〜双葉蓮次視点〜
「ここまで来たぞファッキン坊主共。キックで同点延長戦、タッチダウンで大大大逆転勝利だ」
「あいたぁ!」
ヒル魔がセナのケツを蹴った後全員へ宣言した。
「だったら2点取って大逆転勝利ッスよ!!」
ヒル魔の問いにモン太が大声で答えると1年全員が乗り気になっている。
「ケケケッ考えるまでもねぇってか?相手は空中戦の天才一休に超反応の阿含、連中相手じゃ空中勝負のデビルバットダイブも通用しねぇぞ」
「だったら双葉先輩のキャノンで行きましょう!」
それも悪くないよな。
スタミナも辛うじてあるし、足の痛みは全くないから全力で走れる。
ただ…神龍寺相手になると分が悪い。
「相手は創部以来1度もトライフォーポイントでタッチダウンを許してねぇチームだってことを頭に入れろ、そんでもってキャノンでぶち抜けるかも分かんねぇ超絶ギャンブルだぞ」
やっぱりヒル魔もそれが頭にあるよな、この展開を想像できなかった訳ではないし…ずっとどうするか考えていたんだろう。
キャノンでダメなら……。
「俺から提案がある」
小さく手を挙げて言うと、全員が俺を見た。
「キャノンでダメだと言うなら俺もラインに入る」
「蓮次…!!」
栗田が嬉しそうな顔をして俺を見ている。
まだ話してる途中だったがヒル魔には俺の意図が伝わったようだ。
「……ケケケッ!ケーケッケッケッケ!!あーそういうことか蓮次!ゲヒャヒャヒャ!!テメェの言いてぇ事がわかったぜ!」
「そんな笑う事かよ…いい作戦だと思わねぇか?」
「あー超ギャンブルだがな!その作戦で行くぞ!超絶合体!デビルバッツ・ブラストキャノンダイブ!!」
混ぜこみ過ぎてごちゃごちゃになってんな…。
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〜実況席〜
『Set!』
「これは……泥門デビルバッツ!セオリー通りキックで延長勝負を選択してきました!」
「キャノンがあるのにキックですか」
「果たして本当にキックで延長勝負なのか!?」
「残り時間は0秒!延長戦に持ち込むか、一発逆転の大ギャンブルに賭けるか!!」
『Hut!』
「行ったぁーっ!泥門デビルバッツついに同点に追いつくムサシ君のキック!!」
「あっ違う!フェイク!」
「なんとこれは!キックに行ったムサシ君がそのダッシュ力のまま栗田君の元へ一点突破!神龍寺ラインを破壊に猛突進!!」
「それに続いてヒル魔選手がボールを持って突進!」
『ぐっ…!』『押せぇ!!』
「しかし揺らがなぁい!!神龍寺の総力の壁が泥門の中央突破を完全ブロック!!」
「双葉さんがラインから離れた!!」
『来いヒル魔!!』
『ぶち抜け蓮次ぃ!』
「ヒル魔君がバックパス!ラインから離れて突進してきた双葉君が受け取る!!」
「キャノンだ!!」
『ぉぉおおおっ!!』
『がああぁぁ!!』
『ぐっ!』『お、押せぇ!!』
「キャノン炸裂ぅ!!泥門の中央突破に超強力な銀の砲弾が撃ち込まれたぁ!!」
「間に挟まれたヒル魔さん達痛そぉ…」
「キャノンによって揺らぐ神龍寺の壁!」
『押し込めぇ!』
『少しでも抜ける隙間を作れぇ!!』
『足を止めんなぁ!!』
「押す!押し続ける泥門デビルバッツ!揺らぐラインを押し込みタッチダウンなるかぁ!?」
『破アアァァァ!!』
「だが止まったぁ!!!神龍寺ナーガの超強力な壁が銀の砲弾を受け止めてしまったぁ!!」
『畜生…!!ここで押し切れてりゃ……こんな超ギャンブルに出ねぇで済んだのによぉ!!』
『双葉さん!』『セナ!』
「なんとセナ君も離れて後ろに回った!!」
「双葉さんから小早川さんへバックパス!?」
「パスを受け取ったセナ君が光速で突っ込むダイブ!!」
「キャノンからデビルバットダイブ!」
『うおおおぉっ!!』
『押し込めぇ!』
「両手が空いた双葉君がラインをぶち破る為に押し込む!」
「ラインに1人加わって中央の壁が…動き始める…!」
「そこへセナ君のデビルバットダイブ!!」
『やらせるかカスがぁ!』
『空中戦なら負けない!!』
「だが阿含君と一休君がセナ君を止めるためにジャンプ!!」
「超反応と空中戦のプロが相手じゃ…!」
『!!』
『栗田…!!』
「なんと栗田君!デビルバットダイブを止めようとした阿含君と一休君を巻き込んで押し始めた!!」
「元々揺らいでいたラインでしたが阿含さんと一休さんが離れて均衡が崩れました!!」
『何故だ!?こっちは4人だぞ!?』
『ケケケッ!デブでスピードがねぇって欠陥はな、裏返しゃ重心が据わってるっつう長所なんだよ!』
『見せてやれよ、お前を追い出した神龍寺に。スピードはまるでねえがパワーなら誰にも負けねえ…ベンチプレス160kg、栗田良寛を…!!』
『栗田が神龍寺に行ってたら出会わなかった、お前があの日に誘ってくれなきゃ俺はアメフトを始めなかった!ここで勝って…泥門デビルバッツの全員で日本一になるぞ!!』
『ヒル魔、ムサシ、蓮次…みんなで勝ってクリスマスボウルへ行くんだ!!』
―ふんぬらばっ!!―
『タッチダウン!!』
「激闘2時間半!最終スコア36対35!!」
「今!ついに!ついに関東不敗の神を打ち破ったのは!!」
―泥門デビルバァーッツ!!―
『YA-HA-!!!!』
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〜双葉蓮次視点〜
「YA-HA-!!!!」
試合が終わり、ヒル魔が叫ぶと会場全体が歓声に包まれた。
あまりの煩さに耳を塞ぐ程の歓声で、この歓声に慣れて来たと思ったら誰かに持ち上げられた。
「蓮次のおかげだよ!!」
「ちょ栗田!?」
「ふんぬらばー!!」
「おわー!!!?」
まだ1回戦突破しただけなのに胴上げ!?めちゃくちゃ高ぇ!!
2回連続で胴上げされ、栗田が受け止めて終わると今度は小結と瀧が栗田を胴上げしようとしてる。
「ふごー!!」
「ふんぎぎぎっ!!」
「いや無理だろそれは…」
「ひんぬらばー!!」
無理だと分かっててもセナも上げようとしていて、それを見たモン太と三兄弟も加わった。
『せーの!』
『わっしょーい!!』
7人で持ち上げ……潰された。
「バカが」
「やっぱりな」
バカらし、放っておこう。
「おーい雪光!」
「え?」
ベンチにいる雪光を呼び出し、こっちへ来るように手を振ると走ってきた。
「そんな所にいねぇで一緒に勝利を喜ぼうぜ!」
「うん!」
肩を組みながら笑って言うと、雪光も笑顔で俺の肩を組んで勝利を分かち合った。
関東大会の1回戦を突破しただけ…それでも関東最強不敗の神龍寺を相手に全員の力で勝てた!
今だけはこの勝利の余韻に浸ろう。
あぁ……そう言えば賭けはどぶろく先生大勝ちだったな、その始末も……後にしよう。
決着!神龍寺ナーガ戦決着!!
”デビルバット・ブラストキャノンダイブ”ですが超強引に混ぜた名前なので半分ネタです(笑)
元祖デビルバッツメンバー(ヒル魔・栗田・ムサシ)に蓮次を加えてキャノン、それでもダメならデビルバットダイブで締めるという3段構えの大技。
神龍寺ナーガ戦らしく締めたかった個人的欲求を満たす為なのでもう使うことはないかも( ˊᵕˋ ;)
後、活動報告にこの試合の感想を書いてますので暇があれば見てください。
それでは!