『Set!Hut!』
「試合終了まで残り時間13分でこれから西部の攻撃!」
「まだ焦るような時間ではないのかショートパスで繋いで行きますね」
『パス成功!』
『パス成功!!』
「ショートパスを繋いで確実に進んで行き、残り20ヤードまで来ました」
『Set!Hut!』
「ここへ来てショートパスだったのが鉄馬君がどんどんと奥へ進んでいく!」
「ここで双葉君が鉄馬君をマーク!バンプしてからも並走し続けています」
「重戦車VS重機関車の熱いバトルだぁ!」
『クッソ…!』
(マジでルートから外れねぇ!バンプしたってのに全然崩れねぇしマークもお構いなしかよ!モン太よく頑張って食らいついてくれたよな、すげぇよマジで!)
『少しは崩れてくれねぇかな鉄仮面!』
『…』
「西部はロングパス狙い!ブリッツを諦めた泥門がショットガンを止めるためフィールドを走る!」
「投げた…!!」
『とどけっ…!!』
『…!!』
「先に飛んでパスカットを狙う双葉君!だがギリギリ届かない!!」
「鉄馬君がボールをキャッチ!そのまま走っていく!!」
『くっ…!』
「双葉君着地してからも追いかけ鉄馬君を止めに走る!」
「だが間に合わずにゴールラインを超えたぁ!!」
『タッチダウン!』
「タッチダウン!45対41!4点差にまで詰め寄りました!」
「キックで決めれば3点差、果たして西部はキックをするのでしょうか」
『Set!』
「これは…!?」
「タッチダウン狙いだ!」
『Hut!』
「ここで西部はタッチダウンで2点を狙いに来た!」
「ランかパスか!ライン勝負は少しだけ泥門に分がありますがサックを狙いに行けばそこからパスを通されてしまうかもしれない!どうする!?」
『!』
「まだ誰も入ってないのにパスを投げた!」
「これはどういうことだぁ!?」
『泥門最強の白銀氏でも止められない鉄馬なら取れる。事前に場所を伝えてやれば後は、ね』
「パスの落下地点へ鉄馬君がダッシュ!止めようと双葉君とモン太君が追いかける!」
『タッチダウン!!』
「2人に囲まれながらも鉄馬君がキャッチ!タッチダウンを決めて2点追加!!」
「45対43…!あと2点で同点になってしまいます!」
「残り時間は3分、西部のキックオフです!」
「オフェンス限定のキッド君に鉄馬君がいる…これってもしかして」
『全員上がれぇ!オンサイドキックだぁ!!』
『ボールを確保するぞ!』
「ヒル魔君と双葉君が全員に指示を出して走る!遅れて他のメンバー達も走る!」
『おりゃあああ!!!』
「西部のオンサイドキックでプレイ再開!全員が逆転するぞと言わんばかりに叫びながらボールを確保する為に走る!!」
「10点差から2点差になった今、西部としてはここでボールを確保して逆転したい。逆に泥門はここでボールを取って勝ちたいところです!」
『おりゃあああ!』
『はぁああああ!』
「ボールが激しく跳ね上がり、両チーム激しくぶつかる!」
「ボール確保の為にぶつかり!時には仲間を生かす為にブロックをしてはされて!相手を倒しては倒されて!お互いがボールを確保する為に激しくぶつかる原始の戦いだ!!」
『鉄馬を止めろぉ!』
『雷門を止めろぉ!!』
「両チーム司令塔がギリギリで指示を出す!」
「泥門は鉄馬君を!西部はモン太君を止めに動く!」
『双葉先輩!』
『絶対にボールを取れ!お前が頼りだ!』
『はいッス!』
「双葉君がモン太君を止めようとした佐保君をブロックし生かす!」
『寝てろぉ!』
『うおおぉ!?』
「佐保君を青天させた双葉君がボール争奪戦へ向かう!」
『俺もボールを…!』
『行かせるかあ!!』
『くっ!』
「そこへバッファロー牛島君がブロック!ライン対タイトエンドの激しい押し合いが始まる!!」
『白銀!ここでテメェをぶっ殺してやる!』
「殺意マシマシ!双葉君が押され始める!」
「もうめちゃくちゃだ…!」
「腕を振りかぶるバッファロー牛島君!これはデュアルホーンか!?」
『退けぇ!!』
『!!』
「なんと双葉君がバッファロー牛島君の角を絡め取って後ろへ倒した!」
「ここで柔道技!?プロレスラーが倒された!」
「バッファロー牛島を倒した双葉君がボール争奪戦へ加わる……おおーっと!足がもつれて転んでしまう!ここで戦線離脱!」
「その間ボール争奪戦は鉄馬君VSモン太君へとなっていた!」
『アハーハー!僕を忘れてないかい?!』
「あっ瀧君も参加していました」
「他にも甲斐谷君も参戦していましたがアイシールド君が止めて戦線離脱。瀧君とモン太君VS鉄馬君となっています」
『僕が華麗にブロックしてあげるよ!プリンスジェントルブロック!!……ア、アリエナイー!!』
「鉄馬君をブロックした瀧君でしたがすぐに飛ばされてしまいました」
「力いっぱい押し込んだブロックでしたが鉄馬君の方が強かったみたいですね…」
「さぁ大混戦のオンサイドキックでしたが!空中でモン太君と鉄馬君がキャッチ!そこからボールの取り合いへと発展!」
「純粋なパワーでは鉄馬君が有利!ですが縫い目に指を入れたモン太君!」
「鉄馬君が肩から地面に着地!その勢いでなのかモン太君がボールを奪取!!最後に持っているのは泥門デビルバッツ雷門太郎だぁ!!」
『西部ボール!』
「え……?」
「これは、両者ボールを持ったまま先に鉄馬君が地面に着いた事で西部がキャッチして倒れたって判定ですね」
『西部ボールで試合再開!』
「残り時間3分でゴールラインまで後40ヤードです」
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モン太が鉄馬に競り負けたか…ほんとマジで鉄馬が強過ぎて困るんだよな。
そのモン太がレフリーに抗議していた。
「モン太、よく頑張った」
これ以上何も言わせないようモン太の頭に手を当てて黙らせる。
「双葉先輩!!」
「レフリー、申し訳ございませんでした」
モン太の頭を押しながら一緒に謝罪した。
「次すれば出場停止も検討するからね」
「はい、雷門にもしっかりと言い聞かせておきます」
「!!?」
「どうして止めるんスか!?ボールを持ってたのは俺ッスよ!」
「レフリーの判定に不服があって抗議するのは良いが意味はねぇ、それにレフリーを侮辱する言葉を言おうとしただろ」
「っ!」
「対戦相手にも敬意を払え、公平な判断を下してくれるレフリーにも敬意を払え。どんな事があってもフィールドに立ってる人への敬意を忘れるな。それがスポーツだ」
「…………すいませんッした」
「試合はまだ終わりじゃねぇ、大会もまだ終わってねぇんだ。ここで腐らずに最後までやるぞ」
「はいッス!」
「あと3分守りきれば勝ちだ。鉄馬はモン太が止めてくれ、俺がやるよりもモン太がやる方が勝率は高い」
「双葉先輩よりもッスか!?」
「……お前だけに言う、俺はもうとっくにスタミナと足が限界なんだよ」
「!?」
「全速力で走り続けて後半からまともに走れてねぇ、そんな状態で鉄馬とやり合っても無理なんだ。鉄馬をどうにかするのはモン太だけが頼り、やれるか?」
「…………はいッス!!」
状況を整理しよう。
点差は2点、試合終了まであと3分、ゴールラインまで残り40ヤード。
「ファッキンセカンド、まだ走れるだろうな?」
「何か策があるのか?あるならやろう」
それで勝てるならやるに決まってる。
「ブラインドサイドからキッドへ突っ込め」
「わかった」
「…………」
それ以上ヒル魔は何も言わずディフェンスの位置へと歩いて行った。
『Set!』
西部の攻撃が始まる。
『Hut!』
キッドがボールを手に取った瞬間キッドの左側へと走り出し、ラインを超えて死角へ入るようにブリッツを仕掛ける!
「いやほんと、なんでスタミナ切れてるのに来れるのかなぁ…?」
俺が来るとバレてる!?けど関係ねぇ!!
「最初よりも遅いよ」
キッドが逆サイドにいる甲斐谷へパス。ブリッツは失敗に終わった。
甲斐谷がボールを持つとセナが止めに走っていた。
「勝負だ陸!」
「今度は邪魔が入らない正真正銘一対一だ!」
俺が邪魔だとよ…そりゃ悪かったな。
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「100戦目も最高速のロデオドライブで抜いて俺の勝ちだ!」
「こっちも…!」
光速で止める!!
陸の体が激しく動く。
でも……1部だけ動いてなくて、そこへ手を伸ばせば…。
「!」
触れた!そのまま押し進む!!
「うぉおおおお!!」
「なっ…!お、押される…!!?」
「まだ…だぁ!」
虚弱で貧弱で脆弱で最弱な僕だけどここまでずっとトレーニングを続けて来たんだ!
デスマーチに泥門高校での合宿に部室を改装する時の基礎トレーニング!小さな積み重ねかもしれないけど春の頃と比べて僕は力がついたんだ!!
「バ、バランスが…!!」
陸の体勢が崩れた!このまま体で押し倒す!!
「セナ…」
倒れながら陸が話しかけてきた。
「100戦目は、お前の勝ちだ」
『1ヤード後退!』
陸との勝負に勝った!西部の攻撃を止めることが出来た!!
「うおおおああっ!!」
勝てる!!!みんなで勝ってクリスマスボウルへ行くんだ!!
という訳で西部戦その6でした!
逃げ切れるかと思いきや西部の猛攻!
10点差だったのが2点差に!更にオンサイドキックで西部の攻撃が続いてしまい大ピンチ!!
しかしセナがロデオドライブ攻略法を元に陸を止める大活躍!!
流石エース!やればできる子!!(笑)
次回いよいよ西部戦ラスト!
モン太VS鉄馬の勝負、ヒル魔VSキッドの勝負、そして試合の行方は…!!?
それでは次回をお楽しみに!!