Vtuberよりも個性ある社員   作:匿名ライダー1号

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反省

 

 

 社長との会話は、直ぐに終わりライバーのマネージャーさんたちがゾロゾロと入って来た。そのときには社長は、自分の席へと戻り何事もなかったかのようにマネージャーを迎え入れていた。

 

 そして始まるこれからのことについての会議。

 

 まずマネージャー全員がこれまでにあったことを軽く話し、そしてライバーがこれからしたいことを話していく。

 

 人とコラボしたい、ゲーム大会を開きたい、わさび&からし&デスソース入りシュークリームロシアンルーレットがしたいなどライバーがやりたいことがマネージャーが説明していく。

 

 そして次に口を開いたベルさんのマネージャーさんは自分を配信に出したいとの希望があった。

 

 プチ炎上のきっかけが自分の仮面下を見たからという理由のためコラボ配信をすることで大炎上につながる火種を消そうという社長との対面会話をした後だからか非常に申し訳ない気持ちになってくる話だった。

 

 後で改めて謝罪しようと考えていると社長が自分とベルさんはまだコラボしてはいけないと言った。

 

 配信に出始めてからまだ一日しか、それもライバーでもないただの一社員を大人数コラボならまだしも一対一のコラボでは自分の実績が足りていないためダメらしい。

 

 確かに急にただの社員が配信に、しかもまだ一日しか配信をこなせていない、そのうえ配信事故まがいのことをしてしまった自分では実績も実力も足りていないだろう。

 

 マネージャーさんも分かっていたのか少し残念そうにするがすぐに表情を変えて新たに目標を話し始めた。

 

 その後もコラボの取り決めだとかライブの内容などを話していき会議は外が暗くなる一歩手前まで行われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 会議が終わり社員寮に帰って来た自分は料理をしていた。今日の料理は、いろんな野菜を切った上に蒸したささみをのせたバンバンジーとコンソメスープだ。

 

 栄養剤も準備して食事につく。やっぱ手料理しか勝たん!

 

「いただきま『ピンポーン』...」

 

 誰だ?社長か?いやこの前来たしな...じゃあ本当に誰!?宅配とかしてないしドラマとかでよく見るお隣さんは社宅寮&空き室で絶対に無いし...もしかして幽霊??

 

『ピンポーン』

 

「...い、今行きまーす」

 

 玄関カメラなんてものはこの社宅料には存在しないため直接確認しなくてはならない。強盗だったら死んだな自分。

 

 自宅なのもあり杖が少し遠いところにあるが客を待たせるのもあれなため重心が揺れる中頑張って玄関へと向かう。

 

 壁に手を添えながら玄関に辿り着き玄関スコープを覗く。そこには、

 

「...なんでベルさん???」

 

『ピンポーン』

 

 包み紙を持ったベルさんであった。いやなんでここに?住所特定?ストーカー?様々な憶測が頭の中で飛び交うが目の前にいるのが知人であれば危険もないだろう。

 

「こんばんわー...なんで開けてくれないの?」

 

「こ、こんばんは?いや、ていうかどうしてここにいるんですか?」

 

 危険はないが怖いのでドアチェーンをかけて声だけで会話する。

 

「私も社宅寮に住むので隣人に挨拶しようとしたらたまたまサイクさんだっただけですよー?」

 

「そうですか...」

 

「挨拶の品渡したいんで開けてくれませんかー?」

 

「いや、諸々見せられない姿なんでちょっと...」

 

 今の自分は、短パン&素顔の人様に見せられない姿だから人様に見せたくないのだ。顔はベルさんに見せたけどそれ以外は見せてないからこれ以上見せるわけにもいけないし。

 

「いいじゃないですかー、サイクさんの秘密を教えてもらった仲でしょー?私の秘密も教えるんで入れてくださいよー」

 

「配信の反省します宣言はなんだったんですか!全然反省してないじゃないですか!」

 

「これはこれ、それはそれ。配信と現実を混ぜないという反省だよー」

 

 図々しすぎる!諦めるしかないのか...!?

 

「入れてくれなかったら登録者が数万ほど行ったときに実はサイクさんと付き合ってましたーっていうよー?」

 

「爆弾を身体中に巻いてから自爆特攻して来ないでください!」

 

 どうする!?どうやったら火薬臭いこの人を自宅に帰せる...!?諦めるしかないのか...!?

 

「ちょっと待っててください!ほんとにちょっと待っててくださいね!!ほんとに!!!」

 

「焦っててウケる」

 

 あの人に電話...!会議の後に連絡先交換しててよかった!頼む!出てくれ!

 

『はい、◯◯です。こんなに夜遅くにどうしましたか?』

 

「助けてください!実は...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後、ベルさんは自分のスマホの電話に出てすぐにドアの隙間から包み紙をねじ込んで帰って行った。

 

 ベルさんのマネージャーさんに電話して正解だった...ちょっと声が数段低くなってたけど怒られるのは自分じゃないしいいや!気にしたら負けだ。

 

 帰ってくれたことに安堵しながら今は、冷め切った料理を黙々と食べている。温めるのが億劫になる程疲れた...この後、いろいろやらなきゃいけないことがあるのに。

 

 これからは出社するたびにベルさんの視線を気にしなければならない。どうにかならないだろうか?

 

 ...まぁ、未来の自分がどうにかしてくれるだろう。今は、ご飯を楽しもう。

 

 ちなみに包み紙の中は、クッキーだった。食べれない...どうしよう...

 

 






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