「もぉぉぉ、朝から何なんだよこれ……オェッ」
今日は朝から体調が悪かったけど、昼過ぎから急に悪化してきて保健室に向かう途中でとうとう廊下の隅にへたり込んだ。
内臓をぐちゃぐちゃにされてるような気持ち悪さと頭痛と吐き気、おまけにメンタルも死んでいる。何が何だか全くわからない。辛い。なんで俺がこんな目にあうんだ。何か重い病気なのかな。死ぬのかな。せっかく貞操逆転世界に転生できて毎日楽しいのに。まだハーレムどころか彼女すら作れてないのに。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。
「百瀬くん!?大丈夫どうしたの!?」
うるさい大きな声出すな頭ガンガンする。辛い。なんで辛いのにわかんないんだ。うるさいうるさい「うるさい頭痛い……あっちいけ……」やつあたりだこんなの。言わなくていいこと言って罪悪感でまた体調が悪くなった気がする。体調の悪さと吐き気で頭がいっぱいになっていく。
「ごめん……でもせめて保健室まで一緒に行こ?歩けないなら私が運ぶから。ね?」
「いい、いらない……オェッ……こっちくるnヴェッ」
我慢しきれずに吐いてしまった。心配してくれて近づいてきていた彼女が離れるまで我慢できなかった。ビチャビチャと汚らしい音をどこか他人事のように聴きながら、視界の隅にあるしゃがんだ状態の足に少し掛かってしまっているのを見ていた。吐いて少し余裕のできた思考回路が現状を把握していく。やってしまった。心配して介助しようとしてくれたクラスメイトにゲロぶちまけた。辛さはまだあって、情けなくて、どうしようもなくなって心が折れた。
「なんっ、グス……なんでっ、くるんだよぉ……ごめんなさい……ヒック……ごめんなさい……」
本当に自分が嫌になる。このぐちゃぐちゃに気持ち悪いのが治ってもクラスに居場所は無くなるだろうな。少なくとも目の前の彼女には嫌われたに決まってる。もう疲れてしまった。死にたくなってくる。
「大丈夫だよ。ごめんね?苦しいのに声かけちゃって」
そんな優しい声と共に頭を彼女の胸に抱えられる
「だめ、やだ、俺いま汚いから。汚れちゃうから」
「気にしないよ。百瀬くんがしんどいほうが大変だから。運ぶのも辛そうだからせめて私に身体預けて少しでも楽にして?大丈夫。大丈夫だからね」
あやすように優しく、優しく頭を撫でられてとうとう涙があふれてしまった。泣いて泣いて、なんで俺がこんな目にとか辛いのがもう嫌だとか子供のようにわめいて。彼女はそれを全て受け止めてくれて。気付いたら病院のベッドで目を覚ました。