再びあの灼熱のマウンドの世界へ   作:心ここにあらず

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このあと俺たち江戸川リトルは3度公式戦に出場した

 

しかし3度全てが丸亀シニアの前に…いや

 

滝川・クリス・優の前に敗れ去った

 

 

 

そして俺たちは5年生に進級した

 

チームは新しく指導し俺はエースに一也は正捕手に正式に指名された。俺と一也が6年生を差し置いて正バッテリーに選ばれた理由は防御率と登板時のチーム勝利率だろうな。

 

初めは6年生たちも年下の俺たちにレギュラーを奪われたことで快く思ってなかったが新チームになっての初めての公式戦…

 

因縁の丸亀シニア相手に一点を争う接戦演じ延長の末に敗れたが俺は6回を1失点・一也は3安打の猛打賞を記録したことでチームメイトに認められたのだろう

 

しかしここまで来てもいまだに丸亀シニアには勝利を納めたことはない

 

 

 

 

 

そして次がクリスさんのリトル最後の試合だ

勿論花を持たせる気なんてサラサラない。なんならここまで溜まった借金を全部返してやりたいくらいだ

 

それに俺の新たな武器もあるから抑えられる自信がある

 

 

 

 

 

 

試合当日

 

 

「来たな俊…ここまで溜まりに溜まったツケ

利子もつけて返してやろうぜ」

 

 

「…あぁ…そのために武器もここまで隠してきた」

 

 

 

俺たちのチームは明らかに去年の6年生主体のチームよりもレベルが上がっていた

 

それは丸亀シニア以外東京でも相手がいないと言えるほどである

 

それでも勝てる保証がないのはやはりあの化け物がいるからであるが…

 

 

 

1回の表

 

俺たちは後攻なので守備からである

 

まずは1人目の初球…

 

 

「らぁ!」

 

 

_ ビュッ!

 

 

_パァァァァァン!

 

 

渾身のストレートが打者の胸元に吸い込まれた

 

この一年で俺の球速は110キロにも迫り今や小学生の中では速球派投手を名乗っても恥ずかしくないレベルだ

 

コントロールはいまだに三分割であるがインコースに投げ込むのは得意だ

 

 

 

その後ストレートで3球三振に仕留め2番もアウトコースからインズバで追い込み

ラストは真ん中高めの釣り球でこれまた3球三振に仕留めた

 

エンジン全開で迎えた次の打者は俺たちと同世代…未来の高校野球王者のショートストップを担う男

 

白河勝之である

 

パワーはないがバント、エンドラン、カットなどなんでもできるオールラウンダーであり選球眼が武器である

 

前回はこいつに球数を使われたおかげで後ろには控える鬼に全力を捧げなかった

 

 

 

だから勝つためにはこいつを抑えることも重要事項に入ってくる

 

 

 

初球…一也が構えたのはインコース

 

俺はインコース低めいっぱいに投げ込みファール

 

2球目…もう一球インコース低めに投げ込みこれは見逃しツーストライク

 

勝負に行くのか一球外すか?どーする一也…

 

一也が構えたのは…

 

 

_ 「うぉらっ!」

 

 

_ギュン! パァァァン!

 

 

 

俺はこの日最速のストレートを外角高めギリギリ枠内に投げ込み好打者白河から見逃し三振

しかもこの回三者連続三球三振である

 

 

「「「ナイス!俊!」」」

 

 

「飛ばしすぎだバカ!」

 

 

「お前も俺にかまさせてじゃん?」

 

 

 

俺は構えたのコースに投げただけである…実質これを呼び込んだのは一也であると言っても過言ではないな

 

 

さ、次はこっちの攻撃だ。一番は6年生の先輩である。相手エースの6年生右ピッチャーのストレートにつまりショートゴロ

 

相手エースはスピードも球威もそこまでなんだが俺よりコントロールがいい。一也やクリスさんみたいにリードに定評がある捕手とは相性がすこぶる良いタイプだな

 

2番は同級生の外野手…良いところに飛ばしたがやはり白河のファインプレーに阻まれツーアウト

 

そして3番は俺である。 俺は打率こそそこまでであるがここぞという場面での開き直りや直感で長打を量産することでクリーンナップに配属されてしまった

 

とりあえずなんとしても塁に出ないと次は打点乞食の一也だから次の回自動アウトが一つあるようなもんだからな…

 

 

…狙うは初球ストレートだったら踏み込む

 

相手エースが投じた一球は

 

 

_カキィィィィン!

 

 

アウトコース低めのストレートだった

 

それを俺はバッターボックスギリギリまで踏み込みバットの芯で捉えた

打球はライナー制でライト前に運んだが打球が良すぎて単打になってしまった

 

でも…一也の前にランナーとして出ることが出来た

 

初回から大チャンス到来だ

 

 

さぁどうする一也…

 

 

まずは初球アウトコースのボールを見逃しワンストライク

 

2球目と3球目が高めに外れてボール

 

4球目は真ん中に来たが上手く捉えれず2ストライク2ボール

 

追い込まれた一也は次のボールを読み取ろうとするが…

 

ボールを高めに外れたコースに投げ込み手を出さなければボールだが一也は読んでいたのか多少のボール球など気にしないかのように振り抜いた…

 

_カキィィン!

 

 

2アウトなので俺は打球を見ずに走り出した。2塁を周り三塁へコーチャーの指示はホームへの突入である

 

俺はそのまま全速力でホームへと突っ込んでクラスプレー…

 

判定は…

 

 

 

セーフまさかの先制点を叩き出したのである。

 

 

 

 

 

 

 

初回、まさかの俺と一也の二者連続ヒットで先制点を叩き出したもののその後の打者を打ち取られ攻撃終了

2回の守りに入りマウンドから対峙する相手は…滝川・クリス・優

自他共に認める東京都No. 1キャッチャーだろうな。…いや全国一すらあり得る。

 

 

 

「…」ペコッ

 

 

無表情のまま頭を軽く下げてきたのでこちらも帽子の鍔を掴んで会釈しておく

 

 

「…立ってるだけてこの威圧感かよ…」

 

 

相手は構えただけで打たれそうな気配が滲み出ている

 

俺はこの最強打者を捩じ伏せるために大きく振りかぶった

 

 

_パァァァン!

 

 

初球アウトローにストレートでワンストライク

 

 

2球目と3球目はインコース高めともう一度インローにストレートでボール

 

カウント1・2で迎えた4球目

 

一也のサインを確認した俺は

 

 

「…初回からかよ。激アツじゃねぇか一也…」

 

 

 

振りかぶって投げた4球目はフォーム、腕の位置などはストレート同じながら

ボールの軌道は打者の手前で急激に失速しクリスさんが振り抜いたバットの下を通過した

 

 

_ ヒュッ…ストン!

 

 

「…今のボールは?」

 

 

「あいつが新しく覚えた変化球っすよ」

 

 

俺が対丸亀シニア対策で覚えた必殺技がフォークである

某アニメを見てずっと握力を鍛えるためにハンドグリップを常に握っていたしそもそもカーブやスライダーとかの横の変化より俺には相性がいい気がしたからな

 

 

その後の打者はプレートをふんだんに使った投球スタイルで抑えてこの回をシャットアウトした

 

 

 

 

 

 

その後回は進みこちらは相手ピッチャーとクリスさんのリードを中々崩すことができず初回以降点が取れておらず

 

方や相手チームも俺からポテンヒットの1本に抑えられており中々動かない展開が続いた4回の表の攻撃

 

俺は打者2人を打ち取りラストバッターにして相手の主砲との2打席目の対決

 

 

_カキィィィィン!

 

 

その初球…俺の投げたフォークボールを完璧に捉えられるセンター方向に飛ぶホームランを打たれた

 

 

 

 

 

 

 

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