「伶、いつまで寝とるん?もう11時やで!」
「うぇ?うぇマジか!なんで起こしてくれなかったのさ!!」
「ウチはちゃんと起こしたで~。でも全然起きんかったやん...」
「うぅ...」
「今日は"元"魔法少女ズとカラオケ行く日やで...しっかりせぇや。」
「待ち合わせの時間って何時だっけ。」
「13時。」
「...え~っと、最寄り駅(東京都某所)から前橋まで普通列車で大体2時間だから...うわぁぁぁ遅刻確定じゃん!」
「ウチはもう昼食すましてる。冷蔵庫の中にパンがあるからそれを食べてな。」
「あわわわ...」
『...マスターってなんでもできる人だけど...』
『なんか...抜けてるところあるよね。』
「ミク、テト。聞こえてる。っていうかあなたたちも起こせばいいじゃん。」
『『わたし(ボク)たちも声かけたけど?』』
「...ぴえん。ってあれ。これ新幹線使わないとお昼過ぎに着かないじゃん!」ギャァァァァ!!!!
☆☆☆ーーー☆☆☆
「お、きたきた。お~い!」
「伶ちゃん、晶ちゃん。久しぶり~!」
「伶に晶、遅いぞ!待ちくたびれてパフェ1つ完食しちまったよ。」
「ごめんなぁ。ウチの姉御が寝坊して遅刻してもうたわ。」
「あらあら。伶さんが寝坊なんて珍しいですわね。」
「...夜遅くまでボカロカバーの製作していたのがたたりました()」
「そのせいで誰かさんがお怒で怖いんだよぅ...」
「...ほむら、本当にごめん。」
「当たり前でしょ?3年ぶりの再会なのに伶と過ごす時間が短くなっちゃったじゃない!」ヽ(`Д´)ノプンプン
「まぁまぁ。明日から私たちと同居するし...ね?」
「...今回は許すわ。」
『魔法少女ズのみんな。久しぶりだね。』
『みんなかわいくなったね~!』
「「「「テトさんにミクさんも久しぶり!」」」」
『みんな!...この服装似合ってるかな?』
『思い切って花飾りを髪につけてみたんだけど...』
「うん、2人ともかわいいよ。似合ってる!」
『『まどかぁ~』』ギュッ
「ふぇ!?」
「...みんな元気そうやね。」
「私の財布は元気ないよ...新幹線代恐るべし。」
☆☆☆ーーー☆☆☆
話は現在から4年も前、ワルプルギスの夜の討伐に成功した日まで戻る。あのあと私と晶、ほむらはケガがそこまでなく、唯一体力のあるまどかとさやかの手当てによってすぐ動けるようになった。マミと杏子も無事だった。そして、Qべぇが私たちの前に現れた。
「神崎伶・晶に暁美ほむら。まさかワルプルギスの夜の討伐に成功するとは...おめでとう。」
「そりゃど~も。Qべぇ、これ消費したグリーフシードね。」
「ありがとう。」
「こちらこそ、グリーフシードの回収以外で干渉しないようにしてくれて助かったさ。ところで、魔法少女になりたいと言っている子が2人いるんだよね~。」
「そうそう。Qべぇ、私たちやっと願いが見つかったんだ~!」
「本当かい!?」
さて、今からお前たちを返り討ちにしてやんよ。という言葉を飲み込みながら私は皆にテレパシーを飛ばす。
『聞こえる?』
『『『『『『『『聞こえてる(よ)(わ)。』』』』』』』』
『よし。じゃあさやか。計画通りに、どうぞ。』
『まかせて!』
「ホントだよ、Qべぇ。」
とさやかがインキュベーターに持ちかける。
「大歓迎だよ!今からでも君たちが魔法少女になればエネルギーは回収できるんだからね。」
「それじゃあさ。あたしの願いはこうだよ。"ここにいるあたしたち9人以外にすべてのインキュベーターの個体を認識できなくする"。」
「なっ!?本気かい?美樹さやか。」
「もちろん。さ、かなえてよ。」
Qべぇはう~ん...と迷っている。迷わないでさっさと契約しよう!って言ってくれませんかね。
「......わかったよ。いずれまどかが契約してくれれば格段なエネルギーを手に入れることができるんだからね。契約は成立だ、美樹さやか。これが君の新たな運命だ!」
といい終わると同時にさやかから強い光が発せられる。それが収まるとさやかの手にはソウルジェムが握られていた。よし、これで土台は完成した。
『まどか。任せたよ。』
『わかったよ。』
「それじゃあQべぇ。望みどおりに私も契約させてもらおうかな。」
「へぇ、鹿目まどかもかい?それじゃあ君の願いを聞かせてもらおうかな。」
私は心の中でニヤニヤする。さぁ、どんな反応するかな?
「"魔女になってしまった者や私たちを含めたすべての魔法少女を、ただの人間に戻してほしい"。」
「なんだって!?」
おぉ、意外とベタな反応だ。っていうか感情なかったよねコイツ。
「何を考えているんだい?まどか。そんなこちらに一切徳のない契約だれがすると...」
あら、いつもは冷静なインキュベーターが珍しく慌ててる。インキュベーターにとってどれだけ恐ろしい願いなのかがよくわかるな。
『よし、さやかとテト。』
『『うん!』』
全体的に回復が早かったテトが私に"赤光の目"の能力を付与する。理由としてはインキュベーターが逃げるのを防ぐためだ。
『よし、インキュベーターの体を拘束したよ。あとはうまい具合に頼んだ!』
『もっちろん!』
『美樹さやか、絶対に成功させなさいよ。もし失敗でもしたら...』
『わかったからその怖い顔やめてよ!』
そのテレパシーが終わると同時にさやかは手をQべぇに向けて掲げる。そしてその手からは目には見えない波形のようなものが発信されているのであろう。その波形をインキュベーターの脳波に畳み込む。
「なにをしているんだい?さやか。何をしても僕は...まどかの願いを...かなえら...れないよ...?」
Qべぇの様子が少しずつ変化している。どうやら効いてきたね。
「なんだい...これ...は?さや...かがな...にか...まさか、洗...脳?」
「せいか~い!」
「神崎...伶...!どうい...うつもり...だい?仕方ない、ここ...か...ら!?体が...動かない??」
「逃げられると思ったかい?インキュベーターさん。」
『いや~意外とボクの存在がバレないもんだね。』
「!もしかして...」
「勘がいいねぇ。」
「伶...君の目が初めて...会った時と...は違う色...してたのは...」
「そうだよ。これはこの子の能力で、それを私が借りているんだ。」
そう言いながらテトを指さす。
「さらに今、さやかはさやか自身が願った内容からして洗脳系の魔法を使えるはずだ。それを通じてまどかの願いをかなえてもらおうってわけ。」
「くっ...だけど...その願いは僕たち...でも実現...できない。たくさんの...エネルギーが...必要だ。」
「必要なエネルギーってのはこれで足りるんよね?」
そういった晶はすべてのグリーフシードを放出する。そこにはもちろんワルプルギスの夜のものもある。
「なっ!?まど...かの...無謀...な願い...がか...なえられる...量の...グリーフシードがあるなんて...」
「残念やったね。その辺の懸念はすべて解決済みよ。」
「こ...の...はめ...られたって...わけだね...こうなったら...僕には何もするこ...とは...できない...みたいだ。」
「...さぁQべぇ。まどかの願いをかなえるんだ。」
その言葉でQべぇの目はまどかの方に向いた。
「さぁ。まどか、君の願いをもう一度言ってくれ。」
「うん!"魔女になってしまった者や私たちを含めたすべての魔法少女を、ただの人間に戻して"!!」
「契約は成立だ。君の因果の量なら必ずかなうだろう。さぁそれが君の新しい運命だ!」
そうして、大量にあったグリーフシードがQべぇの体内に消費されていく。と同時にまどかの手にはソウルジェムが握られた。そしてそれはすぐに消滅し、まどかの体内へと戻りただの魂となる。他の魔法少女のソウルジェムも消滅し、魂が体内に戻ったのを確認した。
「...やってくれたじゃないか。神崎姉妹。」
「え?ウチ関係あらへんやろ。」
「とぼけても無駄だよ。キミがソウルジェムを1000個以上かき集めた理由はコレを知っていたからだろう?」
「あちゃ~バレちゃったか...」
「1000個以上あるって聞いた時はマジでビビったぞ。どうしたらそんなに集められるんだよ...」
「杏子、これが実力の差ってやつや。」
「はぁ!?」
「はいはいそこまで。Qべぇ、契約ご苦労サマ。これでお前たちは契約という手で宇宙の寿命を延ばせなくなった。ま、もともと宇宙に寿命なんかないけどね。」
「...どういうことだい?」
「知らないの?宇宙ってビックバンの時からず~っと膨張しているんだよ。すなわち、それは宇宙に寿命がないって言えることさ。」
「...そうだったのか!」
「...マジで知らなかったんだ。まぁいいや。だから安心して母星に帰って報告しなさい。それと、二度と私たちの監視や干渉、接近をしないでほしい。これもお互いが嫌な思いをしないで生きるためだ。わかってくれるかい?」
「そうさせてもらうよ...キュップイ!」
Qべぇは私たちの前から姿を消した。そして私たちは、
「ミッション、コンプリートだ!みんな、よくやった!!!!!」
『『「「「「「「やったぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」」」」」」』』
と喜びを分かち合い、その場でハイタッチ!乾いた音が気持ちよく響いたのだった。
☆☆☆ーーー☆☆☆
時をもどして、現在マミさんは19歳、それ以外は18歳(一部不老のメンバーが2人)になった。そして、今日はほむらが東京に戻る前日ということで、みんなでカラオケをしようという流れになった。
「いや~まさかあのほむらが東京デビューとはね!」
「美樹さん、一応東京出身だから帰京扱いなんだけど...」
「でも羨ましいなぁ。私、東京暮らしに憧れを持ってるんだよねぇ。」
「まどか、東京に憧れを持ってくれているのはうれしいけど、慣れるまで大変だと思うよ。」
「そうなの?」
「うん。これほむらにも前伝えたんだけど、今の東京23区って家賃が高騰しているに加えて、地方に比べてマンションの部屋が狭かったりするのよ。あと、鉄道路線網がぐちゃぐちゃに絡み合ったりしてるせいで、上京したての人は毎回混乱してる。実際に私のクラスメイトも上京したてのころは電車乗るのも一苦労だったみたい。」
「うわぁ...東京も大変なんだね。」
「そういえばマミさん、大学ってどんな感じなの?」
「そういやそうやんな。マミさんはこのメンバーで唯一現役大学生なわけやし。」
「そうでしたね。では、せっかくだからこの機会に...」
そうして、マミは自分が通っている大学について話し始めた。彼女は群馬の大学に進学し、料理に関するサークルに所属しているそうだ。学内で「お菓子のマミさん」と呼ばれていることに少々恥ずかしさを持っているよう。そして、受験は早めにやったもん勝ち、私は余裕で受かったけど、受験勉強を後回しにした子たちはことごとく落ちたと教えてくれた。
「文系科目だったら助けられるかも。何かあったら頼ってね。」
とのことだ。私と晶は理系一筋で文系科目、特に国語はさっぱりだ。今後助けてもらおう。
「「「「「そういえば、高専って?」」」」」
「高専ていうのはね...」
話の内容は、私と晶が通う「高専」になった。高専は高等専門学校の略称で、主に工学系分野を専門に学ぶ教育機関である。ちなみに大学と同じ高等教育機関の枠組みなので、身分上は大学生みたいなものだ(=つまり身分上だが3年早く大学生になれる)。私と晶は電気電子のコースに所属しており、4月からは音響信号処理の研究室に配属される予定であることも話した。
「...つまり、伶ちゃんたちは今音楽における工学分野を学んでるってことでいいんだよね?」
「まぁそういうことだね。わかりにくい説明でごめんね。」
「まぁ高専という存在自体あまり知られてないからなぁ。現にアタシも今の今まで知らなかったわけだし。」
そして、まどかとさやかは同じ大学、杏子は別の大学に進学する。
「群馬とは別の場所に通うのもありかなって思ってよ。」
杏子はこう言っていた。ちなみに場所は栃木だそう。
「そうかい。なんだかんだみんな大学が決まってよかったよ...ハァ。」
「ウチらとは違って...」
「あ、そっか。」
「高専って5年生だから...」
「そう。」
「「20歳に受験をしなきゃいけないんだ(絶望)」」
「...ドンマイだね。」
「...えぇい!せっかくみんなに会えたのに進路の話で暗くなるのはもったいない!!歌うぞ!!!」
『お、歌う気になったね。何歌う?』
「とりあえず"メズマライザー"を4人でセッションしてみる?ウチと伶とミクとテトで。」
「お、いいっすねぇ~。この子達も盛り上がるだろうし。」
『いいねぇ~!歌おう歌おう!!』
そして、私、晶、ミク、テトの4人で"メズマライザー"を歌い始めた。やばい。歌うの楽しすぎる。音楽が好きでよかった...
「「「「「「...歌うのうますぎる(だろ)(よ)...」」」」」」
☆☆☆ーーー☆☆☆
18歳の時に催したカラオケパーティーから数十年が経った。あれから4人の"元"魔法少女たちと会う機会はめっきり減ってしまったが、それでも会う機会が合えば必ず顔を見せていた。だが、歳を取るにつれそれは困難となった。
それでも、まどかは95歳、さやかは92歳、杏子は90歳、マミは93歳まで生きた。みんな寿命である。そして私たちは......
「...いや~、ようやく私と晶の願いが叶いそうだ...」
「せやねぇ...ほむら、今回の世界は...どうだった?」
「あなたたちと出会えて...とても楽しかった...それも、愛する人と...幸せに暮らせた...もう...未練はないわ。」
「そうかい...そりゃあうれしいさ。」
なんと、私、晶、ほむらは同じ病室で、同時に天寿を全うしそうなのだ。こんな偶然はあるのだろうか。
「さて...これから待っているであろう...新しい世界に...行くと...しよう...2人とも、ついてきて...くれるかい?」
「もちろん...」
「あたりまえ...でしょう?」
「...ありがとう。」
この会話が3人の最期の言葉となった。そのまま意識が遠のき、やがてプツンと切れた。
☆☆☆ーーー☆☆☆
神崎 伶:①死因→老衰 ②享年→100歳
神崎 晶:①死因→老衰 ②享年→100歳
暁美 ほむら:①死因→老衰 ②享年→100歳
まどマギ編、これにて終了!!
「「「いやエピローグ長くない!?」」」
はい、本文は過去最高の5700文字越えです。
「「「だから長いよ!!!」」」
まぁそんなわけで、3人ともお疲れ様。無事に天寿を全うできてなによりだよ。
「ほんとだよ...前世は私は20歳、晶は19歳で死んだからね。」
「若くして残酷な死に方したの...」
「そう考えたらウチと姉御は5倍も長く生きれたのか。すげぇな。」
そうなんだよ。あ、次も天寿を全うできるようにしますんでご安心を。伶と晶のチート能力は念のためそのままに、ほむらには魔法少女時代の能力の一部をチートとして与えておく。ミクとテトとの再会も今回は早めるつもりだよ。
「太っ腹だなぁ。」
まぁ次は例の新幹線変形ロボットの世界に飛ばすからね。魔女退治みたいに命落とす危険は格段に下がるとはいえ...
「「結局シンカリオンなのね...」」
「シンカリオン?」
「シンカリオンってのはね...って、こんなに話してたらあとがきまで長くなっちゃうやん。」
そうだね。そしたらちゃっちゃと締めちゃおう。
というわけで、「転生姉妹と魔法少女たち」はこれにて終了です。次回からはタイトルが「転生少女たちと新幹線変形ロボ」に変わります。プロローグができ次第、リンク先を目次ページとこのあとがきに載せるのでよろしくお願いします。さ~てシンカリオン見なきゃな...
「...伶とまた暮らせるのが嬉しいわね。」ボソッ...
↓次作、転生少女たちとゆるキャンパーのリンクはこちら
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