今回は少し長めの話となります。
最後にはifストーリーも乗せてあるので良ければ楽しんでください( *´꒳`*)
それでは、どうぞ。
『タッチダウン!!』
「YA-HA-!!」
ヒル魔のテンションがMAXなのか叫んでいて、他のメンバーも同じように喜んでいる。
『アイシールドに負けた…止められなかった…』
俺の隣ではパンサーが両膝をついて落ち込んでいた。
『アイシールド1人じゃパンサーには負けていた』
『え?』
英語でパンサーに伝えると俺の方へ向いた。
『アメフトは1人だけ凄くても勝てねぇ、だから仲間に頼るし仲間を助けに動く』
『…』
『パンサーはアイシールドに勝ったけどパンサーは泥門デビルバッツに負けた。今度はパンサー1人じゃなくてNASAエイリアンズで挑みに来い』
『……!!』
『いい勝負だった、また試合をしよう』
「……マイリマシタ」
『ははっ!参ったのはこっちだよ、お前を止めるためにどんだけ頭使ったと思ってんだ』
あー疲れた、身体中痛えし延長戦なんてなったら完全に負けてたわ。
『日本で1番のランナーはアイシールドか進だと思っていたけど君かな?』
『あ?俺は普通のタイトエンドだよ』
『そうか!タイトエンドだ…………え?』
『ポジション、ランニングバックじゃなくてタイトエンドだ。40ヤード走5秒のタイトエンドだよ』
『はははっ!俺それ知ってる!謙遜って言うやつでしょ?』
『難しい日本語知ってるな、だけど事実だ。俺はタイトエンドでランニングバックじゃない』
『…………はぇ?』
時間はもう0秒だけどトライフォーポイントが残ってる、アホ面してるパンサーを置いて行こう。
「ファッキンチビがやってくれたおかげでちょうどタイムアップ。ここでキックを決めて相手はゲームオーバーだ」
セナは疲労でベンチまで運ばれている。もうこれで試合終了だから休ませてやろう。後俺も休ませてくれ。
ピィー!!
『キック成功!試合終了!!』
42対35……ムサシが戻ってきてくれて、セナが急成長してくれたから掴めた勝利だ。
格上で勝てるか分からねぇ相手だったがいい経験にはなったな。
【泥門デビルバッツ得点内訳】
・アイシールド21…タッチダウン3回(合計18点)
・双葉蓮次…タッチダウン2回(合計12点)
・雷門太郎…タッチダウン1回(合計6点)
・武蔵厳…フィールドゴール1回(3点)トライフォーポイント3回(合計3点)総合計6点
・最終スコア42点
【NASAエイリアンズ得点内訳】
・パンサー…タッチダウン2回(合計12点)
・ワット…タッチダウン2回(合計12点)
・ジョン(ワイドレシーバー)…タッチダウン1回(合計6点)
・ベン(キッカー)…トライフォーポイント5回(合計5点)
・最終スコア35点
【泥門デビルバッツ一学期の成績】
4勝1敗。
―内訳―
勝利:恋ケ浜(18対0)、賊学(46対28)、太陽(30対14)、NASA(42対35)
敗北:王城(24対27)
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〜パンサー視点〜
「申し訳…ございませんでした」
アイシールドを止めるって約束したのに……最後の最後で抜かれてしまった。
アポロ監督に土下座して、チームのみんなも土下座してくれて出して貰えたこの試合……俺のせいだ。
「……」
アポロ監督が葉巻を咥えて黙っている。
「責任を取って……チームを去ります」
「おいパンサー!!」
「いいんだホーマー、約束だもん」
「約束通り、NASAエイリアンズから去ってもらう」
「…!」
「だが……NASAシャトルズのランニングバックはまだ決まってない」
「?」
「着る気があるなら空けておく」
『!!』
それって、どういうことだ?
「つまりお前はNASAシャトルズのランニングバックに使うって言ってんだよ!」
「良かったじゃないかパンサー!」
「ホーマー、ワット…………アポロ監督!ありがとうございます!」
「勘違いするな!お前の姿と……俺の現役時代の姿が被っただけだ、やる気がないと分かれば即刻切り捨てる!いいな!?」
「はい…!!」
やった!あのアポロ監督のチームだと認めてくれた!
「おーおー感動的な展開だねぇNASAエイリアンズ」
「……何の用だ黄色サル」
「約束、果たしてもらおうか!」
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〜双葉蓮次視点〜
ヒル魔がNASAエイリアンズのパスポートを全部シュレッダーにかけ、ヒル魔の奇行にNASAエイリアンズ全員が叫んでいる。
確かパスポートの再発行って1週間ぐらいだよな、それまで不法滞在者扱い……いや、この場合事情があるから大丈夫か?
『貴様らはどうなんだ!?即日退去だろ!』
7点差で勝利、後3点取れていれば退去しないで済んだけど……。
『おーそうだ。テメェらの帰国便、もう要らねぇだろ?』
「うげっマジか…」
「双葉さん、ヒル魔さんは何て言ってるんですか?」
あぁそうか、セナは英語苦手だったんだよな。
「NASAエイリアンズが帰るはずの便を丸々うちが貰う」
「えぇ!?」
「つまり俺達はそれを使ってアメリカ行き決定」
「ええ〜っ!!?」
「ヒル魔、帰国便はいつだ?」
「今日の最終便、今から4時間後に成田空港出発」
「全員早く帰って荷物纏めろぉ!3時間後には成田空港集合だ!!間に合わなくなっても知らねぇぞ!!ムサシもだ!急げ!」
「お、俺もか…?」
「ったりめーだファッキンジジイ、テメェのパスポートも用意してる」
「いつの間に!?」
試合が終わって反省する暇も休む暇もなく家に帰って来た。
「急げ急げ!」
ユニフォームはヒル魔の奴隷達が洗うって話だが着替えとかは全部家に置いてあるから急いで纏めねぇと間に合わねぇ!
「試合が終わって間もないのに練習か?少しは休んだらどうだい」
「あ?」
玄関へ向かうとメガネをかけたクソ兄貴が俺の前に立ち塞がった。
「退けクソ兄貴、今お前と話してる暇はねぇんだよ」
「やれやれ、いつまで経ってもその口調は直らないね」
「喋んなクソが、そのメガネかち割ってやろうか?」
「いつもやってるその非効率な練習、少しは改めたらどうだ?」
「黙れ、効率よく練習すりゃ1番になれるってか?んなわけねぇだろ」
「蓮次のような旧時代のやり方ではいつか体を壊すよ」
「いい加減黙れ。今機嫌が悪いんだ、兄貴だろうがぶちのめすぞ」
「わかったからそうカリカリするな。まぁ無理せずに頑張れ、応援してる」
「触んな」
「っ!」
クソ兄貴が俺に手を伸ばしてきたので手に持っていたタオルで払った。
「クソ兄貴のクソみてぇなもんが伝染るだろうが、あの時みてぇな卑怯な手で勝つのが効率的ってか?ざけんじゃねぇぞ」
「…」
「俺は俺のやり方でやる。クソ兄貴がどれだけ言おうが俺には関係ねぇ、勝手にやってろ。じゃあな、しばらく顔を見なくてありがたい事だ」
「蓮次…」
手に持ってたタオルをクソ兄貴に投げてから横を通り過ぎ、靴を履いて玄関のドアに手をかける。
「蓮次!これを持っていけ!」
「あ?……っと、なんだこれ」
何かが入ってる箱、一体これはなんだ?
「スマートフォンって最新の携帯電話だ、それを使って連絡してくれ。いつどこでどんな怪我をしても僕が絶対に駆けつける!」
「要らねーよ、誰がお前に助けを求めんだクソが」
下駄箱の上に箱を置いて外へ出た。
「お疲れ様です!!」
外へ出ると、賊学カメレオンズのメンバーが待機していて俺を乗せて成田空港まで送ってくれたのだった。
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〜双葉煋治視点〜
「ただいまー……って長嗣兄さん帰ってたんだ、おかえり」
アメリカ戦を観戦して家に帰ると玄関で長嗣兄さんが棒立ちしていた。
「あぁおかえりセイジ。観戦してどうだった」
「めちゃくちゃ楽しかったよ!長嗣兄さんも現地で見れば良かったのに!」
今日は客席から撮影をやってたけど凄く楽しかったなぁ。隣で葉っぱ咥えてる人がうるさかったけど。
後で音声入ってないか確認して編集してもらわないと。
「……まぁ僕が見に行っても蓮次は喜ばないからね、ずっと嫌われてるししょうがないよ」
「相変わらず仲悪いね、さっさと言えばいいのに」
蓮次兄ちゃんも不器用だけど長嗣兄さんも不器用だよね。
「猫アレルギーの蓮次兄ちゃんの為にアレルギーを治す薬を作ってる最中だって」
蓮次兄ちゃん猫アレルギーで猫が嫌い、長嗣兄さんは頭がおかしいほど猫が超好き。
昔、長嗣兄さんがみんなに隠して野良猫を育てていたけど道場で試合をする日に猫が道場へ乱入、そして蓮次兄ちゃんはそこで猫アレルギーがあると発覚し、発症。
当時アレルギーだと気付かず蓮次兄ちゃんを倒したのがきっかけで冷えた関係になったんだよね。
まぁ元々関係値は悪かったみたいだけどこの事件を機にって感じ。
蓮次兄ちゃんは猫嫌いなのに、アレルギーを治して猫好きになってもらいたいって気持ちで空回りしている長嗣兄さんは、網乃高校へ進学。
そこでスポーツ医学を学びつつ、将来治療薬を作る研究員になる為の勉強もしてるらしい。
このスポーツ医学を学ぶって言うのも、無理しがちな蓮次兄ちゃんや道場に通う生徒達の為だってさ、兄弟想いで良い兄さんなのになんか勿体ない。色々残念な兄さんだよね?すごく頭いいのに頭悪い。
「ちゃんとできてから言うつもりさ、それまで蓮次には言わないでくれよ?」
「はーい」
バカだよねー?蓮次兄ちゃんには言うなよって何回も釘刺して来るし、蓮次兄ちゃんは蓮次兄ちゃんで長嗣兄さんの事を話せばイヤーな顔をして聞こうともしないでさ。ほんと不器用な兄達だこと。
2人を見てる僕からすればほんっとバカ兄弟って感じ。
「それでも言えば少しは仲良しになるんじゃないの?」
「覆水盆に返らず、1度拗れてしまった関係は戻らないよ」
「そうかな?長嗣兄さん言うの恥ずかしいだけじゃないの?」
「蓮次は思い込みが激しいから聞く耳持たないよ。いいから早くご飯食べなさい」
「はーい。長嗣兄さんも遅くまで勉強してないで早く寝なよ」
「心配性だなセイジは、僕はちゃんと効率よく勉強して睡眠時間も確保しているよ」
「でた効率厨、そんな堅苦しいのやだなぁ」
「セイジが自由過ぎるんだよ。少しは真面目に勉強をしたらどうだ?どこの高校へ行くとか将来どうするとか「あーあー!中一の僕に言われてもまだわかんなーい!」セイジ!」
長嗣兄さんの説教はうるさいからやだー!
蓮次兄ちゃんはしばらくアメリカか〜いいなぁアメリカ、僕も行きたかった。撮影係なのに無視だよ、寂しいなぁー。
【デビルバッツ劇場・if】
〜もしも10点差以上で勝利した場合〜
「あー今日の試合疲れたぁ……あちこちいてぇしマジでキツかった」
まぁでも、ムサシが戻って来てくれたし、良い経験にもなったし、何も悪いことはねえ。
ヒル魔がにこやかに一旦部室へ戻ろうって言わなければもっといい感じだったのになぁ。
早く家に帰って寝たいんだが何でわざわざここへ来たんだよ。
「みんな今日の試合お疲れ!」
「なーに企んでやがる悪魔」
「んー?僕はいい提案をしようって思ってね!今日まさか10点差でアメリカに勝てるって1%思っててまさかのその1%を引いたとは思わなかったよ!」
ヒル魔は懐から大量のチケットを取り出し、1枚1枚助っ人を除き、ムサシを入れた正規部員に手渡して行った。
「部員のみんなに僕からのプレゼント!」
「…………おいこれ航空券じゃねぇか」
日付は今日の最終便だし…今から4時間後に出発だぞ。
「旅行に行こう!」
「急だな!」
「あのーヒル魔さん、どこへ行くんですか?」
セナが恐る恐る手を挙げて聞いた。
「アメリカ!」
「アメ…リカ…?」
「つーことで!今から3時間後に成田空港集合だぁ!1秒でも遅れたらそいつを飛行機に括り付けてやっからさっさと帰って準備しろ!!」
もう化けの皮を剥がしたヒル魔が叫ぶと機関銃を取り出して部室内で乱射…無理矢理追い出されてしまった。
校門には葉柱ルイ達賊学の面々が待っていて乗るように言われるとそのまま家まで送迎。
準備を整えると成田空港まで走って送ってくれたのだった。
【結論、何がなんでもアメリカ行き決定…航空券は勿論NASAエイリアンズのチケットを強奪している】