「盤戸のキックオフから始まる3位決定戦!果たしてキッカー佐々木君はどこへ蹴るのか!?」
「えっ!?盤戸の選手が右サイドに集まっている!」
『上がれェ!オンサイドキックだ!』
「盤戸の意図に気付いたヒル魔君が叫んで指示を出す!」
「試合開始直後にオンサイドキック!これには泥門の選手達も焦っています」
『フー…貰ったかな』
「なんと!オンサイドキックだと思わせて山なりのキック!急いで出てきた泥門の頭を超えていく!」
「そこへ盤戸の選手達が一斉に集まっていく!」
「両チームのライン同士がぶつかるも直ぐに泥門を押し倒していく!」
「これまで対戦してきたチームを何度も倒してきた特殊な技ですよね、王城との試合もこれにやられていました」
『僕が盾になるよ!セナ君とモン太君はボール取ってー!!』
『セナ君見せてあげよう、本当のアイシールドの力を』
『!!』
「なっ!なんと赤羽君!栗田君を吹き飛ばした」
「どうやって!?体格差も凄いのにあんな簡単に…!!」
「セナ君とモン太君も栗田君の巨体に押されてしまい身動きが取れない!」
『泥門ボール!』
『悪いな赤羽隼人、ボールは貰ったぜ』
『フー…双葉蓮次か、君が上がって来なかったのは予想外だった』
「だがボールを確保したのは双葉君!泥門ボールで試合が始まります!」
「ヒル魔君の指示で前に上がらず後ろで待機していました。山なりのボールを見て着地点へ向かってボールをゲット、いいフォローでした」
『中々いい技を持ってるな、合気か?』
『スパイダーポイズン、リズムさ』
『なーるほど、重心移動のタイミングか。そりゃまた、俺のタイミングは掴めたか?』
『さぁどうだろうか』
『まぁ次やり合えば分かる、頑張ってタイミングを掴むんだな』
『フー…問題ない』
「泥門はこれから攻撃、残り50ヤードからになります」
『Set!』
「Iフォーメーション、セナ君と石丸君がランニングバックの位置です」
『Hut!』
「ボールを持ったヒル魔君がセナ君へ渡して右サイドへ!セナ君の前には双葉君が盾となっている!」
『勝負と行こうか』
『セナを通せば俺の勝ち、逆に止められりゃ俺の負け、分かりやすくていいな!』
「赤羽君が止めに入り双葉君がブロック!」
『!』
『どうした赤羽、自慢の技は使わねぇのか?』
「これは!?栗田君を簡単に倒せる筈の赤羽君が栗田君よりも体格が劣る双葉君を倒せない!」
「何かタネがあるのでしょうか?双葉君は看破して何か対策をしている様です」
「まさかの状況の中セナ君が走る!」
『!?』
『3ヤードゲイン!』
「だが3人がかりで止められた!」
「まるで事前に走るコースを知っていたかのようなディフェンスでした」
『フー…君を止めてしまえば後は簡単、勝手に蜘蛛の糸に絡まってくれる』
『誘導したってのか、やるな』
『これから先君が盾になるのなら僕はずっと君を相手しよう。そうすれば泥門は終わりだ』
『あ?何言ってんだ赤羽』
『?』
『俺を止めたからって負ける程うちは弱くねぇ。逆にお前さえ止めりゃ盤戸は終わりだろ?』
『違う、僕が居なくても盤戸スパイダーズが勝つ』
『それと同じだ、俺が居なくても泥門が勝つ』
『……』
『Set!Hut!』
「2度目の攻撃!ヒル魔君からセナ君へボールを渡してランを選択!」
「今度は瀧君も入れた2枚の盾!」
『アハーハー!僕が蓮次君よりも華麗にブロックして道を開けるよ!』
「双葉君が赤羽君をブロック!そして残った瀧君が盤戸ディフェンスの1人をブロック!」
『バカ!そいつをブロックしにいくな!倒そうと力入れんな!!』
『み、道が狭い…!?』
「だがしかーっし!盾となる筈の2人が邪魔でセナ君の通る道が狭い!」
『ったくしょうがねぇな…!!』
『!』
「な!なんと双葉君が赤羽君を押し込む!」
『道が狭けりゃ開けてやるよ!』
『白銀が作るどデカいランルート!名付けてプラチナロード!白銀に毒は効かねぇ!』
『いや効くけど…』
「プラチナロード!赤羽君を押し込んで大きく道を拓く!」
『これなら…!』
「双葉君が大きく開けた道を走り抜けるセナ君!」
『アリエナイー!!?』
『!』
「だが瀧君が押し倒されセナ君諸共倒されたぁー!!」
『2ヤードゲイン!』
『プラチナロードか、良いセンスだ』
『俺が名付けた訳じゃねぇよ…』
『僕と君のセッション、お互いどこまで高められるか勝負と行こうじゃないか』
『は?やる訳ねぇだろ』
『……フー、早くもバンド解散か』
『組んでねぇし音楽から離れろ』
『タイムアウトォ!!』
「なんとここで盤戸スパイダーズからタイムアウト!」
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「ムサシ!この試合キックで決着をつけようぜ!!」
佐々木コータローがムサシへ宣言している…まさかこの為だけにタイムアウトを取ったのか?
「そして熱く聞かせてやる!盤戸スパイダーズの歴史をな!」
マジかこいつ…バカだろ。
佐々木コータローの話を無視してヒル魔へ近寄った。
「ヒル魔、あのディフェンスは厄介だぞ」
「ランフォースだ、事前に走るルートを決めさせて捉えるディフェンスをしてやがる」
「だったらこじ開けてやろうか?」
「それすら頭に入れてんだろ、だから盤戸のフォローが間に合ってる。ファッキン顎髭にブロックさせる奴を指示しろ」
あの合気、押そうと力を込めたタイミングを見計らって押し返してくる。やられた側からすれば突然力が増えたと錯覚するが実際は少し違う。
「瀧」
「どうしたんだい蓮次君」
「押そうとするな、それだけでやられる事はねぇ」
「え?倒されるじゃないか」
「それを堪えるんだ、難しいとは思うがこれは瀧しか出来ねぇ技術だと思っている」
「難しい?僕しか出来ない?」
食いついた!
「瀧の武器を上手く使え、そうすれば勝てる」
「任せてよ蓮次君!僕の華麗な武器でムッシュ赤羽を倒してあげようじゃないか!」
「あっ違う、そっちの思考へ行くな」
しまった!こいつのバカ具合を見誤った!赤羽を倒すんじゃなくて柔らかい体でブロックをズラせって意味だったのに!!
「聞け!」
「大丈夫大丈夫!蓮次君よりも僕の方が凄いと証明してあげるよ!蓮次君は他の人のブロックを頼んだ!!」
「だから話を聞けー!!」
ピィー!!
『試合再開!!』
訂正する事が出来ず、あっという間に俺の声が届かないぐらいまで思考が遠くへ行ってしまった…。
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『Set!』
「タイムアウトが明け、これから泥門の攻撃!」
「段々と風が強くなってきましたね、これじゃあキックもパスもボールが風に流されてしまいます」
『Hut!』
「ヒル魔君がボールを持ち、直ぐにセナ君へ手渡し!右サイドには双葉君と瀧君がいる!」
『アハーハー!勝負と行こうじゃないかムッシュ赤羽!』
『あっ!だからもう…!!』
『?』
「おぉっと!?双葉君が赤羽君にブロックへ向かうも、何故か瀧君が割り込んでブロック!」
「どうして!?」
『僕は天才だからね!東京MVPとかよく分からないけど僕が強いって証明するよ!』
『フー、この重みを理解出来ないとはね』
『!!?』
「赤羽君があっという間に瀧君を押し倒した!!」
「そのままセナ君へ向けてはし…いや!」
『ったく、ヒル魔のフォローだけじゃなくて瀧のフォローも俺かよ』
「双葉君がセナ君の前を走っている!」
「瀧君が割り込んで来た時にはもう赤羽君から離れてセナ君の前へ移動していた!判断が早い!」
『道を開けろぉ!!』
『凄い!双葉さんの後ろなら安全に走れる!』
「止めようと集まった盤戸ディフェンスを片手でどんどんと払って行く!」
「ブロックに来た選手の腕を払っては胸に手を当てて押し返している。スティフアームの応用でしょうか?」
「白銀が作るルート!これぞプラチナロード!双葉君の後ろに続いてボールを持つセナ君が走る!」
『これ以上は行かせない!』
『あぁっ!!』
「だがしかーっし!プラチナロードで進むも赤羽君が後ろからセナ君へタックル!」
『8ヤードゲイン!ファーストダウン獲得!!』
「止められはしたがファーストダウンは獲得!」
「前からは強くても後ろからは仕方ないです。よく追いかけて止めました」
「さぁまだまだ続く泥門の攻撃シリーズ!このままタッチダウンまで行けるのでしょうか!?」
という訳で盤戸スパイダーズ戦その1でした!
蓮次の新技『プラチナロード(白銀の軌跡)』はもっぴー☆様のご提案から!
蓮次がタイトエンドのポジションについて、セナのランルートを確保する為の力技として使わせて頂きます!
ご提案ありがとうございます(*^^*)
そして瀧…蓮次の言葉を違う解釈として受け取ってしまい暴走。
「瀧の武器を上手く使え、そうすれば勝てる」▷▶「僕の武器(なんでも出来る事)で活躍すれば赤羽にも勝てる」と謎変換。それが瀧クオリティ!(笑)
果たして瀧の暴走を止めることができるのか!?そして盤戸スパイダーズに勝てるのか!
次回も盤戸スパイダーズ戦をお届けします!
それではお楽しみに!!