キヴォトスに転生したけど銃撃戦とか嫌なのでコンビニでバイトする 作:Minus-4
ワカちゃんを雇ってから実に一週間である。
今日は珍しくオフの日なので、久しぶりに羽を休められそうだ。私に羽はないけどね。
え? お前がオフだと店に責任者がいないからヤバいだろって? それが違うんだなあ、今日はそもそも
ほら、アレだアレ。前も話した通り、お店の
そんなわけで! 私は今! ソラすけとワカちゃんと三人で! 外に遊びに! 来ていません!
うん。ソラすけは元から学校だし、ワカちゃんは
つーわけで今日も今日とて私はワンオペなのだ。休みの日もワンオペだって、あははは! 寂しい。
とまあそんな感じで、私は寂しいと死んでしまうので、先生にモモトークをバリ送りまくって、暇つぶしの相手になってもらうことにした。
そーゆーわけで、現在私は、シャーレに持っていくためのお菓子やジュースなんかを買いまくったところである。ふふん、気分はデリバリーだぜ。
そういえば、エンジェル24にも一応、商品の配達サービスは存在する。名前はエンジェルミール……早い話が、毎週お弁当などをお届けするサービスである。
ここでしか食べることのできない弁当もあるので、これがなかなか人気のサービス──なんだけど、うちでは取り扱ったことない。人来ないし。
ふう。よし、シャーレに着いたぞ。道中、ちゃんと修復が行われているかどうかを確認したけど、問題なさそうだったし、心配事はもう一つもない。
だからたまには生徒らしく、遊び呆けさせてもらう。先生、今度マジで恩返しさせてね。
「ってことでおーっす、キョウカちゃんが遊びに来ましたよー」
「"おっ、待ってたよ、キョウカ! あんまり何にもないけど、ゆっくりしてってね"」
椅子ごと振り向きながらそう言う先生。いやいや、謙遜しなさんなって。ここ、割と何でもある部類じゃん。
……ってか、こちとら先生と駄弁りに来ただけだしな。この人がいるんならそれでいい──っと、モモトークが届いた。ワカちゃんか、どれどれ。
メッセージの内容は……『憎』──えっ、見られてる? 私は辺りを見渡したが、当然何も分からなかった。
ぶるぶる。私は自分の肩を抱き、背筋に走った薄寒さを誤魔化した
「"どうしたの……?"」
「いや、ちょっと、寒気が……」
「"あれ、エアコン効かせすぎちゃってたかな? ごめんごめん、今温度あげるね"」
「あぁ、ありがとうございます……」
あれか。女の勘ってやつなのか。
それにしたってタイミングがおかしいだろ。ピッタリすぎる。
大丈夫大丈夫心配すんなって。私これでもワカちゃんを応援してんだから。つーかそれ以前に、先生と私が
適当にそんな感じのことを返信して、私は備え付けのソファに腰掛ける。すると先生も向かいのソファに腰掛けた。
うんうん、仕事は既に終わっているらしい──多分私が来るから早めに終わらせてくれたんだろう──そーゆーとこ、本当に素晴らしい。
どじゃあああ。適当に買ってきたお菓子を机の上にぶちまける。総額3,000円。急に押しかけた割にはちょっと少なかったかもな。反省だ。
「さて、そんじゃー先生、好きなお菓子取っていーよ」
「"本当! それじゃあ、遠慮なく!"」
私はチョコチップクッキーを、先生は筒入りのポテトチップスをそれぞれ手に取り、開封した。
うん、美味い! 安っぽい甘味が結局一番脳にクるよねえ。私は今幸せを噛み締めている!
ふと先生の方を見ると、ポテチを一枚一枚、小さな口でちまちまと食べていた。ふーん、少食なのな、先生って。
もそもそ。ぱさぱさ。口の中の水分全部持ってかれる〜。それもまた醍醐味よな、とかそんなことを考えていると、先生が話しかけてきた。
「"キョウカはさ、やっぱり甘党なの?"」
「そりゃあもちろん。食べ物なんて砂糖が入ってれば入ってるほどいいって考えてるよ。先生は?」
「"私もどっちかというと甘党かなあ。今はしょっぱいの食べたい気分だったから、ポテチからいただいたけどね"」
「えっマジで? すっげー奇遇じゃん、やっぱそうだよね、甘いものこそ至高! うわー一気に親近感芽生えたよ、テンション上がる!」
ポテチから行ったから、てっきり違うのかと思ってた。いやあ、さすがは先生、下げてから上げるなんて、基本が分かってるじゃないの。
テンションが上がった私は、チョコクッキーを食べ終わった後、いつもの棒付きのキャンディに手を伸ばし、封を開け、口に含んだ。
うむ、これこれ、この味よ。
自然と気合いも入るというものだ。
……にこにこ上機嫌の私を見て、先生が何やら変な表情を浮かべているのが気になるが、聞いても「いや、何でもないよ」とはぐらかされてしまった。
何だよ何だよ、私の顔に変なもんでも付いてんのか。しゃららん。髪をかきあげてみた。余計に変な目で見られた。ふざけんな。
……ってか、そうだそうだ、忘れてた。
先生に会ったら聞きたいことがあったんだった。
よいしょっと。席を立ち、移動して、先生の隣に腰掛ける。ん? 近いって? いやいや、この程度男同士なら普通っしょ。今は女の子だけどな。
からんころん。棒付きキャンディのプリン味を一舐め。
さて、念のためだけど。
一つだけ質問させてもらうよ、先生。
「そーいやさ、先生一つ聞きたいことがあったの思い出したんだけど、今聞いちゃっていい?」
「"え? うん、構わないけど……どんなこと?"」
「いやね、すごく簡単な質問だから、すごく簡単に答えて欲しいんだけどさ──」
私は先生と肩を組みながら、視線を合わせた後。
何でもない雰囲気で、さらっと質問を口にした。
「ぶっちゃけ好きな子とかいないの?」
「"修学旅行の夜みたいな質問!?"」
なっはっは、やっぱそう思う? 私もそう思う。
でもね、先生。私はこれで、案外真剣に聞いてるんだよ。いや何、別にワカちゃんがどうこうとかじゃなくてね。
ほれほれ、はよう答えておくんなまし。先生の脇腹を小突きながら、そんな感じで答えを探していた時。
先生が口を開いたのと同時に、私の耳には、先生のものとは似ても似つかない、
「先生……何の話をしてるんですか……!?」
声の出元は──シャーレ部室の入り口。
何だよもう、いーとこだったのに。先生と(一方的に)肩を組みながら、声のした方向へと振り向く。
青い髪のツインテール。私よりも低い身長。太もも。そして何より、ミレニアムサイエンススクールの制服。
まず間違いようもなく。
セミナー所属、
……シャーレに来るタイミング、間違えたかなあ。
明らかに何か勘違いしているユウカちゃんを見ながら、私は他人事みたいに、そんなことを考えた。
緊急でバイトのヘルプに入り、休憩時間中に無理やり書き上げたのでめっちゃ短いです! 本当にごめんなさい!
それはそれとして、評価者が50人を超えました! ここすきや感想なども含め、本当にありがとうございます!! これからもよろしくお願いします!!