あと今回文量が多めです()
マミと別れてから1年の歳月が経った。あれから他の魔法少女に接触しないよう、たくさんの魔女を退治しまくった。
おかげでグリーフシードが腐るほど手元にある。グリーフシードは一定量の穢れを吸うと魔女が発生してしまう。しかし、それは使用したときの話。未使用の状態なら保管しても大丈夫であると、転生する前に女神さまから情報を得ていた。
「しっかしどうしようかねぇ...」
そう。ぶっちゃけ私、神崎伶と妹の晶は魔法少女じゃないので、グリーフシードはただの"おもり"だ。かといって、グリーフシードを放置すると戦った痕跡が残ってしまう。面倒ごとに巻き込まれたくないが故の決断だ。
「いずれ役に立つか、その時までが長いだけで。」
ちなみに今日はゴールデンウイーク最終日だ。そんで、晶にはこの近辺に魔法少女がどれくらいうろついているかの調査に出ている。もちろん魔法少女との接触はしないつもりだ。私はというと、見滝原の病院の入り口で待機している。なぜならば、今回のターニングキャラであり、私が推している"暁美ほむら"がタイムリープしてくるためだ。
暁美ほむらは"ワルプルギスの夜"と呼ばれる最凶の魔女に、彼女の親友であり私のクラスメイトでもある"鹿目まどか"を失ったことがきっかけで魔法少女になった。それ以降はまどかが魔法少女にならぬよう契約の妨害をしているそうなのだが、結局まどかは魔法少女になってしまう... そんな悲しい運命をたどっている少女だ。
まぁこれも生前に見たアニメの情報だけどね。とにかく、ワルプルギスの夜の討伐を含めた【真の完全勝利】という目標を達成させるには、まずほむらと接触する必要がある。
彼女がタイムリープしてくる時期は"心臓病の完治による退院日"だ。そこで、彼女が入院している病院の入り口で待機しているわけだ。
にしても暇だ。退院手続きってそんな時間かかるか?
そのとき、入り口の自動ドアが開いた。さらさらした黒い髪をなびかせながら、その姿を現した。
「...また、まどかを守れなかったわ。」
間違いない、暁美ほむらだ。
本来ならばここで話しかけたいが、なんせ病院の前だし、少し離れながら尾行してみようかしら。
☆☆☆ーーー☆☆☆
よし、病院から少し離れた。幸いにも向こうには気づかれていない。晶から気配を消すコツを教えてもらった甲斐があった。ここなら人気もない。
「...うし!」
気合を入れた私は瞬時に《テレポート》スキルで速度を上げる。そして、ほむらの首の左側にフィンガーガンを突きつけた。
「ッ!?」ビクッ!
「はじめまして、暁美ほむらさん。」ニシシ...
「な!?誰よ?」
そういいながら顔を左に向けるほむら。
「こっちだヨ。」
「!いつのまに...」
そう、ほむらが向いた方向にはいない。気を取られている隙に私はほむらの真正面に移動した。
「あなた、なぜ私の名前を知っているの!答えなさい!!」
「まぁまぁ、立ち話もなんだし、どこかで座って話をしたい。よろしいですか?」
「...えぇ。承知したわ。」
☆☆☆ーーー☆☆☆
私はほむらを自宅に招いた。ここなら誰にも目を付けられずに会話ができる。
「ここが私の家だよ。」
「...」
この人、ずっと無言だよ。そう呆れながら鍵を開けた。
「あねごぉぉぉおかえりぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「どわぁぁぁ!??ぐぎょ!」
晶、帰ってきてたのか。そして全身を覆いかぶさるように乗っかってきやがった!
「ふぉ、ふぉもいお...」
「わわっ!ごめん姉g...」アッ...
「...元気な子ね。」
「...ふぉいてくれる?」
「ほんまにごめん...」
はぁ、解放された。体中が痛い。
「...紹介するよ。双子の妹の晶だ。」
「双子...?の割に似てないのね。」
「二卵性双生児ってやつやね。とにかくよろしくな~」
「そういえばまだ名乗って無かったね。私は伶、神崎伶だ。よろしく。」
「えぇ、よろしく。」
軽めの自己紹介を済ませ、ほむらを私たちの部屋に誘導する。
「さて、本題といきましょか。ほむら。」
「...なぜ私の名前を知っているのか、答えてちょうだい。」
「「...」」
「ほむらは、【転生者】を信じる?」
「転...生者?まさか、あなたたちは転生者だと言いたいの?」
「「察しが良いようで。」」ハハハ...
そこから、私たち2人が転生して今に至るまでの出来事をすべて話した。ほむらは話を遮ることなく、最後まで聞いてくれた。
「それじゃあ私がまどかを救おうとしてる今が全部アニメの出来事だっていうの!?ふざけるのも大概にしなさい!!」
「よし、ではここに書かれてるものを詠唱してみよう。」
「ウワァ...ワルイカオシテルヨ」
「『キュゥべぇに騙される前の駄目な私を助けてあげてほしい』、『あたしってホントバカ』、『ソウルジェムが魔女を生むならみんな死ぬしかないじゃない』...」
「うんうん。」
「...『鹿目さんとの出会いをやり直したい。彼女に守られる私じゃなくて、守ってあげられる私になりたい』」
「なんか顔赤いよ?大丈夫??」(・∀・)ニヤニヤ
「まずその腹立たしい顔をやめてちょうだい。」(# ゚Д゚)
「失礼。でも、これで信じたでしょう?」
「えぇ、最悪の形で。」
「ほんまにごめんなぁ。うちの姉、こういうとこあるから(苦笑)」
「...それで、あなたたちの目的はなんなの。内容によってはただでは済まさないわ。」
よくぞ聞いてくれた!
「暁美ほむら、あなたが繰り返す1か月のループから解放させてあげる。」ビシィ!
「何を言ってるの!あなたたち転生者とはいえただの人間でしょう?私たちとは違っt...!?」
その瞬間、私と晶はそれぞれの愛銃を瞬時に取り出し、銃口をほむらの額に向けた。
「さっき転生者言うたろ?」
「!」
「ほむら、Qべぇ... いや、"インキュベーター"との通信を遮断できる?」
「...少しだけなら。」
「あぁ、頼む。」
「.........よし。数分しか持たないから、さっさと説明してちょうだい。」
「ありがとう。それで、最初に言うけど、私たちは魔法少女じゃない。」
「え...?」
「まぁ魔女退治に関与できる特殊な人間ってことね。一応私は電気系の魔法を少し使えるけど。」
「戦術は主に銃やで。サブで剣も持ってるけど、使う機会はあまりないかな。」
「あなたたち、さっきから何言ってるか分からないわ。それに、魔女退治は命がけの戦いよ。あなたたちみたいな魔女の恐ろしさを知らない輩がホイホイ入られても死ぬだけだわ。」
「これを見てもまだ思う?」
そう言って私は大量のグリーフシードを一気に放出した。
「!?これ全部あなたたちが...?」
「そう、ざっと1000個かな。」
「1000個!?」
「魔女倒すの意外と時間かからなかったからね。気が付いたらこんなに集まってしまった。」
「もちろん未使用だから安全やで。」
そういいながらグリーフシードをしまう。
「せや!ほむらがいることだし、このあたりの偵察の成果伝えとくわ。」
「偵察?」
「晶にこのエリアに魔法少女がどれくらいいるか確認してもらったんだ。」
「見滝原よ?そこそこ広いから一度に全員調べられるわけないわ。」
「いや、2人しかいないことがわかってたで。」
「「!?」」
「え、2人しかいないの?」
「うん。」
うそだろ?"見滝原エリアはほむら以外に2人しか魔法少女がいないっていう予想"が当たるとは思わなかった。
「一人はご存じの通り巴マミ、あの黄色い巨乳ね。」
「巨乳て...」
「もう一人は"佐倉杏子"。ウチが偵察したときは建物のてっぺんで駄菓子頬張ってたな。」
「なんとなく察してたけど、どういう状況?」
「ツッコミはあとよ。その2人と関係は築けているかしら。」
「マミとは1年前に接触したきりね。Qべぇに怪しまれたからあきらめた。杏子は一家心中が起こった後だから下手に出ると敵になると思って接触していない。」
「そう...」
「ごめんね、あんまりいい収穫なくて。」
「いえ、現状を知れただけいいことだわ。」
「そうだ、時を止めてみてよ。」
「...は?」
「いいからいいから。」
「???????????????????」
すげぇ、ほむらでも困惑するんだ。ちなみになぜ時を止めてもらうかというと...
「あなたの狙いが何かわからないけど...いくわよ。」
カチン!と音が鳴った。これがほむらの魔法が発動された証拠で、ほむらが持つ盾の内部にある歯車が動くことで時が止まる。しかし、
「お~ほんとに時止まってるね。」
「すごい!これほむらがやったん?」
「!どうして動けるのよ?」
「さぁ?」
とはいったものの、女神さまが時間停止魔法の影響を皆無にする作用を私たち2人にかけてくれたのが要因だ。これは転生ボーナスだから黙っておこう。
「まぁ、そういうことよ。」
「はぁ...」
ほむらが呆れながら時間停止を解除する。
「さて、最後の質問だけど、お前さんが救いたいのはまどかだけ?それとも全員を救いたい?」
「私はまどかだけで十分。ほかのみんなを救うつもりはないわ。」
「...嘘ついているだろ。」
「?」
「"救うつもりはない"わけじゃなくて、"救えない"んだろう。」
「...!」
「今まで何度も全員を救おうとした。だけど、絶対にマミが死ぬか美樹さやかが魔女化する。だからあきらめているだけなんだろう。」
「...」ギリッ
「まどかだけ残っても...まどかが苦しむだけだよ。」
「わかってるわよ!!」
「「!」」
「私だって何度も救おうとした!でも...どうしても巴さんも!美樹さんも死んでしまう!時間を巻き戻せば巻き戻すほど話もかみ合わなくなる!そして...」
「「...」」
「...周りから嫌われて、気が付いたら1人になったのよ。」
そう言ったほむらは涙をこらえながらも助けを訴えている顔だった。
「ほむら、【真の完全勝利】っていうのを目指してみない?」
「真の...完全勝利?」
「あぁ。①ワルプルギスの夜の討伐。②鹿目まどかが契約しない。③全員生存。この3つをすべて達成させる。」
「そんなことができるって言うの?」
「あぁ。もうほむらは1人じゃないからね。そして、この目標を達成させるにはほむらの力が必要不可欠だ。協力してくれるかい?」
「...!必ず成功させるわよ。」
「よ~しその意気だ!」
「できる限りのサポートはするつもりやで。困ったらいつでも頼ってな。」
「...ありがとう。でも、どうして私のためにそこまで?」
「あぁ~それは...」
私は無難ななウソを探していた。しかし、
「それはな、伶がほむらのこと好きだからやで。」
「な!!!!!!!!!」
多分私の顔はゆでだこのようになっているだろう。なんで本人の前で暴露するんだよぉ...
「えと...その...ほむr」
「しかもウチの姉といったら、この前なんか『ほむらと結婚してイチャつきたい!』とか言ってましたよぉ~」(・∀・)ニヤニヤ
「言うなバカぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
このバカ妹が。覚えておけよ...
今ほむらはどんな顔しているんだろうと心配しながらほむらの方を見た。だが、想像以上にひどい光景だった。
「...ハゥア...」バタッ!
なんと、ほむらが気絶してしまったのだ。
「ほむらぁぁぁぁ!!!!」
どうしよう。明日からこの人と同じ学校なんですけど。誰か助けてください。
通常より3倍の量を書いてしまいました...
「多すぎないか?」
うわびっくりした!伶さん急に出てこないでくださいよ。
「ごめんごめん。んじゃ、私は晶をボコボコにしてくる。」
お...おう...
次回も何卒。