…)
放課後、白鷺市の住宅街。
慧は重い足取りでpauseに向かっていた。
制服のポケットの中で、デッキケースが微かに熱を持っているような気がした。
(今日は…少しだけ早く帰りたいな…)
後ろを歩く茜は、十分な距離を保ちながら慧を尾行していた。
鞄を胸に抱え、できるだけ自然を装っているが、目は慧の背中から一切離さない。
慧が信号で立ち止まると、茜も慌てて電柱の陰に隠れた。
慧が再び歩き出すと、彼女もそっと後をつける。
(絶対に何かある……)
茜は心の中で繰り返した。
(慧があんなに疲れている理由……今日こそ、突き止めてやる)
慧はカフェの裏口に入る前に一度立ち止まり、大きく息を吐いた。
その肩が、明らかに落ち込んでいる。
茜は少し離れた路地の角から、その姿をじっと見つめていた。
(慧…お願いだから、何も隠さないで…)
今日は手伝う日ではなく、茜もバイトの日ではない。
ただ単純に遊びに来たというだけで入ることもできたが、今日はなぜかそれができなかった。
翌日、土曜日の朝。
慧のスマホが突然鳴った。
ベッドの中でうとうとしていた慧は、目をこすりながら画面を確認する。
表示されている名前は『本若茜』。
「……もしもし?」
「おはよー! 慧、今日暇でしょ?」
明るい茜の声が飛び込んでくる。
「え……あ、うん……今日は特に予定は……」
「じゃあ決まり! 今から商店街行こうよ! 昼ご飯一緒に食べよ!」
慧は少し戸惑いながらも、茜の勢いに押されて了承した。
「わかった……じゃあ、いつものバス停で」
電話を切った後、慧はため息をついた。
体はまだ重い。
しかし、幼馴染の誘いを断る理由も見つからなかった。
午前11時、白鷺市商店街。
慧と茜は並んで歩いていた。
茜はいつものように元気よく話しかけてくるが、その目は時折、慧の顔やポケットを鋭く観察している。
「ねえ、今日は何食べたい? 私、最近できた中華屋さんが気になってるんだけど」
「中華か…いいね。行ってみようか」
二人は商店街の奥にある小さな中華料理店に入り、炒飯と餃子を注文した。
食事をしながらも、茜は自然に会話を続けつつ、慧の様子を細かく見ていた。
昼食の後、二人は少し歩いておもちゃ屋に入った。
慧はMTGのカードを探すふりをしながら、実際にはぼんやりと棚を見つめている。
茜はそんな慧の横で、トレーディングカードのコーナーを物色しながら話しかけた。
「慧、最近新しいカード買ってる? なんか、デッキ変えた?」
「え?あ、うん…ちょっとだけ…」
慧が曖昧に答えると、茜は笑顔のまま内心で確信を深めた。
(やっぱり……あのデッキケースに関係があるんだ)
その後、二人はゲームセンターへ移動した。
クレーンゲームや音ゲーで遊ぶ間も、茜は慧の反応を観察し続けた。
慧が途中で座り込んで少し休もうとした瞬間、茜は自然に隣に座り、軽い口調で尋ねた。
「慧…最近、本当に疲れてるよね?
何かあったら、話してくれてもいいんだよ?」
慧は一瞬、表情を強張らせたが、すぐにいつもの曖昧な笑顔を浮かべた。
「…大丈夫だよ。ただ、ちょっと眠いだけ」
茜は笑顔で頷いたが、心の中では別の言葉を繰り返していた。
(嘘だ…絶対に何かある)
ゲームセンターを出た頃には、陽が少し傾き始めていた。
慧の歩く速度は、朝よりも明らかに遅くなっていた。
茜は隣を歩きながら、静かに決意を固めた。
(もう少し…もう少し近づいて、確かめてみよう)
2人と赤子を背負った母親がすれ違う。
すれ違うと同時に慧は悪寒を感じる。
(なんだ、これ…?)
「プレインズウォーカーでしゅね…?」
いくつもの年代の男性の声が混ざり合ったような赤ちゃん言葉の声と共に感じる殺気。
「慧、どうし…!?」
急に慧に片手で抱えられた茜が次に感じたのは全身に感じる風で、下を見ると先ほどまで歩いていた場所よりもはるかに高い場所にいた。
着地したのはバス停の屋根の上で、茜が見た慧の髪は金色になっていて、瞳がなぜか淡い青色になっていた。
「慧…その姿、何…?」
(いったい、何がどうなって…)
「すまない、ケイ。俺も憑依できると船長から聞いた。危険を感じたから、入らせてもらったぞ」
(クラウド…?)
「ケッ…失敗したか!!話には聞いていたが、本当にクリーチャーを憑依させることのできるプレインズウォーカーがいたとはなぁ!!」
母親のはずの人物からはなぜか男性の声が聞こえ、抱えていた赤子は無造作に地面に転がっていた。
消える赤子の頭部からは刃が出ており、もしクラウドが動かなければ慧は頭を貫かれていたかもしれない。
「誰だ?お前は」
「キキ!イヒヒヒヒヒ!!!」
腹を抱えて笑うその人物の体がベキベキと音を立てて変化し、その姿を小太りで黒がベースで派手な装飾をいくつも付けた高価そうな服装の男へと変わっていく。
「俺様はボーゲン、ファイレクシアに選ばれた男……」
デッキを構えた男は、派手な金色のネックレスをじゃらじゃらと鳴らしながら、にたりと笑った。
その容姿—小太りで派手な服装、脂ぎった顔、自信過剰な態度—を見た瞬間、クラウドの胸に忌まわしい記憶が蘇った。
(……コルネオ)
ウォールマーケットの支配者。
ティファを「オークション」に出そうとした、卑劣で下品な男。
潜入するために女装をする羽目になったことは元の人格を取り戻した今も忘れられない。
あの時の屈辱と怒りが、一瞬でクラウドの胸を焼いた。
「チッ……また、こんな下衆な顔が現れやがったか」
クラウドは、低く唸るように言った。
「はん? なんだそりゃ?俺の顔が気に入らねえってか?」
ボーゲンは肩をすくめ、嘲るように笑う。
「まあいい。とにかく、お前を殺せば俺様の評価も上がるってわけだ。さあ、始めようぜ!」
クラウドは茜を置いて跳躍し、ボーゲンの前でデッキを構える。
周囲の空間が歪み、バリアのような膜が張り巡らされた。
一般人には見えない、カードバトル特有の結界だ。
「…仕方ない。やるぞ、ケイ」
(クラウド……!)
慧の意識が、クラウドに呼びかける。
(茜が……見てる……!)
「こうなった以上はもう戦うしかない。彼女はバリアの外にいるから、心配はいらない」
クラウドは静かに息を整えるとボーゲンに向き直った。
茜はバス停の屋根の上で、呆然と立ち尽くしていた。
目の前で起こっていることが、理解できない。
慧の髪が金色に変わり、瞳が淡い青色になった。
そして今、目の前で突然空間が歪み、派手な男と対峙している。
「慧…どうして…?」
彼女の声は震えていた。
慧の体を動かしているのが、明らかに『慧ではない誰か』であること。
混乱と恐怖、そして心配が、茜の胸の中で渦巻く。
(慧…あなた、何と戦ってるの…?)
「ボーゲン…ですか」
船長室で、突然始まった慧とボーゲンのゲームをモニターで見る船長は野薔薇が描かれた表紙の本を手に取っていた。
(祖国を裏切りし貴族が、ファイレクシアンに堕ちた…というわけですか)
2ターン目 クラウドターン開始時
クラウド
手札5
LP20
場 土地(王都ラバナスタ(白/赤-街))すべてタップ
ボーゲン
手札5
LP20
場 チフス鼠 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死
土地(黒)すべてタップ
「俺のターン」
クラウド
手札5→6
「俺は土地カード《始まりの街》を置く。このカードはライフを1支払ってタップすることで、好きな色のマナを生み出すことができる。俺は俺自身のカード《ミッドガルの傭兵、クラウド》を召喚」
親友の死と引き換えに命からがら逃げこんだミッドガルで、偽物の自分の始まりの姿がクラウドの前に現れる。
分身とはいえ、改めてかつての自分を見ることに恥ずかしさを覚えるが、今はそれを言っている場合ではなかった。
クラウド
LP20→19
ミッドガルの傭兵、クラウド 2/1(伝説のクリーチャー-人間・兵士・傭兵)白・白
「このカードの召喚に成功した時、俺はライブラリーから装備品カードを1枚、相手に公開して手札に加える。俺が手札に加えるのは《バスターソード》」
戦う者たちに受け継がれ続けた剣がクラウドの手札に加わる。
まだその力を発揮することはできないが、それでもこのカードが手札に来たことは頼もしい。
「俺はこれで、ターンエンド」
クラウド
手札6→5(うち1枚《バスターソード》)
LP19
場 ミッドガルの傭兵、クラウド 2/1(伝説のクリーチャー-人間・兵士・傭兵)
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街))すべてタップ
ボーゲン
手札5
LP20
場 チフス鼠 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死
土地(黒)すべてタップ
「ケッ!装備カードを手にして何になる!?《チフス鼠》がいることを忘れたか!?こいつの接死で道連れにできるんだからなぁ!俺様のターン!」
ボーゲン
手札5→6
「俺は土地カードを置き、手札からインスタントカード《悪性の傷》を発動。クリーチャー1体に-1/-1カウンターを1つ置き、そのクリーチャーが死んだときにそのクリーチャーのコントローラーに毒カウンターを1つ置く。お前の分身には死んでもらうぜぇ!!」
召喚されたばかりのクラウドの分身が光の粒子となって消滅する。
同時に、クラウドは体から力が抜ける感触を覚えた。
「これは…」
クラウド
毒カウンター0→1
「このカウンターはプレイヤーに乗るものでなぁ!こいつが10個以上置かれたとき、問答無用で負けるんだよぉ!俺は更に《チフス鼠》を召喚し、バトル!《チフス鼠》で攻撃!!」
赤い瞳を見せる《チフス鼠》がとびかかり、クラウドの手にかみつく。
この程度の痛みで声を上げるクラウドではないが、噛まれた箇所をさすりつつ、相手をにらむ。
クラウド
Lp19→18
「俺様はこれでターンエンド…」
クラウド
手札5(うち1枚《バスターソード》)
LP18
毒カウンター1
場 土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街))すべてタップ
ボーゲン
手札6→3
LP20
場 チフス鼠×2 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死(うち1体タップ)
土地(黒2)すべてタップ
「俺のターン!」
クラウド
手札5→6
「俺は土地カードを1枚置き、《シーンドライブ、ライトニング》を召喚」
前のターンに倒れたクラウドの分身に代わり、現れたのは妹のために聖府に反逆する決意を固めたばかりのライトニング。
フィールドにいる2体の鼠に対してしかめた顔を見せた後でデュアルウェポンを銃に切り替えて照準を向けた。
シーンドライブ、ライトニング 3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士)①・白・赤 先制攻撃・トランプル・絆魂
「《ライトニング》には先制攻撃がある。《チフス鼠》をブロックしても、ダメージを通すことなく倒せる」
「ちっ…」
「俺はこれで、ターンエンド」
クラウド
手札6→4(うち1枚《バスターソード》)
LP18
毒カウンター1
場 シーンドライブ、ライトニング 3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街)、赤)すべてタップ
ボーゲン
手札3
LP20
場 チフス鼠×2 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死(うち1体タップ)
土地(黒2)すべてタップ
「たかが先制攻撃を持つクリーチャーを出したからといって、調子に乗ってんじゃねえぞ!俺様のターン!!」
ボーゲン
手札3→4
「俺様は土地カードを1枚置き、俺自身のカード《背信の貴族、ボーゲン》を召喚」
「お前自身のカード…?」
「俺様の力を思い知らせてやる!!」
ボーゲンの分身といえるモンスターがフィールドに現れ、抜いたナイフを《ライトニング》にちらつかせる。
背信の貴族、ボーゲン 3/3(伝説のクリーチャー-人間・貴族)①・黒・緑
「このカードの召喚に成功した時、お前に毒カウンターを2つ与える」
「召喚しただけで毒を…!?」
《ボーゲン》から投げられたナイフがクラウドの腕に刺さる。
すぐに抜いたクラウドだが、更に体から感じるだるさ。
毒が徐々にむしばんでいっているのを感じた。
クラウド
毒カウンター1→3
「俺様はこれで、ターンエンド」
クラウド
手札4(うち1枚《バスターソード》)
LP18
毒カウンター3
場 シーンドライブ、ライトニング 3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街)、赤)すべてタップ
ボーゲン
手札4→2
LP20
場 チフス鼠×2 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死(うち1体タップ)
背信の貴族、ボーゲン 3/3(伝説のクリーチャー-人間・貴族)
土地(黒2 緑1)すべてタップ
「俺のターン」
クラウド
手札4→5
「アップキープ開始時に、俺様自身の効果発動!相手の毒カウンターが3つ以上あるとき、相手クリーチャー1体を次の俺のターン終了時まで、攻撃もブロックもできなくする!」
「何…?」
「どんな効果を持っていようと、攻撃もブロックもできなきゃ何も意味ねえだろぉ!!」
「俺は土地カード《月と星の加護を受けし、ウィンダス連邦》を置く。そして、ソーサリーカード《救いの手》を発動。このカードは俺の墓地の3マナ以下のクリーチャー1体をタップ状態で復活させる。俺は墓地の《俺自身》を復活させる」
ミッドガルの傭兵、クラウド 2/1(伝説のクリーチャー-人間・兵士・傭兵)白・白
「そして、復活した俺自身の効果を発動。ライブラリーから《チェーンソー》を手札に加える。そして、《チェーンソー》を発動。このカードが戦場に出たとき、クリーチャー1体に3のダメージを与える。お前の分身をこれで破壊する」
「ちぃ…!」
机上にある自分の分身のカードが墓地へ飛ばされたことに不快感を抱くとともに、クラウドが出した《チェーンソー》の刃が回転する。
チェーンソー(アーティファクト-装備品) 回転カウンター0→1
「《チェーンソー》は1体以上のクリーチャーが死亡するたびに回転カウンターが1つ乗って、装備したクリーチャーは乗っている回転カウンターの数だけパワーがアップする」
「へへ…なら、その回転カウンターをもっと増やしてやるぜ!!俺自身の効果を発動、雪原での道連れだぁ!!」
効果発動宣言と同時に上空に出現する巨大な岩。
その岩は浮遊した状態でとどまっているが、振動していていつ落ちてくるかわからない状態だ。
「道連れだと…?」
「俺様の分身が死んだとき、対戦相手一人は自分がコントロールしているクリーチャー1体を殺さなきゃならねえ…。対戦相手はてめえ一人、さあ…殺す自分のクリーチャーを選べ!!」
「くっ…俺は俺自身を犠牲にする」
クラウドが宣言したと同時に落下する大岩。
それに押しつぶされて消える自分の分身と墓地へ飛ぶ自分のカードにクラウドは不快感を覚える。
チェーンソー(アーティファクト-装備品) 回転カウンター1→2
「そして、俺様の分身が死んだとしても、《ライトニング》が次の俺のターン終了時まで何もできないことは変わらねえ!」
「ああ…だが、俺にはまだカードが残っている。《アラミゴの猛牛、ラウバーン》を召喚」
アラミゴの猛牛、ラウバーン 2/2(伝説のクリーチャー-人間・戦士)①・赤 護法
「俺はこれで、ターンエンド」
クラウド
手札5→3(うち1枚《バスターソード》)
LP18
毒カウンター3
場 シーンドライブ、ライトニング 3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂(《背信の貴族、ボーゲン》の影響下)
アラミゴの猛牛、ラウバーン 2/2(伝説のクリーチャー-人間・戦士) 護法
チェーンソー(アーティファクト-装備品)回転カウンター2
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街)、赤、月と星の加護を受けし、ウィンダス連邦(白/緑-街))すべてタップ
ボーゲン
手札2
LP20
場 チフス鼠×2 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死(うち1体タップ)
土地(黒2 緑1)すべてタップ
「く、くくくく…俺様の、ターン…」
ボーゲン
手札2→3
「俺様は土地カードを1枚置き、このカードを召喚する…」
ボーゲンがカードを置くと同時に彼の目の前に大きなカプセルが出現し、透明な液体で満たされる。
「これ、は…」
液体の中で構築されていく存在にクラウドは戦慄し、ボーゲンが笑い始める。
「そうだ…皇帝に匹敵する力がそこにある!!《古代の災厄、ジェノバ》!!」
ソルジャーが生まれ、宝条の野心を目覚めさせ、セフィロスを狂わせた、クラウドたちの戦いの元凶となった存在。
それが再びクラウドの前に姿を現した。
古代の災厄、ジェノバ 1/5(伝説のクリーチャー-エイリアン)
「このクリーチャーは俺様のターンの戦闘開始時にクリーチャーにジェノバ細胞を与え、ミュータントへと変貌させる!そういえば…聞いたことがあるなぁ。ミュータント人間…確か、モンスター。いや、ソルジャー、だったか…?」
「ボーゲン…!!」
「そう怒るなよ、お仲間が増えるんだからよぉ!!《ジェノバ》の効果!《チフス鼠》にジェノバ細胞が打ち込まれる!!」
カプセルにひびが入り、そこから出てきた灰色の触手が《チフス鼠》の頭に刺さり、何かを打ち込むとカプセルの中へ戻っていく。
《チフス鼠》の目がクラウドと同じ色の変化し、ニタリとした笑顔を見せていた。
チフス鼠 1/1→2/2(クリーチャー-ネズミ→ネズミ・ミュータント)+1/+1カウンター0→1 接死
「さあ、2体の《チフス鼠》で攻撃!!」
前のターンは動かなかった2匹の《チフス鼠》が一斉にクラウドに襲い掛かる。
2匹に噛まれたクラウドは噛まれた痛みに耐えながらボーゲンをにらむ。
クラウド
LP18→16→15
「ハハハ!!ブロックしないのは正解だぜ!特に、ジェノバ細胞を得てミュータントとなった《チフス鼠》はな!!」
「どういう意味だ…?」
「《ジェノバ》は俺様のターンの間にミュータントが死んだとき、その死んだミュータントのパワーと同じ枚数カードをドローできるからなぁ!!俺はこれでターンエンド」
クラウド
手札3(うち1枚《バスターソード》)
LP15
毒カウンター3
場 シーンドライブ、ライトニング 3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂(《背信の貴族、ボーゲン》の影響下)
アラミゴの猛牛、ラウバーン 2/2(伝説のクリーチャー-人間・戦士) 護法
チェーンソー(アーティファクト-装備品)回転カウンター2
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街)、赤、月と星の加護を受けし、ウィンダス連邦(白/緑-街))すべてタップ
ボーゲン
手札3→1
LP20
場 チフス鼠 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死(タップ)
チフス鼠 2/2(クリーチャー-ネズミ・ミュータント)+1/+1カウンター0→1 接死(タップ)
古代の災厄、ジェノバ 1/5(伝説のクリーチャー-エイリアン)
土地(黒2 緑2)すべてタップ
「だが…これで《ライトニング》はお前の呪縛から解放される。俺のターン」
クラウド
手札3→4
(マナは全部使ってるし、《チフス鼠》はタップしてる。《ジェノバ》はタフネスが5あるけど、パワーは1なんだ。《ライトニング》か《ラウバーン》、どちらかの攻撃を通せる)
「ああ、そうだな…。俺は土地カード《冒険者の宿》を置く。《冒険者の宿》を戦場に出したとき、俺はライフを2回復する」
クラウド
LP15→17
「そして、3マナを使い手札の装備カード《バスターソード》を出す。そして、2マナを使い《ライトニング》に装備する」
愛用のデュアルウェポンをホルスターにいれた《ライトニング》がクラウドが受け継いだ剣を手にする。
今まで使ってきた武器とは異なり、重量のある両手剣にさすがのライトニングも戸惑いを感じている様子だ。
「《バスターソード》を装備した《ライトニング》のパワーが3、タフネスが2アップする」
シーンドライブ、ライトニング 3/2→6/4(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂
(これで《ライトニング》のパワーが《ジェノバ》のタフネスを超えた!)
「バトル。《ライトニング》と《ラウバーン》で攻撃。そして、《ラウバーン》の効果。攻撃時に攻撃クリーチャー1体に俺がコントロールしている装備カード1枚を装備させる。《チェーンソー》を《ラウバーン》に装備する」
《チェーンソー》を右手で手にした《ラウバーン》だが、隻腕の彼は足で蹴る形でスイッチを押して刃を回転させる。
アラミゴの猛牛、ラウバーン 2/2→4/2(伝説のクリーチャー-人間・戦士) 護法
「《ラウバーン》の攻撃を《ジェノバ》でブロッ…」
宣言しかけたボーゲンだが、《ライトニング》の能力を見てそれを止める。
(くそっ…奴の効果、ノックアウトは《ライトニング》が対戦相手にダメージを与えたとき、次の奴のターンまで発生源一つが与えるダメージを倍にする!)
不用意に《チフス鼠》2体を攻撃に回したツケを支払う羽目になったことにボーゲンが顔をゆがめる。
先制攻撃とトランプルを持ち、《バスターソード》でパワーアップした今の《ライトニング》からダメージを防ぐのは難しい。
2体の刃を同時に受けることになる。
「ぐわああああああ!!」
ボーゲン
LP20→14→6
「(ザックス…)《バスターソード》の効果。このカードを装備したクリーチャーが戦闘ダメージを対戦相手に与えたとき、カードを1枚ドローし、手札から与えたダメージの数値以下のマナを持つ呪文1枚をマナコストゼロで発動できる」
カードを引いたクラウドはそれに描かれているクリーチャーに手が止まる。
自分とザックスと同じ剣を背負った、見覚えのない黒髪の男。
髪型と剣のせいなのか、なぜか他人に思えない。
「…俺は《バスターソード》の効果により、《夢を追うソルジャー、アンジール・ヒューレー》を召喚」
夢を追うソルジャー、アンジール・ヒューレー 5/5(伝説のクリーチャー-人間・兵士)⑤・白
「ザックス…?」
召喚された《アンジール》が振り返ってクラウドを見た瞬間に開いた口から出てきた名前。
それに衝撃を受けたクラウドの目が大きく開く。
「いや…すまない。見間違えた。髪の色が違うが…俺の知り合いと似たものを感じてな…」
「…俺もだ。アンジール…だったか?俺も、あ…あなたから感じた。俺の知っている人と…」
「ふっ…奇遇だな。だが、話はあとだ。この状況、後で説明してもらうぞ…。その…」
「クラウド、クラウド・ストライフ…」
「クラウド…いい名前だ」
「…俺はこれで、ターンエンドだ」
クラウド
手札4→2
LP17
毒カウンター3
場 シーンドライブ、ライトニング (《バスターソード》装備) 6/4(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂
アラミゴの猛牛、ラウバーン(《チェーンソー》装備) 4/2(伝説のクリーチャー-人間・戦士) 護法
夢を追うソルジャー、アンジール・ヒューレー 5/5(伝説のクリーチャー-人間・兵士)
バスターソード(アーティファクト-装備品)
チェーンソー(アーティファクト-装備品)回転カウンター2
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街)、赤、月と星の加護を受けし、ウィンダス連邦(白/緑-街)、冒険者の宿(無-街))すべてタップ
ボーゲン
手札1
LP6
場 チフス鼠 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死(タップ)
チフス鼠 2/2(クリーチャー-ネズミ・ミュータント)+1/+1カウンター1 接死(タップ)
古代の災厄、ジェノバ 1/5(伝説のクリーチャー-エイリアン)
土地(黒2 緑2)すべてタップ
一気にライフを失い、追い詰められることとなったボーゲン。
にもかかわらず、ボーゲンは動揺する様子もなく、何も言わずにカードを引く。
ボーゲン
手札1→2
「俺様は土地カードを1枚置き、手札から《復讐する者、ゾンビボーゲン》を5マナで召喚!」
その名の通り、ゾンビのように紫色の肌となり、死臭を漂わせるボーゲンが姿を現す。
手にはカットラスが握られ、刃こぼれがいくつもあるそれには毒がべっとりと塗り込まれている。
復讐する者、ゾンビボーゲン 5/6(伝説のクリーチャー-ゾンビ・貴族)⑥・黒・緑
「8マナのクリーチャーを5マナで!?」
「こいつは毒カウンターに対して親和を持ってる。今、お前の毒カウンターは3つ!だから5マナで召喚できたってわけだぁ!!更に、こいつが召喚されたとき、お前に毒カウンターが2つ乗る!!」
クラウド
毒カウンター3→5
「更に、このカードはお前に乗っている毒カウンターの数によって効果を得る。3つ以上お前に毒カウンターがあれば、俺様のターン開始時に毒カウンターが1つ与える。5つ以上あれば相手フィールドのすべてのクリーチャーに-2/-2の調整を行う!タフネス0の《ラウバーン》には死んでもらう!!」
「くっ…!」
《ラウバーン》が消滅するとともにカードが墓地へ飛んでいく。
シーンドライブ、ライトニング (《バスターソード》装備) 6/4→3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂
アラミゴの猛牛、ラウバーン(《チェーンソー》装備) 4/2→2/0(伝説のクリーチャー-人間・戦士) 護法
夢を追うソルジャー、アンジール・ヒューレー 5/5→3/3(伝説のクリーチャー-人間・兵士)
「俺様は《ジェノバ》の効果で、《俺自身》にジェノバ細胞を打ち込む。これでターンエンド…」
クラウド
手札2
LP17
毒カウンター5
場 シーンドライブ、ライトニング (《バスターソード》装備) 3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂
夢を追うソルジャー、アンジール・ヒューレー 3/3(伝説のクリーチャー-人間・兵士)
バスターソード(アーティファクト-装備品)
チェーンソー(アーティファクト-装備品)回転カウンター2→3
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街(無-街)、赤、月と星の加護を受けし、ウィンダス連邦(白/緑-街)、冒険者の宿(無-街))すべてタップ
ボーゲン
手札2→0
LP6
場 チフス鼠 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死
チフス鼠 2/2(クリーチャー-ネズミ・ミュータント)+1/+1カウンター1 接死
古代の災厄、ジェノバ 1/5(伝説のクリーチャー-エイリアン)
復讐する者、ゾンビボーゲン 5/6→6/7(伝説のクリーチャー-ゾンビ・貴族→ゾンビ・貴族・ミュータント)+1/+1カウンター0→1
土地(黒3 緑2)すべてタップ
ボーゲンのライフが残り6だとはいえ、《ゾンビボーゲン》の力で弱体化している状態で、トランプルを持つ《ライトニング》でも強引に突破して6以上のダメージを与えることは難しい。
今の《ライトニング》は《バスターソード》による強化のおかげで生き延びているが、何らかの手段でそれを失ったら、タフネスが0になり墓地へ送られることになる。
(クラウド、このままじゃボーゲンが攻撃しなくても、5ターンで負けちゃうよ!)
「分かっている!だが…」
今の状態ではタフネス2以下のクリーチャーを召喚しても、すぐに《ゾンビボーゲン》に殺されるだけ。
《ジェノバ》によって徐々にボーゲンのクリーチャーはパワーアップしていき、おまけに2匹の《チフス鼠》のせいで不用意に攻撃もできない。
《チャーンソー》には回転カウンターが3つあり、装備させればパワーが3上がるが、装備コストの3マナは大きい。
5マナと手札2、ライフでは大幅に上なのに不利になりつつあるのはこちらの方。
「このままでは…」
「クラウド、俺を使え」
「アンジール…?」
「俺の効果を、よく読んでおけ」
アンジールに促されたクラウドはカードのテキストを改めて読む。
アンジールの姿への驚きからテキストを見落としていた。
「…俺のターン」
クラウド
手札2→3
「ちょうど、おあつらえ向きのカードが来たみたいだな」
「ああ…」
「気にするな、別に死ぬわけじゃないからな。さっさと使え」
「…俺は土地カードを1枚置き、ソーサリーカード《召喚獣合戦》を発動。このカードは3つの効果の内の1つを選択する。一つはお互いのクリーチャー1体ずつをバトルさせる効果。1つは、英雄譚カードに伝承カウンターを1つ置くか、1つ取り除く。俺は《アンジール》とパワーアップしている《チフス鼠》でバトルする」
「ガハハハハハ!!犬死だなぁ!」
《召喚獣合戦》の効果を受けた《アンジール》が《チフス鼠》にロングソードで切りかかる。
ロングソードは小さな鼠の身体を両断するが、同時に毒であふれた体液を浴びた《アンジール》が消滅する。
「俺は《アンジール》の効果を発動」
「何!?狙いはそちらか!!」
「夢の継承、俺のライブラリーから兵士か戦士のクリーチャー1体を戦場に出す。俺は戦場に出すのは《イフリートのドミナント、クライヴ・ロズフィールド》」
クラウドの目の前に火柱が発生し、炎の中から現れるのは片手剣を握り、黒いマントと赤いスーツのような軽装な鎧姿をした、左の頬に深い傷跡のある壮年の男だった。
イフリートのドミナント、クライヴ・ロズフィールド 6/6→4/4(伝説のクリーチャー-人間・貴族・戦士)④・赤・赤
「《クライヴ》は戦場に出たとき、手札をすべて捨てる代わりに俺のフィールドに存在するカードのマナコストに含まれる赤の数だけカードを引くことができる。俺のフィールドに存在する赤のマナコストは4つ、よって俺は残り1枚の手札を捨て、4枚カードをドローする」
(やった、これで一気に手札が増えた!)
手札から墓地へ捨てられたカード
・バレット・ウォーラス
「更に、俺は手札からソーサリーカード《地平線への到達》を発動。ライブラリーから名前の異なる基本土地か街を2枚選び、タップした置く。俺はこれで、ターンエンド」
クラウド
手札3
LP17
毒カウンター5
場 シーンドライブ、ライトニング (《バスターソード》装備) 3/2(伝説のクリーチャー-人間・兵士) 先制攻撃・トランプル・絆魂
イフリートのドミナント、クライヴ・ロズフィールド 4/4(伝説のクリーチャー-人間・貴族・戦士)
バスターソード(アーティファクト-装備品)
チェーンソー(アーティファクト-装備品)回転カウンター3→5
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街2(無-街)、赤、月と星の加護を受けし、ウィンダス連邦(白/緑-街)、冒険者の宿(無-街)、緑1、廃魔晄炉の村、ゴンガガ(赤/緑-街))すべてタップ
ボーゲン
手札0
LP6
場 チフス鼠 1/1(クリーチャー-ネズミ)接死
古代の災厄、ジェノバ 1/5(伝説のクリーチャー-エイリアン)
復讐する者、ゾンビボーゲン 5/6→6/7(伝説のクリーチャー-ゾンビ・貴族・ミュータント)+1/+1カウンター0→1
土地(黒3 緑2)すべてタップ
「カハハハハハ!!俺様のターン!」
ボーゲン
手札0→1
「俺様の分身の効果、お前の毒カウンターが3つ以上ある状態で俺様のアップキープ時、お前に毒カウンターが1つ乗る!」
クラウド
毒カウンター5→6
「そして、俺様はソーサリーカード《シオウルスボール》を発動!こいつは対戦相手一人に乗っている毒カウンターの数だけ、お前のクリーチャーすべてのパワーとタフネスを減少させる!!」
「何!?」
クラウドのフィールドに拡散する猛毒の嵐。
その中で《クライヴ》と《ライトニング》が消滅し、クラウドのフィールドからクリーチャーがいなくなる。
「無様、無様だなぁ!!てめえらみたいな虫けらはこうして死ぬんだよぉ!!更に戦闘開始時に《ジェノバ》の効果。《チフス鼠》にジェノバ細胞を打ち込む!!」
チフス鼠 1/1→2/2(クリーチャー-ネズミ→ネズミ・ミュータント)+1/+1カウンター0→1 接死
「《俺様の分身》で攻撃!!ダメージは与えられねえが、毒カウンターを更に1つ増やす!!」
《ゾンビボーゲン》のナイフがクラウドを襲い、腕をかすめる。
毒が蓄積されたことで急速な脱力感がクラウドを襲う。
「く…!」
クラウド
毒カウンター6→7
「これで貴様の毒カウンターは7つ!そして、7つ以上貴様に毒カウンターがある場合、《俺様の分身》と接死を持つ俺様のクリーチャーはすべて破壊不能を得る!」
「何!?」
「てめえはもう、死ぬのを待つしかねえんだよぉ!!」
死ぬことがなくなった《チフス鼠》と死なず、毒をばらまく《ゾンビボーゲン》。
次のドローカードによっては、クラウドのターンはこのターンしかないと思った方がいい。
「俺様はターンエンド!」
クラウド
手札3
LP17
毒カウンター7
場 バスターソード(アーティファクト-装備品)
チェーンソー(アーティファクト-装備品)回転カウンター5→7
土地(王都ラバナスタ(白/赤-街)、始まりの街2(無-街)、赤、月と星の加護を受けし、ウィンダス連邦(白/緑-街)、冒険者の宿(無-街)、緑1、廃魔晄炉の村、ゴンガガ(赤/緑-街))すべてタップ
ボーゲン
手札1→0
LP6
場 チフス鼠 2/2(クリーチャー-ネズミ・ミュータント)+1/+1カウンター1 接死・破壊不能
古代の災厄、ジェノバ 1/5(伝説のクリーチャー-エイリアン)
復讐する者、ゾンビボーゲン 5/6→6/7(伝説のクリーチャー-ゾンビ・貴族・ミュータント)+1/+1カウンター0→1 破壊不能(タップ)
土地(黒3 緑2)すべてタップ
クリーチャーをすべて失ったクラウドは残った手札を見る。
逆転を可能とするカードが今はない。
2つの装備品も、持つクリーチャーがいなければ無意味だ。
「俺様の力、わかったかぁ!さあ、死にたくなけりゃあサレンダーしな!!てめえの命だけは助けてやるよ!!ほら、いいなよ!サレンダーってよぉ!!」
ゲラゲラ笑い、勝利を確信して見下すボーゲンの言動がクラウドの脳裏に浮かぶ記憶をよみがえらせる。
あと少しでミッドガルに到着するところで、クラウドを守るために数多くの神羅兵と戦い抜いて死んだザックス。
忘らるる都で、セフィロスに殺されるまで星を守るためにホーリー発動を止めなかったエアリス。
クラウドにとっては悲しい思い出となった2人の死。
だが、どちらも逃げなかった。
最期まで戦いぬいた。
クラウドは弱った体に鞭うってライブラリーの上に指をかける。
「俺は…」
(そうだよ、クラウド…あなたは死なない。まだ戦える)
耳元に聞こえてくる声にクラウドの瞳に光が戻る。
(だって…私がクラウドを守るから)
「ああ…俺のターン」
クラウド
手札3→4
「俺は手札から《縫い合わせの旗》を発動。このアーティファクトは宣言したクリーチャータイプのパワーとタフネスを1増やし、更にこのカードをタップすることで、好きな色のマナを生み出せる。そして、俺は…《ティファ》を召喚!」
召喚され、一度腕を伸ばして準備運動を始める《ティファ》。
彼女はクラウドに振り替えると、お互いに見つめあい、うなずきあった。
ティファ・ロックハート 1/2→2/3→0/1(伝説のクリーチャー-人間・モンク) トランプル ①・緑
「ギャハハハハ!どうにか生き残らせたみたいだが、パワー0のザコでは勝てねえよ!!」
「俺は3マナを使い、《チェーンソー》で《ティファ》に装備する!」
ティファ・ロックハート 0/1→7/1(伝説のクリーチャー-人間・モンク) トランプル
「そして、俺は土地カードを1枚置く。同時に《ティファ》の上陸効果発動。ターン終了時まで、《ティファ》のパワーが倍になる」
ティファ・ロックハート 7/1→14/1(伝説のクリーチャー-人間・モンク) トランプル
「パワー14!?だ、だが…速攻がなければいくらパワーが…」
「俺はインスタントカード《促進》を発動。クリーチャー1体は速攻を得て、俺はカードを1枚ドローする」
ティファ・ロックハート 14/1(伝説のクリーチャー-人間・モンク) トランプル→トランプル・速攻
「な、な、な…なんだとぉおおおおおおお!!」
「いくわよ!!」
姿勢を低くして走り出した《ティファ》は阻もうとする2体を無視してボーゲンに肉薄する。
装備してもらった《チェーンソー》を持っていないにもかかわらず、彼女が放つプレッシャーは現状のパワー14以上に感じられる。
「ま、ま、ま、待ってくれ…」
これから何が起こるかわかっているボーゲンが右手を伸ばして彼女を止める。
なぜか彼女の目元が暗く、表情がわからない。
ようやく顔を上げたティファの笑顔を見たボーゲンが鼻水を流しながらつられたように笑う。
「すりつぶすよ」
「へっ…?ギャアアアアアアアアアアアア!!!」
そこからはじまる猛攻。
それはクラウドも直視できないもので、目を背ける。
悲鳴と打撃音が響き続け、何か立ててはならない音まで聞こえてくる。
次第に悲鳴が小さくなり、ようやくすべてが終わったようで、バリアが消えていった。
ボーゲン
LP6→0
背信の貴族、ボーゲン ①・黒・緑
伝説のクリーチャー-人間・貴族
このクリーチャーが戦場に出たとき、対戦相手1人に毒カウンターを2個与える。
各対戦相手のアップキープの開始時、その対戦相手に毒カウンターが3つ以上存在する場合、コントロールしているクリーチャー1体を選択する。そのクリーチャーは次の自分のターン終了時まで、攻撃とブロックを行えない。
雪原での道連れ-このクリーチャーが死亡した時、対象の対戦相手1人は自分がコントロールしているクリーチャーを1体生贄にしなければならない。
3/3
「今回の失態で、皇帝様は俺を見限るだろう…!帝国に帰ったら確実に死刑だ!だが、俺も軍人だ…!どのみち死ぬのなら、貴様らも道連れにしてやる!!」(ボーゲン)
復讐する者、ゾンビボーゲン ⑥・黒・緑
伝説のクリーチャー-ゾンビ・貴族
親和(毒カウンター)
このクリーチャーが戦場に出たとき、対象の対戦相手1人は毒カウンターを2個得る。この効果はターンに1回のみ適用される。
毒の復讐 ― このクリーチャーが攻撃するたび、対戦相手1人に戦闘ダメージを与える代わりに、そのプレイヤーは毒カウンターを1個得る。この効果はターンに1回のみ適用される。
このクリーチャーは、選ばれた対戦相手が持つ毒カウンターの数に応じて以下の能力を得る。
●3個以上:あなたのアップキープの開始時に、その対戦相手は毒カウンターを1個得る。この効果はターンに1回のみ適用される。
●5個以上:その対戦相手がコントロールするすべてのクリーチャーは-2/-2の修整を受ける。
●7個以上:このクリーチャーと、あなたがコントロールする接死を持つクリーチャーはすべて破壊不能を得る。
5/6
「ここで何度も死に!甦り!俺に殺され続けるがいい!!」(ゾンビボーゲン)
夢を追うソルジャー、アンジール・ヒューレー ⑤・白
伝説のクリーチャー -人間・兵士
英雄の遺志 ― このクリーチャーが攻撃するたび、あなたがコントロールする他のクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+2の修整を受け、先制攻撃と警戒を得る。
夢の継承 ― このクリーチャーが死亡したとき、あなたのライブラリーから「兵士」または「戦士」であるクリーチャー・カード1枚を探し、それを戦場に出してもよい。その後、ライブラリーをシャッフルする。
5/5
「英雄になりたければ夢を持つんだ そして誇りも」(アンジール・ヒューレー)
シオウルスボール ③・黒・黒
ソーサリーカード
毒カウンターを持つ対戦相手1人を選ぶ。その対戦相手がコントロールしているクリーチャーはすべて、ターン終了時まで -X/-X の修整を受ける。Xは選ばれた対戦相手が持つ毒カウンターの数に等しい。
『森の奥深くに潜む古竜の毒…お前たちも、いつかこの毒に侵される』
「一体…何なの、あれ…」
ゲームの一部始終を見ていた茜は呆然とバス停の上でその様子を見ていた。
金髪になって、誰か別の人のようにふるまう慧。
そして、慧が好きなゲームに登場するキャラクターが実体化し、実体化したクリーチャーや呪文がぶつかり合い、戦いの中で負傷する慧とボーゲン。
これは彼女のこれまでの日常が終わりを告げることも意味していた。
いや、もうすでに終わっていたということだろう。