戦闘民族、異世界に襲来!   作:KKRT

1 / 6
第0章 新たな冒険と仲間達
第一話 悟空とベジータが消えた!? 新たな冒険の幕開け


 戦闘民族、サイヤ人。

 好戦的で強大な戦闘力を持ったその種族は、数多の星や命を滅ぼし、宇宙を気ままに荒らしていた…だが、彼らはやがて、自らの戦闘力をはるかに越えた存在であるコルド大王、そしてフリーザに屈服し…

 挙げ句の果てに、彼等の母星『惑星ベジータ』諸共滅ぼされてしまった。

…しかしその惑星ベジータの破壊から逃れ、生き残ったサイヤ人が僅かに存在していた。

 生き残ったサイヤ人のうち、二人の名は、『孫悟空』と『ベジータ』。

 二人は互いに争い合いながらも、認め合い、時には共闘し…

 地球、異星、宇宙、そして魔界。あらゆる場所で、強大な敵と戦い続けていた。

…そんな彼らの、次なる舞台とは––––––––

 

 

「はぁぁぁぁっ!!」

「でりゃぁぁぁぁっ!!」

 

 太陽に照らされ、光る雲を突き抜けた上空。

 鳴り響く轟音と共に放たれる凄まじい衝撃波と共に、二人の戦士が殴り合いの『勝負』をしていた。

 

「へへ、また腕上げてんな! ベジータ!」

「当然だ! いつまでもナンバーワンで居られると思うなよ!カカロット!」

 

 フリーザを打ち倒した戦士『孫悟空』…そして彼のライバルの、サイヤ人の王子『ベジータ』

 彼らはまた、どちらが最強かを決めるため、幾度目かの戦いを繰り広げていた。

 そして地上では、そんな彼らの戦いを観戦する者たちが。

 

「いけぇーっ! お父さーん!」

「負けるなーっ! パパー!」

 

 悟空とベジータの息子、『孫悟天』と『トランクス』。

 

「また派手にやってんなーあいつら。」

「ベジータの奴、随分腕を上げてるみたいだな…孫との実力差はまるで無さそうだ。」

 

 悟空のライバルでもあった、『クリリン』と『ピッコロ』。

 

「ベジータさん、父さんに超サイヤ人4の事隠されてたって知ってから、精神と時の部屋で修行したみたいですからね。きっと悔しかったんでしょう…」

 

 そして、悟空の息子の長男である、『孫悟飯』。

 

「はぁ…ほんと飽きないわね、あの二人。」

「そうだな…ま、今回は許すだ。」

 

 さらにベジータの妻である『ブルマ』、そして悟空の妻の『チチ』が、いつものように二人の戦いを見守っていた。

 

「あら、珍しいわねチチさん。」

「悟空さ、最近は真面目に働いてくれてたしな! 今回ばかりは大目に見るべ!」

「まあ! 奇遇ね、うちのベジータも最近色々手伝ってくれるようになったのよ!」

「ほんとか!? 悟空さ以上に修行ばっかしてる、あのベジータさんまで…」

「…何かが起こる前触れかしら。」

「オラもそんな予感がしてきただ…」

 

 普段修行ばかりの二人の夫が、全く同じ時期に働き始めると言う珍しい出来事。 本来なら喜ぶべき事だが、それはあまりにも珍しすぎた。そのせいかチチとブルマは天変地異か、また地球の危機でも起きるんじゃないかと予感し始めた。

 もっとも、その悪い予感は斜め上の形で的中する事となる。

 

「これで終わりだ、カカロット!」

「おーし、来い! ベジータ!」

 

 そんなこんなで、二人の戦いはついにクライマックスとなった。

両者はそれぞれ構えを取り、『気』を溜め始める。

 

はぁぁぁぁぁぁ…!

か…め…は…め…

 

 青色の光と、紫色の光が輝き、雲と大地を照らす。

 『気』を溜めることによって生じる二つの光は、どんどん輝きを増していき、そして––––––––––

 

ギャリック砲ォッ!

波ぁぁぁぁぁっ!!!

 

 二人の咆哮と共に、光線となって放出された!

 

んぎぎぎぎぎぎ…

うおおおおおおおっ!!

 

 二つの光線はお互いに向かっていき、衝突。

 どちらも絶対に負けまいという意思と共に、激しくせめぎ合っている。

 

うおらああああああああっ!!

「くっ…はあぁぁぁぁぁぁっ!!!

 

 二人が一層気合と力を入れると、せめぎ合い続けた二つの光線は、やがて中心で眩しい光と共に大爆発を起こした。 爆発の光は、かめはめ波とギャリック砲を放っていた悟空とベジータをも巻き込むほど、大きく広がっていき…

 

なっ!?

いいっ!?

 

 やがて光に巻き込まれた二人は、ついに姿が見えなくなった。

はたして、勝ったのはどちらなのか? と、一同は考えていたが…

 

「やれやれ、これで終わりかしら?」

「…あれ?」

 

…戦いの観戦者たちは、ある違和感を覚えた。

 

「…ちょっとブルマさん、何か変じゃねえだか?」

「え?」

 

 戦いが終わった後にしても、静かすぎたのだ。

 二人の話し声や、舞空術が起こす風の音があっても不思議ではないと言うのに。

 

「おいおい…あいつら、戦いが終わった後に何処行ったんだよ?」

 

 おまけに、気配も感じられなくなった。 観戦者達のざわつきが、だんどん強くなっていく。

 

「お父さん達が消えちゃった?」

「何言ってんだよ悟天! 気を読めばパパと悟空さんの場所ぐらい…あれ?」

「…ね、ねえピッコロ! 一体何があったの!? あんたならわかる…」

「…」

 

 ブルマは振り向くと、同じく戦いを見ていたピッコロに、この違和感の正体を乞おうとする。

…だがそんなピッコロもまた、この状況に眉をひそめていた。

 

「…ピッコロまで…み、みんなどうしたのよ?」

「…悟飯、孫とベジータが何処にいるか分かるか?」

「いえ、それが僕にも…ピッコロさん、これって一体…」

「分からん…気配を消しただけか、もしくはそのまま瞬間移動で遠くに行ったか…だとしても理由が…」

 

 やがて爆発によって生じた煙が晴れ、青空が見え始める。

 そこには、悟空とベジータの姿は無かった。

 

「ベジータと孫くんが消えた…!?」

ご、悟空さが行方不明になっちまっただぁ〜っ!?

 

 自分の夫が突然消えたと言う現状に直面し、二人の妻は混乱する。

孫悟空とベジータ。

二人のサイヤ人が、全員の目の前から突如姿を消した。

 


 

…あれ? 何でオラ、こんな暗いとこで椅子に座ってんだ? ここどこだ?

 オラは確か、さっきまでベジータと戦って、ちょっとやりすぎて自分の攻撃に巻き込まれちまって…そんで…

…駄目だ、そっからが思い出せねえ。とりあえず、ベジータの居場所を見つけねえと。

…? ベジータの気が探れねえ。何かに邪魔されてるんか?

 

「あのー…」

「ん?」

「ちょっとよろしいでしょうか…?」

「良いけんど…おめえ誰だ?」

「あ、申し遅れました。私、女神ナテアと申します。」

 

 女神ナテア…? 女の神様っちゅう事か? 神様にも、まだまだ色んなのがいるんだな。

 とりあえず、オラも名乗って色々聞いてみっか。

 

「オラ、孫悟空! おめえがオラをここに連れてきたんか?ナタア。」

「ナ"テ"アです! …そうです。ある私たちの望みのため、ここに来ていただきました。」

「望み?」

「ええ…これは他でも無い、地球中のあらゆる人間の希望である、あなたにしか頼めない事なんです。」

「…オラにしか頼めない事って、何だ?」

「私たちの望みは…あなた達から見た異世界…私たちの愛する世界を救って頂く事です。」

「世界を救う、か…」

 

 前にもこんな事が…ああ、オラが1日だけあの世から帰って来た時だったな。 ブウが出てくる前の天下一武道会の時だ。

 オラとの勝負邪魔されて、ベジータ怒ってねえと良いけどなぁ…

 

「ま、オラは別に良いけどよ、何すりゃ良いんだ?」

「今から10年前、私たちの世界で突如魔王バラルが復活したのです。」

「魔王バラル…?」

 

 魔王…? ゴマーとかピッコロみたいな奴か? 強えんかな。

 

「復活した魔王バラルは、その恐ろしい魔力で世界中の魔物を暴れさせ、世界を恐怖に陥れました。」

 

 にしても魔王か…最近じゃ、大魔界を思い出すな。

ゴリロー…グロリオもパンジも、あいつら元気してっかな?っと、今はそんな事考えてる場合じゃねえな。女神様の話聞かねえと。

 

「ですが神である以上、直接世界に干渉する事の出来ない私たちは、他の世界から人間を連れ、『勇者』として世界に送り、世界を救って貰おうとしましたが…」

 

 勇者…勇者ってえと、タピオンみたいな感じか? ……ありゃ、誰でもなれるもんなんかな。

 

「それでも魔王の力は想像以上に強大で、世界の救済は困難を極めました…」

「だからこそ!最強の戦士サイヤ人である、あなた達の力が必要なのです!」

 

 あなた「達」? そういや、多分オラと一緒に巻き込まれてたベジータは…

 

「なあなあ、もしかしてオラだけじゃなく、ベジータも来てんのか?」

「ええ。あなたの前に、既に勇者として世界に送らせていただきました。あの人は気難しくて、ちょっと苦労しましたけどね…」

 

 ベジータが勇者か……なんか全然似合わねえな。

 

「そっか、ベジータのやつもう先行ってんのか…こりゃうかうかしてられねえな!」

「あーっ待ってください! まだ説明が!」

「何だよ、まだなんかあんのか?」

「ええ、すみません…とにかく、これまで通りよく聞いてください。 私たちの世界の仕組みについてお話しします。」

「仕組み?」

「まず現地…異世界での話なのですが。そこでは強さなどが『レベル』として『ステータス』に表示されます。」

「すてーたす? ステータスって何だ?」

「そうですね…試しに頭の中で、ステータスが見たいなーとか、そう言ったことを考えてみてください。」

 

えっと…こうか。

出てこいっ!ステータス!

 

…おわっ!?急に光る板見てえなのが現れたぞ。

 

「な、何だこりゃ!?」

「それがあなたの『ステータス』を写す、『ステータスウィンドウ』です。成功したみたいですね。」

「ひゃーっ! すげえな! 頭ん中で考えただけで出てくんのか!」

 

 『すてーたすうぃんどう』っちゅう奴には、変な文字がいっぺえ書いてあった。 どうやら、こいつがオラの力、『すてーたす』を示してるみてえだ。

 

「レベルは300…! さすが孫悟空さん…凄まじい力です。」

「なあなあ、ベジータのレベルはどんぐらいだったんだ?」

「ベジータさんのレベルは…301でしたね。」

「いいぃっ!?」

 

 ベジータの奴、オラのことをちょっと越えてたのか!? ちっくしょー、悔しいな…

…けど、おかげでやる気湧いて来たぞ。

 

「ま、まあたった1レベルの差ですし、そんな気にする事もありませんよ!…でも、何だか嬉しそうですね。」

「へへっ、オラもうかうかしてらんねえって思ってさ。 流石ベジータだ…超サイヤ人4の力付けたオラを、いつの間にか追い越してたなんてよ。 なあ、ナテア。 ベジータはもう異世界っちゅうとこに行ったんだろ?」

「ええ、既に勇者としての旅路を歩み出しています。」

「よーし。じゃ、早えとこオラを送ってくれ! オラ、ワクワクして来ちまった! ベジータよりも先に、魔王バラルって奴ぶっ倒してやる!」

 

異世界っちゅうとこで色んな強え奴と戦って、色んな食いもん食って、色んなとこ冒険して、いっぺえ強くなって、そしてベジータとまた戦って…

 ひひっ、考えだしたらもっとワクワクしてきたぞ!

 

「…ふふっ。噂の通り、本当に頼もしい人ですね。 他の勇者の皆さんが憧れるのも頷けます。

 わかりました。 では今から、あなたを私たちの世界へ送ります。」

「おう!」

 

 ナテアはオラに向かって手をかざした。 魔法かなんかで送るんかな。楽しみだ。

 そう思ってっと、何か思い出したみてえにナテアが口を開いた。

 

「あ、最後に一つ。」

「ん?なんだ?」

「転移の際、力の均衡を調和するためレベルは1にリセットされます。 それを踏まえてご注意を。」

「へっ?」

 

 ちょっ、ちょっと待てよ、それじゃあもしかして、オラは超サイヤ人どころか界王拳も…

 

「それでは孫悟空さん、ご武運を。」

「ちょっ…!」

 

 そんな疑問をナテアにぶつける前に、オラは光に包まれて…オラの新たな冒険が始まった。

 




 皆さん初めまして。 もしも悟空とベジータが異世界転生したら…?とふと思いついて、試しに書いてみました。烈海王が異世界転生ひたんだし、悟空とベジータが異世界転生してもおかしくないだろ的なノリです。
 不定期更新にはなりますが、温かい目で見守っていただきたい…
 あと、もしかしたらデカめの解釈違いとかあるかもしれないので、そこら辺指摘していただけるとすっごく助かります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。