Vtuberよりも個性ある社員   作:匿名ライダー1号

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許可を得て

 

 

「皆んなー!こんカナー!今日も雑談配信していくよー!」

 

コメント:こんカナ!

コメント:こんカナー!

コメント:社員さんどうなったの?

コメント:マネージャーからなんて言われた?

コメント:こんカナー

 

「昨日は途中で配信やめてごめんなさい!あの後、マネージャーからバチゴリに怒られたんだよね」

 

コメント:あたりまえ

コメント:草

コメント:個人情報開示は怒られて当然なんだよナー

コメント:謝罪した?

 

「いや、マネージャーさんから急に電話かかってきて『社員さんから許可が出たので配信で喋って良いですよ。その前に謝罪ですが』って言われたんだよ。普通に思考が止まっちゃった」

 

コメント:???

コメント:ま さ か の 展 開

コメント:許可!?

コメント:懐がデカすぎるっピ!

 

「もしかしてフルカラの社員さん達って意外とノリが良い?」

 

コメント:やめてやれ

コメント:他社員「!?」

コメント:謂れのない根拠が他社員を襲う!

コメント:達はやめてやれ

 

「それでその社員さんなんだけど実は今日会いにいく予定なんだよね。昨日、夜だったからさマネージャーの電話謝罪しかできてないだよ。だからこの配信が終わったらフルカラの本社に行かないといけないんだよ」

 

コメント:草

コメント:謝罪は早い方がいいぞ(元会社員)

コメント:そうだぞ(ニート)

コメント:なるほど昼から出社できる距離に家があると...

コメント:↑キモ

 

「それじゃあ時間が来るまでお話しよっか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「昨日はすみませんでした!」

 

 働いてたら急に謝罪された件。目の前でマネージャーさんと一緒に頭を下げている女性。確か二期生の花街カナというライバーの魂だと思われる。デスクワークばっかやってるせいかVtuberの顔と現実の魂が一致しない。フルカラの社員なのに。

 

「頭を上げてください。マネージャーさんも。別に容姿の事は気になさらなくても良かったのですが...」

 

 とりあえず頭を上げてもらい容姿の事は特段気にしていないことを伝える。ていうかネタにしてもらいたいというか。

 

「社員さん...えーと、お名前は?」

 

「名前...じゃあサイクとでも呼んでください」

 

「まさかの偽名!?」

 

「シャイなので」

 

 流石配信者良いツッコミをすると内心思いながら話を進める。

 

「サイクさん昨日の電話でも話した通り配信で容姿について語るのは本当は危険な行為なんです。ファンの皆様のおかげで毎日生きていけていますがファンの中にはイカ...変な情熱を持った人達がいるんです」

 

「マネージャー今、イカれてるって...」

 

「カナさんは黙っていてください。そんな変な情熱を良い方向に持っていければ配信のネタなどにできるかもしれませんが中には悪意を持った人もいるわけです。ただ面白いというだけでVtuberの魂を暴こうとする奴らがいるんです。そんな奴らがサイクさんに悪意を向けるかも知れないんです」

 

「そんな悪意を防ぐためにも軽はずみに容姿などの個人情報をネットに出してはいけないんです」

 

 マネージャーさんが喋るたびにカナさんにダメージが入ってる...満身創痍。既にHPは赤ゲージだ。

 

 長い説明が終わりマネージャーさんの少し切れた息が聞こえる。確かに簡単に了承を出したがネットは怖いものだ。すぐに身元が特定されまるでカラスのように人が集まり拡散される。

 

 でも自分この服装だしフルカラの社員寮に住んでるから外に出ないしネットで買い物もするから外に出る予定もないし。顔とか個人情報も社長とかのお偉いさんしか知らない。だから。

 

「こんな身なりですけど中身の情報は守られてるんで大丈夫ですよ。多分下手なVtuberよりも身元特定が難しいですしバレても痛くも痒くもないんで」

 

「...そうですか」

 

 マネージャーさんはそのまま口を閉じた。それに合わせてカナさんがHPバーが黄色になり口を開き始めた。

 

「そ、それじゃあ今日の夜の配信でネタにしても良いですか?」

 

「良いですよ、もうバンバンネタにしてください」

 

 それこそレコードが擦り切れる並に配信でネタにしてもらいたいほどだ。そっちの方が自分も嬉しい。

 

「やった!それじゃあ夜配信するので良かったら見てください!」

 

 そう言うとカナさんとマネージャーさんはそのまま扉を開けて出ていった。見てくださいか...見れるかなぁ(社畜)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんカナー!昼にも配信したけど夜も配信するよー!!」

 

コメント:こんカナー!

コメント:どうだった?

コメント:こんカナ

コメント:社員さんどうだった?

コメント:どうだった?

 

 画面の中で頭に多種多様な花を乗せた女性が元気な声で挨拶をする。コメントも彼女に合わせて挨拶をする。

 

「社員さんについて聞きたい人いるかもだけど初見さんもいるから一応説明しとくね!」

 

 そう言うと昼の配信で言っていた話を要約しながら話し始める。噛まずスラスラと説明する様子から配信者の凄さが伝わる。

 

コメント:把握

コメント:へー

コメント:それでどうなったの?

 

「マネージャーの説教がただただ心に響いた...社員さんの優しさが逆に心の傷に染みたわ...」

 

 顔が泣き顔に変化して声も落ち込んだような声へと変化する。あんな元気な声からこんな落ち込んだ声に変換できる凄さに感心する。

 

「マネージャーからネットリテラシーについて勉強するように怒られたから次回の配信はネットリテラシーの勉強にします...リスナーの皆んなも一緒に勉強しよ」

 

コメント:ネットリテラシーか

コメント:マカセロリ

コメント:スーパーマカセロリ

コメント:普段使ってるから簡単やろ

コメント:勉強中ナリ(学生)

 

「話を戻すね。それで社員さんなんだけど実際に会ってその時に許可貰ったから話せるよ!サイクさんには頭が上がらないよ!」

 

コメント:サイク?

コメント:サイクis誰

コメント:社員さん?

コメント:外国人?

コメント:罪苦って名前かもしれん

 

「そう社員さんの偽名。シャイだからって理由で偽名だって」

 

コメント:矛盾w

コメント:草

コメント:シャイなのに配信許可w

コメント:サイクって由来あったっけ?

コメント:考察班の出番か...

 

「それでサイクさん実際に会って話したけど...ぶっちゃけ見た目と敬語のせいで裏切りキャラにしか見えない」

 

 確かに服装は皮膚が一切見えず顔でさえ仮面を被り隠している。ここまで来れば外で出歩いても何かのキャラのコスプレをしていると勘違いされそうだ。それでも不審者には変わらないが。

 

「裏切りキャラじゃなくても暗躍とかしてそうだしラスボス系だとしても不思議じゃないと思う」

 

コメント:仮面かぶってるから暗躍

コメント:もう少し情報が欲しい

コメント:ピンチになったら敬語崩れそう

コメント:裏で支配してそう

コメント:主人公「サイク...一体何者なんだ...」

 

「サイクさんの情報...前の配信で出たのが白髪で真っ黒スーツを着てて手袋もつけてるし仮面も着けてる。それで杖も常用していると...」

 

「それで実際に会って気づいたことは、仮面と手袋を除いたら社会人の基本みたいな服装で、手袋は火曜サスペンスに出てくる犯人の黒い手袋。仮面はデスゲーム主催者みたいな笑顔だった」

 

 彼女はいま一度納得したように頷く。

 

「うん、完全に悪役だね」

 

コメント:裏ボス系社員

コメント:サイク「操りやすい組織でした」

コメント:サイク「彼はよく働いてくれました」

コメント:キレたら絶対に口悪くなる

コメント:サイク「私の夢は世界平和です」

 

「うわ、コメント欄のセリフが社員さんの声で脳内再生されるんだけど」

 

 そんなに悪役のような雰囲気が出ているか分からないが第一印象が悪役という事はそういう事なのだろう。試しに仮面でも変えてみよう印象が変わるかもしれない。

 

 その後もたまに話が脱線しながらも会話が続いていく。今まで配信を聞いたりしたのは片手で数えれるほどしかなかったが良いかもしれない。ラジオ感覚で片手間に聞けるのが素晴らしい。

 

 さて配信に耳を傾けながら手を動かしますか(社畜の鏡)

 

 






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